平成 27年3月3日 みな穂もも振興会 みな穂農業協同組合 新川農林振興センター ○3月~もも開花前の作業チェック表 作業内容 ポイント ・第1回目防除前までに完了する 休眠期せん定の完了 実施 適期 3/15頃まで 実施日 (自己記入) ・せん定枝は、防除が実施できるよ うに片付けておく ほ場の排水性見直し(排水路手直し) 防除の実施(石灰硫黄合剤) ・風の無い暖かい日に散布 発 芽 前 3/20 頃 ・縮葉病多発園地は2回散布する まで(2回散布でも 発芽前までに実施) 苗木の定植または養成 ・苗木到着後速やかに実施 発芽前まで 摘蕾 ・樹勢に合わせ、60~80%程度摘蕾 3月下旬~ 1.苗木について 本年、新規植栽・品種更新などの目的で苗木を購入された方は、 苗が届いたら早急に定植するか、定植または養成の準備が整うま で一旦苗木を仮植えしてください。発送された苗木をそのままに しておくと、根が乾燥し枯死する場合が有ります。 ◎仮植えの場合は、簡単な畝や植え穴を作り、根部に土をかぶ せておきます。 2.苗木の養成 新しく植え付けるほ場の排水性が悪い場合や、既存樹を抜根して翌年植える場合などは、 風当たりが少なく、排水の良い場所で1年間苗木を養成し、その間に定植予定のほ場・場所 を準備しましょう。 苗木は、20~30cm程度の高畝や、不織布ポットなどに植えて養成します。(用土は2ペ ージ目の植え穴に入れる用土と同じものです)。不織布ポットは、ポットの高さの半分~ 2/3程度を土に埋め込み、適宜かん水し、乾燥を防ぎましょう。 ポットは土に埋め込むと 用土は下記を良く混和する 乾燥しにくくる。 ・完熟堆肥:土=1:1 埋め込みにくい場所で ・ようりん は、ポット周囲に土盛り し、乾燥を防ぐ ・石灰質資材 適宜 (比率は2ページ目参照。ポットの 大きさに合わせて入れる) 3.ほ場の排水性改善について 1)排水性の良否の判断 降雨の翌日には水たまりが完全に消え、土壌を掘削してもすき床層などの難透水層が なく、地下の排水性の良いほ場が適地です。排水性が悪いほ場は、改善した上で植えつ けましょう。 2)排水性の改善 方法 心土破砕 心土破砕 +暗渠の設置 適用できるほ場のタイプ 実施位置 難透水層より下の土層が、砂層など 定植予定位置の直下を、重機を用い の排水性が良好である場合 て破砕。掘上げた土は堆肥等と混ぜ て埋め戻す。 難透水層より下の土層が、粘土層で ・定植予定位置の直下を破砕 あるなど、排水不良である場合 ・地下50cm~1m程度にコルゲート管 を設置(破砕位置と同じ箇所) ※ポイント※ いずれのほ場においても、周囲の額縁排水路や列間の基幹排水路等の明渠を設置し、ス ムーズに表面水を排水させましょう。 4.苗木の定植について 1)植え穴の準備 以前の樹を抜根した直上に植えると、連作障害が生じるおそれが有ります。改植の際 は、前の樹の根を出来る限り取り除き、植栽位置はやや離して植えましょう。 植え穴に入れる用土は 植え穴は直径 60cm 以上、深さ 20cm ~ 30cm 程度 確保する。 ・完熟堆肥 10kg ・ようりん 0.2kg ・石灰質資材 0.2kg 程度を目安に、掘り上げ た土と良く混和する。 2)苗木の準備 白紋羽病対策のため、苗木の根をトップジンM水和剤 500倍希釈液に10分間浸漬します。 左図のように、大きなポリバケツ等に薬剤液を作り、 苗木を入れましょう。 3)定植 ① ①植え穴底面より 10cm 程度盛り土して 根の枕を作る(深植えしすぎない) ②太い根の先端を切り、切り口が下に なるように植え穴に入れる。その他の 根は、植え穴全体に広げて入れる。 ③苗がまっすぐ立つように支えながら 用土で穴を埋め戻す。 ※ポイント※ 苗木を揺さぶりながら用土を植え穴に入れると、根の隙間に用土が入り込みやすくな ります。土を埋め戻した後、軽く踏み固めて土と根を密着させましょう。 ①接ぎ木部が地上に出るように埋める ②接木テープを取り、接木部の切り口が 見えている部分、苗木の先端切り替え した部分に保護殺菌剤(トップジン M ペースト、バッチレート等)を塗布 ③定植後、充分にかん水し、土と根を 密着させる ④稲ワラ等で株元をマルチする (その後、適宜かん水) ※苗木は乾燥に弱いので要注意 ※ポイント※ 植え穴の土は、植え付け直後は地表面にあっても、その後下がりやすいので、少し山 盛りになるようにしましょう。 ② 苗木の切り返し 50~ 80cm ①苗から少し離して支柱を設置 し、結束する ②副梢は全て切除し、地上部の 高さ 50cm~80cm 程度の充実 した葉芽で切り返す ③花芽は全て摘蕾する 5.養成した苗木の定植 前年高畝や不織布ポット等で養成した苗木の植え付け手順は、前述4.と同様です。ただ し、土を振り落とし4.- 2)の作業(トップジンM水和剤に浸漬する)をする必要は有りま せん。不織布ポットは切り開いて(可能なら取り外し)、植え付けしましょう。 6.病害虫防除について 発芽前の縮葉病の重要防除時期です。石灰硫黄合剤の薬液で枝を洗うようにしっかりと散 布してください。例年発病が多い園地では、発芽前までに2回散布すると発病抑制効果が高 くなります。また、防除効果を高めるために、天気予報を確認し、暖かく、風の無い日に実 施しましょう。 なお、石灰硫黄合剤の散布までにせん定及び枝の片付けが終わるように、計画的に作業を 進めてください。 回数 散布時期 3月20日頃 1 までに散布 (発芽前) 対象 病害虫 100㍑ 薬剤名と希釈倍率 縮葉病 石灰硫黄合剤 胴枯病 黒星病 展着剤 マイリノー 当たり 薬剤量 7倍 散布量 防除実施日 ㍑10a (自己記入) 14リットル 300 20,000倍 5cc 農薬散布の際は、周辺の他の作物に薬剤が飛散しないよう十分注意しましょう! 特に石 灰硫黄合剤は色も白く、匂いも強いため、飛散防止に努めるとともに、事前に近隣へお知 らせするなど、十分に配慮してください。 コスカシバ対策として4月中~下旬頃に日焼け防止も兼ねて、樹齢の若い樹を対象にガッ ドサイドSを樹幹部及び主枝(幹から50cm程度)に塗布することとしています。なお、この 処理は水稲育苗等の都合で4月中~下旬頃の作業実施が難しい場合は、早めに行ってもかま いません。 <注意事項> ※コスカシバを対象とした成分MEPを含む殺虫剤(ガットサイドS、トラサイドA乳剤、 ラビキラー乳剤、ガットキラー乳剤、サンチューコートS)の樹幹処理は、収穫後~収穫ま で、すべての剤合わせて1回しかできません。
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