精密水準器ゼロ点調節方法（気泡位置調整）精密水準器の気泡位置は中心に合わせた状態で出荷されますが、運搬時の振動や使用に伴い気泡の位置がずれることがあります。必要に応じて、使用前にゼロ点調節を行って下さい。気温の変動によって気泡の大きさは伸縮するため、気温 20℃の場所で本体が温度に馴染んだ状態で行って下さい。また、ゼロ点調節は精密定盤（0 級以上）上で行って下さい。定盤の水平が出ている状態で、水準器の気泡位置が中心にあり、180 度反転させて（左右入れ替えて）同じ位置に置いたときでも気泡が中心にある場合は、ゼロ点調節の必要はありません。 1．気泡が左右に移動する場合 ①水準器を定盤上に置きます。→右に 2 目盛移動 ②水準器を同じ位置で 180 度反転（左右入れ替え）させて定盤上に置きます。→左に 2 目盛移動定盤の水平は出ていますが、水準器の気泡位置が中心からずれています。 ③本体の調整ネジを操作し、気泡位置を中心に移動させます。 ①右に 2 目盛移動 ②左に 2 目盛移動 ③調整ネジで気泡位置調整 2．気泡が片側にだけ移動する場合 ①水準器を定盤上に置きます。→右に 2 目盛移動 ②水準器を同じ位置で 180 度反転（左右入れ替え）させて定盤上に置きます。→右に 2 目盛移動水準器の気泡位置は中心にありますが、定盤の水平が出ていません。 ③定盤のジャッキを操作し、定盤の水平調整をします。 ①右に 2 目盛移動 ②右に 2 目盛移動 ③定盤のジャッキで定盤の水平調整 3．気泡が左右バラバラに移動する場合（一番多いパタ－ン） ①水準器を定盤上に置きます。→右に 3 目盛移動 ②水準器を同じ位置で 180 度反転（左右入れ替え）させて定盤上に置きます。→左に 1 目盛移動この場合、定盤の水平は出ていなく、水準器の気泡位置も中心からずれています。最初に定盤の水平出し行い、左右の移動目盛数を合計してその半分が水準器の中心誤差となります。 ③上記例だと 3 目盛（右）+1 目盛（左）÷2 =2 目盛となるので、右 3 目盛を 2 目盛まで定盤のジャッキを操作して下げます。 ④水準器を 180 度反転させ、左にも 2 目盛移動することを確認します。 ⑤定盤の水平が出たら、1 と同じ方法で水準器の調整ネジを操作して気泡位置を中心に合わせます。水準器を 180 度反転させて気泡位置（目盛数）が異なる時は ①右に 3 目盛移動 ②左に 1 目盛移動 ③定盤ごと右 2 目盛まで下げる ④左にも 2 目盛移動 (注) 水準器の取り扱い（調整ネジの操作方法）や定盤のレベリング（水平出し）は別紙参照目盛位置を同じにする必要があります。 ⑤調整ネジで気泡位置調整