< 北九州市 旧古河鉱業若松ビル 季刊 発行 ふるかわ 第26号(平成27年度 夏) 切 絵 > 〒808-0034 北九州市若松区本町1-11-18 TEL/Fax (093)752-3387 http://www.k4.dion.ne.jp/~fkw/ こ す げ の り か ず 火 曜 日 は 休 館 日 事務長のひとりごと ( (若松で 70 年過ごした小西事務長の ほのぼのエッセイです。 ) 〈7 月〉 幼少の頃、校区で山笠を作り、昼は子供達が引っ張り、夜は大人 達が市内を練り歩いて、皆さんの無病息災、家内安全等を祈願しな がら、校区の山笠の立派さと力強さを、他の区に対抗アピールする 日がありました。 私は住んでいる区が 19 区だったので、山笠の日は白パンツで白 タビ、草履を履き、ハッピを着て豆絞りを頭に巻き、山笠を引きに いっちょりました。 丁度、山笠小屋が現在の福岡藩米蔵跡の碑の所にありました。 子供心に山笠は、当時本当にお金をかけて作っちょったんだろう と、毎年思っちょったとです。 大人になって聞いてみたら、校区の各家庭、市場、工場などの寄付 で賄っていたとのことでした。 源平合戦の源義経や加藤清正トラ退治、川中島の武田信玄や上杉 謙信ら色々な人形が飾られた山笠でした。 太鼓と鐘の音で、昼間は子供達が綱を引き、校区内を回ります。 平地は何となく進みますが、必ず修多羅小学校の校門内まで上りま した。 時には、石崎から金毘羅神社の階段横まで上がっちょりましたよ。 休憩の笛の音と同時に、全員バタンキューでしたが、商店街や市場 の方々がアイスキャンディやら、ラムネやアンパンの差入れが一回 だけあり、一息ついちょったとです。 差入れと言えば! 白山神社(現白山三丁目)の山笠ちいうか、山車ちいうかを引っ張る 日が校区の山笠と重なる日が一日ありました。 私はご学友と必ずこの日は逃さず、白山神社の山車引きにかけ参 じました。理由は、その日が土日でなければ、半ドンで帰れるし、 山車の休む所が、市場や大きな商店の前に必ず止まります。 止まると同時にアイスキャンディ、ラムネはもちろんのこと、次か ら次にお菓子、パンをいただけちょって、腹は満腹、紙袋は満杯、 自分の校区の山笠は後輩の若い者達にまかせ、絶対参加しちょった とです。 この白山神社の山車は笹竹を何本か立てただけで、太鼓と鐘で綱 を引く人達を、鼓舞し、奮い立たせ、何故か市内の次の休憩場所ま で行くのに、全員綱を引き、力一杯走るという過酷な山車引きで、 こけでもしたら、山車に引かれてしまうという行事でした。 それでも、校区の一回の差入れより、何回も差し入れがもらえる ので、気分よく家に帰りました。 この汗かきが終わると待ちに待った夏休みがくるとです。 *4日(土) *5日(日) *11 日(土) *12 日(日) *16 日(木) *17 日(金) *19 日(日) *25 日(土) *26 日(日) *31 日(金) リトルコンサート〈若葉の会〉(ホA) クルージング&ビアパーティ受付開始(¥4,000) ピアノコンサート〈一ノ瀬愛〉(ホ A) 地ビールフェア〈みつば屋酒店〉・コンサート〈ハルトラ〉 池田ギター教室発表会(ホA) 若南会〈自由参加パーティ会費¥3,000〉 くきのうみ花火大会 ピアノ発表会〈古賀音楽教室〉(ホA)・衣装会(ホ B 他) ピアノ発表会〈秋桜の会〉(ホA) ピアノコンクール九州予選大会〈ピアノ研究会〉(ホA他) 洞海湾クルージング&ビアパーティ(二胡・和光亭) 〈8 月〉 *1 日(土) 劇団C4 公演 ・二胡発表会(ホA) *2 日(日) ↓ *5 日(水)~10 日(月) 游子窯〈陶器の展示即売会(ホB) *15 日(土) 響南中学校吹奏楽部同窓会 *19 日(水) 生涯学習総合センター(若戸渡船クルージング、若松散策) *20 日(木) 若南会〈自由参加パーティ会費¥3,000〉 *21 日(金) 洞海湾クルージング&パーティ(フラメンコ・金鍋) *30 日(日) ピアノ発表会〈堀田悦子〉(ホ A) 〈9 月〉 *10 日(木)~12 日(土) 呉服、婦人服展示即売会〈呉服のたなか〉 (ホB) *12 日(土) ふるかわ郷土史講座第六回(ホA)当館にて受付中。 *17 日(木) 若南会〈自由参加パーティ会費¥3,000〉 *18 日(金) 若松区医師会の親睦会(ホA) *20 日(日) ピアノ発表会〈吉松理恵〉(ホA) *26 日(土) くきのうみ花火絵画作品表彰式(ホA) *26 日(土)~10 月 9 日(金)迄、当館、資料室にて花火大会絵画入賞 作品展示。 今年も 6 月 14 日(日)と 21 日(日)にあじさいまつり協賛 企画で、若松再発見の会による「若松南海岸デッキからの 眺望写真展」が行われ、賑わいました。 デッキから見える若松の建物の写真と、この季刊誌に掲載 されている若松郷土史散歩「若松ぶらり」シリーズの紹介 や、小西事務長の人気のエッセイも展示しました。 併催として、この会の会員の田坂さんの父上である浅山 清一氏が、八十歳の時、「矢矧(やはぎ)」が米軍機により 被弾し沈没する様子や戦艦大和が沈没する情景を思い起 こし、生の記憶としてスケッチに書き留めておられた貴重 な記録画のコピーや写真を展示させていただきました。若 前 松にある軍艦防波堤に駆逐艦「冬月」「凉月」 「柳」 回 がありますが、浅山氏はこの の 講 「冬月」に救助されています。 座 (右の写真は駆逐艦柳乗員の記念写真) (当時の祇園山笠) ㉖ 赤岩町 (片山正信氏の版画若松百景より) 早いもので今年も 7 月になりました。 もうすぐ、梅雨があけますと、花火大会や夏祭り、そして海の季節 がやって来ます。今回は無くなってしまった二つの赤岩について書い てみましょう。 若松の北海岸は近年までは小石から脇田に至る道は、山際の一本だ けで、縹渺とした響灘からは大きな波が打ち寄せていました。 途中には赤岩や黒岩などがあって、燦々と輝く太陽の下、大人も子供 も海水浴や磯遊び等を楽しんでいました。 若松市史二集をみてみますと「…昔どこからとなく大鬼が重そうに天 秤棒を担いで藤木、童子丸に来かかるとどうしたものか、天秤棒が真 二つに折れ、後の荷物は一大音響とともに大地に落ち、小石海岸の赤 岩になりました。前の荷物は洞の海に飛んで、真二つに割れ、今の二 児島になりました。…」とあります。 童子丸という地名も大江山の鬼と酒呑童子のような伝説に由来したの でしょうか。 又、江戸期の筑前国続風土記拾遣の藤の木の頃には「…二嶋村境の 海辺に赤岩という大岩有。その東に割石を取る所有。 其の石摂州の御蔭石に以たり。地溝石閘に切用ゆ…」とありますよう に、ここにも赤岩があったのです。古図にも描かれていますし、伊能 忠敬の測量図もここを村境として印しています。 この近くには霊亀2年(716)加賀の石川より白山神を勧請し女体権現と 号し祠っていましたが、寛永 5 年(1628)藤木赤島に移されました。 昔はこの元宮へは日吉神社からの神幸があって遷幸された頓官の跡と も伝えられています。この海岸は安永年間(1772~81)から少しずつ、 開作があったようですが、明治 30 年代から本格的な埋立が進み、昭和 37 年位になって全体が現在のような形になりました。 戦後間もない頃はまだ芦の茂る荒地の様な所でしたが、昭和 27 年ここ に若松競艇場の建設が計画されます。 当時の様子を昭和 28 年市勢要覧から抜粋しますと「…敗戦によって石 炭と船が徹底的に打ちのめされたため本市の受けた経済的な打撃は深 刻なものであった。従って北九州の他の都市に互して市政の振興を図 るためには本市の販政は余りにも貧弱であり何か適当な財源を求める ことが急であった。… 」と述べられています。 施設は同年 10 月完成し 11 月第 1 回のレースが行われ、翌 28 年には仮 駅として奥洞海駅も設置されました。それから 60 年余り過ぎました が、改修を重ねながら今日に至っています。 かつては藤木村の小さな字であった赤岩は土地の拡大と新住居表示で 赤岩町となりました。少し高台に登ってみますと洞海湾の対岸には皿 倉山を背にした工場群が広がっています。 日が暮れますと高い煙突や大きなプラント、停泊中の船に灯がともり、 他にはない風景が現われます。 北九州の新名所ともなった工場燃えです。 夏のひと時、涼しい風を受けながらこの景色を楽しむのもいかがでし ょうか。 今年も人気のクルージングを企画しました。 7 月 5 日(日)9:00 より、当館で受付いたします。 先着順ですので、お早めに(tel.093-752-3387) *7/31(金) 二胡の夕べと中華料理の宴(和光亭) * 8/21( 金 ) フ ラ メ ン コ と ス パ ニ ッ シ ュ 料 理 の 宴 (金鍋) 会費 ¥4,000(前売りチケット制・各 50 名先着順) 時間 18:00~20:30 ふるかわ掲示板 若松みかんケーキ、「みかんちゃん 」が 5 月から登場です。優しいみかんの香りが、口の 中でほわっと広がり、ほっとするケーキになりま した。 (¥185) みかんジャム、みかん紅茶と の可愛いみかんちゃんセットもご用意できます。 *さくらようかんの「若松トマトようかん」 も期間限定で発売中です。 (¥350) 第 5 回ふるかわ郷土史講座が 6 月 7 日(日)に行われました。 今回の演題は「恵比須通りと恵比須神社」 、神社の移り変わり、 境内の中の鳥居、珍しい親子の狛犬、力石、方位石等のエピソー ドなど盛りだくさんの内容でした。おかげさまで、定員 50 名を 超える大盛況でした。次回も是非ご参加下さい。 参考文献 ・若松市史第二集 若松市 ・市勢要覧(昭和 28 年版) 若松市 ・筑前国続風土記拾遺(遠賀郡) ・郷土藤ノ木 若松区第 22 区自治会 第 6 回ふるかわ郷土史講座 演題「船頭町」 9 月 12 日(日)AM10:00~11:30 講師 若宮 幸一館長 定員 50 名 会場 当館ホール A・参加料 200 円(資料代として) (炭鉱を経営していた安川敬一郎は明治 10 年(1878)、芦屋 で安川商店を興し明治 20 年(1888)若松の船頭町に転居、 家を構えます。昭和 42 年この町名も無くなり、昔の面影 はありませんが、恵比須神社の玉垣の多くの著名人の中に 松本潜、安川敬一郎の銘を見る事ができます。 ) (元禄 12 年若松市付近古絵図 いのちのたび博物館所蔵)
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