三叉神経痛へのガンマナイフ治療が保険適用に！社会医療法人岡村一心堂病院岡山市東区西大寺南 2-1-7 より良い医療を地域の人々に Tel 086-942-9900 平成２７年７月２３日第３０５号 URL：http://www.isshin.or.jp/ E-mail：[email protected] さんさ三叉神経痛へのガンマナイフ治療が保険適用に！岡村一心堂病院ガンマナイフセンターガンマナイフといえば、脳腫瘍や脳動静脈奇形などに対して非常に精密な放射線照射ができる装置として有名ですが、２０１５年７月１日から「三叉神経痛へのガンマナイフ治療」がようやく健康保険適用となりました。神経は電線の束のようなものですが、三叉神経の脳幹から出た数 mm の部分を血管が圧迫するために神経線維間でショートのようなことが起こって痛みが発生すると考えられています。痛みが強くなると食事や、会話をすることも困難になり、患者さんのＱＯＬ（生活の質）が大きく低下し、治りにくい疼痛の横綱とも言われています。三叉神経は３mm 程度の太さしかないため、少しでも照射点がずれると、十分な効果は期待できなくなってしまいます。放射線照射をするには三叉神経のターゲット部分をピンポイントで狙って照射する高い精度が必要です。いろいろな照射装置からガンマナイフが三叉神経痛治療装置に選ばれた大きな理由はその照射精度にあります。元来、ガンマナイフは三叉神経痛治療目的に考案された治療システムであると言われ、Leksell らに（上）当院のガンマナイフより１９５１年、初めて治療が行われています。国際的にはすでに２５年も前から、三叉神経痛に苦しむ患者さんがガンマナイフによる治療を受けており、５万人以上の治療実績がある広く普及している安全な治療法です。しかし、日本では健康保険の適用ではなかったため、ガンマナイフによる治療をあきらめたり、全額自費の治療をせざるを得なかったのです。この度の保険診療の承認は、三叉神経痛に苦しむ多くの患者さんにとって朗報になります。なお、ガンマナイフ治療の適応は「薬物療法による疼痛管理が困難な」症例とされ、原則２泊３日の入院となります。費用は１割負担の場合で概ね７万円程度(個室・食事料（上）2015 年 10 月に更新予定の新型ガンマナイフ除く)です。