7/21 稲作生育速報(十日町地域)

7/21 稲作生育速報(十日町地域)
十日町農業普及指導センター・十日町地域農業振興協議会魚沼米振興部会
【管理】
〇穂肥(コシヒカリ)
1回目穂肥
・幼穂長のほ場間差が大きいので、各自必ず幼穂長を確認してください。
・第1回目の穂肥施用に当たっては、幼穂長1 cm を確認し、第1回の穂肥施用の
目安に基づき、茎数、節間長、気象を考慮して施用量、時期を決定しましょう。
・茎数が多いほ場では、施用時期を遅らせる等により過剰籾数にならないようにし
ましょう。
曇天が続いた場合、草丈が伸長して倒伏しやすくなります。また、1週間予報等
で寡照、多雨が予想される場合は、量を控えたり、施用時期を遅らせましょう。
・葉色が低下(SPAD値で 30 程度)しているほ場では、草丈、葉色を確認して
適期に遅れずに施用してください。
・基肥1発肥料は、原則穂肥を行いませんが、出穂期の葉色(SPAD 値)で 32 を
下回ると予想されるときには追加穂肥を施用してください。
2回目穂肥
・2回目の穂肥は、出穂後の栄養を維持するため、出穂期10日前までに確実に施用
してください。
〇水管理
・穂肥は、施肥効果を高めるため浅水で行いましょう。
・基肥一発肥料に含まれる成分は土壌水分が不足すると、窒素成分が溶出しにく
くなるので土壌を乾かしすぎないようにしましょう。
・中干しは遅くとも出穂 1 か月前に終了し、その後は間断かん水を行って、根の
健全化を図りましょう。
○病害虫
・斑点米カメムシ類の多発生注意報発令(7月1日)
・管内の多収性品種でいもち病発生。
・コシヒカリ BL 以外の品種は、葉いもちの発病を確認したら防除を行いましょう。
・7月中に畦畔等の草刈りを行い、カメムシ類の生息密度を減らしましょう。
・稲こうじ病の常発地や前年多発生したほ場では薬剤防除を実施しましょう。
○生 育(指標値比)
草丈:並み、茎数:やや多い、葉齢:並、葉色:並~やや淡い
褪色がムラになっているほ場や褪色が緩慢なほ場も多く見られ、注意が必要。
○幼穂形成期(7月21日現在)
*5月20日前後の田植えほ場等で、幼穂形成期(幼穂長1mm)から第1回穂肥時期
(幼穂長1cm)の幼穂長の伸長が緩慢なほ場が多い。
6月29日:新潟次郎
5月10日田植え(十日町市中条)
7月7日:こしいぶき 5月14日田植え(十日町市上野)
7月11日:こがねもち 5月17日田植え(十日町市小黒沢)
7月13日:コシヒカリBL5月17日田植え(十日町市小黒沢)
7月19日:あきだわら 5月18日田植え(十日町市新宮)
7月19日:コシヒカリBL5月23日田植え(津南町米原)
○出穂期(7月 21 日現在)
7月19日:新潟次郎(十日町市中条)5月 10 日田植え
○気 象:1 ヶ月予報
平年に比べ晴れの日が多いでしょう。
1
生育状況 :
普及指導センター気象感応ほ等調査結果
区 分
十日町
標高170m
川西
標高150m
松之山
標高400m
津南
標高450m
草 丈
cm
77
100%
79
103%
61
84%
71
101%
本年値
指標比・差
本年値
指標比・差
本年値
指標比・差
本年値
指標比・差
茎 数
本/㎡
451
113%
467
117%
330
110%
515
110%
葉 数
葉
12.4
0.4
12.5
0.5
11.3
-0.3
12.3
0.3
図1 【草丈 気感ほ・品質実証ほ4ほ場平均】
葉 色
(SPAD)
32.6
-1.4
40.3
6.3
41.0
3.8
31.0
-4.3
20%
5月17日 中干し開始 6月17日
5月21日 中干し開始 6月20日
5月23日 6月20日~24日落水
(ワキ対策のため)
5月23日 中干し開始 6月24日
17%
13%
10%
12%
80
70
27年
27年
0%
十日町
26年
川西
松之山
26年
津南
指標
20
-10%
上限下限
6/10
6/20
6/30
7/10
7/20
7/30
-15%
-20%
図3 【葉色SPAD 気感ほ・品質実証ほ4ほ場平均】
45
図4 【葉色(指標差)】
8.0
6.3
6.0
40
3.8
4.0
4.0
)
D
A
P 35
S
(
F
t・
・
2.0
30
27年
0.0
26年
-2.0
指標
-4.0
上限下限
25
6/10
10% 11%
10%
10%
) 60
m
c
( 50
・
・ 40
・
30
特 徴
図2 【茎数(指標比)】
90
10
5/31
移植日
6/20
6/30
7/10
7/20
7/30
図5 【草丈・葉色(指標比・差)】(管理対策推進ほ場)
(中)
草丈
(指標比) 110%
倒伏危険域 (大)
葉色(指標差)
-10.0
0.0
10.0
○平坦地
◆高標高地
*台地
短草濃色型
短草淡色型
50%
-6.0
十日町
-1.4
川西
-2.5
-3.5
松之山
-0.5
27年
津南
26年
-4.3
2 気象状況:十日町市小泉、津南町米原(いずれもアメダスデータ)
(1)気象経過:5 月 15 日~ 7 月 10 日
5月 15 日から6月 30 日までの平均気温は、+0.6 ℃高く、日照時間は平年比 122
%と多く、降水量は平年比 50%と少なかった。
旬別では、平均気温は、5月は高温、6月に入り、低温、高温、低温と変動が大き
かった。日照時間は、5月5,6半旬、6月5半旬が平年に比べ多い。
7月に入り、1,2 半旬は低温、寡日照、少雨傾向で推移していたが、3半旬以降
は高温、少雨傾向である。。
十日町
平均気温(℃) 日照時間(時間) 降水量(㎜)
月 半旬
本年 平年差 本年 平年比 本年 平年比
4
16.4
0.8
28.2
93%
47.0
257%
5月
5
17.7
1.2
55.7
174%
0.5
3%
6
20.6
3.1
63.7
158%
2.5
16%
1
18.0
-0.5
21.8
66%
2.5
24%
2
17.8
-1.4
34.8
118%
12.0
101%
3
21.6
2.0
32.5
124%
5.5
34%
6月
4
20.5
0.3
17.5
76%
5.5
22%
5
20.8
0.1
31.0
161%
6.5
19%
6
19.7
-1.4
14.2
78%
13.0
33%
1
20.8
-1
14.7
76%
17.0
43%
2
21.5
-0.9
14.6
74%
35.0
81%
7月
3
25.5
2.5
51.3
249%
11.0
24%
4
24.8
1.1
11.4
47%
15.0
39%
津南
月
5月
6月
7月
半旬
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
平均気温(℃) 日照時間(時間) 降水量(㎜)
本年 平年差 本年 平年比 本年 平年比
15.6
1.2
29.5
105%
40.5
231%
17.2
1.9
51.9
177%
0.5
3%
20.0
3.7
62.7
169%
1.0
7%
17.4
0.2
22.7
74%
7.0
63%
16.9
-1.0
33.4
122%
14.5
115%
21.1
2.6
29.7
124%
6.0
35%
19.1
0.2
15.3
73%
40.0
169%
19.9
0.5
34.0
189%
35.5
112%
18.8
-1.1
14.8
87%
15.5
44%
19.6
-0.9
10.4
58%
33.0
95%
20.3
-0.8
16.2
90%
18.0
49%
25.3
3.6
50.4
270%
1.0
3%
24.1
1.8
11.7
53%
21.5
63%
(2)気象予報:1ヶ月予報 7月18日から8月17日 新潟地方気象台
平年に比べ晴れの日が多いでしょう。
向こう1か月の平均気温は、高い確率50%です。降水量は、少ない確率50%で
す。日照時間は、多い確率50%です。
週別の気温は、1週目は、高い確率50%です。2週目は、高い確率50%です。
4
病害虫について
(1)カメムシ類
・「カメムシ類による斑点米の多発生に関する注意報(7月1日)がは
・旧十日町市、旧川西町、津南町のフェロモントラップ調査において、斑点米を発生
させるカメムシが多発傾向です。
・畦畔の雑草地でカメムシは増殖します。7月中に草刈りを徹底して斑点米の発生を
防ぎましょう。
(2)いもち病について
・管内の多収穫品種で葉いもちが確認されています。
・コシヒカリ BL 以外の品種は、葉いもちの発病を確認したら防除を行いましょう。
・いもちの発生源になる補植苗は必ず撤去しましょう。
(3)稲こうじ病
常発地や前年多発生のほ場では薬剤散布を行ってください。
十日町地域振興局農業振興部普及課
作物担当
TEL 025-757-5516