なかのライフサポートビジネス創造塾 第 1 回テーマ別セミナー

なかのライフサポートビジネス創造塾 第 1 回テーマ別セミナー
実施日
平成 27 年 9 月 1 日(火)19 時 00 分~21 時 00 分
実施場所
中野区産業振興センター 3階 会議室
テーマ
「ビジネスアイデア創造セミナー」
講師名
四ツ柳 茂樹 氏(株式会社 OCL 代表取締役)
講師プロフィール
株式会社 OCL 代表取締役。中小企業診断士やITコーディネータ等の資格を有し、3,000 件を
超える豊富な起業・創業支援の実績を持っている。
内
容
ビジネスアイデアの出し方や、コンセプト創造の手法、特にユーザー視点やデザイン思考を意識した
アイデア発想法について学ぶ。
参加者数
33名
<第1回テーマ別セミナーの流れ>
18:30
受付開始
19:00
開会・事務連絡
「平成27年度なかのライフサポートビジネス創造塾 事業説明」
19:10
なかのライフサポートビジネス創造塾 第1回 テーマ別セミナー
「ビジネスアイデア創造セミナー」
四ツ柳 茂樹 氏(株式会社OCL 代表取締役)
講義とワーク
20:55
セミナー終了
チューター紹介
月原 弘 氏(月原経営研究所 代表)
21:00
閉会
名刺交換会
21:10
退出
第1回テーマ別セミナー 「ビジネスアイデア創造セミナー」
【講師】
四ツ柳 茂樹 氏(株式会社 OCL 代表取締役)
【添付資料】資料 ① 第1回セミナー配布資料(アーカイブ用抜粋版)
資料 ② 創業計画書(様式)
【セミナーの流れ】
事業計画書の様式例の紹介と事業計画書で何を表現するか、その必要性や作成上の留意点など基本的な事項の説
明のあと、ビジネスアイデア創造のプロセスについてワークを交えて講義。
1.事業計画書とは?
2.アイデアを考える上で大事なこと
ワーク1 「強み(USP)のブラッシュアップ」
3.ビジネスアイデアの発想方法
ワーク2 「組み合わせ発想法」
4.ビジネスアイデアを考えた後に
【概要】
□1.事業計画書とは?
事業計画書とはアイデアを形にするツールであり、起業の際に必要となる。特にビジネスプランコンテストへの応募や融資を
受ける場合には提出書類になる。例として資料②を用意した。様式は異なるが、他の場合もほぼ同じ内容となっている。
創造塾の一連のセミナーを通じて、事業計画書を書き上げることがゴールとなる。ぜひ完成させて、創業を目指すとともに、
ビジネスプランコンテストへもご参加いただきたい。
○事業計画書作成上の留意点(資料①3ページ)
・分かりやすく、客観的に
⇒ 他の人にわかるように
・必要な事項を盛り込む
⇒ 網羅性を大事に
・情熱が伝わるように
⇒ 一つの方法として、数字を具体的にする。
・まずは、最初から全部書こうとせず、書ける部分をうめる
・書いたら、他の人に見せて客観的な意見をもらう
・その客観的意見に対応できるよう、ver.をつけて改良していく
⇒意見をもらうことにより、いろいろな気づき(アイデア)が出てくる。もったいぶらないこと
○創業計画書の書式例と要点(資料①4~6 ページ)
・「強み」、「セールスポイント」は特に大切
⇒アイデアを考える上で非常に大切な要素
・資金計画や収支計画の数字を出す、書くのが苦手な人は?
⇒他の人にみてもらうか、他の事例(日本政策金融公庫、J-net21 のホームページ等の公表事例)を参考にする
○創業の目的(資料①7 ページ)
・ビジョン
⇒ 目指すもの、将来の夢
・経営理念 ⇒ 事業を進める際に大切にするもの(例:株式会社 OCL では、「教える・教育」が該当)
経営理念は必ず外さないこと
・方針
⇒ 事業を進める際の具体的な判断基準
□2.アイデアを考える上で大事なこと
○ビジネス(新規事業)をやると決めたら(資料①8~9 ページ)
・ビジネスアイデアを出す。特に、
自分の強み(USP)を認識する
まわりのビジネスを参考に、アイデアを考える
USP:Unique Selling Proposition
「求心力をもったメッセージ」のこと(≒「独自のウリ」、「他人より優位性のある強み」)
どれほどの想いをこのメッセージに込めることができるかで、他との圧倒的優位性が確立でき、小さな力
で大きな効果が出る
・アイデアを考える際に多くの人が陥りがちなのが、これは誰も思いつかない「すごいアイデア」を考えようとしてしまう こと
⇒実際は難しい
・アイデアは数が勝負。ラフでもよいから、たくさん出すことに注力する
○自分(自社)の特徴は何ですか?(資料①10 ページ)
・新規ビジネス(事業)は、他と同じでは成功するのが難しい
例:ハンバーガーショップ 某大手と同じ品揃え、価格、展開を行っても成功は難しい
しかし、グルメバーガー(九州地方発祥の地名を冠にしたバーガー等)のような商品となると、
同じハンバーガーでも、某大手とは違うものと捉えられ、顧客に受け入れられる
・自社(商品・製品・サービス)を引き立たせるものは、他にない「強み」
◎ワーク1 「強み(USP)のブラッシュアップ」(資料①11 ページ)
≪ワーク内容≫
・自身の強みの書き出し(3 分)
・2~3 人1組となり、1 分間で 1 人が自身の強みを発表、他者が 1 分でほめる
⇒条件として、ほめるだけで質問は禁止
≪ワーク講評≫
・発表後、そんなことでほめられるのか!?と思った方はラッキー
それは、今まで考えたことがない、気づかなかった自分の「強み」でもある
・「強み」とは、お客様(他の人)が感じることで初めて有効になる
・起業家は常にプラス思考
相手をほめることは、自分をほめることと同じである
□3.ビジネスアイデアの発想方法
周りのビジネスを参考にアイデアを考える発想方法。主に「ニーズ」、「ギャップ(違い)」、「併せる」の 3 種類だが、
資料①12 ページのグラフのように、それらを組み合わせた 7 つの発想方法を紹介する。今後、アイデアを発想する一つの
手段として、参考にしてほしい。
○7つの発想方法の関係 (資料①12~14 ページ)
・資料①12 ページのグラフに基づいて各発想法の特徴を説明
1自分ニーズ発想法
2社会ニーズ発想法
3 場所ギャップ発想法
5成長ギャップ発想法
6掛け合わせ発想法
7組み合わせ発想法
4業界ギャップ発想法
※各発想法については、具体的な企業名や商品名を例に用いて紹介(アーカイブでは非公表)
・例えば、1自分ニーズ発想法についての考え方
A 今、自分が不満や不便に思っていることは?
B その不満・不便は、何がどのような状態だから、不満・不便なのか?
C もし、その不満・不便が解消されると、どのような状態になるのか?自分はどのような気分になるか?
D その不満・不便を解消するには、どうしたらいいか?
解消するために必要なものは?
⇒まずは、Aを書き出すことから始めてみる
◎ワーク2 「組み合わせ発想法」(資料①15 ページ)
≪ワーク内容≫
・ランダムに選んだ言葉を組み合わせて、ビジネスアイデアを考える
・各自、例を元にアイデア書き出し(3 分間)
⇒本来は、自分に関係ありそうな言葉2つ、関係なさそうな言葉4つくらいを組みあわせるのが良いが、
今回は、共通の 4 つの言葉で行う⇒「雨」、「コンビニ」、「自転車」、「ふく」を用いる
・4~6 人 1 組で、各自発表、各グループから 1 つアイデアを発表
≪ワーク講評≫
・発表しあうこと(他の人と話すこと)により、気づきが増える
・この作業は、ブレインストーミング
大切なのは、一人で考えた後に、いろいろな方と話し合うこと
どんどん気づき(アイデア)を追加していける
□4.ビジネスアイデアを考えた後に
○見つけたアイデアの検証をしよう (資料①16 ページ)
・ビジネスの内容がわかりやすいか?
・顧客が明確にみえているか?
・収益の仕組みが現実的か?
・継続性があるか?
⇒特に見落としがちな項目である。リピーターの確保や口コミ紹介による販路拡大などの対策を考えていく。
○ドメイン(事業領域) (資料①17 ページ)
ビジネスを開始する際に大切なのがドメインの決定。ドメインとは、自社がビジネスを展開する領域のこと。
①「誰に(WHO)」
⇒ ターゲットを具体的にできる限り絞り込むこと
②「何を(WHAT)」
⇒ ターゲットのニーズをつかむこと
例:腕時計
正確な時間を求めるのであれば、今では安価で電波時計を入手できる
しかし、ブランド物の高級腕時計を求めるマーケットも存在する
⇒人は感情で持ちたい生き物でもある。現在の日本は豊かとなり、この傾向が多くみられる
このように「誰に」「何を」を明確にすること
③「どのように(HOW)」 ⇒ 方法を明確にすること
・①ターゲットを絞り込むことができれば、②や③のマーケティング方法も明確になる
・強み(USP)を活かせるのもベター
○アイデアを伝わる形にする(資料①18 ページ)
・6W4H1D で、より具体的にアイデアをまとめてみる
≪まとめ≫
・ラフでもよいので、たくさんのアイデアをだそう
・もったいぶらず、いろいろな人の意見を聞こう
・ビジネスアイデアの検証をしよう
講師からのメッセージ
「起業を実践した後、待っているものは “社長の孤独”です。
ぜひこの場で、いろいろ話せる仲間をたくさん作ってください。
みんなで、成幸起業家になりましょう!」
<セミナー風景>