講義資料

財政学Ⅰ
1
第4回
予算(2)日本の予算制度
2015年5月1日(金)
担当:天羽正継(経済学部経済学科准教授)
2
予算総則
 日本の国の会計は一般会計と特別会計からなり(財政法第13条)、それぞれについて予算が策定される。
 日本の国家予算は、予算総則、歳入歳出予算、継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為からなる(財政法第
16条)。
 予算総則は、財政運営の基本的事項について、議会(立法府)が政府(行政府)に権限を付与するために設
けられており、予算の総括規定を設けるとともに、公債の発行限度や、予算執行に関する必要事項について
規定している。
平成27年度一般会計予算
予算総則
(歳入歳出予算)
第1条 平成27年度歳入歳出予算は、歳入歳出それぞれ96,341,950,970千円とし、「甲号歳入歳出予算」に掲げるとおりとする。
(継続費)
第2条 「財政法」第14条の2の規定による既定の継続費の総額及び年割額の改定並びに新規の継続費は、「乙号継続費」に掲げるとおりとする。
(繰越明許費)
第3条 「財政法」第14条の3の規定により翌年度に繰り越して使用することができる経費は、「丙号繰越明許費」に掲げるとおりとする。
(国庫債務負担行為)
第4条 「財政法」第15条第1項の規定により平成27年度において国が債務を負担する行為は、「丁号国庫債務負担行為」に掲げるとおりとする。
(中略)
(公債発行の限度額)
第6条 「財政法」第4条第1項ただし書の規定により平成27年度において公債を発行することができる限度額は、6,003,000,000千円とする。
2 「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律」第2条第1項の規定により平成27年度において公債を発行することがで
きる限度額は、30,860,000,000千円とする。
(以下略)
3
歳入歳出予算(1)
 歳入歳出予算=予算の本体
 「明瞭性の原則」を満たすため、歳入歳出予算は予算科目によって内容が区分される。
 初めに執行責任を明確にするため「部局等の組織」に区分される。
 歳入予算では「主管」として分類され、歳出予算では「所管」⇒「組織」に分類される。
 主管と所管の違い:主管は責任のないことを意味し、所管は責任のあることを意味する。歳入予算については財務大臣が全面的
に執行責任を負い、各省庁の長は歳入の事務を管理するに過ぎないのに対して、歳出予算の執行責任は各省庁の長が負うため、
このように使い分けられている。
 「部局等の組織」に区分された後、歳入予算では性質別に「部」⇒「款」⇒「項」⇒「目」に分類し、歳出
予算では目的別に「項」に、さらに使途別に「目」に分類。
 国会の議決の対象となる予算科目は「項」までで、ここまでを議定科目と呼ぶ。これに対して「目」以下の予算科目
を行政科目と呼ぶ(スライド6)。
 歳入予算の「部」は、租税及印紙収入、官業益金及官業収入、政府資産整理収入、雑収入、公債金、前年度剰余金受
入に分類。
歳入歳出予算(2)
4
歳入歳出予算(平成27年度一般会計)
歳入
主管
国会
部
款
項
雑収入
国有財産利用収入
国有財産貸付収入
国有財産使用収入
利子収入
諸収入
弁償及返納金
物品売払収入
雑入
金額(千円)
1,603,124
1,571,152
1,568,606
2,510
36
31,972
19,691
5,197
7,084
主管
部
款
項
雑収入
国有財産利用収入
国有財産貸付収入
国有財産使用収入
利子収入
配当金収入
東日本大震災復興配当金
収入
納付金
(中略)
財務省
租税及印紙収入
租税
所得税
法人税
相続税
消費税
酒税
たばこ税
揮発油税
石油ガス税
航空機燃料税
石油石炭税
電源開発促進税
自動車重量税
関税
とん税
印紙収入
印紙収入
政府資産整理収入
国有財産処分収入
国有財産売払収入
東日本大震災復興国有財
産売払収入
回収金等収入
特別会計整理収入
政府出資回収金収入
54,525,000,000
53,498,000,000
16,442,000,000
10,990,000,000
1,761,000,000
17,112,000,000
1,308,000,000
906,000,000
2,466,000,000
10,000,000
51,000,000
628,000,000
323,000,000
374,000,000
1,117,000,000
10,000,000
1,027,000,000
1,027,000,000
197,051,021
118,025,049
86,425,049
31,600,000
日本銀行納付金
独立行政法人造幣局納付
金
雑納付金
東日本大震災復興雑納付
金
諸収入
特別会計受入金
東日本大震災復興財政投
融資特別会計受入金
許可及手数料
受託調査試験及役務収入
懲罰及没収金
弁償及返納金
物品売払収入
文官恩給費特別会計等負
担金
雑入
公債金
公債金
公債金
特例公債金
前年度剰余金受入
前年度剰余金受入
79,025,972
77,693,844
1,332,128
前年度剰余金受入
計
金額(千円)
2,607,807,925
45,270,644
31,801,758
907
133,918
12,386,061
948,000
839,546,919
820,500,000
4,130,660
14,163,329
752,930
1,722,990,362
1,660,775,813
44,589
2,332,319
11,867,227
110,336
3,199,436
51,246
1,198,250
43,411,146
36,863,000,000
36,863,000,000
6,003,000,000
30,860,000,000
2,187,687
2,187,687
2,187,687
94,195,046,633
(中略)
歳入総計
96,341,950,970
歳入歳出予算(3)
5
歳入歳出予算(平成27年度一般会計)
歳出
所管
組織
皇室費
項
内廷費
宮廷費
皇族費
計
衆議院
衆議院施設費
衆議院予備経費
計
参議院
参議院
参議院施設費
参議院予備経費
計
国立国会図書館
国立国会図書館
国立国会図書館施設費
計
裁判官訴追委員会 裁判官訴追委員会
裁判官弾劾裁判所 裁判官弾劾裁判所
国会所管合計
(中略)
厚生労働本省共通費
厚生労働省 厚生労働本省
厚生労働本省施設費
(中略)
感染症対策費
特定疾患等対策費
移植医療推進費
原爆被爆者等援護対策費
(中略)
医療提供体制基盤整備費
(中略)
医療保険給付諸費
(中略)
失業等給付費等労働保険特
別会計へ繰入
(中略)
保育対策費
児童虐待等防止対策費
母子保健衛生対策費
母子家庭等対策費
国会
衆議院
金額(千円)
324,000
5,562,939
229,970
6,116,909
65,169,162
9,120,277
7,000
74,296,439
38,638,839
5,436,197
5,000
44,080,036
18,487,204
1,547,917
20,035,121
128,132
109,529
138,649,257
95,803,088
310,539
77,613,047
117,118,172
2,694,236
139,982,728
77,217,849
9,654,332,161
145,864,500
84,077,444
114,633,889
36,444,716
183,701,757
所管
組織
項
子ども・子育て支援対策費
児童福祉施設整備費
生活保護等対策費
(中略)
障害保健福祉費
(中略)
基礎年金拠出金等年金特別
会計へ繰入
(中略)
介護保険制度運営推進費
(中略)
臨時福祉給付金等給付事業
助成費
水道施設整備事業調査諸費
水道施設災害復旧事業費
計
(中略)
地方厚生局
地方厚生局共通費
保険医療機関等指導監督等
実施費
医師等国家試験実施費
麻薬・覚せい剤等対策費
医療観察等実施費
計
都道府県労働局
都道府県労働局共通費
都道府県労働局施設費
労働条件確保・改善対策費
個別労働紛争対策費
職業紹介事業等実施費
高齢者等雇用安定・促進費
男女均等雇用対策費
計
中央労働委員会
中央労働委員会共通費
労使関係等安定形成促進費
計
厚生労働省所管合計
(中略)
歳出総計
金額(千円)
2,677,171
5,662,000
2,954,697,772
1,534,116,158
11,046,890,033
2,688,938,887
228,009,542
3,000
350,000
29,736,819,853
14,434,499
1,094,081
432,011
514,250
89,840
16,564,681
87,034,250
199,660
620,906
71,259
41,015
7,880,406
102,080
95,949,576
1,187,319
357,890
1,545,209
29,914,627,378
96,341,950,970
6
歳入歳出予算(4)
予算科目の構造
議定科目
歳入予算 主管別
歳出予算 所管別
部
行政科目
款
組織別
神野直彦『財政学 改訂版』107頁。
項
目
項
目
目の細分
7
継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為(1)
 継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為は、現代の財政運営が「会計年度独立」の原則と「単年度主義の原
則」を厳格に適用することが不可能になっていることに対処するため、予算として制度化。
 財政の機能が拡大していくと、単年度では完了しない大規模な事業が行われるように。
 完了までに数年度かかる事業について、必要な経費の執行を毎年度議決していくのでは、ある年度に否決された場合、事業が中
断してしまうことに。
 継続費:「国は、工事、製造その他の事業で、その完成に数年度を要するものについて、特に必要がある場
合においては、経費の総額及び年割額を定め、予め国会の議決を経て、その議決するところに従い、数年度
にわたつて支出することができる」(財政法第14条の2)
 後年度における議会の決定を制限することで、「単年度主義の原則」に反する可能性。そのため、継続費の支出期間
は5年以内に制限される(財政法第14条の2 第2項)とともに、後年度において国会で審議することを妨げないとされ
ている(財政法第14条の2 第4項) 。
 現在、自衛隊の艦艇建造費で利用されている。
8
継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為(2)
 繰越明許費:「歳出予算の経費のうち、その性質上又は予算成立後の事由に基き年度内にその支出を終らな
い見込のあるものについては、予め国会の議決を経て、翌年度に繰り越して使用することができる」(財政
法第14条の3)
 経費の性格上、年度内に使用が終了する見込みのない経費に適用。公共事業関係が多い。
 国庫債務負担行為:支出をする可能性のある債務を負担する権限を求める行為
 本来であれば「国費の支出」と「国の債務負担」は同一年度に行われる。
 歳出予算を議決したということは、「国の債務負担」を認めると同時に「国費の支出」をも承認したことを意味。
 しかし、「国の債務負担」が当該年度に行われて「国費の支出」が翌年度以降に行われることがあり、これを国庫債
務負担行為と呼ぶ(財政法第15条第5項)。
 継続費とは異なり、支出権限は付与されない。国庫債務負担行為に基づく支出が生じる場合には、その年度の歳出予
算で支出を計上しなければならない。
 国庫債務負担行為の期間は5年以内に制限されている(財政法第15条第3項)。
継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為(3)
9
所管
防衛省
組織
項
総額
(千円)
継続費(平成27年度一般会計)
年割額
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
事由
防衛本省 平成23年度潜水
艦建造費
既定
改定
57,669,933
57,670,281
83,147
83,147
5,221,858
5,221,858
29,448,006
29,448,006
8,103,117
8,103,117
14,823,805
14,824,153
- 平成23年度潜水艦建造費について
は、外国為替相場の変更に伴いその
総額及び年割額を改定する必要があ
るため
平成24年度甲Ⅲ
型警備艦建造費
既定
改定
117,527,159
117,779,399
-
281,427
281,427
22,509,761
22,509,761
22,899,096
22,899,096
39,768,828
40,021,046
32,068,047
32,068,069 平成24年度甲Ⅲ型警備艦建造費に
ついては、外国為替相場の変更に伴
いその総額及び年割額を改定する必
要があるため
平成24年度潜水
艦建造費
既定
改定
55,989,952
55,990,300
-
67,297
67,297
8,248,048
8,248,048
22,275,928
22,275,928
10,660,609
10,660,609
14,738,070
14,738,418 平成24年度潜水艦建造費について
は、外国為替相場の変更に伴いその
総額及び年割額を改定する必要があ
るため
(以下略)
10
継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為(4)
繰越明許費(平成27年度一般会計)
事項
所管
組織
(項)宮廷費のうち
皇室費
施設整備費
人事院
国会
衆議院
(項)衆議院施設費のうち
施設施行旅費
施設施行庁費
施設整備費
参議院
(項)参議院施設費のうち
施設施行旅費
内閣府
内閣本府
施設施行庁費
施設整備費
国立国会図書館 (項)国立国会図書館施設費
裁判所
裁判所
(項)裁判所施設費のうち
施設施行旅費
施設施行庁費
施設整備費
会計検査院
会計検査院
(項)会計検査院のうち
会計検査情報処理業務庁費
(決算確認システム開発経費
に限る。)
会計検査院施設費
内閣
内閣官房
(項)内閣官房共通費のうち
社会保障・税番号制度シス
テム開発等委託費
内閣官房施設費
情報収集衛星業務費のうち
情報収集衛星システム開発
等委託費
所管
組織
事項
情報収集衛星施設費
(項)人事院のうち
情報処理業務庁費(人事・
給与関係業務情報システム
保守・運用経費のうちアプ
リケーション改修等経費に
限る。)
(項)内閣本府共通費のうち
移転費
内閣本府施設費
遺棄化学兵器廃棄処理事業費
のうち
遺棄化学兵器廃棄処理業務
庁費(資機材調達庁費に限
る。)
遺棄化学兵器廃棄処理事業
等委託費
地域活性化政策費のうち
地域再生戦略交付金
総合特区推進調整費
地域再生推進費
科学技術イノベーション創造
推進費
宇宙開発利用政策費のうち
実用準天頂衛星システム開発
等委託費
(以下略)
11
継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為(5)
所管
組織
皇室費
国会
衆議院
事項
皇室施設整備
国庫債務負担行為(平成27 年度一般会計)
国庫の負担とな
限度額(千円) 行為年度
事由
る年度
1,066,842 平成27年度 平成27年度及び 皇室施設の整備には、多くの日数を要する
平成28年度 ものがあるため
事務機器等借入れ
278,476 平成27年度 平成27年度以降 事務機器等の借入れには、複数年度にわた
5箇年度以内 る契約を結ぶことを要するものがあるため
衆議院職員採用試験
問題作成等業務
18,047 平成27年度 平成27年度及び 衆議院における職員採用試験の問題作成
平成28年度 等業務の実施には、複数年度にわたる契約を
結ぶことを要するため
電子計算機等借入れ
648,600 平成27年度 平成27年度以降 電子計算機等の借入れには、複数年度にわ
5箇年度以内 たる契約を結ぶことを要するものがあるため
議員歳費・議員秘書給
与システム開発
57,413 平成27年度 平成27年度及び 議員歳費・議員秘書給与システムの開発に
平成28年度 は、多くの日数を要するものがあるため
物価の変動に伴う民間
資金等活用衆議院施
設整備等事業(平成14
年度)に係る限度額の
増額
271,334 平成27年度 平成27年度以降 平成14年度一般会計国庫債務負担行為
17箇年度以内 (事項)「民間資金等活用衆議院施設整備等
事業」に基づいて実行した赤坂議員宿舎の整
備等に係る国庫の負担となる契約について、
物価の変動に伴いその限度額を増額する必
要があるため
物価の変動に伴う民間
資金等活用衆議院施
設整備等事業(平成17
年度)に係る限度額の
増額
79,415 平成27年度 平成27年度以降 平成17年度一般会計国庫債務負担行為
5箇年度以内 (事項)「民間資金等活用衆議院施設整備等
事業」に基づいて実行した赤坂議員宿舎の整
備等に係る国庫の負担となる契約について、
物価の変動に伴いその限度額を増額する必
要があるため
衆議院施設整備
338,638 平成27年度 平成27年度及び 議事堂分館の施設の整備には、多くの日数
平成28年度 を要するため
(以下略)
12
特別会計(1)
 特別会計が存在する理由
 特定の事業を行うため
 特定の資金を保有してその運用を行うため
 特定の歳入を特定の歳出に充てるとともに、一般の歳入・歳出とは区分して経理するため
 2015年度には14の特別会計が存在(スライド13)
 2006年度には31あったが、その後統廃合が行われ、現在に至る。
 明治時代には60存在したことも。戦後のピークは1960年代の45。
 平成27年度予算における特別会計の歳出総額は403.6兆円で、会計間のやりとり分92.2兆円と国債の借換え
分116.3兆円を除いた純計額は195.1兆円。
 同年度の一般会計予算の約2倍の額。
 平成18(2006)年度予算における特別会計の歳出純計額は225兆円。会計の数自体は半分以下になったが、金額はそ
れに及ばず。
 会計の数が減っても、勘定という形で残存。
 特別会計では、財政法の規定に従わない財政運営を行うことが可能(財政法第45条)。
 例:一般会計では公債発行が原則的に禁止されているが、特別会計では可能。
13
特別会計
交付税及び譲与税配付金
地震再保険
国債整理基金
外国為替資金
財政投融資
エネルギー対策
労働保険
年金
食料安定供給
特別会計(2)
勘定
財政融資資金
投資
特定国有財産整備
エネルギー需給
電源開発促進
原子力損害賠償支援
労災
雇用
徴収
基礎年金
国民年金
厚生年金
健康
子どものための金銭の給付
業務
農業経営安定
食糧管理
農業共済再保険
漁船再保険
漁業共済保険
業務
国営土地改良事業
特別会計一覧(平成27年度現在)
所管官庁
特別会計
内閣府、総務省、財務省 国有林野事業債務管理
財務省
貿易再保険
財務省
特許
財務省
財務省、国土交通省
自動車安全
勘定
保障
自動車検査登録
自動車事故対策
空港整備
内閣府、文部科学省、経済
産業省、環境省
東日本大震災復興
厚生労働省
内閣府、厚生労働省
農林水産省
-
所管官庁
農林水産省
経済産業省
経済産業省
国土交通省
国会、裁判所、会計検査
院、内閣、内閣府、復興
庁、総務省、法務省、外務
省、財務省、文部科学省、
厚生労働省、農林水産省、
経済産業省、国土交通省、
環境省、防衛省
政府関係機関、本予算と補正予算
14
 政府関係機関
 政府とは区別される特殊法人だが、政府とほぼ同様の事業を営んでいるため、国の予算に準じる形で、国の予算とと
もに予算が国会に上程される。
 平成27年度における支出予算額は2.2兆円。
 かつては10以上の政府関係機関が存在したが、現在は沖縄振興開発金融公庫、株式会社日本政策金融公庫、株式会社
国際協力銀行、独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門のみ。
 一般会計、特別会計、政府関係機関の間で相互に繰入れ、繰出しなどの財源のやりとりが行われるとともに、
特別会計の間でも相互にやりとりが行われることで、国の予算は複雑化。
 本予算と補正予算
 本予算:「事前性の原則」に基づいて、会計年度が始まるまでに成立する予算。当初予算とも。
 補正予算:本予算が執行されていく過程で、それに追加したり、変更を加えたりする予算。
 「超過支出禁止の原則」に対する救済措置。
 災害や景気対策等のために編成。1次だけでなく、2次、3次と編成されることも。
 平成23年度には東日本大震災のため、4次まで編成された。
 2014年度には、一般会計予算が95.9兆円であるのに対して、補正予算は3.1兆円。