再犯防止対策の必要性と就労確保に向けた政府の取組について(ご紹介) 1 なぜ,再犯防止なのか 犯罪や非行をした人は,服役するなどした後,再び社会の一員となります。 しかし,約3割の再犯者によって,約6割の犯罪が行われているという調査 結果もある中,一般刑法犯の検挙人員に占める再犯者の割合(再犯者率)は, 平成9年以降一貫して上昇し続けており,平成25年には約5割を占めるまで になっています。 今日の我が国においては,犯罪・非行の繰り返しをいかに食い止めるか(= 再犯防止)が,犯罪を減らし,安全・安心に暮らせる社会を構築する上での大 きな課題となっています。 詳しくはこちら >> http://www.moj.go.jp/hisho/seisakuhyouka/hisho04_00038.html 2 犯罪や非行が繰り返される背景とは 犯罪や非行の原因については,心理面や社会面等における様々な要因が複雑 に関連し合っていると考えられますが,家族や地域社会とのつながりが希薄で あり,孤立しているといった問題を抱えている人も少なくありません。 こうした問題から,自立した社会の一員として暮らしていくために必要な仕 事や,安心して暮らせる居場所を得ることができない人もいます。 例えば,再び罪を犯して刑務所に収容される受刑者の約7割が再犯時に無職 であり,また,仕事に就いていない人は,仕事に就いている人と比べて再犯率 が4倍と高いことが明らかになっています。 刑務所に再び収容されることとなった者の約7割が無職者 仕事のない人の再犯率は仕事のある人の4倍 27.3% 29.8% 72.7% 有職者 7.5% 無職者 (平成 25 年矯正統計) 有職者 無職者 (平成20年から24年までの累計) 犯罪・非行の繰り返しを食い止めるためには,犯罪や非行をした人を社会で 孤立させないこと,特に,自立のために必要な「仕事」をいかに確保できるか が大きな鍵となっています。 3 再犯防止(就労関係)に向けた国の取組のご紹介とお願い 近年,刑務所では,社会でのニーズが高い業種に関する資格を取得させる職 業訓練,企業やハローワークと連携した企業説明会や刑務所見学会を開催した り,更にはハローワークを通じて特定の刑務所に対して求人を出すこともでき るようになるなど,様々な取組を進めています。 さらに,犯罪や非行をした人を雇用していただいている企業に対する経済的 な支援 や,安心して雇用を継続していただくためのサポート体制の構築 を進め ています。 協力雇用主になっていただける企業を募集しています。 犯罪や非行をした人の事情を承知の上で雇用してくださる企業のこと を協力雇用主と言います。現在,約 12,000 社の企業が協力雇用主とし て登録いただいています。 詳しくはこちら >> 社会を明るくする運動について >> http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo02_00030.html http://www.moj.go.jp/hogo1/kouseihogoshinkou/hogo_hogo06.html 刑務作業を発注いただける企業を探しています。 多くの受刑者は,日中,刑務所内で作業に従事します。 刑務作業は,受刑者に就労意欲を喚起させ,また,技能等を習得する 貴重な機会にもなっており,刑務所を運営する上で欠かすことのできな いものです。 また,企業の方にとっても,安定した労働力の提供,ローコスト,労 務管理の必要がない等,様々な利点が刑務作業にはあります。 しかし,特に地方の刑務所では,刑務所内で行う作業の確保(種類・ 量)に苦慮しており,刑務作業を発注いただける企業を探しています。 詳しくはこちら >> http://www.moj.go.jp/KYOUSEI/KEIMUSAGYO/ 4 最後に 再犯防止に向けた取組は,皆様の御理解と御協力なくして成り立ちません。 法務省としては,少しでも多くの方に,再犯防止に向けた取組について知っ ていただき,御理解・御協力いただけるよう取り組んでいきたいと考えており ます。ぜひ一度,法務省までお問い合わせください。担当者が直接お伺いして 御説明をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 お問合せ先 法務省大臣官房秘書課企画係 電話 03-3592-7007
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