教 育 研 究 業 績 書 平成 27 年 6 月 30 日 氏名 橋本 理恵 研究分野 研究内容のキーワード 栄養生理、筋萎縮、NST、生活習慣病、食欲不振食 臨床栄養 教育上の能力に関する事項 1. 事 項 教育方法の実践例 年 月 日 2. 作成した教科書、教材 3. 教育上の能力に関する大学等 の評価 4. 実務の経験を有する者につい ての特記事項 5. その他 概 要 ・大学附属病院における臨地実習教育での学 生指導:栄養指導、給食管理等 ・NST 活動での学生指導:担当患者の栄養管 理方法について等 ・臨床試験における卒業論文作成指導 ・栄養生理機能学実習のティーチングアシスタント 特記事項なし 特記事項なし 職務上の実績に関する事項 1. 事 資格、免許 項 年 月 日 平成元年 4 月 平成 18 年 4 月 平成 19 年 4 月 平成 23 年 3 月 概 要 管理栄養士 糖尿病療養指導士 病態栄養専門師 日本病態栄養学会認定 NST 研 修 修 了 2. 特許等 特記事項なし 3. 実務の経験を有する者につい ての特記事項 4. その他 大学病院での実務実績、学会等での発表、病 院内での研修会等の症例発表やスタッフ教 育、栄養士会での生涯学習部門担当、地域住 民への健康教育の一環としての公開糖尿病教 室など 特記事項なし 研究業績等に関する事項 著書、学術論文等 単著、共著 発行又は発表の 発行所、 発表雑誌等又は の名称 の別 年月 発表学会等の名称 2011.8.25 四国医学雑誌 第 近年、食習慣の欧米化による過剰 67 巻 第 3,4 号 な栄養摂取や偏った食事、不規則 なライフスタイル、運動不足など により生活習慣病が増加してい る。それらを予防するための適切 な食事療法について解説した。 共著者:橋本 理恵、武田 英二 2006.1.7 第 9 回日本病態栄養 当院の NST において今まで比較 学会年次学術集会 的多く経験した頭頸部悪性腫瘍 (和歌山) 患者に対する取り組みと、今後の 課題についてまとめたので報告 する。NST 全症例中 23.9%の頭 頸部悪性腫瘍患者では、十分な必 要エネルギーの摂取ができてお らず、食欲不振、嘔吐、下痢など の消化管症状を訴える割合が多 く占めていた。主疾患による痛み や食事摂取困難、化学療法や放射 線療法などの治療に伴う副作用 のため、食事摂取量が低下し、栄 養状態の悪化が進行する。NST では、そのような症例に対し、濃 厚流動食や輸液のアドバイス、血 液検査の評価などを行い、栄養状 態を改善することができた。 2006.6.3 第 8 回徳島 NST 研 平成 18 年 4 月の診療報酬改定に 究会 (徳島) より、栄養管理実施加算が算定さ れた。それに伴い当院でも入院患 者の栄養管理計画を実施した。 206 名の血清アルブミン濃度と 低栄養評価において低リスクと 評価された患者数について調査 を行ったところ、ずれがあった。 栄養評価の方法については、血清 アルブミン値だけでなく、他の要 因についても考慮することが必 要であることが確認された。 (学術論文) 1 総説:生活習 共著 慣病を予防す るための食事 療法 (その他) 1 学会発表:頭 頸部悪性腫瘍 患者における NST の取り組 みと課題 2 研究会発 表:栄養管理計 画と NST" 概 要 3 学会発表:低 リン血症およ びリフィーデ ィングシンド ロームを呈し た透析患者の 一症例 2008.2.21-22 第 23 回日本静脈経 透析患者では通常、高リン血症が 腸栄養学会学術集 問題となることが多いが、今回低 会(京都) リン血症およびリフィーディン グシンドロームによるさらなる 高度の低リン血症を呈した症例 を経験したので報告する。人工透 析導入となった 80 歳男性の入院 患者は食欲不振が継続し、栄養状 態が悪化したため、NST が依頼 された。栄養状態改善のため鼻腔 栄養を開始したところ、開始から 10 日 後 に は 血 清 リ ン 値 が 0.8mg/dl と急激な低下を認めた。 カリウム値が高値を示したため、 カリウム含有量の低い食品”アル ジネード”を用い、その結果血清 リン値は 4.4mg/dl まで改善し た。 4 学会発表:極 度の食欲不振 を呈し PEG を 余儀なくされ たグルタル酸 血症 1 型女児 の 1 症例 2009.1.11 第 12 回日本病態栄 先天性代謝異常グルタル酸血症 養学会年次学術集 1 型は、リジン・トリプトファン 会(京都) 制限と、十分なエネルギーを補う 栄養療法が必要である。今回、極 度の食欲不振を呈したグルタル 酸血症 1 型女児に対し、様々な栄 養療法を試みたがうまくいかず、 PEG を行い有効であった症例に ついて報告する。女児は食欲不振 を訴え、入院中は輸液で栄養補給 を行っていたが、退院後も食事摂 取を拒み、痙攣や無呼吸などの症 状から入退院を繰り返していた。 そこで継続的な栄養補給を検討 し PEG を行うこととした。その 結果、必要栄養量を摂取すること が可能となり、痙攣や無呼吸など の症状も改善した。 5 講演:生活習 慣病を予防す るための食事 療法 2011.2.13 第 242 回 徳島医 過剰な栄養摂取や偏った食事、不 学会学術集会 規則なライフスタイル、運動不足 (徳島) などにより、糖尿病、高血圧、脂 質異常症、肥満症などの生活習慣 病が増加している。食生活が健康 に対する影響は大きく、動物性脂 肪等を多く摂取する欧米型の食 事により、今までは動脈硬化性疾 患が少ないと言われてきた日本 人でも、心筋梗塞などの動脈硬化 性疾患が増加していることが明 らかになっている。これらに対す る食事療法や運動療法により生 活習慣を改善することは、このよ うな疾患の発症や進展を阻止す る治療の基本となることについ て講演を行った。 6 学会発表:子 宮頸がんに対 する化学療法 における食欲 不振食の導入 2011.2.17 第 26 回日本静脈経 化学療法中の患者は、治療とそれ 腸栄養学会学術集 に伴う副作用による食欲低下と 会(名古屋) 体重減少が問題となっている。そ こで、化学療法を行っている婦人 科の入院患者へ、食事に対するア ンケート調査を行い、この結果を 参考に検討を重ね、食欲不振食 (通称眉山食)を導入した。導入 後には、入院患者の食事摂取量低 下の割合が減少し、食事に対する 満足度や摂取量の改善がみられ た。 7 学会発表:入 院時栄養スク リーニングと 入院後の食事 摂取状況調査 2013.1.12 第 16 回日本病態栄 栄養管理計画書作成時のスクリ 養学会年次学術集 ーニング法として、当院では 会(京都) SGA を用いている。当院は急性 期病院であり、入院時栄養状態の 評価が“良好”であっても、入院 後の治療等により食事摂取困難 に陥り、栄養摂取量が低下する場 合がしばしば見られる。そこで、 入院時の評価と入院 1 週間後の 食事摂取量について調査を行い 結果について報告した。 8 学会発表:ヒ トの筋蛋白質 代謝に対する 大豆蛋白質食 材の有効性お よび安全性の 評価 2014.5.31 第 68 回日本栄養・ 高齢化が進む今日、我が国では加 食糧学会大会(北海 齢や運動不足による筋力低下に 道) より、寝たきりの患者が急増して いる。寝たきりの状態では、筋タ ンパクの合成と分解のインバラ ンスによって筋萎縮が起こると 考えられている。そこで、ヒトに 対する大豆たんぱく質の筋萎縮 における効果について臨床試験 を行った。生活活動レベルの低い 健常人について試験を行ったと ころ、大豆たんぱく質摂取群で は、コントロール群に比べ、筋 量・筋力が有意に増加しているこ とがわかった。この結果より、大 豆たんぱく質は筋萎縮の予防に 有効な食材となり得ることが示 唆された。 (依頼原稿) 1 歯科におけ る NST の重要 性について" 2 当院におけ る食欲不振食 の導入につい て" 2004 年 栄養部門会議会誌 (第 42 号) 当院の歯科部門の病棟は口腔外 科のみの単科病棟である。入院患 者の主な疾患は、舌や歯肉等の悪 性腫瘍、骨折、顎変形症などであ る。低栄養に陥り易い患者も非常 に多く、栄養管理は非常に重要で ある。NST 活動として歯科部門 で行ったことについて研修会の 実施、実際の症例等をあげて報告 した。 2010 年 栄養部門会議会誌 (第 48 号)" 化学療法中の患者は、治療とそれ に伴う副作用による食欲低下と 体重減少が問題となる。それは患 者の QOL の低下や、栄養状態の 悪化におつながる。そこで、我々 は化学療法を行っている婦人科 の入院患者に対し食事に対する アンケート調査を行い、この結果 より食欲不振食(通称眉山食)の 導入を試みた。今回行ったアンケ ート結果や、食欲不振食の検討内 容、病棟での掲示方法等について 紹介した。
© Copyright 2024 ExpyDoc