「マイナンバー制度について」 西田 隆司会員

2015 年 3 月 19 日発行 会報 No.2583
通算 3094 回(本年度第 34 回)
3 月 19 日 本日のプログラム
「マイナンバー制度について」
西田 隆司会員
会 長 北 野 利 裕
幹 事 乾 昌 弘
副 会 長 倍 巌 良 明
会 場 監 督 北 浦 康 充
副 会 長 花山院 弘 匡
クラブ会報委員長 清 水 博 一
創 立 1952 年(昭和 27 年)3 月 27 日
例会日時 毎週木曜日 12:30
例 会 場奈良ホテル 0742-26-3300
事 務 所〒 630-8381 奈良市福智院町 5-3
TEL 0742-26-1300 FAX 0742-24-1289
http://www.nara-rotaryclub.com
前回例会報告
3 月 12 日 奈良ホテル 12:30
■ ソング ■
「どこかで春が」
■ お客様の紹介 ■
蜂谷 和則様(卓話講師・奈良財務事務所長)
■ 会長挨拶 ■
みなさん、 こんにちは。蜂谷所長、 本日は
卓話よろしくお願いいたします。3 月に入り、
ロータリーは識字認識率向上月間です。識字率
世界一は、キューバで 99.9%、日本は 23 位で
99.0%です。46 位のアメリカまでが 99%以上、
ブラジルが 103 位で 90%、アンゴラが 148 位で
70%台、東ティモールが 170 位で 50%、マリが
最下位 186 位で 26.2%です。
日本の識字率は、数百年に亘って世界一を誇っ
ていたそうです。江戸時代の幕末期において
は、武士はほぼ 100%読み書きができたといいま
す。庶民層でも男子で 49 ~ 54%、女子では 19
~ 21%は読み書きができたそうです。江戸に限
定しますと 70 ~ 80%、江戸の中心部に限定す
れば約 90%が読み書きできたといいます。この
頃の世界を見てみますと、イギリスは、産業革
命を起こしましたが、イギリス庶民の識字率は
10%程度、フランスでは 1794 年に初等教育の授
業料が無料となりましたが、それでも、就学率
はわずか 1.4%にすぎなかったそうで、ヨーロッ
パでも識字率は非常に低かったのです。これは、
庶民がみんな、字を読めるようにしたら都合が
悪いという、特に、貴族層の政策的側面があっ
たと考えられます。
なぜ、日本がそんなに識字率が高かったかと
いうと、世界でも稀有な、庶民自身の主体的な
熱意で自然発生した「寺子屋制度」があったか
らと言われています。
もうひとつ、おもしろい話をします。日本が
終戦を迎え、アメリカ軍は日本を占領しました
が、GHQ のキング・ホール少佐が「日本人が、
死を恐れずに、戦をするということは、日本人
は間違った情報を伝えられていて、正しい情報
を得ていないに違いない。なぜなら、新聞など
があのように難しい漢字を使って書いてある。
あれが民衆に読めるはずはない。事実を知らな
いから、あんな死に物狂いの戦い方をするのだ。
だから、日本に民主主義を行き渡らせるには、
情報をきちんと与えなければいけない。そのた
めには漢字を使わせておいてはいけない。漢字
はエリートと大衆の調整弁であり、漢字の持つ
特異性によって情報はコントロールされ、民主
主義は広がらない。日本語をローマ字にするべ
き」と提言したそうです。これに同調したのが、
朝日新聞社などの新聞社で、なぜ、同調したか
というと、当時の新聞は活版印刷で、かなや漢
字の活字をひとつずつ埋め込んでいく作業量が
多く、コスト削減のために少ない数で済むアル
ファベットを採用したかったからです。
この頃、アメリカ教育使節団が、たったの 25
日間来日し、日本を視察しただけで、「民主主義
を広げるためには、日本語は漢字やかなを使わ
ず、ローマ字にすべき」という提言をして帰り
ました。そこで、「日本語のローマ字化」を実行
するにあたり、日本人がどれくらい漢字の読み
書きができるか調査を行ないました。調査地点
は 270 ヶ所の全国の市町村で、15 歳~ 64 歳の 1
万 7 千百人が調査対象になり、調査対象は、炭
焼きのお婆さんでもジープで連れ出して日本語
のテストをさせたといいます。そして、その調
査の結果、テストの平均点は 78.3 点で、日本人
は 97.9% という高い識字率を誇っていることが
判明しました。テストで満点を取った者は 4.4%
で、ケアレスミスで間違えたのではないかとい
う者で満点と認めてもよいという者が 1.8% いた
そうで、合計すると 6.2% が満点という好成績で
した。
この結果に驚き、日本の教育水準の高さに感
嘆し、「日本人の識字率の高さが証明された」と
の判断が大勢を占め、CIE の教育・宗教課長だっ
たハロルド・ヘンダーソンは日本の禅や詩歌を
愛する知日家で、ローマ字化推進論者のキング・
ホール少佐の意見を抑え、日本語のローマ字化
の企みは潰えたとのことです。やはり、日本は
素晴らしい国ですね。
■ 2月皆出席賞 ■
河合 衛君 20年
箸尾 享嗣君 19年
宮崎 彰夫君 17年
杉下 成之君 2年
松浦 啓之君 2年
緒方 賢史君 2年
■ 表彰 ■
R.L.I. 卒後コースを受講された安田勝彦会員
に、修了証が伝達されました。
■ ニコニコ報告 ■
〇 北 野 君 4 / 2 5 の 親 睦 家 族 旅 行 に は、
125名と多数の申し込みを頂きありが
とうございました。当日を楽しみにして
おります。
〇鍵岡君 アベノハルカスに「3Dプリン
ター」を設置した店を出展しました記念
に!家内の誕生日に、お祝いを頂きあり
がとうございました。
〇服部君 3月7日、8日、奈良駅近隣8商
店街による「スタンプラリー+演劇」の
イベントを行い、何とか無事に終了しま
した。このイベントを行うにあたり、松
森様、田遠様、北浦様、そして、岡井様
には、たいへんお世話になりました。ニ
コニコ。
〇釜君 北野会長、先日、妻の誕生日にお祝
いを頂き本当にありがとうございまし
た。妻もたいへん喜んでおりました。
〇水原君 知事表彰を頂きました。ご苦労さ
んの肩たたきかと思っていますが、素直
にありがとうございます。
〇渡邉(誠)君 梅の香や 悩む事など 忘
れ居り。
〇藤井君・小嶋君 2月25日第6班情報委
員会が、無事終了しました。岡村先生は
じめ、貴重な御意見を頂きました。参加
各位に感謝、感謝です。
〇上田(昌)君 寒い寒いニューヨークから、
無事に、春間近の日本に帰って来ました
ので少々。
〇東君 ガバナー杯野球大会に出させて頂き
ました。フライも取れて、ヒットも打て
て、本当に楽しかったです。久しぶりに
思い切り体を動かせて、ニコニコです。
〇大島君 ガバナー杯野球大会の写真をたく
さん週報に載せて頂きました。なかなか
の写真が撮れたように思います。
〇西田 ( 晴)君 ガバナー杯野球大会、皆様
の応援のおかげで3位になることができ
ました。夏の甲子園に向けてがんばりま
すので、よろしくお願いいたします。あ
りがとうございました。下出監督、ごち
そうさまでした。
■ 委員会報告 ■
○奉仕プロジェクト委員会 朝廣 佳子委員長
3/28(土)「世界遺産 春日の杜にご神木さか
きを植えよう」のご案内です。
8:50 ~春日大社二の鳥居 車舎にて受付開始 9:10 ~本殿・林檎の庭へ移動 9:30 ~正式参拝、
北野会長、花山院宮司ご挨拶 10:00 ~飛火野
にて植樹開始 11:00 終了予定
本日、ご案内をお渡ししていますので、出欠
をご返信ください。なお、本件はメークアップ
の対象事業となっております。植樹につきまして
は、事前申し込み頂いた方のみに行って頂きま
す。本日の一般植樹の申し込みが 89 名。婚活の
方が、定員が男女とも 15 名に対して、男性 36 名、
女性 53 名と、多数のお申し込みを頂きまして、
本日、抽選をさせて頂く予定です。
○親睦活動委員会
青木 謙友委員長
4/25(土 )「 親 睦 家 族 旅 行」 のご案内です。
125 名と想定以上の人数のお申し込みを頂き、本
当にありがとうございました。来週より参加費の
集金をさせて頂きますので、よろしくお願いい
たします。
○出席奨励委員会
岡本 善英委員
本日の出 席 状 況は、 会 員 数 137 名、 出 席 者
数 99 名で、出席率は 86.84%、2 月 19 日の修正
は、会員数 137 名、出席者数 104 名、出席率は
96.69%でございます。
■ 卓話 ■
「財務局の業務について」
近畿財務局奈良財務事務所長 蜂谷 和則氏
みなさんこんにちは。
私の経歴を簡単に披露しますと、生まれ育ち
は宮城県松島で、最初は国税局に採用されまし
た。その後、東京霞ヶ関の財務省秘書課(いわ
ゆる人事課)に長く在籍していまして、昨年7
月に奈良に赴任となりました。初めての単身赴
任になります。
財務事務所は、全国 9 財務局の配下に全国で
40 箇所設置されています。全国ネットワークが
強みの組織です。使命は財務省の総合出先機関
として、金融庁から事務委任という形で、地域
の財政、国有財産、金融について財務省や金融
庁の施策を実施しています。また、適宜適切な
広報や公聴(皆さんの声を聞く活動)を行って
います。業務には5本の柱があります。
①財政(地方公共団体へ財政融資資金を貸し
付ける)②国有財産業務(例えば国有財産であ
る奈良公園を奈良県に無償で貸す等)③金融(地
域金融機関の監督)④経済調査(年4回実施 法人企業景気予測調査はその一つ)⑤広報調査
(広報公聴を行う)
法人企業景気予測調査についてお話ししよう
と思います。企業の景況につきましては下降超
となっていますが、過去からの流れを見ると必
ずしも低くなく、緩やかな回復をしていると言
えます。
産業別に見ますと、製造業は▲ 11.1%ポイン
ト、4 期連続の下降となっています。汎用機械
分野で設備投資等の持ち直し、アジア向け販売
好調、中国の地デジ化による液晶パネル需要の
伸び等で上昇と回答する会社がありながら、一
方では食品、印刷分野で原材料価格の高騰によ
る収益悪化、電機・機械分野では海外メーカー
との競合による収益悪化、化学分野では消費税
引き上げによる受注減等で下降と回答する企業
が多くなりました。
非製造業は▲ 18.3%ポイント、4 期連続の下
降となっています。建設分野ではマンション、
病院、大型商業施設等の好調、小売分野では新
車売上げの増加、宿泊分野では食材仕入れ価格
の上昇に伴い収益悪化、不動産分野では消費税
引き上げによる販売数減少から収益悪化等で下
降超となっています。今後の見通しは、小売分
野では年度末需要の反動、印刷分野では電気料
金値上げによる製造コスト増加等で下降とした
企業があるものの、汎用機械分野でアジア向け
需要が引続き見込めることや、設備投資需要に
動きが出ていることに加え、海外メーカーから
の引き合いが出ていること。また宿泊分野では
春の観光シーズンで客室単価を上げることによ
り上昇と回答するケース等が目立ち、全体では
下降だが、下降幅が縮小しています。更に翌期(平
成 27 年 7-9 月期)は上昇に転じると回答してい
ます。
従業員数(雇用情勢)について、平成 27 年
3 月 末 の 従 業 員 判 断 指 数 は、 全 産 業 で プ ラ ス
17.2%ポイント不足気味となっています。残
回より 0.2%ポイント不足気味の幅が拡大して
います。産業別に見ますと、製造業ではプラス
11.1%ポイントの不足気味超過で前回よりマイ
ナス 2.8%ポイント縮小。非製造業ではプラス
21.1%ポイント不足気味超過で前回よりプラス
2.1%ポイント拡大となりました。正社員不足で
すが、収益がまだ厳しく、雇用できないという
状況で、派遣や業務委託で対応しているようで
す。
企業収益で見ますと、平成 26 年度下期売上は、
製造業で 2.8%ポイント増収見込み、非製造業
で 2.0%ポイント増収見込み、全産業で 2.5%
ポイント増収見込みとなっています。経常利益
では製造業で 25.2%ポイント減益見込み、非
製造業で 9.0%ポイント増収見込み、全産業で
17.0%ポイント減益見込みとなっています。産
業別で見ますと、製造業ではスマホ、タブレッ
トの市場拡大の一方で、汎用機械は利益回復に
至りません。非製造業では小売分野で消費税の
影響があり減益、建設分野ではマンション、大
型商業施設が堅調で増収増益、飲食分野では外
国人観光客が多く増収増益となっています。
平成 26 年度通期の見込みは売上げが、製造
業 で 2.3 % ポ イ ン ト 増 収 見 込 み、 非 製 造 業 で
3.5%ポイント増収見込み、全産業で 2.7%ポイ
ント増収見込みとなっています。経常利益は製
造業で 3.0%ポイント増収見込み、非製造業で
28.2%ポイント増収見込み、全産業で 8.8%ポ
イント増収見込みとなっています。平成 27 年度
通期予想では売上は製造業で▲ 1.3%ポイント
減収見込み、非製造業で 6.0%ポイント増収見
込み、全産業で 0.9%ポイント増収見込みとなっ
ています。
設 備 投 資 は 平 成 26 年 度 通 期 で、 製 造 業 で
12.6%ポイント増、非製造業で 0.8%ポイント
増、全産業で 6.1%ポイント増収見込みとなっ
ています。製造業では既存設備の維持更新に加
え、生産用機械等で生産設備に積極的投資が生
じました。非製造業では一部で設備投資計画縮
小がありましたが、金融等の建て替えや耐震工
事があり、運輸では太陽光パネルの設置等があ
りました。
平成 27 年度通期予想では製造業で▲ 2.0%ポ
イント減、非製造業で 4.2%ポイント増、全産
業で 0.8%ポイント増の見込みとなっています。
全般的に機械設備更新、事務所建て替え等の計
画が目立ちました。
参考としまして、仕入価格 BSI を紹介しよう
と思います。全産業で。平成 26 年 7-9 月期で
30.8%ポイント、10-12 月期で 31.3%ポイント、
平成 27 年 1-3 月期は 20.0%ポイントと上昇超
となりました。金属部品、プラスチック部品の
仕入れ単価が低下している一方で、消費税引き
上げ時に値上げをしなかった業者から、収益悪
化を理由に値上げを迫られているという状況が
あります。また、食肉・エビ・ワインの値上げ
がありました。繊維は原料が高騰しました。東
京五輪と東日本大震災の復興需要で、資材価格
が徐々に上昇しはじめています。全体として上
昇超となりました。
今年度の利益配分スタンスですが、多い方か
ら順に①内部留保②従業員への還元③設備投
資、となっています。内部留保が多いのは、ま
だまだ経済の先行きが不透明だからだと分析し
ています。近畿経済は全国と比較すると堅調と
感じていますが様々な二極化があります。大阪
神戸のような都心部と、奈良和歌山のような周
辺部、大企業と中小企業、輸出関連企業と内需
関連企業というように互いに景況感に大きな格
差があります。景況感の先行きは、生産の動向
や、原材料価格の影響に注意する必要がありま
すが、マイナス幅が縮小され、景況感が改善さ
れると予想、持ちなおすことが期待されます。
例会出席報告
次 週 3月26日
会員数
第 33 回
3 月 12 日
第 31 回
2 月 19 日(補正)
出 席
出席者数 補填者数
免除者数
137 名
38 名
99 名
137 名
37 名
104 名
出席率
86.84%
13 名
96.69%
第五回クラブフォーラム
(クラブ広報部門)