資料 3 リスクアセスメント好事例 1 大学 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:A大学 ・業種---研究、教育 ・化学品使用の業務内容---研究、教育 ・運用が開始された場合の対象---学内で薬品を使用する研究室等 ・化学薬品を使用する対象者---学内で薬品を使用する教職員・学生 ・使用する化学品---多種多様な薬品(試薬)を使用 ・リスクアセスメントの実施状況--実施体制--・平成27年度中に体制を構築して実施予定 ・中央労働災害防止協会の実測値を使用しない化学物質リスクアセス メント(健康障害防止)手法をWebツール化 ・教職員、学生に対するリスクアセスメント研修計画 ・リスクアセスメントの必要性を周知 ・コントロールバンディングWebツール利用方法を周知 ・ツールを通したリスクアセスメント手法と結果に基づくリスク低減 策の習得 ◆会社名:A大学 ・A大学のWebツールの要点--・理解しやすいユーザインターフェース ・政府による約1800物質のGHS分類をデータベース化 ・実験(使用)条件、使用化学物質(またはCAS No.)を入力するだ けでリスクアセスメント結果を出力 ・リスクが高い場合には、実験条件の変更案を表示し、許容できるリ スク以下になるまで再リスクアセスメントが可能 ・リスクレベル導出過程を表を使って分かりやすく表示することでリ スクアセスメント教材としても有用 ・薬品管理システムの使用履歴データを利用した大学/学部/研究室 単位での複数試薬一括リスクアセスメントが可能 使いやすい画面設計 ・・・・・・・・・・ SDSの危険有害情報と 注意書きを自動生成 リスクアセスメント好事例 2 印刷・同関連業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:B社 ・業種---印刷・同関連業 ・事業内容---オフセット印刷、オンデマンド印刷 ・事業場数---1事業場 ・従業員数---5名 ・化学品を使用する主な業務---洗浄 ・従事社員:5名 ・使用する主な化学品: ・洗浄剤(主成分:ジクロロメタン) ・洗浄剤(ミネラルスピリット、鉱油、灯油:混合物) ・印刷インキ ・訪問前の状況--小規模事業であることや洗浄性を優先することを理由に、 化学物質の有害性については目をつぶっており、SDSも 今回の訪問を機会に入手した。 ◆会社名:B社 ・リスクアセスメント実施状況--・社長が参加し、コントロール・バンディングの手法を習得した。 ・薄々は気づいていた洗浄剤の有害性について改めて認識した。 ・訪問後の取組み(予定) ・今回の訪問を機会に、改めて化学物質と向き合うことのことで あった。 ・納入業者が推奨する安全性の高い洗浄剤、および社長自らが行う コントロール・バンディングの結果をもとに、洗浄性だけでなく 安全性も含めて洗浄剤を選定する。 ・今までは手袋のみを保護具としていたが、従業員の健康を守ると いう観点から、吸引予防の保護具も使用する。 ・同業他社にもコントロール・バンディングを推奨する。 リスクアセスメント好事例 3 設備工事業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:C社 ・業種---設備工事業 ・事業内容--・電気設備、情報・通信設備、機械設備および同関連システム の保守・点検ならびに修理業務 ・これらの設備およびシステムの据付工事、電気工事、改修工 事の設計、施工の請負 ・試運転調整 ・運転・維持管理業務ならびにコンサルティング業務 ・機器、用品、部品、工業薬品等の販売事業 ・古物商 ・特定労働者派遣業 ・建造物の保守、保全および清掃業務 ・電気供給業 ・事業所数---東京営業本部 ・従業員数---1,165名 支店:13 営業所:15 事業所:3 ◆会社名:C社 ・化学品を使用する主な業務--・下水道処理施設維持管理 ・施設数:6サイト ・従事社員:46名 ・使用する主な化学品--・酢酸 ・次亜塩素酸ナトリウム ・ポリ塩化アルミニウム ・リスクアセスメントの実施状況--・実施体制---技術統括部にて全社の推進を統括 ・当該事業に従事する管理者・社員へのリスクアセスメ ントの研修 ・リスクアセスメントの必要性 ・コントロールバンディングの実施方法 ・リスクアセスメント結果の理解とその対策について ・各事業場でのリスクアセスメントの統一した報告書の作成 ◆会社名:C社 リスク レベル 爆発・火災防止CRAリスク評価表(部署: OM統括部 ) 【P:危険源要素発生の可能性】 【F:異常現象が発生する頻度】 6点:可能性が非常に高い 4点:可能性が高い 2点:可能性がある 1点:ほとんど発生しない 物質の危険性より一次評価 爆発要素・取扱条件で二次評価 4点:1~2回以上/年 発生する 3点:1~2回以上/10年 発生する 2点:1~2回以上/30年 発生する 1点:ほとんど起こり得ない + 【S:影響の重大性】 + 10点:大規模な損失 6点:中規模な損失 3点:小規模な損失 1点:微小な損失 プロセス事故における影響を評価 = リスク抽出・特定 危険要因の内容 No 工程/系列 又は設備名 作業名 定常/ 非定常 取扱 化学物質名 (CAS No) 8~10 Ⅱ 6~7 許容可能なリスク (当面は良いが対策を検討) Ⅰ 3~5 些細なリスク (現時点では特に対策の必要なし) 大きなリスク(速やかに低減対策を検討・実施する (徹底的な管理業務を行う)) 残留リスクへの対応 もしくは リスク低減根拠 ( 換気することで濃度と 窓を開ける 6 Ⅱ 温度を下げる 可 換気扇を回す 1 F ) 3 S ) P ) 1 残留リスクへの対応 もしくは リスク低減根拠 (低減データ元) ( 2 ( 静電気を起こさせない 3 10 Ⅲ コンセントの埃除去 換気する F ) ) 3 の す 可 る 能 頻 性 度 ( ( 4 実 リスク見積り・評価 施 具体的リスク低減 (対策後) 可 実施内容 危 異 影 リ リ 否 判 低減実施内容に対し個 険 常 響 ス ス 源 現 の ク ク 定 別に評価する。 要 象 重 ポ レ 必要に応じ、複数の低 素 が 大 イ ベ 減実施項目での総合 発 発 性 ン ル 評価しても良い。 生 生 ト ) 真夏の作業中に静電気放電の 火花で引火し火災になる トラッキング リスク評価・低減策参加者氏名 中程度のリスク (一定の期間内に低減対策を実施する) ( 定常 P ) ) 4 ( ( 試薬作成 酢酸 Ⅲ ) 1 14~20 (抜本的な見直しが必要) 11~13 リスク低減策 F 低減対策結果 承認欄 ( 年 月 日) 絶えられないリスク Ⅴ リスク低減策 リスク見積り・評価 リスク見積り・評価 (低減策後) (現状) 災害が発生するプロセス 危 異 影 リ リ 一つの危険要因に対し 危 異 影 リ リ [事故の型] 険 常 響 ス ス て、複数の対策を立案検 険 常 響 ス ス ○○なので、○○して、○○になる 源 現 の ク ク 討すること。更にそれぞれ 源 現 の ク ク 要 象 重 ポ レ の対策に対してリスク評価 要 象 重 ポ レ すること。 素 が 大 イ ベ 素 が 大 イ ベ 発 発 性 ン ル 発 発 性 ン ル 生 生 ト ト 生 生 の す S の す S 可 る 可 る 能 頻 能 頻 性 度 性 度 P 抽出・低減策 承認欄 ( 年 月 日) 判定結果(措置方法) Ⅳ ( 一 次 評 点 リスク ポイント 1 3 5Ⅰ ◆会社名:C社 作成 承認 「化学物質のリスクアセスメント管理表」 項目 ① ステップ 1 内容 内容 項目 リスクアセスメント 作業所長 実施担当者 ⑫ ステップ 5 ハザードレベルの 決定 HL 4 & S ② 実施目的 有試薬残塩計の試薬作成で酢酸による 健康障害防止 ⑬ ステップ 6 ばく露レベルの決定 EL 2 ③ ステップ 2 作業工程 有試薬残塩計の試薬作成 ⑭ ステップ 7 リスクレベルの決定 RL Ⅲ & S 付帯設備 換気扇 ④ ⑤ ⑥ ⑦ ステップ 3 ⑧ ⑨ リスクアセスメント 某作業所 対象作業場所 リスクアセスメント 有試薬残塩計の試薬作成 対象作業 リスクアセスメント 酢酸 対象化学物質 皮膚、眼などとの接触を避ける ⑮ ステップ 8 シフト内接触時間 20分 / 回 作業頻度 1回/25日 ⑯ ステップ 9 ⑩ ばく露を防止、又 換気扇で換気、窓を開ける は低減するための 措置の検討 取扱量 1L リスクレベル別 低減対策 個人用保護具を使用する ゴーグル、 保護手袋 個人用保護具を使用する ゴーグル、 ⑪ ステップ 4 リスクアセスメント 作業者全員 対象作業者 ⑰ ステップ 10 リスクアセスメントの 保護手袋 再実施 * ステップ5は、「ハザードレベル決定表」の内容をそのまま引用する。 * ステップ6は、「化学物質のばく露レベルE1~E4」の内容をそのまま引用する。 * ステップ10で保護具以外のリスクレベル別対策がある場合は、再リスクアセスメント を実施し再RL値を記入する リスクアセスメント好事例 4 印刷・同関連業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:D社 ・業種---印刷・同関連業 ・事業内容--カタログ、ポスター、DM、POP等の商業印刷物の作成 ・事業場数---1事業場 ・従業員数---37名 ・化学品を使用する主な業務--オフセット印刷機での印刷処理・洗浄 ・使用する主な化学品--ジクロロメタン ◆会社名:D社 ・リスクアセスメントの実施状況--・SDSおよび納入業者からの情報をもとに、有害性を把握し、 リスク低減策を講じていたが、リスクアセスメント自体 は未実施 ・今回の説明により、改めてリスクアセスメントやリスク低減 策への取り組みが必要であると再認識した。 コントロールバンディングは簡単にできる仕組みのため、今 後も活用する ・リスクレベル低減策の状況--・SDSを入手しSDSから読み取れる範囲および、納入業者から の意見を参考に対策(局所換気、防毒マスク)を講じている ただし、洗浄作業が短時間のため、防毒マスク着用が徹底さ れない ・有害性の低い代替品も検討しているが、性能・コスト面から 代替は困難なのが現状である リスクアセスメント好事例 5 プラスチック製品製造業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:E社 ・業種---プラスチック製品製造業 ・事業内容--・板硝子・プラスチックシートの加工および販売 ・事業場数:2事業場 ・従業員数---27名 ・化学品を使用する主な業務--・業務内容 ・熱可塑性プラスチックシート成型加工及び曲硝子・特 殊硝子製造(防犯・防弾硝子) ・製品への印刷・塗装・ハードコート・偏光・静電気帯 電防止等 ・製品の接着剤その他化学品・付属品の開発 ・対象事業所数---2事業場 ・従事社員---15名 ・使用する主な化学品--・イソプロピルアルコール(IPA) ・塩化メチレン ◆会社名:E社 ・リスクアセスメントの実施状況: ・実施体制---専任者を選任し、全社体制を構築中 ・専任者のリスクアセスメントの情報収集中 ・当社に採用可能な手法の検討中 ・従業員にはリスクアセスメントの必要性の周知計画中 ・コントロールバンディングの実施方法の研修 ・グループ全体で実施するリスクアセスメントによるリスク低減手 法の統一化を検討 ・従業員はDCPの職業暴露事件に関心が高く、より安全な溶剤の 使用を検討していた。 リスクアセスメントの導入により、その検討を効果的にできると 期待。 リスクアセスメント好事例 6 プラスチック製品製造業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:F社 ・業種---プラスチック製品製造業 ・事業内容----コーティング、製品加工 ・事業場数----1事業場 ・従業員数----35名 ・化学品を使用する主な業務 ----有機溶剤を含む化学品の混合・コーティング ・従事社員---15名 ・使用する主な化学品---トルエン 酢酸エチル メチルエチルケトン ◆会社名:F社 ・訪問前の状況---・有機溶剤が身体に悪そうだとの認識はあるが、定量的には理解さ れていない。 ・各原材料のSDSは入手しているものの、技術部門の書庫に保管さ れているだけで現場で活用されていない。 ・管理職層は現場作業者の保護具着用度が低いと感じている。 ・リスクアセスメント実施状況--・技術部門から3名(顧問、管理職、担当者)が参加し、コントロー ル・バンディングの手法を習得した。リスク評価と対策がわかる とのことで好評であった。 ・普段取り扱っている化学物質の健康有害性を、改めて認識したと のこと。 ・訪問後の取組み(予定)--・取り扱っている原材料全てのリスクアセスメントを技術部門にて 実施し、現場監督層を通じて作業者に浸透させていくとのこと。 リスクアセスメント好事例 7 金属製品製造業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:G社 ・業種---金属製品製造業 ・事業内容---特殊合金めっき、各種工業用機能めっきなど ・所属業界団体---東京都鍍金工業組合 ・従業員数---19名 ・化学品を使用する主な業務--めっき前処理の洗浄工程、めっき後処理の乾燥工程 ・従事者数---7名 ・使用する化学品---トリクロロエチレン、メタノール ◆会社名:G社 ・安全・衛生に関する実施状況(リスク低減)--経営者は、作業者の安全衛生の確保と意識のレベル向上が責務で あると認識している。 ・洗浄および乾燥工程--3槽式(温液槽、冷却槽、蒸気槽)の槽全体に跳ね上げ式のカ バーが設けられ、装置全体に局所排気装置の設置、工場全体換気 がなされている ・作業者の保護具--作業服、前垂れ、長靴、手袋、メガネ、活性炭入りマスクの着用 が作業基準となっている。活性炭は定期的に交換。 ・安全衛生管理体制--作業者7名のうち3名が有機溶剤作業主任者資格を保有。朝礼を 利用し安全衛生の注意事項を周知している。作業環境測定、健康 診断は法令通り実施。 ◆会社名:G社 ・リスクアセスメントの実施状況--・リスクアセスメントの必要性を認識しているので、SDSを必ず 入手する。 ・SDSに記載のばく露防止、保護措置などが記載されているので 、 リスク評価や残存するリスクを理解している。 ・今回のコントロールバンディングは簡単に使用できるので、今 後大いに活用する。 ・要望--・対策シートが文字情報であり、現場作業者向きではない。 絵・図などビジュアルな現場向きのマニュアルが良い。 ・同業他社への対応--・めっき業では数人の零細企業が多いので、行政主導で進めると 取締強化と捉えられる可能性があるので工夫がいる。 リスクアセスメント好事例 8 化学工業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:H社 ・業種---化学工業 ・有機顔料・塗料など原材料の製造販売 ・化学品使用の業務内容---洗浄・前工程 ・運用が開始された場合の対象---製造工場 ・化学薬品を使用する対象者---製造作業員 ・使用する化学品---ジケテン、トルエン、アニリン ・ジケテン、アニリンは配管により、従業員がばく露すること はない。 トルエンを最もリスクが高いと考えている。 ・リスクアセスメントの実施状況--コントロールバンディングそのものは使用していないが、 これまでの事故例等を参考にして、化学物質のリスク管理 を実施している。 ◆H社のリスク管理体制 ②通達 ①報道など 他社 工場 本社 リスク管理部 安全推進室 A工場 B工場 C工場 ①報告 他社工場の事故を本社リスク管理部 安全推進室経由で、全工場で共有 C工場の事故を本社リスク管理部 安全推進室経由で、全工場で共有 (きっかけ)同業他社近隣工場での爆発事故 (情報入手先)厚生労働省「職場の安全サイト」など •過去の事故を分析、横展開をして、防止に努めている。 •会社として、別工場や同業の事故発生事例を研究し、再発の防止をしてきた。 •労基署のリスクアセスメントのセミナーに参加し、役立てている。 •今後も厚生労働省より対策事例が出ているので、安全の取り組みを続ける。 ◆会社名:H社 【コントロールバンディングについて】 ・当社の場合、同一の作業者が、一連の作業で複数の化学物質を使う。 ・混合物ではなく、それぞれ単体で利用しているが、健康被害は両方行 う必要がある。 ・従業員を守るために、人体への影響以外にも、火災や環境についても 配慮が必要と考えている。 ・化学物質の代替化は製造要件の変更なので、サプライチェーン全体に かかわり、容易に代替化はできない。最終ユーザーの承認が必要であ る。 【SDS発行者の立場として】 ・今後60000種類、ひいては全ての化学物質にSDSを実施することに なると、コストが膨大なものになる。 ・データベース化を進めてほしい。 リスクアセスメント好事例 9 パルプ・紙・紙加工品製造業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:I社 ・業種---パルプ・紙・紙加工品製造業 ・事業内容---コーティング、製品加工 ・事業場数---1事業場 ・従業員数---45名 ・化学品を使用する主な業務---有機溶剤を含む化学品の混合・ コーティング ・従事社員---20名 ・使用する主な化学品--トルエン 酢酸エチル メチルエチルケトン ◆会社名:I社 ・訪問前の状況 ・法令に従い6か月ごとに外部業者によるトルエン・酢酸エチルの作 業環境測定を受けており、その結果を労働基準局に報告し、指導を 受けている。 ・局所排気やシートによる囲いにて、作業者への有機溶剤の暴露量を 減少させている。一方で保護マスク着用を喚起しているものの、着 用率が低いことが経営層の悩みとなっている。 ・リスクアセスメント実施状況 ・2名(社長および品管責任者)が参加し、コントロール・バンディ ングの手法を習得した。2016年度より義務化されるリスクアセス メントの手法を、簡単な方法で理解できたことが評価された。 ◆会社名:I社 ・訪問後の取組み(予定) ・取り扱っている原材料のリスクアセスメントを作業者と一緒に実施 し、作業者の安全・健康への注意を喚起することで保護マスクの着 用率を向上させたいとのこと。 リスクアセスメント好事例 10 プラスチック製品製造業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:J社 ・業種---プラスチック製品製造業 ・事業内容---Roll to Roll のフィルム基材への加工製品 ・事業場数---2事業場 ・従業員数---500名 ・化学品を使用する主な業務---ウェットコーティング及びその加工 ・対象施設数---2事業場 ・従事社員---200名 ・使用する主な化学品--- MEK(メチルエチルケトン)、トルエン、 酢酸エチル 他 ・リスクアセスメントの実施状況--実施体制---生産本部にて全社の推進を統括 内容--・当該事業に従事する管理者・社員へのリスクアセスメントの 研修 ・リスクアセスメントの必要性の周知 ・コントロールバンディングの実施方法 ・リスクアセスメント結果の理解とその対策について ・グループ全体で実施するリスクアセスメントによるリスク低減 手法の開発 ◆会社名:J社 J社におけるリスクレベル低減とリスク削減措置の基準 SDSと作業内容から「有害性レベル」、「作業環境レベル」、 「ばく露レベル」と「現状の実施対策(局所排気、全体換気等及び保 護具、作業環境測定)」の項目からリスクレベルを特定。 リスクレベルが低ければそれで終了。 リスクレベルが高い場合、対策を取る。 再度、評価を行いリスクレベルの低減を確認する。 リスクアセスメント好事例 11 印刷・同関連業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:K社 ・業種---印刷・同関連業 ・事業内容--美術本などの書籍やポスターなどの総合印刷 ・事業場数---3事業場 ・従業員数---188名 ・化学品を使用する主な業務--オフセット印刷機での印刷処理・洗浄 対象施設数:2事業場 従事社員:150名 ・使用する主な化学品: 灯油 アクアウォッシュ メチルシクロヘキサン ◆会社名:K社 ・リスクアセスメントの実施状況--・実施体制---総務管理部にて全社の推進を統括 ・当該事業に従事する管理者・社員へのリスクアセスメントの研修 ・リスクアセスメントの必要性は認識 ・防護策は、全体換気装置、マスク、手袋着用を徹底 ・コントロールバンディングについては知らなかったが 今回の説明を受けて、リスクアセスメント結果は理解 いただき、コントロールバンディングを活用する ・K社におけるリスクレベル低減 ISO14000、グリーンプリンティングの認定取得時に洗浄 などに利用する化学物質も安全性の高いものに変更済。安 全性が高い物質を利用することでコストが上がってくるが 安全第一で考えている。 安衛法 第57条の2に該当する化学物質はメチルシクロヘ キサンのみ。 ◆会社名:K社 ・同業他社での対応について K社でもISO14000、グリーンプリンティングの認定取得前 は SDSも集めていなかったので、他社ではSDSも集めていないこと が予想される。さらに、商品名と化学物質名がイコールではなく 、商品名からはSDSはわからないので、まず化学物質のSDSを集 めるところが大変である。 リスクアセスメント好事例 12 化学工業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:L社 ・業種---化学工業 ・事業内容---自動車、電機電子機器、公共工材向けシール剤、接着 剤開発・製造 ・所属業界団体---日本接着剤工業会 ・従業員数---341名 (パートタイマー67名を含む。) ・化学品を使用する主な業務--シール剤、接着剤製造工程における化学品の混合・混練 ・使用する化学品---メチルエチルケトン、トルエン、n-ヘキサン ・当社では自社製造品(シール剤、接着剤)に関連し、約300物質の化 学品を取扱っており、作業者の労働安全・衛生をはじめとして化学 品の法令遵守には適切な対応が以下のようになされている。 ・化学品取扱い設備・作業者保護への配慮 作業室の隔離、プルプッシュ型局所排気装置、作業者のマスク、手 袋着用徹底等 ◆会社名:L社 ・SDSは川上から確実に入手し、製品出荷先への手交も確実に実施し ている。 ・安全衛生管理体制 安全衛生委員会には産業医の出席を求め、産業医による工場巡回を 実施し、必要事項の指摘やアドバイスを受けて改善につなげている 。 作業者健康診断は2回/年行って健康管理に留意している。 ・化学品の管理 有機則、特化則に該当する化学品もあるので、管理責任者の任命、 作業者、作業環境管理等遵法対応に努めている。 ・製造プロセス管理 必要に応じた隔離室、プッシュプル型の局所排気装置、工場全体換 気を行っている。 ◆会社名:L社 ・リスクアセスメントの実施状況 今回の訪問でコントロールバンディングについては実施手法を習得し できた。今後は必要に応じて各部門で活用してもらうこととし た。 ・社員教育への要望 社員に対する安全教育の充実が課題であると認識している。他社の 事例等も含め提供を要望する。 リスクアセスメント好事例 13 化学工業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:M社 ・業種---化学工業 ・事業内容--・特殊洗浄剤、表面処理剤の開発・製造・販売 ・洗浄装置の開発・製造・販売 ・事業場数---1事業場 ・従業員数---35名 ・化学品を使用する主な業務--・業務内容 ・有害性の少ない洗浄剤の開発・製造 ・硬化樹脂の溶解・剥離剤の開発・製造 ・対象施設数---1事業場 ・従事社員---35名 ・使用する主な化学品--臭素系シリーズ溶剤 フッ素系シリーズ溶剤 表面処理剤 ◆会社名:M社 ・リスクアセスメントの実施状況--・実施体制---専任者を選任し、体制を構築 ・専任者によるリスクアセスメントの情報収集中 ・当社で採用可能な手法の検討中 ・従業員にはリスクアセスメントの必要性の周知を計画 ・コントロールバンディングを実施、低減措置検討 ・社長を先頭にして、当社の製品を有害性の高い化学物質から、より危 険性の少ない化学物質へ転換することを推進中。 ・そのために、自社において、化学物質のリスクアセスメントは重要と 認識している。 ・当社の販売する製品のリスクアセスメントの情報は、顧客においても 有用と考え発信している。 ・顧客には、当社の推奨する化学品の安全3原則を順守することを条件 に販売している。(順守されない場合は供給しない) リスクアセスメント好事例 14 金属製品製造業 平成26年度 ラベル・SDS活用促進事業 ◆会社名:N社 ・業種---金属製品製造業 ・事業内容--精密装飾めっき、各種工業用機能めっき、精密電鋳など ・所属業界団体---東京都鍍金工業組合 ・従業員数:121名 ・化学品を使用する主な業務--銅めっき、金めっき、クロムメッキなどの建浴工程 ・使用する化学品--シアン化銅、シアン化金カリウム、無水クロム酸 ・安全・衛生に関する実施状況 経営者、工場管理者は、作業者の安全・衛生の確保と意識レベル 向上が責務であると認識して各種対策が打たれている。 ・洗浄および乾燥工程の改善 約10年前に、前処理の洗浄工程、後工程の乾燥工程での溶剤の使用 を取りやめ、純水による洗浄方式に改善している。 装置全体に局所排気装置が設置され、工場全体換気がなされている。 ◆会社名:N社 ・作業者の保護具 めっき工程---作業服、前垂れ、長靴、手袋、メガネ、マスクを 着用が基準。 秤量・運搬・建浴工程---マスク、手袋、保護衣、メガネの着用 が基準。 ・安全衛生管理体制 安全衛生委員会を組織し、委員会を毎月開催している。その際産 業医のパトロールを行い指摘やアドバイスを受けて改善につなげて いる。一般健康診断、特殊健康診断、じん肺診断を定期的に実施。 ・化学品の管理 化学品は毒物劇物取締法に該当するので、保管庫は厳重に管理さ れ、取扱者の認定、在庫量の記帳管理、転倒防止対策が行われてい る。 ・めっき工程・排水処理 プル型の局所排気装置、スクラバーを設けており、工場全体換気 を行っている。 廃液処理は工場内に設置し厳重な管理を行っている。 ◆会社名:N社 ・リスクアセスメントの実施状況 今回のコントロールバンディングは簡単に使用できるので、今後 大いに活用する。安全衛生委員会でデモを行い周知したい。 ・要望 対策シートは防護の視点から記載されているが、事故・災害事例 の記載があると現場でもっと活用できる。 (例えば、他の物質との反応での有害ガスの発生事例など) ・同業他社への対応 ・コントロールバンディングは簡単であるが、Net環境が十分で ない小規模事業への普及法の工夫。 ・SDS交付義務に対する普及促進が望まれる。
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