平成27年度事業計画

平成27年度事業計画
○
現状・課題
国においては、観光振興による地方創生を掲げており、国内外の交流人口を拡大し全国津々
浦々、各地域に国内外の旅行者を呼び込むことによる地域経済・社会活性化が重要であることか
ら、ふるさと旅行券事業をはじめ、国内外の観光客誘致及び受入環境整備に関する取組が組み込
まれている。
本県における観光を取り巻く状況は、震災から 4 年経過した現在、甚大な被害があった沿岸部
では、防災教育及び震災の記憶を風化させない取組等を取り入れた企業等による視察研修旅行や
修学旅行が実施されている中、3月31日には南三陸金華山国定公園が三陸復興国立公園へ編入
される。
また、仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会の大型観光宣伝キャンペーンの対象時期が春(4
~6 月)から夏(7~9 月)に移行し事業を実施するほか、県と松島エリア 3 市 3 町が連携して実
施する「再発見!松島“湾”ダーランド構想」により、松島湾エリアにおける広域連携の取組み
が始まった。
一方で、沿岸部おいては宿泊施設等の減少にともない一般観光客の回復が懸念されている。ま
た、震災後のインバウンドは、全国的には 1,341 万人を超え、過去最高の訪日旅行者があったが、
本県においては原発事故による風評被害の影響により震災前の水準に戻らない状況にある。一方
では、仙台空港の民営化による航空路線の活性化、2020 年の東京オリンピック・パラリンピック
大会の開催、加えて北陸・北海道新幹線の延伸及び常磐道の開通により国内外の観光客の増加が
期待される。その他、旅行形態の変化に伴い地域の特性を活かした観光資源・プランの創出等が
求められている。
○
基本方針
平成 26 年 3 月に策定した宮城県の「第 3 期みやぎ観光戦略プラン」を指針とし、基本事業の
中において課題事項を推進し、当連盟の定款に基づく目的を達成するために、宮城県、仙台・宮
城観光キャンペーン推進協議会及び関係団体等との連携により効果的・効率的に各事業を推進す
る。また、各事業においては会員組織を最大限に活かすとともに宮城県の受託事業及び企業・団
体の支援金等を積極的に受け入れ事業の拡充を図る。
なお、当連盟は、全県域にわたる唯一の官民一体となった会員組織による公益法人として各種
事業を推進し観光による地域社会の発展を目指す。
○
基本事業
情報収集・発信事業
観光客誘致対策事業
~あらゆる情報提供のニーズに対応するために!~
~交流人口の拡大を目指すために!~
県内の観光情報を広く収集し、ホームペー
ジ・各種観光資料等において観光資源を整備
し、一般消費者をはじめ企業・団体等が行う
イベント等において活用してもらい広く観光
情報を発信する。
観光を取り巻く社会情勢や観光動向又は観
光ニーズを捉え、会員及び各種関連団体等と
連携し効果的な取組により観光客の誘致を
図る。
観光開発・啓発・研修事業
観光物品販売事業(収益事業)
~観光地域づくりを推進するために!~
~公益事業を支えるために!~
各地域が主体的に実施する観光事業や観光客
受入づくりに対し支援するとともに、観光啓
発又は人材育成を図る取組を行い、観光王国
みやぎを推進する。
観光PRキャラクターグッズ等の商品を開
発し、会員の協力を得て販売することで公益
事業を支える。
○
重点的な取組(課題事項に対する取組の方向性)
課題事項
取組の方向性
沿岸部の観光復興支援
●現地の復興情報を収集し、ホームページや観光資料で発信する。特に、
語り部ガイドやボランティア活動等を現地で取組んでいる各種団体の活
動内容を整理し発信する。
●県内外で行われる他団体等との連携イベントにおいて、正確な復興状況
を伝え誘客促進に努める。
観光消費額が高い県外国
内客の誘致促進
●震災学習プログラム等を活用した本県ならではの教育旅行プランを素
材に教育旅行等の誘致促進に努める。
●宿泊施設と連携し連泊キャンペーン等を行い宿泊観光客の誘致を図る。
●県外における人的ネットワークの強化により観光需要の喚起を図る。
●仙台・宮城観光キャンペーン協議会との連携により主に首都圏からの誘
客に努める。
インバウンド推進に向け
た対応
●宮城県及び関係機関との連携により海外旅行会社・マスコミ等を招請し
本県観光の魅力を伝え、旅行商品の造成及び観光資源等の発信につなげ
る。
●関係機関が実施する旅行商談会等に参加し、現地情報の収集に努めると
ともに本県観光の魅力を紹介し旅行商品の造成に努めるほか、現地のコー
ディネータ等による旅行商品開発に対し支援する。
●訪日旅行者の受入環境整備の強化を図るため受入施設等の育成に努め
る。
新しい観光資源・旅行プ
ランの創出・発信
●一般消費者の協力を得て地域の宝や新鮮な情報について情報を収集し
フェイスブック等を活用し情報発信強化に努める。
●地域・テーマ性が高い参加型イベント・ツアー等を収集し、ホームペー
ジや観光資料で一元的に発信するほか、市町村間を結ぶモデル旅行プラン
等の開発に努め県内における滞在型観光を推進する。
1
1
情報収集・発信事業
県内の観光情報を広く周知するため、会員等の協力を得て、各種観光に関する情報を収集し、各種
媒体等による情報発信に努める。
(1)情報発信資料整備事業
幅広い観光客層に応じるとともに各種イベントでの活用及び観光資料の提供依頼に広く対応す
るため、次の資料を整備する。
① 観光ガイドブックの発行(ウェルカムみやぎ観光ガイドブック)
地域における取組み等、観光資源の掘り起こしや観光ニーズに対応する情報及び旅行における
基本データを網羅した着地型のガイドブックとするため、関係者の協力を得て発行する。
発行部数/50,000 部 規格/A4 判、160 頁以上
② イベント観光情報誌の発行(みやぎEVENT JOY)
祭りやイベント等の旬の情報を広く紹介するため、関係者の協力を得て発行する。
発行部数/年 6 回
延べ 300,000 部 規格/タブロイド判、8 頁
③ 観光マップの発行(みやぎ観光マップ)
観光地図を主体に観光資源を広く一般に紹介するため発行する。なお、モバイルサイトと連携
し利便性の向上に努める。
発行部数/200,000 部 規格/タブロイド判、8 頁サイズ
④ 観光カレンダーの発行
祭り・イベント等を広く紹介するため関係者等に配付する。
発行部数/1,600 部
【ポイント】
・各資料の発行時期及び特徴に応じた沿岸部復興状況と内陸部観光資源の組み合わせによる紹介
・観光ニーズを捉えたテーマ等、新たな切り口による観光資源の紹介
・各種イベント・コンベンション等での活用に対する協力
・団体・企業等からの協賛等による効果的に整備
(2)ホームページ運営管理事業
会員及び関係団体・企業及等が取組む事業及び観光資源を広く紹介するためホームページ「宮城ま
るごと探訪」の運営とともに、
「みやぎ復興ツーリズムガイド」及び「公式フェイスブックページ」
の運営も併せて行う。
①「宮城まるごと探訪」
テーマ別情報(イベントカレンダー、おすすめスポット、参加型イベント、季節の行楽、体験観
光、地域の料理、宮城の温泉、宿泊情報、 モデルルート)/交通情報(県外からの交通アクセス、
県内の交通情報)/サービス(パンフレットの案内、観光案内所、おすすめリンク、むすび丸グッ
ズ)/ニュースと更新情報/みやぎ観光PR応援隊 カキコミ情報/共同事業関連サイトのご案内
/観光連盟の概要
②「みやぎ復興ツーリズムガイド」
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沿岸被災地エリア/街の声・インタビュー/現地を訪問される方へ/企業・学校・旅行会社など
団体の方へ、復興支援団体等取組活動・復興シンボル等資源の紹介
③公式フェイスブックページ
連盟ホームページ情報のPRコメント/会員フェイスブックのPRコメント/観光情報に関す
るコメント
【ポイント】
・被災地における復興支援団体等の取組活動及び復興シンボル資源等の発信
・ホームページPC・スマートフォン版の情報共有による利便性の向上
・地域性が高い参加型イベント・ツアー等の集約・発信
・会員及び一般ユーザーからの投稿情報による地域の宝や新鮮な情報の提供
・フェイスブック活用によるホームぺ―ジ内情報の発信強化
(3)各種情報収集・提供事業
県内の各種観光資料及びデータを会員等の協力により収集し、関係機関及びマスコミ等に情報を
提供する。また、各種情報発信資料を観光案内所等に提供し広く一般に配付する。
(4)観光情報発信センター運営管理事業
県全域にわたる観光案内及び観光資料の提供を主な業務とする宮城県庁舎内にある「観光情報発
信センター」の運営を行う。
(5)観光写真ライブラリー運営管理事業
県内観光資源をより良く紹介するため、観光資料の基となる写真データを収集するとともに、広
く一般に貸出を行う。
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観光客誘致対策事業
県内外からの観光客の誘致促進を図るため、観光を取り巻く社会情勢や観光動向を捉えながら、旅
行会社、マスコミ及び観光関係団体等と連携し、効果的な事業展開を行う。
特に、宮城県からの委託事業等を積極に受け入れながら事業拡充を図る。
(1)観光客誘致促進事業
① 滞在型観光の推進
宿泊観光客の誘致や滞在時間を増やす取組を推進するなど、具体的な観光客の誘致促進に努め
る。
【ポイント】
・宿泊施設と連携による閑散期における宿泊観光客の誘致促進
・市町村間を結ぶテーマ性が高い観光プラン等の開発
② 産業観光・エコツーリズムの推進
農村漁村体験等の教育旅行や地場産業等の研修旅行等の誘致促進を図るとともに、エコツーリ
ズムを推進する。
3
【ポイント】
・震災学習プログラムと内陸部の資源を組み合わせたルートによる教育旅行の提案
・教育旅行等受入体制推進に向けた取組
・関係機関と連携による効率的な誘致活動
③ 外国人観光客の誘致促進
宮城県及び関係機関との連携により効果的にインバウンド事業に対し対応するとともに具体
的な旅行商品の開発を図る。
【ポイント】
・関係機関等が実施する海外マスコミ・旅行会社の招請及び商談会への参加
・海外現地コーディネーター等を活用した商品造成
④
観光復興イベント等による県内外での宣伝強化
復興応援イベント等の各種連携イベント事業を積極的に活用するなど、観光復興に向けて県内
外において宮城の魅力を宣伝する。
【ポイント】
・県外イベントでの正確な復興状況の発信
・関係団体等の連携事業による効果的な事業展開(収益事業の連携)
⑤ 旅行商品開発の支援
テーマ性が高い旅行商品開発の促進を図るため、地域等と連携し、モデル旅行の企画を開発し、
国内外の旅行会社等に対し提案するとともに旅行商品開発の支援を行う。
【ポイント】
・沿岸部と内陸部を巡る復興支援ツアー等の旅行商品造成
・地域に根付いた観光資源を活用した着地型観光の推進
(2)共同事業推進事業
各種団体等が実施する観光事業等と連携し効果的な事業展開を行うものとする。
① 各種観光展等への参加
県及び関係機関と連携し各種観光展等に参加し観光資源のPRに努める。
・宮城県の物産と観光展(神奈川、広島、愛知、大阪、千葉)
・夏の海と山観光展(首都圏)
・冬・早春の旅観光展(首都圏)
・その他、臨時観光案内等
②
広域圏事業への支援
県内外の広域圏団体等において行われる観光客誘致宣伝事業又は観光客受入体制強化事業等
に対し支援する。
・せんだい・宮城フィルムコミッション事業
・みやぎおかみ会事業
・とっておき松島実行委員会事業
・仙台まるごとパス運営協議会事業
・楽天イーグルス・マイチーム協議会事業
・第11回全国和牛能力共進会宮城県実行委員会事業
・日本観光振興協会全国観光振興事業
4
・東北観光推進機構事業
・情報発信センター(札幌)事業
・大阪での観光情報提供事業
③
観光客受入施設との共同事業
【ポイント】
・各関係企業・団体等キーマンとの連携による事業展開
・みやぎ観光PR大使の設置による観光大国みやぎの推進
・観光キャラバン・マスコミ招請・旅行会社現地研修
旅行会社大手6社の旅ホ連で組織する宮城県観光誘致協議会と共同で観光キャンペーンを実
施するとともにマスコミの招請や旅行会社社員の現地研修会を行いみやぎの観光PRに努める。
・冬季誘客共同宣伝
スキー客の誘致促進を図るため、各スキー場及び関係団体等と一体となり宣伝強化及び滞在型
時間を増やすリーズナブルな宿泊パッケージ企画・PRに努める。
・人的ネットワークによるPR
大都市圏に本社を持つ大手企業の宮城県への転勤者をはじめとする本県に縁のある人々(仙台
金融経済懇話会等)やインバウンド関係者に、県内の観光情報を提供し、宮城の観光サポーター
づくりを構築するとともに、みやぎ観光PR大使を設置する。
3
観光開発・啓発・研修事業
魅力ある観光地づくりを推進するため、各種団体等と連携し、観光客受入体制づくりの強化に努め、
「観光王国みやぎ」を推進する。
特に、震災の記憶を風化させない取組を推進する上で沿岸部における語り部ガイド育成等の取組等、
震災からの観光復興に向けた地域の取組みを支援する。
(1)地域観光開発推進事業
①
観光客受入体制づくりに対する支援
観光地域づくりを推進するうえから、各種団体等が主体となり実施する観光客受入体制づくり
の活動等に対し、アドバイザーを派遣する。
【ポイント】
・沿岸部における語り部ガイド等の活動に向けた支援
・着地型観光開発に向けた地域づくりへの支援
②
地域イベント開発の推進
各地域で行なわれる行・催事の振興を図るため、協賛・後援を行う。
(2)ホスピタリティー推進事業
おもてなしの向上並びに観光みやぎのイメージアップを図るため、次の事業を実施する。
①
人材育成の推進
観光事業に対するおもてなし等の意識啓発及び先進の観光事業等を推進するため、地域又は業
界団体等と共同で研修会等を実施する。
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【ポイント】
・接遇研修の実施等によるインバウンドに向けた受入環境整備の強化
② アクセスポイントでのおもてなしの推進
・仙台空港での電飾看板・パンフレットラックの設置
(3)観光功労者の表彰
観光事業の振興の上で顕著な業績があると認められる個人・団体及び先進的な観光振興事業を表
彰し、後進の範とすることにより、観光事業全般の振興発展に努める。
(4)観光エコ活動推進事業
※特別事業 (受取寄付金)
地域又は業界等が主体となり実施する観光振興につながる自然環境保護活動を推進するため、団
体等に対し助成金を交付し、地域の観光エコ活動を支援する。
なお、本事業は、アサヒビール㈱の社会貢献事業の一環として、アサヒビール㈱仙台支社からの
寄付金を財源として実施するもの。
(5)
「嵐」基金事業 ※特別事業 (受取寄付金)
東日本大震災からの復興に向けて「教育」及び「観光」をテーマとし、地域民間団体等が主体と
なり実施する観光振興につながる交流活動を推進するため、団体等を支援する。
なお、本事業は被災地支援の一環として、観光立国教育に資する図書「ニッポンの嵐」の売上金
と人気グループ「嵐」5名の印税相当額の一部を寄附として受けた財源を活用するもの。
4
観光物品販売事業
※収益事業
公益事業を推進するための財源を確保する観点から、仙台・宮城観光PRキャラクター「むすび丸」
グッズの一般有償配付を積極的に実施する。
5
企画調査事業
観光関係者の御意見・御要望を伺いながらより良い事業を推進するとともに、観光振興に関する調
査及び整備に関する事業を行う。
(1)企画専門委員会
重点事業等について協議するため、地域及び各種業界で構成する企画専門委員会を開催する。
(2)観光振興調査・整備事業
県内観光関連事業者等の基礎資料とするため、会員等の協力を得て観光資源及び事業者の調査・
整備を行う。
6
平成27年度事業予定一覧
時期
1
業
実施場所等
情報収集・発信事業
通年
観光情報発信センター・写真ライブラリーの運営
県庁1階
随時
観光案内所等への情報発信
県内
通年
ホームページでの情報発信
全国
隔月
みやぎ EVENT JOY の発行・配付
観光案内所、マスコミ、旅行会社等
8月
宮城県観光マップの発行・配付
観光案内所、各種イベント
観光カレンダーの発行・配付
関係機関
ウェルカムみやぎ観光ガイドブックの発行・配付
旅行会社、観光案内所等
11月
3月
2
事
観光客誘致対策事業
4月
宮城県の物産と観光展
神奈川県(そごう横浜店)
6月
夏の海と山観光展
首都圏
7月~随時
教育旅行誘致・受入体制推進に向けたの活動
県内、県外
8月(予定)
東北プロモーション
海外(台湾他)
9月~3月
宿泊促進キャンペーン
県内
9月
ツーリズムEXPOジャパン
首都圏
10月~随時
外国人観光客誘致旅行会社連携事業
海外(台湾他)
11月
宮城県の物産と観光展
広島県(そごう広島店)
11月
冬季誘客共同宣伝事業
首都圏、県内
11月
冬・早春の旅観光展
首都圏
10月
ITF(国際観光展)
海外(台湾)
12月
人的ネットワークによるPR
仙台市内
1月
宮城県の観光と物産展
愛知県(名鉄百貨店)
3月
宮城県の物産と観光展
大阪府(西武高槻店)
3月
宮城県の物産と観光展
千葉県(そごう千葉店)
3月
大手旅行会社等への観光キャラバン
首都圏等
随時
臨時観光案内所の運営
県内
随時
各種共同事業等への支援
県内、県外
随時
旅行商品開発の支援
全国
7
3
観光開発・啓発・研修事業
随時
4
地域イベントの後援等
県内
4月~
大型観光宣伝キャンペーン事業運営の支援
県内
4月~
仙台空港での電飾看板等掲出
県内
4月~
「嵐」基金事業
県内
6月
観光功労者の表彰
県内
6月~(随時)
人材育成おもてなし講習会
県内
6月~(随時)
観光客受入体制づくり支援
県内
9月~(随時)
観光エコ活動推進事業
県内
観光物品販売事業
随時
5
観光PRキャラクターグッズ等の販売
県内
随時
企画専門委員会
県内
随意
イベント・観光・宿泊施設一覧の整備
県内
企画調査事業
8