平 成 27 年 度 西 尾 市 介 護 保 険 特 別 会 計 予 算 に 対 す る 反 対 討 論 私 は 、 平 成 27年 度 西 尾 市 介 護 保 険 特 別 会 計 予 算 に 対 し 、 反 対 の 立場で討論いたします。 介護保険会計は、いよいよ目前に迫った超高齢社会到来に向けて の再構築が求められています。走りながら考えるとして始まった制 度ですが、制度制定前から比較をするなら、今までのお年寄りには 貢献をしてきたと思います。 しかし、高齢者人口が爆発的に膨らむ今後について言うなら、在 宅介護拡充への制度設計、段取りを怠ってきたツケが一挙にまわっ てきます。主な責任は国にあります。その意味で、私の今回の国の 制度改変、要支援の切り離しと市町村への移管は介護保険の根幹を 変える改悪と考えます。知事会始め全国の自治体が反対声を上げて きたのは当然であります。 ただ、制度は始まるわけで、地域及び住民の介護力養成を先延ば しにしてきた市の姿勢も問われることになりましょう。第6次介護 保険計画を実行性あるものにするためには、市はこれまでの遅れを 取り戻すべく本気度が試される困難な年度になります。 そんな折も折、市長が進めようとする介護保険料納付書の一括送 付は、費用対効果が著しく低いばかりでなく、高齢者に納付の時期 と金額を管理させるという負荷をかけ、納付忘れや誤納付を大幅に 増やす懼れを生じさせます。制度変更の周知作業だけでなく、納付 書の再発行や誤納付への対応など余分な業務をも増やす変更で、愚 策以外の何物でもありません。 予 算 審 議 で 明 ら か に な っ た の は 、 郵 送 料 金 を わ ず か 25万 円 節 約 す る た め に 、 シ ス テ ム 改 修 費 と し て 1,313万 円 も の 費 用 を か け る と いう事実です。これ以外に送付書の変更も要します。 対象者がどれほどいるのかもみてみました。 27年 度 の 被 保 険 者 数 は 40,264人 で す が 、 制 度 上 、 そ の ほ と ん ど が 年 金 か ら 引 き 落 と す 特 別 徴 収 で 、 そ の 数 は 35,432人 。 普 通 徴 収 は 4,832人 、 12% し か あ り ま せ ん が 、 そ れ も 半 数 は 口 座 振 替 で す か ら 、 納 付 書 を 送 る の は 2,755人 で し か あ り ま せ ん 。 全 体 の 7% 以 下 な の で す 。 そ こ で 生 じ る 納 付 忘 れ や 間 違 い の 修 正 、 督 促 状 の 送 付 で 、節 約 に み え た 郵 送 料 は 吹 っ 飛 ん で し ま う で し ょ う 。 -1- 一般会計の市民税・固定資産税等でもそうですが、この納付書の 送付は期別でも一括でもどちらでもよいことになっており 、市町で 選ぶことができるのです。一部議員には誤解があるようですが、国 が一括送付にしろと言っているわけでも何でもありません。だから こ そ 、 合 併 前 か ら 4市 町 全 て が 期 別 送 付 を 選 び 、 合 併 後 も そ れ を 続 け、一昨年のソフト契約更新の時も検討の結果、今の期別送付方式 の方が、他市より市民サービス度が高いとして変更をせずにきたの です。 市 民 の 側 か ら は ど う で し ょ う 。「 無 く し た り 、 わ か ら な く な っ た ら 大 変 だ ね 」、「 単 に 忘 れ た だ け で 、 そ ん な つ も り じ ゃ な い の に 督 促 状 が 来 た ら 、 ム ッ と す る 」、「 納 税 意 欲 は 下 が り こ そ す れ 上 が る こ と は な い わ 」。 異口同音に答えたのは、私が制度変更をどう思うか訊ねた数十人の 市民です。 私 は 9月 決 算 の 時 か ら 、 今 回 の 変 更 が 市 民 サ ー ビ ス の 低 下 に な る こと、特に高齢者には負担が多く、忘れや間違いを起こしやすいこ と、効率が悪いことも指摘してきました。それでもどうしてもやる なら、せめて、時期を遅らせて、次のソフト更新に合わせるべき。 そうすれば千数百万のシステム改修費はゼロにできることも申し上 げました。 しかし市長は、すべての納付方式を揃えろ、すぐやれの一点張り で、改める考えがありません。よって、本予算には到底、賛成する ことはできません。満場の議員諸氏には、唯唯諾諾と賛成をするの か 、と く と お 考 え い た だ く よ う 求 め て 、私 の 反 対 討 論 と い た し ま す 。 -2-
© Copyright 2024 ExpyDoc