ドライバの⾏動変容を促す運転⽀援システム Driver Assistance System to Encourage Drivers’ Behavioral Adaptation for Smart Drive 前輪横⼒推定値に基づく触⼒覚情報提⽰ 前輪横⼒推定値に⽐例した操舵反⼒トルク提⽰ ○ ⾞両状態が物理的限界に近づいていることに気づく 安全運転評価結果に基づく触⼒覚情報提⽰ 車が指令通りに動い ているから安全だ! Steering command Tra r ks 0 Steering wheel angle ∝ ∝ Reactive torque Tra based on ap Vehicle state (actual ap) l 安全運転成績の表⽰ (圧雪路の場合) 車が指令通りには動い ていないから危険な状 況かもしれない? Steering command Tra r ks 0 Steering wheel angle l Target behavior T. Hiraoka, et. al.: Steering reactive torque presentation method for a steer-by-wire vehicle -Feedback of a lateral acceleration at a center of percussion with respect to rear wheels-, Review of Automotive Engineering, Vol.29, No.2, pp.287-294 (2008) 視覚情報提⽰付加することで,触⼒覚情報 だけでは気づきにくい状態も把握できる 4指標の点数を視覚情報提⽰ インターバル成績と通算成績 (3) 減速による対応(指令値=実測値) 80 (2) 摩擦係数が低下 (指令値>実測値) time [s] 100 80 120 60 60 100 140 40 140 20 160 20 160 180 0 120 0 140 20 160 80 加速度をベースに無次元化した指標 前後⽅向のみを対象 IB IA ID ⾃動⾞技術会論⽂賞 平岡敏洋, 高田翔太, 川上浩司:自発的な行動変容を促す安全運転評価システム (第1報)-衝突回避減速度を用いた評価指標の提案-, 自動車技術会論文集, Vol.44, No.2, pp.665-671 (2013) ⽬標値の計算と提⽰ 段階的学習(レベルの変化) 効果⾳の提⽰ わかりやすい!おもしろい! ⇒ 使いたくなる ⇒ 安全運転がより促される 初期型SDES ゲームニクス 理論の応⽤ 120 40 140 20 160 180 0 (4) 切戻しによる対応 (指令値=実測値) 平岡敏洋, 熊本博光:生態学的マルチモーダルインタフェースを用いた車両状態提示がステアバイワイヤ車両 の運転行動に与える影響, ヒューマンインタフェース学会論文誌, Vol.10, No.4, pp.185-195 (2008) 視聴覚情報フィードバック ⾞頭時間情報インタフェース 現在の⾞頭時間(THW)と⽬標⾞頭時間2秒を表⽰ 高次元での 統合を目指す Smart Drive ⇒ ⾞頭時間2秒=1800[台/h] ⇒ 渋滞が発⽣しない&⼀般道の最⼤交通容量に近い 視認負荷を考慮した視覚情報提⽰ ⇒ ⽬標THWから乖離するにつれて,枠の⾊と太さを変化させる 改良版SDES ⾃動⾞技術会論⽂賞 高田翔太, 平岡敏洋, 野崎敬太, 川上浩司:自発的な行動変容を促す安全運転評価システム(第2報) -評価システムが運転行動に与える影響-, 自動車技術会論文集, Vol.44, No.2, pp.673-678 (2013) 野崎敬太, 平岡敏洋, 高田翔太, 川上浩司:安全に対する動機づけ向上と行動変容を促す安全運転評価 システム, 計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会2013講演論文集, pp.291-292 (2013) エコドライブ⽀援システム (EDSS: Eco-Driving Support System) for better QOM 1分ごとの燃費評価 ⇒ 結果期待と効⼒期待 (Quality Of Moving) 技能や環境に⾒合った⽬標値提⽰ ⇒ 達成動機づけ理論 難易度の設定・表⽰の切替えが可能 ○インタフェースを利⽤することで,渋滞の発⽣を抑制し,交通流を円滑化 することをドライビングシミュレータ実験で確認した ○安全性に対する負の影響は殆どない ×⼀部の実験参加者より「視認負荷が⾼く,運転しにくい」という意⾒あり ⇒ 結果の知識 (KR: Knowledge of Results) 質的KRと量的KR ⽬標値 ○ ⽬標値を提⽰することで,燃費計 提⽰だけではモチベーションが上 1分前 がらなかったドライバも燃費向上 ○ ドライバ⾃らが試⾏錯誤して燃費 達成ランプ のいい運転法を習得する 平均燃費 1分燃費計 瞬間燃費計 5分前 ⽬標THW =2秒 運転操作に介⼊することで普段通 りの運転でも燃費が改善するシス テムを利⽤した場合には,動機づ けや運転技能が向上しない 達成難易度 橘崇弘, 平岡敏洋, 葛西誠, 松本修一:車頭時間情報インタフェースによる渋滞抑制効果, 第12回ITSシンポジウム2014 (2014) 燃費バー表⽰ (質的KR) 渋滞になりにくい運転 安全運転を促すシステム設計指針 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ III. 無理のない加減速 (IA) IV. 安全な⾞間距離 (ID) IF 100 60 180 衝突リスクが潜在的な場⾯ 180 0 40 ○ 安全運転が促される ○ リスク補償⾏動が抑制される × ⼀部の⼈⇒「わかりにくい」 100 40 120 ドライバの安全運転成績に 基づいて触⼒覚情報を変化 安全運転評価システム (SDES: Safe Driving Evaluation System) ○ ドライバ⾃らが無理の無い操作をするようになる ⇒ 結果として,⾞両挙動が安定する (1) 安定⾛⾏中 (指令値=実測値) I. 適切な減速 (IF) II. 後続⾞に配慮した減速 (IB) 早川将史, 平岡敏洋:川上浩司, 安全運転能力に応じた触力覚情報提示による運 転支援システム -ドライバの知覚特性を考慮した触力覚情報提示-, 計測自動制 御学会 システム・情報部門学術講演会2014講演論文集, pp.223-228 (2014) 前後および横加速度に関する視覚情報提⽰ 60 ⇒ シート隆起がアクセルオフ 動作を促す ○先⾏⾞の急減速に対する 反応時間の短縮 ○煩わしさの抑制 ○システムに対する依存を軽減 ⇒⽋報時も安全性を確保 80 ⇒ 危険な状況が⽣じたときの受動的対応の適切さ ⇒ 危険な状況に対する予防的⾏動の適切さ Vehicle state (actual ap) 路⾯状態が変化 (摩擦係数が低下) 衝突リスクが顕在的な場⾯ Actual behavior ∝ ∝ Reactive torque Tra based on ap 安全運転評価指標の提案 潜在的な衝突リスクに基づ いてシート座⾯を隆起 (乾燥路の場合) 安全運転 触⼒覚情報フィードバック [平岡12] 安全運転へのインセンティブ 有能感を与える娯楽性 連続かつマルチモーダルな情報提⽰ S-R適合性を満たすUI 直感的なシステムの制御則や仕組み 錯覚による知覚リスク量増加 ゲームニクス理論 ① ② ③ ④ 達成ランプ表⽰ (量的KR) 計測⾃動制御学会論⽂賞(友⽥賞) 平岡敏洋, 西川聖明, 川上浩司, 塩瀬隆之:自発的な省燃費運転行動を促すエコドライブ 支援システム, 計測自動制御学会論文集, Vol.48, No.11, pp.754-763 (2012) 省燃費運転 [サイトウ07] 直感的なUI マニュアル不要の操作理解 はまる演出と段階的学習効果 ゲームの外部化 ⾃⼰決定理論 [Deci04] [川上09] 下記の欲求を満たすと⾏動の価値が ⼿⾜を動かすといった物理的な操作を伴う,または, 頭を使わないといけないといった認知リソースを割 内在化されて⾃発的な⾏動を⾏う くといった『⼿間(=不便)』をかけることで得ら ① ⾃律性:⾃分からやる れる嬉しさや楽しさといった主観的な益,または技 ② 有能さ:上⼿にやる 能向上といった客観的な益を不便益という ③ 関係性:ソーシャル性 ⾏動変容を効果的に促すための各種理論 Department of Systems Science, Graduate School of Informatics, Kyoto University 不便益 ⾃動運転ではなく,ドライバにあえて 操作させる間接型運転⽀援システム 連絡先 E-mail: [email protected](平岡敏洋)
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