タイトル ボランティアで治安を守る「わがまち防犯隊」 埼玉県

平成27年調査
タイトル
ボランティアで治安を守る「わがまち防犯隊」
生活・安全
住民との協働・参画
団 体 名
埼玉県
7,288,848 人
人 口
023
○
埼玉県の警察官の数は対人口比で全国一少なく、全国一負担が重い状態。
○
これをカバーするために、
「自分たちのまちは自分たちで守る」という意識を持
った「わがまち防犯隊」の組織化を強力に推進。
事 例 の
ポイント
○
平成 16 年 4 月の 515 団体が 26 年 12 月には 5,880 団体に増え、全国一。
○
「わがまち防犯隊」による自主防犯活動と警察による防犯パトロールによる官
民連携の防犯活動により、埼玉県の治安状況は年々改善(平成 26 年の犯罪件
数は平成 16 年から半減)
。
埼玉県内の犯罪件数(刑法犯認知件数)は平成 16 年に過去最悪を記録した(181,350
件)。犯罪の増加に伴い、警察官一人当たりの負担も増加し、平成 14 年には検挙率が
12.8%にまで低下していた(全国ワースト 1 位)。
その背景の 1 つとして、埼玉県の急激な人口増加に対し、警察官の増員が追い付かな
背景・目的 かったことが挙げられる(平成 26 年度の埼玉県の警察官一人当たりの人口負担は、637 人
(全国平均 494 人)と全国最多である)。
警察官の少なさをカバーするため、市町村や県警本部とともに、「自分たちのまちは自
分たちで守る」という意識を持った「わがまち防犯隊」の結成に協力し、防犯ボランティア活
動を積極的に支援してきた。
内
効
容
「わがまち防犯隊」は自治会やPTA、商店会などで組織され、犯罪を取り締まることはで
きないが、地域住民が自主的に防犯パトロールや子どもの見守り活動などを行っている。
平成 16 年 4 月は 515 団体だったが、平成 26 年 12 月には 5,880 団体に増え、都道府
県別で全国一である。
埼玉県では「わがまち防犯隊」の結成を働きかけるとともに、犯罪情勢や各種の防犯対
策等についての出前講座、県警本部と共催によるセミナー、地域のコンビニ店を防犯パト
ロールの集合・解散場所として利用できる「コンビニ店防犯活動拠点制度」の創設などの
様々な支援を行っている。
防犯隊の要請で「防犯のまちづくり出前講座」を実施するとともに、わがまち防犯隊レベ
ルアップセミナーを開催し、防犯隊の意見を反映するよう努めている。
果
埼玉県内の犯罪件数(刑法犯認知件数)は、「わがまち防犯隊」の増加と活発な活動、
警察の努力等により、年々改善されている(平成 16 年:181,350 件→平成 26 年:76,857
件、57.6%減少)。特に住宅侵入件数は大きく改善された(平成 16 年:14,790 件→平成 26
年:3,496 件、76.4%減少)。
検挙率も平成 16 年は 17.9%だったが、平成 26 年には 27.7%に上昇した。
「わがまち防犯隊」の活動が街頭犯罪などを抑制することで、警察官はより重い犯罪に
取り組むことができ、さらに犯罪が減少するという好循環が生まれている。
担 当 課
関連サイト
埼玉県県民生活部防犯・交通安全課
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0311/wagamatibohantai/index.html