公益財団法人 山形県生涯学習文化財団共催 ◇◇◇◇第Ⅸ期うきたむ学講座のご案内◇◇◇◇ 人間が行う生活のための活動は、多様な自然分野に対する働き掛けによって成り立っています。その分野 の数だけ人々を見つめる切り口があるはずです。今回は、歴史・考古・生物の各分野で継続的に調査・研究さ れている講師の方々に講義をお願い致しました。 また、第 3 回講座では、東日本地域の石器や石材の流通から、縄文時代社会の到達点を考えてみる企画で す。置賜地域の事例に固執することなく広い地域の事例から、新たな視点で理解することを目的に企画しまし た。縄文時代の石材流通に興味のある方々の参加を待ち望んでおります。 平成 27 年 1 月 18 日・2 月 15 日・3 月 1 日(日曜日) いきもの 特集『歴史・民俗・生物から置賜を読み解く』 PartⅢ 第1回講座 平成 27 年 1 月 18 日(日) 午後1時~4時 ■ 講話① 「陸奥国の官衙を赤井遺跡・矢本横穴墓群からみる」・・・東松島市教育委員会 佐藤敏幸 氏 宮城県北東部の赤井遺跡は、蝦夷防衛ラインの東端に存在する。この遺跡は牡鹿郡家・豪族居宅に当たる と考えられている。周辺には矢本横穴墓群が存在し、官衙と関連する人々の墓地だったと考えられる。官衙成 立の背景を矢本横穴墓群の調査から紐解いていただきます。 ■ 講話②「花粉からみた縄文時代の人為生態系と植物資源利用」 ・・古代の森研究舎 吉川昌伸 氏 小国町の森林でクリ花粉の散布調査した事例などの紹介から、縄文時代の集落周辺の環境調査の報告をし ていただきます。花粉の調査による縄文集落の景観復元と植物資源利用の報告です。 第2回講座 平成 27 年 2 月 15 日(日) 午後1時~4時 ■ 講話③ 「米沢盆地の横穴式古墳成立過程を考える」・・・・・・・・・・・・ 米沢市教育委員会 佐藤智幸 氏 米沢盆地には、7 世紀から 8 世紀にかけて米沢・高畠・赤湯地域に横穴式古墳が多く造られ、未発見の飛鳥 う き た む 時代にあった優嗜曇郡衙と関連する墳墓だったと考えられています。横穴式古墳の研究から郡衙の成立背景 も紐解いていただきます。 ■ 講話④ 「近代の教育活動としての育英事業」・・・・・・・・・・・・・・山形県立米沢女子短大 布施賢治 氏 明治時代になると立身出世を夢見て、東京などの大都市に上京遊学する青年が現れる。青年層や旧藩(上杉 家)や米沢市は、彼らを支援する育英事業を実施する。米沢教育会、米沢有為会、師範学校生徒学資貸費規程 など諸会の活動から、置賜の育英事業の特徴を考えてみます。 第3回講座 平成 27 年 3 月 1 日(日) 午前 10 時 20 分~午後4時 30 分 講座の主旨 米沢盆地の白竜湖や大谷地周辺に形成された縄文時代の押出遺跡や日向洞窟遺跡西地区では、未製品を搬入 して石器を製作していることが判明しています。このように原産地から数 10 ㎞離れた場所で石器を製作している遺 跡が東日本の各地で幾つか知られています。この石器の製作システムは、縄文時代の社会のどのような面を反映し ているのでしょうか。各地の原石産地のあり方や、石材の流通を検討テーマにしたいと思います。 関東地域については、栗島氏に報告していただきます。緑泥片岩は荒川中流域に産出する石材で、これを用いた 石棒は縄文時代の後・晩期に関東一円に分布しています。他の資料も使いながら、資源開発やその流通・交易に関 する経済的モデルを提示していただきます。 秋田県の八郎潟東側の上岩川遺跡群から原産地遺跡が確認されています。珪質頁岩の原産地遺跡のあり方の 報告や、周辺遺跡の製品供給の実態を吉川耕太郎氏に報告していただきます。特に、原石を採取した小又川は、東 北地方の原石産地が当時の人々によって繰り返し利用された結果を示し、原石産地のあり方を示しています。 最後に岡村道雄氏に資源の限られている、アスファルトの研究からわかった流通の問題や、石器石材研究につい て総括いただきます。生産から流通、消費にいたる実態を報告し、専業の程度も明らかにしていただきます。 以上の報告を通して各地域の石器流通の普遍性や相違点を明らかにできればと考えます。そのような中から米 沢盆地の石材流通のあり方を捉え、米沢盆地の遺跡理解の深化を図りたいと思っています。 開催行事 吉田 歓 氏 10:20~10:30 主旨説明と米沢盆地の石材流通の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・うきたむ風土記の丘考古資料館 秦昭繁 氏 10:30~10:50 ■ 「関東地方の資源開発とその利用」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・埼玉県立歴史と民俗の博物館 栗島義明 氏 10:50~12:10 ■ 「秋田地域の石器・石材流通の実態」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・秋田県立博物館 吉川耕太郎 氏 13:10~14:30 ■ 「石器・アスファルトなどの分布から流通と集団関係を考える」・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 元文化庁 岡村道雄 氏 14:50~16:10 質疑応答 16:10~16:30 ■問い合わせ等 (事務局) 〒992-0302 山形県東置賜郡高畠町安久津 2117 ℡0238-52-2585 山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館 Fax0238-52-4665 第Ⅸ期うきたむ学講座受講申込みについて (1) 準備の都合上、下記申込書を郵送、もしくは FAX(0238-52-4665)下さい。電話受付も可。 (2) 申込み期限は希望する受講日の一週間前まで。全受講の場合は全 3 回に○をつけてください。 (3) 受講者の受講料は一講座ごと 600 円(全 3 講座は 1,800 円)、当日受付でお願い致します。 (4) なお、上記の申し込みが間に合わなかった場合は、講座の当日でも受講可能です。 切り取り線 第Ⅸ期うきたむ学講座受講申込書 受講内容 (あてはまるものを記入下さい) ( 1. 全 3 回 2.第1回講座(1 月 18 日) 3.第 2 回講座(2 月 15 日) 第 3 回目の講座は 800 円で昼食準備いたします。 ( 平成 氏名( 住所( 年 月 昼食を予約します。 )なお、当日の予約はできません 日 ) 電話番号( ) ) 4.第 3 回講座(3 月 1 日)
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