使用上の注意改訂のお知らせ(PDF/299kb)

医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。
再審査結果及び使用上の注意の改訂のお知らせ
2015 年 7 月
選択的α
選択的α1A 遮断薬
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬
劇
薬
処方箋医薬品注)
シロドシン錠
注) 注意-医師等の処方箋により使用すること。
この度、標記製品につきまして医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法
律第 14 条の 4 第 3 項の規定による再審査が終了し、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の
確保等に関する法律第 14 条第 2 項(承認拒否事由)第 3 号イからハのいずれにも該当しない(カテゴ
リー1)と判断されたこと及び「効能・効果」、「用法・用量」に変更がありませんでしたことをお知ら
せ致します。
また、再審査結果等に基づき、「使用上の注意」を下記のとおり改訂致しましたので、お知らせ
申し上げます。
今後のご使用に際しましては、下記の内容をご参照いただくとともに、副作用等の治療上好まし
くない事象をご経験の際には、弊社MRに速やかにご連絡くださいますようお願い申し上げます。
なお、流通在庫の関係から、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでには若干の日時を
要しますので、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
1.改訂概要
「副作用」の項:副作用発生状況の概要及び発現頻度を改訂(自主改訂)
2.改訂内容
改訂後(下線部:追記又は変更)
4.
改訂前
副作用
排尿障害患者対象臨床試験の総症例 873 例
中,副作用は 391 例(44.8%)で認められた。
(中略)
なお,第 III 相二重盲検比較試験では射精障
害(逆行性射精等)が 175 例中 39 例(22.3%)
で認められた。(カプセル承認時)
製造販売後に実施された使用成績調査及び
特定使用成績調査(長期)の安全性解析対象
症例 7,851 例中,副作用は 887 例(11.3%)で認
められた。その主なものは,射精障害(逆行性
射精等)255 例(3.2%),下痢・軟便 207 例
(2.6%),めまい・ふらつき 85 例(1.1%),鼻閉
81 例(1.0%),口渇 64 例(0.8%),立ちくらみ 60
例(0.8%)などであった。(再審査終了時)
-1-
4.
副作用
シロドシン(カプセル)承認時までに実施され
た排尿障害患者対象臨床試験の総症例 873 例
中,副作用は 391 例(44.8%)で認められた。
(中略)
なお,第 III 相二重盲検比較試験では射精障
害(逆行性射精等)が 175 例中 39 例(22.3%)
で認められた。
改訂後(下線部:追記又は変更)
改訂前
(1) 重大な副作用
1) 失神・意識喪失(0.1%未満注)):血圧低
下に伴う一過性の意識喪失等があらわれる
ことがあるので,観察を十分に行い,異常
が認められた場合には,投与を中止し適切
な処置を行うこと。
2) 肝機能障害,黄疸(いずれも 0.1%未満
注)
):AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等
を伴う肝機能障害,黄疸があらわれること
があるので,観察を十分に行い,異常が認
められた場合には,投与を中止するなど,
適切な処置を行うこと。
注)承認後の製造販売後調査の結果に基
づく。
(1) 重大な副作用
1) 失神・意識喪失(頻度不明):血圧低下
に伴う一過性の意識喪失等があらわれるこ
とがあるので,観察を十分に行い,異常が
認められた場合には,投与を中止し適切な
処置を行うこと。
2) 肝機能障害,黄疸(いずれも頻度不明):
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等を伴う
肝機能障害,黄疸があらわれることがある
ので,観察を十分に行い,異常が認められ
た場合には,投与を中止するなど,適切な
処置を行うこと。
(2) その他の副作用
(2) その他の副作用
下記の副作用があらわれることがあるので,
下記の副作用があらわれることがあるので,
異常が認められた場合には必要に応じ減量
異常が認められた場合には必要に応じ減量
又は投与を中止するなど適切な処置を行うこ
又は投与を中止するなど適切な処置を行うこ
と。
と。
頻度
1~5%
頻度
1~5%
0.1~1%
1%未満
\
\
5%以上
注 1) 5%以上
不明
未満
不明
未満
未満
消化器
口渇
胃不快感, 口内炎注
消化器 口内炎 口渇
胃不快感, 嘔吐,嘔
下痢,軟 2),嘔吐,
下痢,軟 気,食欲不
便,便秘 嘔気,食欲
便,便秘 振,胃痛,
不振,胃
腹痛,腹部
痛,腹痛,
膨満感,上
腹部膨満
腹部異和
感,下腹部
感,上腹部
異和感,下
痛,胃潰
腹部痛,胃
瘍,胃炎,
潰瘍,胃
萎縮性胃
炎,萎縮性
炎,胸や
胃炎,胸や
け,胃もた
け,胃もた
れ感,十二
れ感,十二
指腸潰瘍,
指腸潰瘍,
放屁増加,
放屁増加,
排便回数
排便回数
増加,残便
増加,残便
感,肛門不
感,肛門不
快感
快感
精神
しびれ
めまい,立 肩こり,頭
精神
めまい,立 肩こり,頭
ちくらみ, がボーとす
神経系
ちくらみ, がボーとす 神経系
ふらつき, る感じ,眠
ふらつき, る感じ,眠
頭痛
気,性欲減
頭痛
気,性欲減
退,頭重感
退,頭重
感,しびれ
注 2)
-2-
改訂後(下線部:追記又は変更)
頻度
5%以上
不明注 1)
過敏症 口唇腫
脹,舌腫
脹,咽頭
浮腫
\
1~5%
未満
改訂前
1%未満
発疹,皮
疹,湿疹,
蕁麻疹,瘙
痒感,顔面
腫脹注 2),
眼瞼浮腫注
2)
眼
その他
術中虹
彩緊張
低下症
候群
(IFIS)
頻度
1~5%
0.1~1%
5%以上
未満
未満
不明
過敏症 顔面腫
発疹,皮
脹,眼瞼
疹,湿疹,
浮腫,口
蕁麻疹,瘙
唇腫脹,
痒感
舌腫脹,
咽頭浮
腫
眼
術中虹
眼の充血,
彩緊張
目のかゆ
低下症
み,結膜出
候群
血
(IFIS),
かすみ
目
その他 浮腫,女 トリグリセ 倦怠感, 顔のほて
性化乳 リド上昇 CRP 上昇, り,耳鳴,
房
総コレステ 苦味,胸
ロール上 痛,腰痛,
昇,尿糖上 下肢脱力
昇,尿沈渣 感,発汗,
上昇
ほてり,気
分不良,血
清カリウム
値上昇,総
蛋白低下,
前立腺特
異抗原増
加,尿酸上
昇,尿蛋白
上昇
\
眼の充血,
目のかゆ
み,結膜出
血,かすみ
目 注 2)
トリグリセ 倦怠感, 顔のほて
リド上昇 CRP 上昇, り,耳鳴,
総コレステ 苦味,胸
ロール上 痛,腰痛,
昇,尿糖上 下肢脱力
昇,尿沈渣 感,発汗,
上昇
ほてり,気
分不良,血
清カリウム
値上昇,総
蛋白低下,
前立腺特
異抗原増
加,尿酸上
昇,尿蛋白
上昇,浮腫
注 2)
,女性
化乳房注 2)
注 1)「頻度不明」は自発報告のため。
注 2)発現頻度は承認後の製造販売後調査の結果に
基づく。
3.改訂理由
<自主改訂>
本剤の再審査終了に伴い、製造販売後調査における副作用発現状況を反映しました。
添付文書の改訂情報は、弊社ホームページ(http://www.kissei.co.jp/di/)及び PMDA ホームページ
「医薬品に関する情報」(http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html)に掲載され
ます。併せてご利用ください。
-3-
ユリーフ錠 2mg ユリーフ錠 4mg「効能・効果」、「用法・用量」、「使用上の注意」全文(下線部:追記又は変更)
4.
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
【効能・効果】
前立腺肥大症に伴う排尿障害
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤は副作用の発現率が高く,特徴的な副作用として射精障害が高頻度に
認められているため,本剤の使用にあたっては,本剤のリスクを十分に検討の
上,患者に対しては副作用の説明を十分に行った上で使用すること。(「重要
な基本的注意」及び「副作用」の項参照)
【用法・用量】
通常,成人にはシロドシンとして 1 回 4mg を 1 日 2 回朝夕食後に経口投与
する。なお,症状に応じて適宜減量する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
肝機能障害のある患者ではシロドシンの血漿中濃度が上昇する可能性があ
り,また,腎機能障害のある患者においては,シロドシンの血漿中濃度が上昇
することが報告されているため,患者の状態を観察しながら低用量(1 回 2mg)
から投与を開始するなどを考慮すること。(「薬物動態」の項参照)
【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 起立性低血圧のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
(2) 肝機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇するおそれがある。(「用
法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)]
(3) 腎機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇することが報告されてい
る。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)]
(4) ホスホジエステラーゼ 5 阻害作用を有する薬剤を服用している患者
(「相互作用」の項参照)
2. 重要な基本的注意
(1) 射精障害(逆行性射精等)が認められているので,本剤の投与にあ
たっては射精障害に関する説明を十分に行い,患者の理解を得た
上で使用すること。(「副作用」の項参照)
(2) 起立性低血圧があらわれることがあるので,体位変換による血圧変
化に注意すること。
(3) めまいなどがあらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転な
ど危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。
(4) 本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い,降圧剤
が投与されている場合には血圧変化に注意し,血圧低下がみられた
ときには,減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
(5) 本剤による治療は原因療法ではなく,対症療法であることに留意し,
本剤投与により期待する効果が得られない場合は,手術療法など,
他の適切な処置を考慮すること。
3. 相互作用
シロドシンは主としてチトクローム P450 3A4(CYP3A4),UDP-グルク
ロン酸転移酵素,アルコール脱水素酵素及びアルデヒド脱水素酵素に
より代謝される。(「薬物動態」の項参照)
CYP3A4 活性を強力に阻害する薬剤との併用により,シロドシンの代
謝が阻害され,血漿中濃度が上昇する可能性がある。
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
降圧剤
起立性低血圧があらわれる 降圧剤服用中の患者は
ことがあるので,減量するな 起立時の血圧調節力が
ど注意すること。
低下している場合があ
る。
アゾール系抗真菌剤 強力に CYP3A4 を阻害する アゾール系抗真菌剤は
イトラコナゾール等 ケトコナゾール(経口剤:国 CYP3A4 を阻害すること
内未発売)との併用によりシ から,これらの薬剤との併
ロドシンの血漿中濃度の上 用時には,シロドシンの
昇が認められている。(「薬 血漿中濃度が上昇する
物動態」の項参照)
おそれがある。
アゾール系抗真菌剤との併
用により,シロドシンの血漿
中濃度が上昇するおそれが
あるので,減量するなど注
意すること。
ホスホジエステラーゼ 併用により症候性低血圧が 本剤はα遮断作用を有
5 阻害作用を有する薬 あらわれるとの報告がある。 するため,併用によりこれ
剤
らの血管拡張作用による
シルデナフィルクエ
降 圧作 用 を増 強す る お
ン酸塩,バルデナフ
それがある。
ィ ル 塩 酸 塩 水 和物
等
副作用
排尿障害患者対象臨床試験の総症例 873 例中,副作用は 391 例
(44.8%)で認められた。その主なものは,射精障害(逆行性射精等)
150 例(17.2%),口渇 50 例(5.7%),下痢 35 例(4.0%),軟便 34
例(3.9%),立ちくらみ 31 例(3.6%),鼻閉 29 例(3.3%),めまい 23 例
(2.6%),ふらつき 22 例(2.5%),頭痛 19 例(2.2%)などであった。また,
臨床検査値の異常変動は,総症例 853 例中 185 例(21.7%)で認めら
れた。その主なものは,トリグリセリド上昇 62 例(7.4%),CRP 上昇 21 例
(3.9%),ALT(GPT)上昇 20 例(2.3%),AST(GOT)上昇 19 例(2.2%),
γ-GTP 上昇 19 例(2.2%)などであった。
なお,第 III 相二重盲検比較試験では射精障害(逆行性射精等)
が 175 例中 39 例(22.3%)で認められた。(カプセル承認時)
製造販売後に実施された使用成績調査及び特定使用成績調査(長
期)の安全性解析対象症例 7,851 例中,副作用は 887 例(11.3%)で認
められた。その主なものは,射精障害(逆行性射精等)255 例(3.2%),
下痢・軟便 207 例(2.6%),めまい・ふらつき 85 例(1.1%),鼻閉 81 例
(1.0%),口渇 64 例(0.8%),立ちくらみ 60 例(0.8%)などであった。(再
審査終了時)
(1) 重大な副作用
1) 失神・意識喪失(0.1%未満注)):血圧低下に伴う一過性の意識
喪失等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認
められた場合には,投与を中止し適切な処置を行うこと。
:AST(GOT)上昇,
2) 肝機能障害,黄疸(いずれも 0.1%未満注))
ALT(GPT)上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがある
ので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中
止するなど,適切な処置を行うこと。
注)承認後の製造販売後調査の結果に基づく。
(2) その他の副作用
下記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場
合には必要に応じ減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこ
と。
\
頻度不明注 1)
5%以上
1~5%未満
1%未満
泌尿・
射精障害(逆 インポテンス,尿
生殖器
行性射精等) 失禁
消化器
口渇
胃不快感,下
口内炎注 2),嘔
痢,軟便,便秘 吐,嘔気,食欲
不振,胃痛,腹
痛,腹部膨満
感,上腹部異和
感,下腹部痛,
胃潰瘍,胃炎,
萎縮性胃炎,胸
やけ,胃もたれ
感,十二指腸潰
瘍,放屁増加,
排便回数増加,
残便感,肛門不
快感
精神
めまい,立ちくら 肩こり,頭がボー
神経系
み,ふらつき,頭 とする感じ,眠
痛
気,性欲減退,
頭重感,しびれ
注 2)
呼吸器
鼻出血,鼻閉
循環器
過敏症
口唇腫脹,舌
腫脹,咽頭浮
腫
鼻汁,咳
心房細動,動
悸,頻脈,不整
脈,上室性期外
収縮,起立性低
血圧,血圧低
下,血圧上昇
発疹,皮疹,湿
疹,蕁麻疹,瘙
痒感,顔面腫脹
注 2)
,眼瞼浮腫注
2)
眼
-4-
術中虹彩緊張
低下症候群
(IFIS)
眼の充血,目の
かゆみ,結膜出
血,かすみ目注 2)
\
肝臓
頻度不明注 1)
5%以上
1~5%未満
AST(GOT)上
昇,ALT(GPT)
上昇,γ-GTP
上昇,総ビリルビ
ン上昇,Al-P 上
昇,LDH 上昇
1%未満
BUN 上昇,クレ
アチニン上昇
血液
白血球数減少, 白血球数増多,
赤血球数減少, 血小板数減少
血色素量減少,
ヘマトクリット値
減少
その他
トリグリセリド上 倦怠感,CRP 上 顔のほてり,耳
昇
昇,総コレステロ 鳴,苦味,胸痛,
ール上昇,尿糖 腰痛,下肢脱力
上昇,尿沈渣上 感,発汗,ほて
昇
り,気分不良,血
清カリウム値上
昇,総蛋白低
下,前立腺特異
抗原増加,尿酸
上昇,尿蛋白上
昇,浮腫注 2),女
性化乳房注 2)
注 1)「頻度不明」は自発報告のため。
注 2)発現頻度は承認後の製造販売後調査の結果に基づく。
5. 高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており,肝機能又は腎機能が
低下している場合は低用量(1 回 2mg)から投与を開始するなど,患者
の状態を十分に観察しながら投与すること。(「用法・用量に関連する使
用上の注意」の項参照)
6. 適用上の注意
薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよ
う指導すること。
[PTP シートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿
孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されて
いる。]
7. その他の注意
(1) α1 遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において,α1
遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群
(Intraoperative Floppy Iris Syndrome)があらわれるとの報告がある。
(2) マウスでの 104 週間投与試験において,20mg/kg/日以上の投与群で
精嚢腺拡張の頻度の上昇が認められたとの報告がある。
(3) ラットでの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において,
200mg/kg/ 日 以 上 の 投 与 群 で 精 細 管 に 精 子 細 胞 の 脱 落 が ,
600mg/kg/日投与群で精細管の萎縮・変性,精子生存率及び精子数
の減少が認められたとの報告がある。
腎臓
(2015 年 7 月改訂)
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問い合わせ先:くすり相談センター 東京都中央区日本橋室町 1 丁目 8 番 9 号
TEL.03-3279-2304
フリーダイヤル 0120-007-622
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