平成23年 度厚生労働科学研究 費補助金 (障 害者対策総合研究事業 (精 神障害分野)) 「医療観察法制度 の鑑定入院 と専門的医療 の適正化 と向上に関する研究」 分担研究報告書 指定入院医療機関モニ タリング調査研究 hJl究 分担者 菊池 安希子 独立行政法人国立精神 精神保健研究所 研究要 旨 神経医療研究 セ ンター 司法精神医学研究部 室長 : 【目的】心神喪失者等 の状態で重大な他害行為 を行った者の医療及 び観察等 に関する法律 (以 下、医療観察法 )の 施行か ら6年 が経過 した。 医療観察法 をめ ぐる病床数の推移や治療 の現 状をマ クロ的な視点で把握 し、政策 の影響 を分析 して い くことは重要 な社会政 策上の一課題 である。 評価 を適切 に行 うためには、モニ タリングデー タを収集 し、適切 な手法を用 い た分 析 を行 うことが重要で あ る。本研究では指定人院医療機関における対象者 の概要 を把握 し、 適切な治療や運用が行 われているのかを検討す ることを 目的 とした。 方法10千 究 1は 、本年度に収 集 したモ ニ タリングデー タ暫定値 について、現時点 までにク 【 リーニ ングを終 えたデ ー タの基礎集計 報告である。2011年 7月 15日 時点で医療観察法指定入 院医療機関である26施 設 に調査 を依頼 した。調査時点 までに各施設 に医療観察法による入 院 を した全対 象者 とした。研究 2と 研究 3は 、昨年度 まで実施 されて きた モ ニ タリング研究 デー タを二 次解析 した もので あ り、研究 2は 人院処遇 開始時期によって群別 された各群につ いて在院期間をカプ ラ ン マ イヤ ー法により推計 した。研究 3は 入院時共通評価項 目お よび 退院前共通評価項 目を用 いてクラスター分析 を行った。 結果と考察】 【 研究 1で は、2012年 3月 までにデー タ収集が終了 した対象者434名 について報告 した。対象 者 の人 EI統 計学的変数 の経年推移は安定 してお り、制度開始か ら本年 まで一定 の対象につい て安定 して制 度運用が行われて い ると考えられる。 一方 で在院期間が 1年 半 を越 えてい る者 が在院者の 3分 の 1を 占め、制度運用の当初 の 日標 とは大 きくか い離 してい ると考 えられる。 研究 2で は、入院処遇対象者 を入院処遇開始時期 ごとに区切 った分析 を行 った結果、2008 年 7月 16日 ∼2009年 7月 15日 に入 院処遇開始 となった者がそれ以前の者 よ り推計人院機関が 長 く、入院期間の長期化が進んで い ることが示 された。入院処遇期 間の短期化に向けての政 策が出されたのは、 この後 の期間であるため、今後 も引 き続 き同様 の手法 で分析 を行 い、検 討 してい くことが求め られるであろう。 研究 3で は、対象者 を 4群 に分類で きた。全体的 に課題 の改善が見 られる群、改善傾向が 見 られるが、物質乱用に課題 の ある群、全体的な改善度は劣 るものの非社会性 と対人暴力 の 課題 に改善が見 られた群、全般的に課題が あ る ものの対人暴力に改善の見 られた群 に分類で きた。 結論】今後 も入院状況の変化 をモ ニ タ リングしてい くとともに、在 院が長期 となって い る 【 対象者へ の治療提供 の在 り方や、それに対す る制度運用の在 り方 を検討 してい くこ とが必要 である。 -79- 長沼 洋一 (国 立 精 神 ・ 神 経 医療 研 究 セ ン ター 精神保健研 究所 ) 岡田 幸之 A (国 立 精 神 ・ 神 経 医療 研 究 セ ン 平林 直次 幸宏 (長 崎県精神医療 セ ンター) 良蔵 (鹿 児島県立始良病院) (国 立 精 神 研究 目的 心神 喪失者等 の状態 で重大 な他 害行為 を 行 った者 の医療及 び観察等 に関す る法律 (以 ター 精神保健研 究所 ) 中澤加 奈子 信治 (山 口県立 こころの医療センター) (国 立 精 神 ・ 神 経 医療 研 究 セ ン ター 精神保健研 究所 ) 安 藤久美子 村 藤 畑 磯 安 山 研 究協力 者 神 経 医療 研 究 セ ン 下、医療観察法)の 施行か ら6年 が経過 した。 ター 病 院 ) 各地域 の指定入院医療機関の設置 は着実 に進 (国 立 精 神 ・ 神 経 医療 研 究 セ ン んでお り、病床 につ い て も徐 々 に増 えて き ター病 院 ) てい る。 まだ地域偏在 はみ られるものの、病 長沼 葉月 (首 都 大学東京 ) 床数 の不足 は以前 よ り緩和 されつつ あ る。 と 佐野 雅隆 (早 稲 田大学 ) はい え24条 通報な どで対応 された事件 などを 中嶋 正人 (花 巻病 院 ) 考慮す るとまだ不足 してい るとい う報告 中根 潤 (下 総精神 医療 セ ンター ) もみ られる。 [1] 西岡 直也 (久 里浜 アル コー ル症 セ ン ター ) 伊澤 寛志 (さ 古田 壽一 (北 陸病 院 ) 治療困難事例 の存在、 といった課題が指摘 さ 村杉 謙次 (小 諸 高原病 院 ) れるようにな り、特 に長期化 の要因 として転 舟橋 龍秀 (東 尾張病 院 ) 院の 問題 な ど [2]が 報告 されて い る。そ こ 界外 啓行 (榊 原病 院 ) で治療 の適正化 を図って、通院に関す る診療 中谷 紀子 (や い が た病 院 ) 各地 で治療的取 り組 みが蓄積 されて い く中 で、退院後 の通院先の未整備、入院の長期化、 ま と精神 医療 セ ン ター ) 報酬 の強化、長期人院者に対する診療報酬の 山口 博之 (賀 茂精神 医療 セ ン ター) これ らの医療観察法 をめ ぐる病床数 の推移 中川 伸明 (肥 前精神 医療 セ ン ター ) や治療 の現状 をマ クロ的な視点 で把握 し、政 桂木 正一 (菊 池病 院) 策の影響 を分析 してい くことは重要な社会政 大鶴 卓 (IIL球 病 院) 策上 の一課題 で ある。 このよ うな評価 を行 う 武井 満 (群 馬県立精神 医療 セ ンター ) ためには、モニ タリングデー タを収集 し、適 今井 淳司 (東 京都 立松 沢病 院) 切 な手法 を用 いた分析 を行 うことが重要であ 岩間 久行 (神 奈 川 県 立 精 神 医療 セ ン タ ー る。本研究では これ らの指定入院医療機関 に 芹香 病 院 ) お け る対象者 の概要 を把握 し、適切 な治療や (山 梨 県 立北 病 院 ) 運用が行 われてい るのかを検討す ることを目 斉 也 明 朗 鏡 史 淳 豊 哲 秀 (鳥 取 医療 セ ン ター ) 澤 澤 田 田 野 〓一 長 平 野 牧 下 田光 太郎 (長 Ef・ 逓減 などの政策的取 り組みが行われてい る。 県 立 こ ころの 医療 セ ン 的 とした。 本報告 では、大 きく3つ の研究 に分けて報 ター駒 ケ根 ) (静 岡県 立 こころの医療 セ ンター) 告を行 う。研究 1は 、本年度に収集 したモ ニ (大 阪府 立 精神 医療 セ ンター ) タリングデー タ暫定値 について、現時点 まで 山県精神科 医療 セ ンター ) にクリーニ ングを終 えたデー タの基礎 集計報 (岡 ―-80-― 告 で あ る。 研究 2と 研 究 3は 、昨年 度 まで実 入院時基本情報管理 シー ト 施 され て きた モ ニ タリング研 究 (厚 生 労 働科 入院情報 継続管理 シー ト (6ケ 月 ) 学研 究 費補助 金 障害者対 策総 合研 究事 業 ・ 退 院前基本情報管 理 シー ト 心 神喪 失者等 医療 観 察法制度 にお け る専 門的医 ・ 新病棟 治療評価 シー ト (1週 間 ) 療 の 向 上に 関す る研 究 (研 究代 表者 :吉 川和 ・ 新病棟 運営会議 シー ト (lヶ 月 ) 男、 岡 田 幸 之 ))デ ー タを二 次解 析 した もの ・ 外 出・ 外 泊計画 シー ト であ り、研 究 2は 実 際 に入 院期 間 の 長期化 が 収 集 は、 研 究 分 担 者 の KA、 研 究協 力 者 の マ ク ロ レベ ル でみ られ て い るのか を検討 す る NY、 NH、 こ とを 目的 と し、研 究 3は 入 院か ら退院 まで リテ イ管理 の 施 され た フ ラ ッシュ メモ リを用 の 治療 に よる 変化 の パ ター ンを検 討す るこ と いて デ ー タ を収集 した。 各施設 にお い て は事 を 目的 と して い る。 前 に連絡先 担 当者 を指 定 い ただ き、 当 日には SMが 各施設 を直接 訪 問 し、セキュ 作業場所 と診療 支援 シス テ ム にア クセス 可能 研究 な PCの 手 配、 各種 調 査 時 の 事 務 的支 援 等 を 1 本年 度 に収 集 した医 療 ljl察 法指 定入 院医療 機 関 にお ける処 遇 の 実態 に関す るモ ニ タ リ ン い ただ い た。 各種 シー トは、対 象 者 の 氏 名 、 ふ りが な、 グデ ー タに 関 して、基 礎 集計 を提 示す る こ と 住所 、 本籍 、生 年 月 日、電 話番号 、保 護者 の を 目的 とす る。す べ ての 指 定入 院医療 機 関 に 氏 名、住所、生 年 月 日、電話 連絡 先等 の 情報 関す るデ ー タを得 たわ けで はな い ため 暫 定値 を エ ク セ ル に よる マ ク ロ ッ ー ル (個 人情 報 で はあ るが、 現在 の 処遇 の 実態 をマ ク ロ指標 削除 ツー ル )を 利用 して、 自動 的 に 削除 して に よ り概 観す る こ とが 目的であ る。 フ ァイ ル を収 集 した。 紙媒体 の デ ー タの 場合 には、上 記 の 個 人情報 を削 除 した上 で 写 しを B 研 究 方法 取 り、後 日デー タ化 した。 個 人情 報 削 除 ツー 1)対 象施設 ル が 正 常 に 動 作 しな い 場 合 は、 そ の 場 で、 2011年 7月 15日 時 点 で 医療 観 察 法 指 定 入 院 ツー ルの 改 訂 を行 った 上で作 業 を実施 し、 そ 医療機 関で あ る26施 設 に調 査 を依 頼 した。 れで も正常 に動 作 しな い場 合 は、 各 フ ァイ ル 全施設 か らの調査 へ の 同意が得 られ た。 を一つ一 つ 手作 業 で 日視 し、 該 当情報 を削 除 2)対 象者 した。 この よ う に徹底 して個 人情 報 の 取 り扱 調査 時点 まで に 各施設 に 医療 観 察法 に よる 入院 を した全 対象者 と した。 い に は 厳 密 な注 意 を払 っ て デ ー タ を収 集 し た。 3)デ ー タ収集項 目 なお デ ー タ収 集 は、 原則 と して、1施 設 ご 医療 観察法病棟 の 診療 にお い て作 成 が 求 め とに終 日 (9-17時 )、 作 業 員 2名 を予 定 し られ て い る以下 の 各種 シー トに 記載 され て い 割 り当てた。 これ まで にデ ー タ収 集 を終 了 し るデ ー タ た は、 これ にか わ る情報 が 得 ら た19施 設 の うち、1施 設 に 関 して は作 業 日 2 れ る もの )お よび 各病 院 に導 人 されて い る診 日を割 り当て、 4施 設 につ い ては作 業 員 1名 療支援 システ ム か ら患 者管理欄 で 閲覧で きる で 実施 した。 (ま デ ー タを 匿名化 して収 集 した。 各種 シー トは 以下 の 通 りであ る。 2012年 3月 時点 で19施 設 でのデ ー タ収 集 を 終 了 した。 -81- (倫 理面へ の配慮 ) 本研 究 は、 (独 )国 立精神・ 神経医療研 究 セ ンターの研究倫理審査委員会 の承認 を受け 実施 された。 また、デー タを提供する病院に 2-3年 )49名 (113%)、 1080-1439日 3-4年 )29名 (67%)、 1440-1799日 4-5年 )8名 (18%)、 1800-2160日 5-6年 )5名 (1296)で あった。 お いて も、必要 と判断される場合 は、病院 ま (約 (約 (約 表 4に 、 国際疾 病分類 (ICD 10)│こ よる たは自治体 に設置 された研究倫理審査 委員会 主たる診断別 の在院患者 の状況 を示す。FO: の承 認 または、 (独 )国 立 精神 7名 (16%)、 Fl122名 〈 51%)、 F2:356 神経医療 IJl 究 セ ンターで委任 され実施 される研究倫理審 名 (820%)、 査の承認を得 て、調査 を実施 した。 名 (12%)、 デー タの収集 に際 しては上記 のよ うに個人 F3:20名 F7:6名 (46%)、 (14%)、 F6:5 F8:8名 (18%)で あ った。 表 5に 対 象行 為 別 の 状 況 を示 す。殺 人・ を同定 しうる情報は厳密 に削除 した上で収集 してい るほか、デー タを保存す る記憶 メデ イ 殺 人 未 遂 が151名 (348%)、 アについては 2重 に暗号化 を行 うなど、デー タの取 り扱 い には最大限の配慮 を行って調査 (323%)、 放火・ 放火未遂が105名 (242%)、 強盗・強盗未遂が15名 (35%)、 強姦・強姦未 を実施 した。 遂・ 強制猥褻 傷 害 が140名 強制猥褻 未遂力20名 (46%) であった。 C 表 6に ステー ジ別 の人数 を示す。急性期が 研究結果 26施 設 の うち19施 設 (延 べ 入 院件 数1,202 件分 )に ついてデー タを収集 した。 85名 (196%)、 会復帰期が111名 回復期が238名 (548%)、 社 (256%)で あ った。 本報告では、2011年 7月 15日 時点に各施設 表 7、 図 1に 、在院患 者 のステー ジ別、在 に入 院 して い た対象者434名 につ いて報告す 院期 間別 の患者構成 を示す。急性期 は、90日 る。 を境 に大 きく減少 してい る。一方、回復期 は 表 1に 在院息者の性別 を示す。2011年 7月 15日 時点 で、 男性343名 女性91名 (79096)、 (21創 り で あ った。 90日 を越 えると増加 し、180日 か ら359日 で最 も多 くなってい る。その後360日 か ら539日 で 約半数に減少 して い る。 また、社会復帰期 に 表 2に 在 院患者 の 年齢 階級別 の 状況 を示 つ い ては、360日 か ら539日 で大 き く増加 し、 す。20代 46名 (106%)、 30代 137名 〈 316%)、 540日 か ら1029日 までほぼ横 ば い となって い 40代 95名 (219%)、 50代 90名 (207%)、 60代 る。 47名 (108%)、 70代 以上 19名 (4物 )で あっ た。 始か らの処 遇期 間 につ い て、群 別 に比 較 し 表 3に 入院処遇開始か らの在院期間別 の状 況 を示す。在 院期 間が、1-89日 以下)60名 表 8に 、在院患者 の基本属性 と入 院処遇開 (13897。 )、 90-179日 (約 (約 3ケ 月 3-6ヶ た。その結 果、性別、年齢階級、対 象行為 い ずれにつ い て も、t検 定 または分散分析 で有 意差はみ られなかった (有 意水準 5%)。 月)51名 (118%)、 180-359日 (約 6ケ 月 ― 1年 )99名 (228%)、 360-539日 1年 一 D 考察 (約 1年 本報告では、2011年 7月 15日 時点 に各施設 (122%)、 720-1079日 (約 に入院 してお り、今年度デー タ収集 の終了 し 1年 半 )81D名 (184%)、 54tl-719日 半 -2年 )53名 (約 -82- た19施 設 の 対 象 者 434名 に つ い て 報 告 して い 少 してい るが、在院期間 1年 半 を越 えた対象 る。 これ は2011年 6月 30日 時点 と して厚 生 労 者 も約 4分 の一存在す る。 これ らの対象につ 働 省 か ら公 表 され た在 院忠 者590名 と比 較 す いて、今後 どの よ うに対応 してい くの か検 討 る と736%を カ バ ー して い る。 調 査 時 点 に 若 す る こ とが必 要 で ある と考 え られる。 また、 千 の ず れが あ る もの の、 男女比 や ステー ジ別 社会復帰期 については、在院期間 1年 か ら 3 の 書J合 に大 きな違 い は な く、 一 定 の代 表性 の 年 にかけて平均 して分布 しているのが特徴で あ るサ ンプル とい え よ う。 ある。 これは、制度の 目標通 り人院後 1年 後 在 院患 者 の性 別で あ るが、 例年通 り男性 約 に社会復帰期に達 した として も、その後なか 8割 に対 し、女 tliが 約 2割 であ った。 年 齢 階 なか退院 まで結 びつ か な い ため と考 え られ 級 帰りで は、30千 tが 最 も多 く、40代 、50代 と続 る。一つ には人院地 と居住地予定地が離れて い て い た。 主 診 断 別 で は、 F2が 8割 以 上 を い ることが原因 と考え られるが、 各地 に病床 占 め て い た。 対 象 行 為 別 で は 殺 人・ 殺 人 未 が増えて きたことによ りどのよ うに変化する 遂、傷 害 が 3割 強、放 火 放 火 未遂 が 約 4分 か今後 も検 討 してい く必要があるだろ う。 ま の一 を占めて い た。 これ らは これ までの 新規 た、並行 してこれ らの群に対 して、退院にど 入院対 象 者 の属性 の 推 移 と大 きな違 い は 見 ら の ような課題があるのか、 もしくはどの よう れ な い。 制 度 開始 か ら本年 まで 一定 の 対 象 に に処遇 してい くのか を検討 して い くこ とが必 つ い て 安 定 して制 度運用 が行 われ て い る と考 要であ ろ う。 え られ る。 一 方 で、 入 院 処 遇 開 始 か らの 在 院 期 間 で 研究 2 は、おお よ そ の 日安 で あ る 1年 半 を越 える対 本研究では、医療観察法病棟入院処遇対象 3分 の 1に も上 って い る。 こ れ は 者 に関す るモニ タリングデー タを用 いて、処 11度 運用 の 当初 の 日標 とは大 き くか い 離 して 遇開始年度によって在院期間に違 いがあるか い る と考 え られ る。 当初 の 予 定 よ り入 院病 床 を検 討す ることを 目的 とした。 象者 が、 約 の 整備 が 遅 れた こ とや 、指 定通 院医療 機 関 の 整備 の 遅 れ な ど も原 因 と考 え られ るため 、今 B 後整備 の 拡 充 に よ り在 院期 間 の 短縮 がみ られ 1)分 析デー タの概要 と分析対象 の選定 研究方法 るこ とも考 え られ るが、 現実 的 には 当初 の 目 本研究は、平成20年 度か ら22年 度 まで実施 標 につ い て、 どこが 想 定通 りの 数値 で、 どこ されてきた医療観察法制度にお ける入院処遇 が想 定 通 りで な いの か 再 検討 し、 それ に基 づ の対象者 に関するモニ タ リング研究 のデー タ い た 目標 値 の 設 定 が必 要 であ る と思 われ る。 を許可を得て二次分析することによって行っ 在院期 間 とステ ー ジにつ い て 考慮 してみ る た。 と、 急 性 期 に 関 して は、 90日 を境 に、 大 き 分析 に用 いたデー タベ ースは、平成20年 度 く減少 してお り、 当初 の 推 定 との 岨麟 は大 き ∼22年 度 まで実施 されて きたモ ニ タ リングリr くな い と思 われ る。 た だ し、少 数例 で は あ る 究 (厚 生労働科学研究 費補助金障害者対策総 が 1年 以_L過 ぎて も急性 期 にあ る対象 者 もお 合研究事業「心神喪失者等 医療観察法制度に り、検討が必要 で あ ろ う。回復期 に 関 しては、 お ける専 門的医療 の 向上 に関す る研究 J(研 在 院期 間約 半年 か ら 1年 を ピー ク と して、 減 究代表者 :古 川和男、 岡田幸之)で 収集 され -83- た もの であ る。 デ ー タ収 集方法 の 詳細 につ い それぞれの時点で、観察終了時 までの在院 て は、 同報 告書 内「 指 定入 院医療 機 関 にお け 期間を生存変数 とし、退院 したか どうかをエ るモ ニ タ リ ングに 関す る研 究 J(研 究分担 者 ン ドポイ ン トとし、 カプ ラ ン・マ イヤー法 に : 菊池安希 子 )を 参照 された い。 よる分析 を行 った。 また LOg Rank検 定 に よ 本研 究 にお い て は、 調査 の協 力 が得 られた り処遇開始時期 による違 い を検討 した。本研 14指 定入 院医療機 関か ら得 られた2005年 7月 究で は入院処遇 の終了を「退院」 の定義 とし 15日 か ら2009年 7月 15日 まで の 医療 観 察法 に た。 また、在 院期 間 は、入院処遇継続期間と よる入 院処 遇対 象 者 を対 象者 と設定 した。既 定義 し、その間転院した場合 は通算 の入院処遇 存 のモ ニ タ リ ング デ ー タで は、 病 院 ご とに入 期間を算出し、分析 した。 院 (な い しは転 入 院 )か ら退 院 (な い しは転 出院 )ま でのデ ー タが一 人の デ ー タと され て 分析 に は、SPSS fOr WllldOws ve■ 19を 使用 した。 い るため 、転 院 の あ る対 象者 に 関 して は複 数 回 デ ー タ ベ ー ス に 登 録 され て い る。 そ の た (倫 理面へ の配慮) め、複 数 の病 院 にわた って処遇 開始 日、性 別、 本研究 は、 (独 )国 立精神・ 神経医療研 究 対 象行為 が一 致 す る もの につ い て は転 院 ケ ー セ ンターの研究倫理審査の承認 を受 け実施 さ ス と してデ ー タの 結合 処理 を行 い 、 転 入 ・ 転 れたデ ー タベー スの二次分析である。 二次利 出 日につ い てはデー タか ら除外 した。 用 にあたっては適切 な許可を得 てお り、個人 そ の 結 果、 デ ー タベ ー ス に登 録 された延 べ 992事 例 中732事 例 を分 析対象 と した。 へ の連結不可能な匿名化 されたデー タベース を用 い てマ ク ロ指標 を算出 してお り、倫理面 2)野漱 方法 での課題 は発生 しない。 入 院処 遇 開始期 間 に よって 対象者 を以下 の C 4群 に郡 別 した。 20%年 群 :2005/7/16-2013/7/15に 入 院 処 遇 を 開始 した者 研究結果 表 9に 対 象 の 概 要 を示 す。2005年 群 は、 133名 中観察期 間中に退院 となった ものが69 20∞ 年 群 :2006/7/16-2007/7/15に 入 院 処 遇 を開始 した者 名、2∞6年 群 は172名 中69名 、2007年 群 は239 名中82名 、2008年 群 は188名 中47名 で あった。 2007年 群 :2007/7/16-211K18/7/15に 人 院 処 遇 を開始 した者 表10、 図 2に カプラン・ マ イヤー法 の生存 分析 による在院期間の推計 とその生存関数 プ 21X38年 群 12008/7/16-2009/7/15に 入 院 処 ロ ッ ト図を示す。2005年 群か ら2008年 群 まで、 遇 を開始 した者 年 々入院期 間 は長期化 してお り、グラフの傾 で あ る。 斜 が よ りゆる くなっている。LOg Rank検 定 で そ れぞれ の群 の 観 察期 間は、以下 の 通 り と した。 は、211115年 群 とその他 の 3群 との 間に有意差 がみ とめ られ るほか、211118年 群 も他 の 3群 と 2∞5年 群 :200シ 7/16-20"″ /15 の間に有意差がみ られた (表 11)。 21X3年 群 :2∝07/16-2008/7/15 D 20"年 群 :2007/7/16-2009/7/15 2008年 群 :2∞ 盤 ヽ16-2010/7/15 考察 入院処遇開始 日を基準 として 2年 間の観察 -84- 期 間 までの「 退院」 とい う事 象 の生 起 に 関 れ に よ り適 した治療 の在 り方 を模索 す る。 して生存分析 の方法論 を用 いて分析 を行った ところ、2005年 群 は推計平均在院 日数が 1年 B 3ケ 月強で あったの に対 し、2Kll16年 群、2007 1)分 析 デ ー タの概 要 と分析 対象 の選定 年群は有意に増加 し、推 計平均在院 日数は 1 研 究方法 本 DF究 は、 研 究 2と 同様 に平成 20年 度 ∼22 年 半程度 に 達 して い る。 さ らに2008年 群 で 年度 まで実施 され て きた医療 観察法制 度 にお は、それ までの 3群 よ りもさらに有意に増加 け る入 院処 遇 の 対象者 に 関す るモ ニ タ リ ン グ し、推計平均在院 日数は約 1年 9ヶ 月になっ 研究 の デ ー タを、 許 可 を得 て 二 次分析 す る こ てい る。 とに よって 行 う。既 存 デ ー タの概 要等 につ い 入院処遇対 象者 を年度ごとに区切 ったこの て は先述 の とお りで あ る。 マ ク ロ分析 に よ り、入院期 間 の 長期 化が進 本 研 究 の 対 象 者 を選 定 す るた め、 既 存 の んでいることが示 された。 この間入院処遇対 デ ー タベ ー ス に基 づ き以 下 の 手順 で 新 た な 象者 のプロフ ィールは安定構成であったこと デ ー タベ ー ス を再 構 築 した。 (1)転 院 に よ [3]を 考えると、入院処 遇期間の延長は制度 るデ ー タの 欠損 や重 複 を防 ぐため、入院 処遇 運用 の影響があると考 えられる。入院処遇期 開 始 日付 、 対 象 行 為 、 性 、 年 齢 で ケ ー ス を 間の 短期化 に向け ての政策が 出されたのは、 マ ッチ ン グ した。 その 結 果 こ れ らの 指標 が 同 この後 の期 │で あるため、 今後 も引 き続 き同 一 とされ た者 (転 院者 )に 関 して は、 退 院時 様 の手法で分析 を行 い、指定通院医療 機関の の 共通評価 項 目の 得 点 を初 回入院時の デ ー タ 拡大や通院に関する診療報酬の強化、長期入 と結 合 し、 単 一 ケ ー スの デ ー タとなる よ うに 院者に対する診療報酬 の削減等 の取 り組みに した。 (2)診 断、 対 象 行 為 、 年 齢 階級 に 関 よって何 らかの影響がみ られるか どうか、検 して は、 初 回入 院時点 でのデ ー タ を分析 に用 討 して い くことが求め られ るで あ ろ う。 ま い た。 (3)入 院時 共 通 評 fll項 目得 点 が全 て た、 おり 度 の入 り国となる入院処遇対象者 の よ 0点 または 欠損値が存 在 したの ケ ー ス や退 院 り詳細 な状況の変化や、 申 し立ての運用状況 前共 通評価項 目得点 に欠 損 の あ るケ ー ス は対 につ いて も変化が見 られないかモニ タ リング 象 か ら除 外 した。以上 の 手続 きを経 て、 指定 を行ってい くことが必要 であろう。 入院 医療 機 関へ の 直接 の入 院 してお り、か つ F・ 2010年 7月 15日 時点 まで に退 院 (転 出 は含 ま 研究 3 な い )し た対象者 154名 を分析 対象 と した。 医療観察法指定入院医療機 関 にお ける処遇 2)分 析 方法 対象者を、入院か ら退院 までの症状変化 のパ 人 院時 と退 院時 の 共通評価 項 目の 得 点 に よ ター ンに基づいてグループ分け し、それぞれ り、 クラス ター 分析 を行 った。 そ の 結 果 の解 の特徴 を明 らかにする ことを目的 とする。症 釈 可 能性 に 基 づ き、 対 象 者 を4ク ラス ター に 状変化のパ ター ンの把握には共通評価項 目を 分類 した。 各 クラス ター につ い て、 共 通評価 用 い、 クラスター分析 を行 って解釈可能なク 項 目の 得 点 の 平均値 を算 出 し、 特徴 を明 らか ラスター に分類 し、比 較 を行った。 この分析 に した。 を通 じて医療観察法指定入院医療機関におけ る対 象者 の処遇経過の特徴 を整理 し、それ ぞ -85- 分 析 に は、 SPSS fOr Windo“ した。 vc■ 19を 使 用 C D 結果 考察 4ク ラ ス ター につ い て、全 共通評価 項 目の 全体的なクラス ター分析か ら、 4群 を抽出 得 点 の 平 均 値 を算 出 した。 結 果 を表 12に 示 してそ の特徴 を検 討 した。 い くつ かの治療 す。 反応性 のパ ター ンが示唆 され、特 に薬物乱用 クラス ター 1群 は、最初 の 症状 は全般 的 に 項 目にお いて は、 治療経過 と して 一つのパ やや 高 い が、退 院時 に は比 較 的全般 的 な症状 ター ンとして分類 される高 い可能性が示唆 さ の 改善が み られ る群 で あ る。入 院時 の 共通評 れた。 また、非社会性の課題 を持 つ群にお い 価 項 目合 計得 点平均 と、 退 院時 の 共通評価 項 て も治療反応性 に課題 を抱 えやす い グルー プ 目合計得 点平均 の 差 が最 も大 きい のが この 第 が存在す る可 能性 が示唆 された。 これ らの特 1群 で あ った。 徴 に合わせて どのよ うな治療が実際に行われ クラス ター 3群 もクラ ス ター 1群 と同様 の 有効 であ ったか、 またはなかったかを検討す 3群 は ク ラ ることが必要であると考えられ る。本研究で ス ター 1群 と比 べ て入 院時お よび 退 院時 の 合 は、 「退院」 を入院処遇 の終了 として検討 し 計得 点 はやや 低 い 。 い っぼ うで 物 質乱用 の得 たが、 これ らが通 院処遇へ の移行なのか、処 点 は入 院時 に ク ラス ター 1群 よ り高 い。 した 遇終了、死亡退院なのか、抗告や本人の 申 し が つて ク ラス ター 1群 とクラス ター 3群 の 違 立てによる退院なのかなどに分けて検討する い は、 3群 の 方 が症状 は全 体 的 に マ イ ル ドで ことが必要であろ う。今回の分析 は例数が限 あ るが、 物 質乱用 に 関連 す る課題 を抱 えて い られた分析 で あるため男女 を合わせて 4群 に る ことが 多 い、 とい えるだ ろ う。 分類 した ものの、 うち一群は 8名 しかいない 傾 向 が み られ た が、 ク ラ ス タ ー クラス ター 2群 とクラス ター 4群 で は どち 等 のため よ り詳細 な検討 を重ねることが難 し ら も退 院 時 の 改 善 度 が 比 較 的低 くな っ て お かった。今後 は、症例数を増加するとともに、 り、 一 定 の症 状 が 残 存 した ま ま退 院 して い 男女別で クラスター分析 を行 う等工 夫 を重ね る。 しか し、 ク ラス ター 2群 で は、 退 院時 の て、 よ り指定人院医療機関の実態 を反映する 共 通評価 項 目にお い て「 非社 会性」 と「 対 人 ような分析を重ねてい く必要があるだろ う。 暴 力」 の 改 善 が 顕著 に あ らわれてお り、 ここ に介 入効 果 をみ とめ て退 院処 遇 に至 った と考 え られ る。 一 方、クラス ター 4群 は 、入 院時、 E 結論 研究 1で は、本年度、収集で きたデー タに 退 院時 と もに精神 病症 状 、 内省 洞察 、 衝動 コ ついて報告 した。2011年 7月 15日 時点 で開棟 ン トロー ル、物 質乱用 、 治療 ケ アの継続性 していた指定入院医療機関26施 設 の うち19施 の 問題 が あ る群 であ る。 とはい え退 院時 に は 設についてデー タの収集を行 った。入院件数 「 対 人暴 力 」得 点 は 低 下 して い る。 全 般 的 に としては延べ1,202件 分、2011年 7月 15日 時点 課題 を抱 えた ままで あ るが、 対 人暴 力 には 改 の入院対 象者434名 につい て分析 した。在 院 善 がみ られ たので、 退 院 となてた と考 え られ 者 の基本属性 は、 これ までの報告 と割合 に大 る。 クラス ター 4群 は、 転 院 な い しは指 定通 きな変化はな く、制度の運用対象 については 院医療 へ の 引 き継 ぎの 際 に、 よ り丁寧 な フ ォ 一定 の安定性 を保って い ると考 えられた。一 ロー ア ップが 必要 な群 とい えるだろ う。 方で、在院期 間については長期にわたる事例 が存在 し、各事例 を検討す ることによ りその -86- G 1 2 3 知的財産権の出願 登録状況 月 15日 以降 に処 遇 開始 とな った 対 象者 の 在 院 H り1用 文献 期 間 の 長期化 が見 られ て い る。 これ 以 降在 院 1)武 井満、赤 田卓志朗、芦 名孝一 課題 を明 らか に して い くこ と、 在 院期 間 の 目 標値 の 再検討 が必 要 で あ る。 研 究 2で は、 処遇 開始時期 に よ り在 院期 間 が長 期 化 して い るか を検 討 した。 そ の 結 果、 特許取得 なし 実用新案登録 その他 なし なし 年 々 在 院期 間 は増加 してお り、特 に2008年 7 :群 馬県 期 間 の 短縮 に 向 けて い くつ か の 施 策が実施 さ と全 国における医療観察法対象者 の予測値 れてお り今後 もモ ニ タリ ング して い く必要 が に関す る研究 厚生 グ働科学研究 費補助全 あ る。 6は ξ者対 策総合研究 事業)「医療観察法 に 研 究 3で は 、退 院 に至 る対象 者 の処 遇 の 経 お′ ナる医療 の質 の′ 々上 ′ 叩 鍔 %誘究 ゝ 平成 過 の 分 類 を 行 った。 そ の 結 果、 全 体 的 に 課 2,乍 』ぎメ 傘み 子・プ,lξ ttrf争 信 肇,2011,PP 185-203 2)西 村大樹 :入 院対 象者 の社会復帰 に関す 題 の 改 善が 見 られ る群、 改 善傾 向が 見 られ る :1)指 定入院医療 機関にお ける地 が、物 質乱用 に課題 の あ る群、 全 体 的 な改善 る研究 度 は劣 る もの の 非社 会性 と対 人暴 力 の 課題 に 域移行 にい たるまでの期 間お よび長期化要 改 善 が 見 られ た 群、全 体 的 に課題 をか か えた 因 の検討 ままで あ る もの の 対 人暴 力 に改 善が 見 られて 事首対 策総 合研究 事鶏 退院 に至 る群 に分類 で きた。 ける医療 の質狂 j手 ・ こ 』 盆 る ξ添 ″ 犯 ≠ 今 後 も入 院状 況 の 変化 をモ ニ タ リ ン グ して 1享生 ガ /」舛 学研究 費補助会 循 医療 ″察″にお 「 に する研究 ゝ 平成″ “ ,2011,pp 70-95 い くとともに、 在 院が 長期 とな って い る対象 3)菊 池安希 子、八木深、安藤久美子、佐野 者 へ の 治療提 供 の 在 り方や、 それ に対 す る制 雅隆、 平林 直次、 岡 田幸 之 ;指 定 入院 医 度運 用 の 在 り方 を検 討 して い くこ とが 必 要 で 療機 関 にお ける モ ニ タ リングに 関す る研 あ る。 究 厚生 ″ ″″ 学研 究 費 補助 全 績 書者ヽ F 1 `Fl肇 策総 合銚究 事業 )7‐ 7ど 、 ″ 聾 失 者 争医 療 観察 研 究発表 7_/7ty/F /_お 論文発表 ″笏 菊池安 希 子、長沼 洋 一 、安 藤 久美子 、 岡 田幸 ける専 ,■鶴医療 の″ 上 /_‐ 平成 2年度 総 ″ ・ 分〃報 繕 κ する ,2011, pp 7-19 之 :医 療 観 察 法 の 運 用 状 況 SchizOphrcnia FrOnticr 12(3),17-22,2011 2 謝 学 会発表 辞 本研 究 の 実 施 にあた って は、 全 国 の 指定 入 菊池安 希 子 :医 療 観察 法指 定 入院 医療 機 関 に 院医療機 関 のみ な さまに多大 なる ご厚 意 とご お け るモ ニ タ リ ン グ に 関す る研 究 第 7回 支援 ・ ご協 力 を い ただ きま した。厚 く御 礼 申 日本 司法精神 医学 会大会 ,岡 山 ,201164 長沼洋 一、菊池 安希子 、安藤 久美子 、 岡田幸 之 :第 31回 日本社 会精 神 医学 会大 会 ,東 京 , 2012316 -87- し_LIデ まう。 表 1 2011年 7月 15日 時点 の在院者の性別 カバー率 厚労省報告 (2011年 6月 30日 度数 男性 343 79 0 464 78 6 73 9 女性 91 210 126 21 4 72 2 100 0 73 6 100 0 表2 (%) ) 2011年 7月 15日 時点の在院 者 の 年齢階級 20代 46 106 301t 137 31 6 40代 95 219 50代 90 20 7 60代 47 108 70代 以 上 19 44 llll1 0 表3 2011年 7月 15日 時点の在 院者の入院処遇開始か らの在院期間 度数 1-89日 (約 3ヶ 月以下 ) 60 138 90179日 3-6ヶ 月 ) 51 118 180-359日 (約 6ヶ 月 1年 ) 99 22 8 11年 6ヶ 月 ) 80 1年 6ヶ 月-2年 ) 53 720-1079日 (約 2-3年 ) 49 36併539日 (約 (約 3-4年 ) 29 1440-1799日 (4-5年 ) 8 184 122 113 67 18 18002160日 (56年 ) 5 1 2 540-719日 (約 1080-1439日 (約 100 0 計 -88- 表4 2011年 7月 15日 時点の在院者の主診断 ICD-10 F0 7 1 6 Fl 22 51 F2 356 82 0 F3 20 F4 3 46 07 F6 5 F7 6 F8 8 12 14 18 その他 7 1 6 100 0 計 注 :そ の 他 は調査 時点で、診断未確定 表5 2011年 7月 15日 時点の在院者の主 な対象行為 対象行為 度数 殺人 151 34 8 傷害 140 32 3 nv 放火 強姦 ・ 強制 猥 褻 20 強盗 15 不明 3 24 2 46 35 07 100 0 計 1:不 明は欠損値 注 2:対 象行為は、未遂 を含 む 注 表6 2011年 7月 15日 時点の在院者のステー ジ 厚 労 省報 告 度数 434 54 8 4 5 計 196 25 6 100 0 -89- カバ ー 率 (%) ) 1 1 社会復帰期 月 30日 % 5 2 1 1 1 回復期 5 8 8 3 2 急性期 (2011 年 6 212 68 0 52 7 76 5 26 1 72 1 100 0 73 6 表7 2011年 7月 15日 時点の在院者のステー ジと入院処遇開始か らの期間 2011年 7月 15日 時点 のステー ジ 急性期 入院処 遇期 間 (名 社会復帰期 1-89日 59 90-179日 14 18∈ 359日 合計 0 60 37 0 51 8 87 4 99 36)539日 1 51 28 80 540-719日 1 22 30 53 7201079日 1 19 29 49 108卜 1439日 0 14 15 29 1440-1799 日 0 4 4 8 1800-2160日 1 3 1 5 1 ) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 ががい(≪ご≫ヽパざ》ゞ 在院期清 図 1 在院者 のス テー ジ と入院処 遇開 始か らの期間 (2011年 ( -90-― 7 月 15日 時点 ) 表8 入院処遇 期間 と属性 平均在院期間 (日 ) 標準偏差 (日 ) 男 491 4 4111 91 401 3 337 8 20代 46 433 4 4189 30代 137 500 3 427 2 40代 95 456 8 363 0 50代 90 470 3 370 7 60代 47 461 7 372 9 70代 以 上 19 472 5 5127 殺人 ・ 殺人未遂 151 478 3 4175 傷害 140 5196 391 1 放火 ・ 放火未遂 105 445 3 393 4 強盗 ・ 強盗未遂 15 3185 335 1 20 426 5 337 6 女 343 対象行 為 強姦未遂・ 強制 猥 装 ・ 強制猥褻未 遂 注 :す べ て有意差 な し -91- 表9 対象者の概要 入院処遇開始年 観察期間 中の退 院者数 対象者数 度 20054「 君 羊 133 69 (51 996) 2006年 群 172 69 (40 196) 2007年 群 239 82 (34 396) 20084「 君 羊 188 47 (25 096) 注 :2005年 群 :2005/7/16-21X16/7/15に 入院処遇 を開始 した者 2006年 群 :2006/7/16-2007/7/15に 入院処遇 を開始 した者 2007年 群 :2007/7/16-2∞ 8/7/15に 入院処遇 を開始 した者 2008年 群 :2008/7/162009/7/15に 入院処遇 を開始 した者 表 10カ プラン・ マ イヤー法による在院 日数の推計平均値および中央値 平均値 中央値 ) 95%信 頼区間 入院処遇 開始年度 (日 推定値 標準誤差 2005娑 F君 革 462 6 20064F君 羊 上限 16 6 430 1 495 0 463 0 561 1 15 6 530 5 591 7 20074F君 羊 574 4 13 3 548 3 600 5 20084「 君 羊 625 7 13 7 598 9 652 5 5700 78 5547 5854 下限 上限 37 9 388 6 537 4 603 0 37 2 530 1 675 9 653 0 18 3 617 2 688 8 推定値 6620 注 :2005年 群 :2005/7/16-2006/7/15に 入院処遇を開始 した者 2006年 群 :2006/7/16-2007/7/15に 入院処遇を開始 した者 2KX17年 群 :2007/7/162003/7/15に 入院処遇 を開始 した者 2008年 群 :2008/7/16-2009/7/15に 入院処遇を開始 した者 -92- ) 95%信 頼 区間 下限 すべて (日 標準誤差 293 6045 7195 表 11 生 存分析 におけるLog Rank検 定結果 入院処遇 開始年 2005年 群 χ 2005年 群 2 2006年 群 χ 2 20074「 君 羊 2 χ 10 6 001 χ 2 20 7 000 41 5 000 1 1 299 12 3 000 7 6 006 2006年 群 20074「 君 羊 祗 2008生 署 羊 「 注 :2005年 群 :2005/7/16-2006/7/15に 入院処遇 を開始 した者 2006年 群 :2006/7/16-2007/7/15に 入院処遇を開始 した者 2007年 群 :2007/7/16-2008/7/15に 入院処遇 を開始 した者 2008年 群 :2003/7/16-2009/7/15に 入院処遇 を開始 した者 200SI● :摯 年躊 X2005・ 打ち切られた 1 2006‐ 打ち切 られた O m07_打 ち切られた 累積生存率 ︵ 在院率︶ 02008‐ 打ち切 られた 400 生 存 日数 図2 入院処遇開始 時期別の生存曲線 ― -93- 600 (日 ) 卜 〇 ∞ 〇 卜 〇 〇 一 Ю O ∞ 一 0 0 ∞ 0 ∞ 〇 一 一 〇 〇 卜 〇 Φ O 卜 〇 卜 O 倒 一 0 一 〇 一 卜 〇 一 一 り 0 い 一 呻 〇 卜 一 卜 〇 せ 〇 マ 〇 〇 一 O O い 一 一 〇 〇 〇 一 〇 0 一 寸ゆ一 い 0 ∞ O 〇 一 O O ∞ や 0 一 0 0 〇 一 一 一 0 い 0 ∞ 一 〇 一 〇 〇 〇︶ ∞ 0 一 ⇔ O O ∞ 一 0∞ 費ゴ麟弓ヽ一 仏 寸い一 ” 0 一 一 O o 一 一 ∞ い 0 マ o ヽ 一 o 一 一 0 ■ 一 ∞ 一 ■ 一 ∞ 一 Φ寸 ﹃ o ﹃ o ∞ o ﹃ 一 の∞ 緊 Ⅸ 〓 ≪ 理 せい一 卜 〇 ∞ 一 い 0 ゆ 一 ∞ い 0 ∞ 0 0 0 ∞ 一 ︸ 0 い 〇 一 一 Φ O い 一 0せ め O ∞ 〇 〇 〇 〇 一 い= 〇∞ 一P駆¨ヽ﹁ HH¨″¨ = ヾり一 ゆ 〇 ∞ 一 一 〇 0 一 ∞ 寸 〇 〇 一 り 〇 〇 一 一 Φ Ю 0 〇 一 寸 O ∞ 一 0寸 一 〇 ∞ 一 0 一 卜 一 Φ∞ マ■0工 ν ヘ ヽい一 い 0 0 ︸ り O O ︺ ∞ 一 0 ∞ O 卜 一 一 0 一 ∞ Ю O N O 寺 〇 倒 0 0ヾ い 〇 ∝ 〇 一 〇 ﹃ O O∞ 眸﹁︼L踵﹄ヾ 一い一 〇 〇 〇 劇 〇 〇 〇 銀 ∞ 卜 〇 卜 〇 い 0 〇 一 一 O 〇 一 0 一 ∞ O 〇 一 0一 卜 〇 一 一 ∝ 〇 〇 一 〇∞ 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