自律神経系2 アドレナリン受容体作動薬

自律神経系(2)
アドレナリン受容体作動薬
平成27年10月16日(金)
自律神経系(2)アドレナリン受容体作動薬
1
アドレナリン作動性受容体のサブタイプ
受容体
a1
アゴニスト
Ad > NA >> Iso
アンタゴニスト
プラゾシン
フェニレフリン
a2
Ad > NA >> Iso
ヨヒンビン
クロニジン
b1
組織局在
反応
血管平滑筋
収縮
泌尿器系平滑筋
収縮
肝臓
グリコーゲン分解
小腸平滑筋
過分極、弛緩
心臓
収縮力
膵臓(b細胞)
血小板
Iso > Ad = NA
メトプロロール
ドブタミン
CGP20712A
Iso > Ad >> NA
ICI118551
テルブタリン
インスリン分泌低下
凝集
神経終末
NA遊離減少
血管平滑筋
収縮
心臓
収縮力、心拍数、房室結節
伝導速度の増加
旁糸球体細胞
b2
増加;不整脈
平滑筋
レニン分泌の促進
弛緩
(血管、気管支、
胃・腸、泌尿器系)
b3
Iso = Ad > NA
ICI118551
BRL37344
CGP20712A
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骨格筋
グリコーゲン分解;K+取り込み
肝臓
グリコーゲン分解;糖新生
脂肪細胞
脂肪分解
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2
アドレナリン受容体のサブタイプ
a1
adenylyl cyclase 活性↓
a2
受容体作動性K+チャネル
の活性化
電位依存性Ca2+チャネル
の抑制
b
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adenylyl cyclase 活性 ↑
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9.
20-25AA
PKA mediated
phosphorylation
site
b-ARK mediated P
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Gs結合
4
9.
ligand-binding pocket
204
Ser
290
Phe
207Ser
Asp113
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9. b 受容体のリン酸化と脱感作
b-adrenergic receptor kinase
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9.b 受容体のリン酸化と脱感作
b-arrestin
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a- b-アドレナリン作動性受容体と効果器
アドレナリン作動性受容体
b1
G 蛋白質
Gs
生化学的効果
↑ アデニル酸シクラーゼ
↑ L型Ca2+チャネル
b2
Gs
↑ アデニル酸シクラーゼ
b3
Gs
↑ アデニル酸シクラーゼ
a1
Gq
↑ ホスホリパーゼC
Gq
↑ ホスホリパーゼD
Gq, Gi/Go
↑ ホスホリパーゼA2
Gq
a2
Gi 1,2,or 3
↓ アデニル酸シクラーゼ
Gi (bg subunit)
↑ K+チャネル
Go
↓ Ca2+チャネル(L .N)
?Gi/o
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?↑ Ca2+チャネル
↑ PLC、PLA2
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11 カテコールアミン
b-phenylethylamine
(イソプレナリン)
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Sympathomimetic drug(交感神経作用薬)の化学構造と臨床応用
b2
a1
a1
a1
b アドレナリン受容体作動薬
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11.イヌに急速静注したときの交感神経作動薬の作用
選択的 a 作動薬
a,b 作動薬
選択的 b 作動薬
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11.カテコールアミンの薬理作用
減圧反射
皮膚粘膜血管収縮 (a1)
骨格筋・内臓血管拡張(b2)
b1により心拍数・心拍出量↑
Compensatory baroreceptor
reflex
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カエル心臓洞結節細胞の膜電位に対するアドレナリンの効果
Ca流入
弛緩期脱分極の傾斜の増加
活動電位間隔の短縮
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正の変時作用
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bアドレナリン受容体刺激により調節される酵素反応
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11.3 非カテコールアミン・アドレナリン作動薬
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アドレナリン受容体作動薬の分類と臨床応用
a作動薬
間接型
混合型
b作動薬
用途
チラミン
アンフェタミン
ドロキシドパ
試薬
中枢興奮
昇圧
フルプロピオン
Oddi筋弛緩
メタラミノール
メフェンテルミン
昇圧
エフェドリン
気管支拡張
昇圧
局所血管収縮
ドブタミン (b1)
心臓刺激
中枢性降圧
サルブタモール (b2) 気管支拡張
直接型
フェニレフリン(a1)
(受容体作用型) メトキサミン
ナファゾリン
クロニジン (a2)
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用途
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Tyramine
MAO阻害薬併用に注意
Selegiline
(セレギリン)
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a2選択的アドレナリン受容体作動薬
クロニジン
グアナベンズ
グアンファシン
(カタプレス®)
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他の交感神経作動薬
麻黄の成分
メチルフェニデート(リタリン®)
治療)ナルコレプシー、
attention-deficit/hyperactivity disorder
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薬物事犯数の変遷
覚醒剤:覚醒剤取締法、 有機溶剤:毒物および劇物取締法
大麻: 大麻取締法、 麻薬および向精神薬:麻薬および向精神薬取締法
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急性中毒症状
1)中枢神経系の過興奮による精神症状
多弁、陽気
→不安、不穏、焦燥、過敏 →攻撃性
→せん妄状態、錯乱、幻覚、妄想
2)交感神経刺激による末梢作用の身体症状
頭痛、めまい、発汗、頻脈、心悸亢進、口渇、体温上昇、
ふるえ、瞳孔散大、血圧上昇、脈圧上昇、
気管支平滑筋の弛緩、腸運動抑制、便秘、
膀胱括約筋収縮(排尿困難)
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マウスの移所運動活性に対する
メタンフェタミンの効果
4mg/kg
8mg/kg
2mg
1mg
16mg/kg
0 mg
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危険ドラッグ(規制薬物(覚せい剤,大麻,麻薬,向精神
薬,あへん及びけしがら をいう。)又は指定薬物(薬事
法 2 条14項に規定する指定薬物をいう。)に化学構造を
似せて 作られ,これらと同様の薬理作用を有する物品
をいい,規制薬物及び指定薬物を含有しない物 品であ
ることを標榜しながら規制薬物又は指定薬物を含有す
る物品を含む。)
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