20150802_APASTイベントチラシ

明治大学安全学研究所・APAST共催講演会
2015年8月2日(日)13:30∼17:30
一般:1000円 学生・APAST会員:500円
明治大学 中野キャンパス 6階研究セミナー室3
※正面玄関が開いていない場合は通用口からお名前を記帳の上お入り下さい。
今年の4月14日に福井地裁で高浜原発3・4機運転差し止め仮
処分を求める住民の訴えが認められ、運転差し止め命令が出され
た。
この決定は昨年、同じく福井地裁で下された大飯原発3・4号機
の再稼働差し止め判決に続くもので、司法における原発訴訟の新
たな結節点のように見えた。
しかし一方では、4月22日に鹿児島地
裁で、川内原発再稼働差し止め仮処分請求を却下する決定が出
され、現在着々と川内原発再稼働への準備が進められている。
原発再稼働に邁進する政府や電力業界の思惑とは対照的に、
各社の世論調査では概ね再稼働反対が70%、賛成が30%という
結果で、国民の間では新しい規制基準の下でも原発への不安感
が根強いことを物語っている。
APASTでは昨年から今年前半にかけて、原発の安全性の問題
について、原発技術の基本的特徴と技術一般の安全性の視点か
ら議論してきた。現在進められつつある原発再稼働を前にして、今
回は行政手続きや科学技術と社会の問題、社会的合意形成のあ
り方を科学技術社会論の視点を踏まえて、
より広く世に問うシンポ
ジウムを開催することにした。
基調講演として、APAST理事の筒井哲郎さんから原子力規制
のあり方について、
その後、大阪大学教授・平川秀幸さんに科学技
術社会論の視点からお話をしていただく。
平川さんは、英国におけるBSE問題や、遺伝子組み換え作物の
安全性に対する社会的合意形成に関する取り組みの研究から、い
わば「上から目線」的な「ご理解路線」
「啓蒙・説得路線」の従来
型コミュニケーションが全く通用しないことを指摘された。新しいテク
ノロジーに対して人々が不安になったときに行われる、
「ご理解くだ
さい」=「安心して受け容れてください」と説得する方法が、実はき
わめて伝統的なやり方だったのだと指摘されている。筒井さんと平
川さんの基調講演を受けて、今まさに我々が福島原発事故と再稼
働問題で直面している、
リスクに対する姿勢と社会的な合意形成
のあり方について深く議論する場にしたいと考えている。
【主催】
NPO
『APAST』
【共催】
明治大学安全学研究所
明治大学安全学研究所・APAST共催講演会
市 民 社 会と原 発
科 学・技 術 と 社 会 的 合 意 形 成
2015年8月2日(日)13:30∼17:30
一般:1000円 学生・APAST会員:500円
明治大学 中野キャンパス 6階研究セミナー室3
※正面玄関が開いていない場合は通用口からお名前を記帳の上お入り下さい。
開場13:00/開始13:30
13:40∼15:10
第一部
【基調講演】
筒井哲郎
『原子力規制基準における市民合意』
(APAST理事、原子力市民委員会規制部会長、
プラント技術者の会)
1941年石川県生まれ。1964年東京大学工学部機械工学科卒業、
プラントエンジニアリング業界で働き2013年退職。
APAST理事、
プラント技術者の会、原子力市民委員会規制部会長
著書:
『戦時下イラクの日本人技術者』
(三省堂)、共著に
『職業・思想・運動』
(三一書房)、ほか
平川秀幸
『科学技術と社会の未来は誰がどのように決めるべきなのか』
(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授)
1964年東京生まれ。1989年国際基督教大学教養学部理学科物理専修、1991年東京工業大学理工学研究科応用物理学科 修士課程修了。
2000年国際基督教大学大学院比較文化研究科博士後期課程(博士候補資格取得・退学)。
専攻:科学技術社会論 科学技術ガバナンス、科学技術・イノベーションにおける公共的関与、科学社会学、科学技術史
著書:
『科学は誰のものか―社会の側から問い直す』
(日本放送出版協会)、
共著に
『もうダマされないための科学講義』
(光文社)、翻訳
『科学論の実在―パンドラの希望』
(産業図書)
など多数。
休憩15:10∼15:30
15:30∼17:30
第二部
【パネルディスカッション】
◉基調講演者
筒井哲郎+平川秀幸
◉パネリスト
◉司会
後藤政志(APAST理事長、原子力市民委員会委員、元原発設計技術者)
【主催】
NPO
『APAST』
【共催】
明治大学安全学研究所
➠
杉本旭(明治大学理工学部教授、新領域創造安全学専攻)
友澤悠季(立教大学非常勤講師、環境社会学)
久保文彦(上智大学神学部講師、キリスト教学)