どうもです。 阿部です。 さて、今回は、 「究極の学習方法とは何か?」 というテーマについて議論していこうと思います。 究極の学習法というと、 ちょっと大げさな言い方になるかもしれませんが、 それは、 「覚えたことを絶対に忘れない」 、 という学習方法でしょう。 ですが、そんなことになれば、日常の些細な いらないことも絶対に忘れなくなってしまい、 逆に日常生活に支障をきたすことになります。 脳が忘れる、というのは、脳の可塑性と 似て、人間が長い年月の中で獲得してきた 環境への適応結果だといえると思います。 ですが、学習についていえば、 「覚えたことを忘れな い」というのが最高の方法だとするならば、 忘れない力を最大限に高めたいものでもあります。 そこで、復習が問題となってきます。 先日紹介した熊本大学工学部電気電子工学科トップ合格だっ た彼ですが、学習時間はそれほど多くないといっていましたので、 復習がものをいったようです。 学習事例として、彼から送ってもらった合格体験記の中から、 ゼロ地点からスタートした物理の学習方法をピックアップして 紹介しますと、以下のとおりとなっています。 <物理の勉強法> 実は物理はゼロからのスタートでした。間に合うか心配していましたが、センターで8割近く とれ、二次でもほぼすべての問題が解けました。 物理はなんといっても「物理のエッセンス(河合出版) 」に尽きます。この力学?波動編と電磁 気?熱?原子編の2冊だけで十分です。ただ、 私のような初学者には「橋元の物理をはじめからていねいに」の ドップラー効果の項を読むことをお勧めします。 この項だけはこちらのほうがわかりやすいです。それ以外の項は 読まずにさっさと「エッセンス」をはじめるのをお勧めします。 「エッセンス」はとっつきにくいですが、紹介した勉強法に基づき 何回も読み返していけば、しっかり理解できるようになります。 私は、2回読み通した後、1回解いて、1回読み返しました。 _______________________________ この回数で、選択式問題センターで 8 割近く、アウトプット中心の2次でもトップになる際に 足を引っ張らない合格レベルに達していたというのは、興味深い結果だともいえます。 で、反復練習、つまり、復習という話に戻るのですが、 「復習は忘れたころにもう1度やってみる」 、とか、 「3日後に1回」とか、 「1ヵ月後に1回」 、とか、 人によって言い方がまちまちです。 「いったい、いつごろに復習するのがいいんかよ?」 と。 ここで、エビングハウス忘却曲線が参考になります。 ________________________ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%98%E5%8D%B4%E6%9B%B2%E7%B7%9A 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia) 』 忘却曲線(ぼうきゃくきょくせん)は、中期記憶(長期記憶)の忘却を表す曲線である。心理 学者のヘルマン?エビングハウスによって導かれた。エビングハウスは、自ら「子音?母音?子 音」から成り立つ無意味な音節(rit,pek,tas...)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導い た。エビングハウスの名から、 「 (ヘルマン?)エビングハウスの忘却曲線」とも呼ばれる。 <結果> 20 分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。 1 時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。 1 日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。 1 週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。 1 ヶ月後、には 79%を忘却し、21%を覚えていた。 <考察> 記銘してから、1 日の間に急激な忘却が起こるが、その後の忘却は緩やかに起こる。この実験 で使用されたのは相互に関連を持たない無意味な音節であり、学問などの体系的な知識では、 より緩やかに忘却が起こると考えられる。また、再認可能な「忘却」と「完全忘却」を区別し ていないという批判もある。 ________________________ 「20 分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた」 この統計結果は注目に値すると思います。 私はゼロから9ヶ月でHSK8 級に合格したわけ ですが、常に学習方法の核心においていた考えが 以下です。 「10分新しいことを学習したら、5分復習する。 」 この方法はどこから来ているのかというと、 以前、友人が話していた予備校の先生が 紹介していたという学習方法から来ています。 彼によると、その予備校の先生は、国家医師試験にト ップ合格したという方なんだといっていました。 何故、その人がこの方法を思いついたのかというと、 こんなエピソードがあったみたいです。 晩に自分の部屋で学習していると、お母さんが夜食を 持ってきてくれた際に、 「邪魔しないでくれよ!気が散っちゃうじゃないか! 」 といったらしいです。 すると、お母さんは 「本当に覚えているの?じゃあ、私がテストしてあげる。 」 で、彼が開いているページからちょっと前に戻って、 そのページに載っている問題に彼が答えれるかお母さ んが聞いてみると、彼は答えれない。 それで、彼は 「このままじゃあ、マズイ! 」 ということになったようです。 それで、10分学んで5分復習というシンプルな方法 に行き着いたのだといいます。 エビングハウス忘却曲線 「20 分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた」 以上から、最良の復習は、20分以内に行うことだろ うと、私は考えています。 そこで、現在は、知識吸収する際には、 10分学び5分復習という方法を使っています(古典 では「学」は新しいものを知るという意味で、 「習」 は反復するという意味です。 ) 具体的な方法としては、マイクつきのヘッドフォンを 耳にかけながら、テキストを読みながら重点、論理構 造のキーワードを整理しつつ録音、10分後に耳から 復習を開始(5分ほど) 、という方法を使っていま す。 反復で血肉となった知識が、実用性を帯びる、 という考えがあるためです。 各分野から実用性を帯びた知識を集結し、 常にそれらを総合して現場の問題解決にあたって いく、という考えです。 外国語の会話練習と同じです。 ではまた。 阿部拝
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