千葉大学管弦楽団 OBOG 会通信 第 30 号 2015.12. 1 発行 特集!OBOG の参加する団体の充実した活動を紹介 巻 頭 言 -楽器演奏で認知症予防 素晴らしい音楽人生を! 副会長 髙橋 正 (68 会員) この巻頭言はいつも OBOG 会長の伴野先輩(64 会員)が寄稿されていました。前号の第 29 号(2015 年 5 月 31 日発行)の中で、氏の専門でもある医者としての知見から「楽器演奏は脳の老化やアルツハイマー病などの 予防に効果がある・・・合奏することは他の人や他の楽器との社会的活動がプラスされることになり、最強の認知 症予防法であるに違いありません」。そして「・・・もう一度楽器を磨いて演奏を再開しましょう。少し思い出したら 合奏団に所属して、認知症無縁の百歳を目指してください。」と、理論に裏付けられた素晴らしい『オーケストラ の勧め』を説いておられました。 では、オケを継続してきた私はどうかというと・・・私は千葉大オケ卒業後、昭和 48 年サラリーマンとなり闇雲に 仕事を開始しました。4 年後仕事にも慣れ、結婚もし、考える余裕もでき、忙しい中でもやっぱりオケをやりたいと いう気持ちがムクムクと起きてきました。突如、夫婦(私は Hr.、妻 72 会員 Vn.)で東京楽友協会交響楽団という オケに入りました。オケの選択理由は単純です。その頃は土曜の午前も出勤のため、土曜の夜に都内で会社か ら比較的近いところで練習をしているオケが条件だったのです。オケはいたって小編成で、大昔の千葉大オケ のように歯抜けのパートもあるようなオケでしたが家族的であることが救いでした。その頃の仕事は残業 100 時間 当たり前の時代、徹夜も時々あるといった状況、なかなか個人練習もできず、オケの練習にもたびたび遅刻した り欠席したりの連続でした。それでも年 2 回開催される定期演奏会には何とか出演できるように仕事をやりくりし、 家族も強引に引き込んでいきました。子供が 2 人になった頃は妻の実家やベビーシッターに預けたり、少し大き くなった頃は練習場に二人とも連れて行きました。二人は練習場のロビーで降り番の管楽器奏者に交代で子守 してもらいました。オケの合宿もそうでした。子供連れのオケ団員は我々が最初でした。その加減か、結婚しても 子供ができても、退団せず継続する団員が増えました。そうした中で、オケが充実してくるとともに、我々夫婦も オケを楽しめるようになってきました。今から思うとうちの奥さんが家事から解放されるひと時を求め、子供たちが 大いに協力してくれたことが良かったのでしょう。私は仕事も一生懸命やりましたが、仕事だけの生活(人生)は 送りたくない、という気持ちが強かったように思います。 そうこうしているうちに 38 年たち、楽友オケも第 100 回定期を迎えようとしています。演奏会に出られなかった のは Hr.時代、出張のため 1 回、50 歳で Vc.にトラバーユしました時に 3 回休みましたが、70 余回を超えるステー ジに乗ることができました。最近は弾いている最中に(上手く弾いているわけではないが)感激しはじめ「オケ やっててよかったァー」などと涙腺緩む中、必死に楽譜を追うこともしばしばです。もちろん演奏会終了後の打ち 上げの盛り上がりは言うまでもありません。このビールが楽しみでやっているようなものです。 などと自分のことばかり書き、典型的な老人の独りよがりな話になってしまいました。オケとは伴野先輩が説く ような効能もあると同時に、単なる趣味にとどまらない人生の充実感を与えてくれる社会活動のようにも思います。 千葉大学管弦楽団の OBOG の方々も皆さんかつては千葉大オケをやっていました。今、皆さんそれぞれの環 境下にあります。オケを続けている方もたくさんいらっしゃいますが、一方でオケとのかかわりが薄くなっている 方に呼びかけたいと思います。もう一度楽器を手にしてみましょう。思いがけない達成感が生まれるように思いま す。 なお、千葉大学管弦楽団の第 118 回定期演奏会は 12 月 20 日(日)すみだトリフォニーホールにて開催されま す。後頁で紹介されますが熱演が期待される演目です。皆さんお誘いあわせの上、かってを思い出し、熱くなり ましょう。 1 OBOG 会 ご報告 ■ 千葉大学管弦楽団 OBOG 会第 14 回幹事会 議事録 事務局長 小倉恵二 日時 2015 年6月 28 日 会場 習志野文化会館ホールエントランス 出席 敬称略 伴野(会長;64 年幹事)滝谷(65 幹事)山口(広報;67 幹事)西川(会計;68 年会員) 小倉(事務局長;69 年幹事)則武(70 年幹事)井上(87 幹事)槌谷(90 幹事) 0.開会挨拶 伴野会長から開会のあいさつ。 会議にあたり会長から議長に山口さん(67 年入団幹事)を指名した。 1.活動報告 2014 年度から最近までの活動について事務局長から報告。1.1~1.5 は、会則第 5 条に「本会は、その目的 を達成するため、次の活動を行う。 」として規定されている項目。 1.1 会報の発行(会則第 5 条(1)、細則第 3 条)年 2 回の発行状況報告。 1.2 名簿の発行および管理(会則第 5 条(2)、細則第 4 条、名簿取扱細則) 今年度印刷名簿の発行を予定。会報の送付によって判明した転居者・不明者を反映して年内をめどに 発行したい、との説明があった。 1.3 千葉大学管弦楽団の支援活動(会則第 5 条(3)、細則第 5 条) 1.3.1 毎年の定額支援の開始 2014 年度より毎年 5 万円の支援を行うこととし、団の口座に振り込みました。 1.3.2 活動への協力および支援 03 年 6 月の定期演奏会から、千葉大学管弦楽団から OBOG 会の会員へ招待状を会報に同封して送 付し、定演への OBOG の来場を促しています。2014 年冬定演では、団の財務がひっ迫したことから 招待状の同封はとりやめて、OBOG 会員からの入場料を定演の費用に充てることにし、会報でも支援 を呼び掛けました。 定期演奏会会場では、OBOG 会の受け付けを設置しています。 昨年度の寄付実績は次の通りで、団へ渡しました。 2014年 6月定演 寄付金 31,000円 2014年12月定演 寄付金 101,000円 冬定演では、直前の会報で寄付を呼び掛けたためか通常の 2 倍以上の金額。 寄付金は定演終演時に団長に手渡している。楽器会計に繰り入れているとのこと。 1.3.3 要請のあった経済的支援 2014 今年度は、楽器修理への支援要請の話はあったが、最終的には少額で不要となった。なお、 2015 年度に Es クラリネットの更新に支援要請がきている。 1.4 会員による音楽活動(会則第 5 条(4)) (1)合唱団葉友会と千葉大学音楽協会を設立し、2014 年 10 月 19 日にかつしかシンフォニーヒルズのモー ツァルトホールで設立記念演奏会を開催しました。 (2)会員所属の演奏団体の情報を会報に記載して交流に資するようにしています。ホームページは、会 員が中心となっている演奏団体のホームページとの相互リンクをすすめ、現在 8 団体にリンクしてい ます。会員が中心に活躍している団体と千葉大学管弦楽団演奏会予定をまとめて ゆかりの演奏会と して毎月掲載しています。 1.5 その他の活動 1.5.1 慶弔行為(会則第 5 条(5)、細則第 6 条(1)) 特にありません。 1.5.2 会員相互ならびに千葉大管弦楽団との親睦活動(会則第5条(5)、細則第6条(2)) (1)2014 年 5 月 31 日 顧問、現役役員と OBOG 事務局員の連絡会 2 主な話題は 6 月定演対応/学内練習場/音楽協会演奏会の件 (2)2014 年 12 月 7 日 顧問、現役役員と OBOG 事務局員の連絡会 主な話題は支援金の件/学内練習場/12 月定演対応 (3)2015 年 3 月 3 日 事務局長から卒業生に OBOG 会の説明会を開催。 2.その他の報告事項(事務局長) 2.1 幹事の異動(会則第 10 条、細則第 7 条、第 12 条) 11 年入団幹事は田口裕隆さんが就任しました。 2.2 運営委員の異動(会則第 14 条、第 15 条、細則第 10 条、第 12 条) 今年度は、運営委員の任期中で移動はありません。現在の運営委員は 会長 伴野悠士(64 年) ;副会長 高橋正(68 年) ;事務局長 小倉恵二(69 年) 監査役 篠原温(管弦楽団名誉顧問) ;青山宏一(55 年) 。なお村上信乃(前会長) 、 菊池慎一(前監査)各氏に OBOG 会顧問に就任戴いております。 2.3 事務局員の異動(会則第 18 条、第 19 条、細則第 11 条、第 12 条) 現在の事務局体制は変動ありません。会報等で広報の通りです。 2.4 幹事会の開催(会則第 22 条、23 条、24 条) 2014 年 6 月 29 日に 2014 年度幹事会を開催。 2013 年度活動報告、会計報告、2014 年度活動方針の報告。詳細は会報 28 号に掲載。 2.5 運営委員会開催の報告 運営委員と事務局員による運営委員会を顧問現役連絡会に引き続き開催。 (1)2014 年 5 月 31 日 学内 幹事会議案の検討/会計報告/会報・HPについて/音楽協会の件 (2)2014 年 12 月 7 日 学内 会計状況報告/会報・HPについて/名簿作成について/音楽協会演奏会の件 (3)2015 年 5 月 31 日 学内 幹事会準備/会計報告案/会報・HP/名簿について 2.6 千葉大学音楽協会の打ち合わせ 昨年度に引き続き、千葉大学音楽協会設立記念演奏会の開催についての打合せ。 (1)2014 年 5 月 25 日 第 11 回実行委員会 (2)2014 年 7 月 27 日 第 12 回実行委員会 (3)2014 年 9 月 14 日 第 13 回実行委員会 (4)2015 年 1 月 15 日 第 14 回実行委員会 …記念演奏会実行委員会は一区切り。 以上の1.2.の報告に対して質疑は特になかった。 3.会計報告および会計監査報告・・・承認事項(会計・監査役) (会則 25 条、26 条、27 条、29 条、細則 14 条) 2014 会計年度の収支は別途資料のとおり、これに対する監査報告は別途資料のとおり。 補足説明。 ・この他に 100 回記念演奏会の時に集めた募金は 792,060 円あり、楽器等の購入修繕に充てるため郵便 口座に保管している。今年の支援要請にはこの口座から支出。 ・収入のうちの寄付 1,018,000 円の補足説明:75 年入団の堀越孝昌さんが逝去され御遺志により 1 百万 円の寄贈があった。これは年会費による通常資金とは別に管理し、特別の出費に使用する。 18,000 円は年会費納入時に合わせ寄付があったもの。 ・会費を納入した会員に領収証をいれていたが止める。理由は,現在会報はヤマト運輸のメール便で送っ ているが信書を入れると郵便法違反になる。郵便ではコストが大幅にあがるので、引き続きメール便 を使用したい。今入れている領収証は宛名を記載していないので抵触しないとも思われるが、紛議を 避けるため止める。会費納入時の送付控えを保管して頂きたい。 (この件は、会計から次回会報で広報 する) 3 4.審議事項 4.1 会則の改正提案 ありません。 4.2 細則の制定・改定 ありません。 4.3 2015 年の運営方針(事務局長) 2015 年度は次の方針で運営に臨みます。 (1)ホームページの活用をする。 OBOG 会の会員向け情報の充実。今年度は特に音楽協会関係告知。 会員の参加する演奏団体のHPとの相互リンク、演奏会の告知を充実する。 更新ごとに希望する会員へのメールによる告知を開始する。 (2)現役の学内練習場への支援。 (3)印刷名簿を発行する。 (4)事務局の充実のため、世代のバランスをとって補充していく。 (5)現役への経済的な援助 現役・顧問・OBOG 連絡会を通じて,楽器の修理または購入などの具体的なニーズについて確認し て支援する。現在 ES クラリネット更新を検討中。 以上 千葉大学管弦楽団 OBOG 会2014年度会計報告 2014年度(2014.4~2015.3)会計報告 項目 内容 1.収入の部 年会費 寄付 名簿代として 前年度繰越金 収入計 2.支出の部 3.次年度繰越金 金額 ¥483,000 ¥1,018,000 ¥4,000 ¥1,525,197 ¥3,030,197 会費振込手数料(加入者負担) 会報第 27 号発行 (印刷・送料) 会報第 28 号発行 (印刷・送料) 記念コンサート 現役支援 香典 振込用紙印字代 振込手数料 支出計 備考 161□ 8□ ¥15,034 ¥154,486 ¥171,274 ¥214,441 ¥50,000 ¥30,000 ¥2,204 ¥4,968 ¥642,407 収入-支出 ¥2,387,790 次年度繰越金 預かり年会費(2015 年度以降分 ) ¥2,387,790 ¥84,000 ¥2,471,790 28□ 2015 年 6 月 28 日 会計担当 江部千代子 西川多嘉子 会計監査 篠原 温 青山 宏一 4 現 役 の活 動 現団長あいさつ (第 118 回定期演奏会のお誘い) 現役団長 長島俊輔 今年もいよいよ残りわずかとなってしまいましたが、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。いつも一方ならぬお 力添えにあずかり、誠にありがとうございます。 まずは第 117 回定期演奏会を大成功に終えることが出来ましたことを OBOG の皆様に厚く御礼申し上げますととも にご報告致します。皆様の協力なしにはこのような演奏会を成し遂げることは出来ませんでした。誠にありがとうござ いました。 現在は、大学祭も終わり、冬の演奏会に向けて団員一同ラストスパートをかけているところです。今回は、毎年年始 に行われるウィーン・フィル、ニューイヤーコンサートでおなじみヨハンシュトラウス 2 世の「こうもり」序曲、日本では「運 命」「新世界」と並び三大交響曲とされる「未完成」、そしてスターリンの圧政の中、音楽で反抗を続けたショスタコー ヴィチの「革命」という有名曲を取り揃えました。どの曲も楽しんで聴いていただけると思います。皆様のご来場を心よ りお待ちしております。 また、来年の冬の 120 回定期演奏会を記念演奏会として行いたいと思っております。第 100 回記念演奏会や、60 周年記念演奏会のようにはいかないかもしれませんが、特別なプログラムを行いたいと考えております。その折には OBOG 会の皆様にもご援助頂けたらと思っております。よろしくお願い申し上げます。 最後になりましたが、今回の定期演奏会を最後に私の一年半にわたる団長の任期が終わります。至らない点も多 かったと思いますが、任期が長かった分、より多くのことを勉強することが出来ました。卒業してからは OBOG 会の一 員として協力していけたらと思っております。短い間でしたが誠にありがとうございました。 ■第 118 回定期演奏会 日時:2015 年 12 月 20 日(日)14:30 開演(13:45 開場) 会場:すみだトリフォニーホール 指揮:海老原 光 曲目:ヨハンシュトラウスⅡ世/オペレッタ「こうもり」序曲 シューベルト/交響曲第 7 番「未完成」 ショスタコーヴィチ/交響曲第 5 番「革命」 ブラボー! (前回の 117 回定演を聴いて) 広報担当 山口 憲次(67 会員) ペール・ギュントは練習を重ねた成果 が見事に出て、とても柔らかな、さわやか なサウンドになっていました。また、ナ レーションもとても分かりやすい心のこ もったものになり、素晴らしかったです。 伊藤 翔氏の指揮はとても情熱的であり、 “山の魔王の広間にて”のビシッとしまっ た演奏や“オーセの死”感情のこもった pp の演奏などとても印象的でした。1 曲 目の“婚礼の場で”でのクラリネットや上 手から弾きながら登場してくるヴィオラ、 5 そして 2 曲目の“ハリング舞曲”でのヴァイオリンのスタンドプ レーはさわやかで、素朴などことなく哀愁がこもった素晴らし い演奏と演出が堪らなかったです。 シベリウスの交響曲第 1 番は、早いテンポで怒涛のように 迫ってくる溢れんばかりの情熱的なサウンドが、すごい迫力 を生んでいました。広々とした感じ、哀愁、荒々しさなどフィ ンランドの風土や当時のフィンランド国民のナショナリズム精 神などがよく表現された熱演でした。 写真は習志野文化ホールでのステリハ風景。 歌は全 詠玉(チョン・ヨンオギ)氏 ■ ≪現役団員の声≫前回演奏会(ペール・ギュント、シベ 1)で印象に残っていることは何ですか? ・ペール・ギュント(略して P)は曲選びからナレーション作成等構成まで含めて自分たちで作ったこと。・P のナレーショ ンが曲の雰囲気にぴったりで、本当に素敵だった。・P のヴァイオリンやビオラのソロがとても格好よかった。(弾きなが ら登場したり…・P は見どころが多かったので、練習段階からとても楽しく演奏することができた。 ・シベリウス(略して S)が大好きになったこと。・S が綺麗だっ た。・S が楽しかった。・S は本番のまとまり方がとてもよく、 弾いていてすごく気持ち良かった。・S のホルンのソロ、ク ラリネットのソロが素晴らしかった。 ・木管パートで練習を密にやったこと。・初めてトップサイド に座って演奏して緊張したこと。・初めて1st を吹かせてい ただき、自分の実力不足も昨年以上に実感し、自分の音 やパートの役割と向き合うことができた演奏会だった。 ・自分のやりたい表現をつけようと努力できたこと。・初 めて運営に携わり、そちらで緊張したが、演奏は驚くほ どリラックスして吹けたこと。S は名演でした。(2 年生)・コ ンマネの仕事、とても忙しかった。・トレーナーの先生 方や先輩方にお褒めの言葉をいただいたこと。・ス テージ上で友人が演奏しながら泣いていたこと。 夏の合宿 (志賀高原志賀リバーサルホテル) 広報担当 山口 憲次(67 会員) 8 月 12 日(水)16:30~の開会式に始まり、 その日の夜コマから練習が始まりました。そし て 17 日(月)の早朝の弦パート練で練習は終 了し、その日の朝食後の 9:45 の閉会式で夏 合宿は閉じられました。 今回の練習曲目は定演プログラムの J.シュ トラウスの「こうもり」序曲、シューベルトの「未 完成」、ショスタコービッチの交響曲第 5 番、そ れに加えて夏の室内楽の練習と各自の練習 曲等です。夏室は 16 日の昼コマ、夜コマに行 われ 16 グループの演奏がありました。取りを つとめる「堀プロ」の演奏はショスタコービッチ 6 の弦楽四重奏第 8 番の弦楽合奏版で、いつもながらすごい演奏でした。「じゃりオケ 2015」はアイクラの 1 楽章でした。 今回の合宿で話題になったことの一つに新入団員の減少があり、じゃりオケも例年に比べちょっと寂しい感じがしまし たが、元気いっぱいに演奏していました。 今回のマエストロ、海老原 光氏はとても元気のよいおしゃべり好きな先生で、どんどん学生の中に入っていきます。 当然ながらお酒はよく飲まれ、エネルギッシュでとても楽しい先生でした。ラサール出だそうで、鹿児島の話にも花が 咲きました。練習が始まれば演劇風なアクションを交え、どのような感じで演奏してほしいかを分かりやすく学生に説 明していました。テンポが結構動くので、初めは戸惑っていた学生ですが、すぐにコツを理解してどんどん変わって いくのですごいと思いました。下の写真は突然木管セクションの前に飛んで行って、熱く指導される海老原氏。 先生の練習時のアドバイスを少し紹介します。 「こうもり」序曲…・オペラのシーンを説明して弾き方を指 示。・ワルツの1・2・3は、くるっと回転するときのドレスのス カートが後からついてくることをイメージしなくては。大きな アクションで。・そうそう、感じが出てきたけど、顔が怖い よ!・ティヤ・タッ・タッのところ、アクセントの後の音をしっ かりイメージしていかないと、“アー!お願い!って。”・ラ ン・タ・ラッタ・ラン・タ・ラッタ・・・もっと身振りを大きく、演技 して。・内緒話的なテンションが大事なんだ。等々、体、腕、 指全部を使っての指示がすごかったです。 「未完成」…・ドイツ・ロマン派の音楽を開いたのはベー トーヴェン、そこには孤独と憧れ、そして彷徨いが表現されている。未完成は彷徨いの表現が大切だ。ロマン派の音 楽には森がよく出てくる、森の奥には何かがある、それが憧れに通じていく。・pとppの差をきちんとつける、pは少し大 きく。fやffは決断的に、pやppは女性的に穏やかにやわらかく。・1 楽章はさすらい、孤独、嘆き、2 楽章は祈り、宗教 的に。と話しされてから細かい練習に入りました。棒を振りながら 1 楽章では「人の声ではない」「森の奥から呼ぶ声が する」「なんで私はこんなにも孤独なのか、生きる価値があるのか」「生きる価値はない!」「大魔王が空から大地に降 りてくる」「ハー、深い息を吐き出す!」「色を変えて」「決然と!」、2 楽章では「1 回目と違う、違う人の名前をよんでい る!」「ここどこ?少し解決するところにアクセントがある、また嘆き、でも喜びを離さない、けれど無情にも去っていく! まだ明るい、そしてモールになっていく」「タイの音にエネルギーを込めるんだ」「音を集めて広げていくんだ」「低弦が 呼んで、Vn が答える、明るく!」などの表現で弾き方を指導されました。 ショスタコービッチ…・この曲は dmoll で書かれている。モーツアルトで言えばレクイエムやドンジョバンニーがそれ で、死の世界、感知できない世界を表現します。と説明がありました。《1楽章》・味付け濃く!音符が増えるということ は表現が増えるということ。暗いものを覗き込むように。・重く、暗く、深い感じで。・1 音 1 音取るのではなく音形の塊で 指を決め取っていくように。初めの音の音程をしっかり取っていく。・アクセントは全部きちんとつける。そうすれば前に は軽々とは進めないはず。・張った音をしっかり出す。等々《2 楽章》・この楽章は運命の 3 楽章のパロディーなんだ。 初めは余韻を残さないように弾く。・笑った顔をして恐ろしい音を出していくんだ、その後はヒステリックに。Fg はユー モアにそして哲学的に、運命のパロディーを吹く。等々《3 楽章》・テンポ感を全体でとらえる、タイの音が小さくならな いように。・キャラを変えて!・深く!・ここは p、ここは pp ・ここは新しく、1st はこれに答えて、もう一度、クレッシェンド、 抜かないで、Vla は深く・・・刻みのスタートは超 はげしく、そしてその後のテヌートのついた 4 分 音符はシロホンの音のように。・ここは叫びだ。《4 楽章》・行くとことをきちんと決めて。・ff!ベタ過 ぎないように、リズムを崩さない!良くさらってあ るので力強い演奏が展開されました。 今年の夏の合宿への参加者は 80 人くらいで した。例年より少ないような気がしました。また、 講師の先生方との話の中で入団数の減少の問 題が出ました。今年は 20 数名ということで、ここ 数年 10 名ぐらいずつ減少しているようです。この ままの減少が続けば衰退の一途をたどることに 低弦の指導をされる相葉先生。平田先生は 成りかねません。その原因はお金の問題なのか、 一緒にチェロを弾いで指導して下さいました。 他にも理由があるのか、その辺のことは団長の 7 長島君にも分からないそうです。このことについては何とか OBOG 会も応援していきたいのですが、現状では現役の 皆さんに頑張ってもらうしか手はありません。OBOG 会は楽器の購入とか修理などのサイドからの援助はこれからも続 けていきますと答えるしかありませんでした。 現役団員の声 (合宿中実施のアンケートより) 広報担当 山口 憲次(67 会員) ■ 今回の合宿で目指していることは何ですか? ・曲への理解を深める。・自己のスキルアップ。・音色技術の向上。・音量のレンジを広げること。・技術的にも精神的 にも成長する。・先生の世界観を少しでも感じ取ること。・先生方から技術的なことはもちろん、表現の面でも多くを学 ばせていただくこと。・周りと のアンサンブルをできるよう にすること。・今後の課題を 見つけること。・シュトラウス、 シューベルト、ショスタコー ヴィッチと 3 人 3 様なので、 しっかり切り換えて曲作りす る。・体力づくり。・後輩の育 成。・合宿の運営を無事終え ること。 「堀プロ」の演奏。ショスタコービッチの弦楽四重奏第 8 番の弦楽合奏版 ■ トレーナーの先生の素晴らしい点はどういうところですか? ・学生一人一人を本当によく見て下さること。・一人一人に合わせて指導してくださること。・自分の欠点をどうすれば改 善できるか適切なアドバイスをして下さること。・常に的確な指導をして下さり、他のパートの学生にも真剣に向き合って 下さること。・具体的に分かりやすく教えて下さること。そして実際にお手本を見せて下さるところ。・熱意があって、とて も熱心に見て下さること。・とても詳しく、細かいところまで丁寧に教えて下さること。・今まで気にしてこなかった視点で の注意をたくさんして下さり、どう練習していくべきかが具体的に分かった。・厳しくも暖かく親身になって教えて下さるこ と。・基礎から丁寧に分かりやすく教えて下さること。・演奏上のコツの伝え方が上手で分かりやすいこと。・多くの経験 に裏付けされた確かな技術力、指導力で私たちに向き合って下さること。・体から表現が伝わってくる。 ・演奏だけでなく、人生相談もして下さること。・合宿にほぼ全パートのトレーナーの先生方がそろうこと。 ・一人一人の名前を呼んで指導して下さること。・様々な視点からアドバイスして下さること。・飲み会の盛り上げがうま いこと。楽しく気軽に話しかけて下さること。・ユーモアがあり、愛嬌もあるので楽しい。 ■ 今の自分にとって“千葉大オケ”とはどういうものですか? ・自分を高めることと楽しさを共有する場。・真剣に音楽に向き合える場。・音楽を極める場。・音楽のスキルを向上で き、アンサンブルができる場。・難しい曲でもみんなで足をそろえて努力する場。・楽器を心置きなく弾ける場。・一番 情熱をかけているところ。・目標を持って頑張れるところ。 ・心から信頼できる人々のいる場。・いやなことがあっても行けば元気が出る場。・学部にない人間関係を作る場。・息 抜きの場。・自分を見つけられる場。・唯一の居場所。・大切な場所。・自分が成長できる場。 ・生活の中心。・やたらとお金がかかるところ。・金と時間の大切さに気づかされる場。 卒団演奏会を終えて(前号に続く) 内藤真史(11 会員) 2011 年度入団の Trb 内藤真史です。去る 3 月 7、8 日に卒団演奏会が八千代市民会館にて開催されました。この 卒演は、卒団生が運営の主体となり、同期や後輩の団員、OBOG の先輩方などにオケバックとして支えていただきな がら卒団生がソロを演奏するという演奏会です。毎年先輩方の一生懸命な、とても惹きつけられる姿を舞台の後方か ら、あるいは客席で見届けていた自分たちが、いざ主役となる番となると、あっという間に過ぎ去っていったというのが 今振り返っての感想です。4 年生になり、就活や研究室、卒論に追われ練習時間の確保に苦労しながらも、自分のソ ロはもちろんオケバックの曲も一生懸命練習する日々を送り、tutti が終わった後に協力して運搬や会場の片づけをし 8 たり、夜ご飯を一緒に食べに行ったりと、残り少な い千葉大オケ生活を名残惜しみつつとても充実し た毎日を過ごしました。 本番当日は 2 日間、14 時間を超える演奏会でし たが、ステージで輝かしくソロに臨む同期に思いを 馳せながら聴いていると 1 曲 1 曲があっという間に 終わっていって、名残惜しいとともに大変贅沢な時 間を過ごせたという思いでいっぱいでした。私は Trb 界隈では有名なブルジョワのトロンボーン協奏 曲に無謀にも挑戦し、1 日目のトリという大役まで頂いたので、これは絶対に最高の演奏にするぞと思って本番に臨 みました。指揮を頼んでいた後輩の S 君が舞台袖待機の時に緊張している様子だったので、「俺はどうにでもなるか ら、やりたいようにやってくれればいいよ」と偉そうにも先輩風吹かせてからステージに上がりましたが、私のほうがよっ ぽど緊張していたらしく、普段しないようなミスをやらかして慣れないことはするもんじゃないなと思いました(笑)。演奏 後に盛大な拍手をいただき、贅沢にもカーテンコールまでしていただいたのは大変感動しましたし、一生の思い出に なる経験をさせていただきました。4 年間の最後にとても贅沢なプレゼントをもらえた気分です。 最後に、卒団演奏会を開催するにあたって団結して運営・演奏した同期の皆はもちろん、オケバックとして支えて いただいた先輩後輩、会場に聴きに来ていただいたお客様、千葉大学管弦楽団を様々な形で支え見守ってくださっ た方に感謝の気持ちでいっぱいです。この場をお借りして御礼申し上げます。 会員からの情報 60 年越えの洋楽活動 西方健太郎(50 会員) 皆さん今日は!第二回生の「西方健太郎」です。この度は私の 60 年超えの洋楽活動のあらましについて紹介する ことと成りました。 〇何しろ大卒の 4 月から関東を離れ兵庫県神戸市で就職しましたので、時々上京するのみと成りご無音に明け暮れ ました。 でも私も父も東京都港区青山の生まれ育ちなので、神宮球場でのヤクルト・スワローズのセ・リーグ優勝をお祝いし ます。~お目出とう!~ 〇さて、私は初等科 2 年生の折に、すでに「アンダンテ・カンタービレ」(チャイコフスキー作曲)の弦楽四重奏を聴い ていた少年でした。父が尺八の名取り、母が琴の名取りで、幼児から自宅でクラッシックのレコードが聴けたのでし た。 〇高校 2 年生の冬に「成城合唱団(昭和 11 年設立、現役 OB・OG 約 100~150 名)に姉の勧めがあって、勇をこして 入団しました。さあ大変!「ヨハネ受難曲」という大曲の練習です。予習も復習も不可能でした。毎週日曜日の練習 に皆出席となりました。 〇そうこうしている内に受験と成り、千葉大学工学部建築科(第二類)に合格します。「国立大学」に入学できたので 大喜びでした。父まで角帽を被って喜びました。 〇その頃の成城合唱団は「フォーレ」作曲の「レクイエム」の練習に入ります。バリトンの一員でしたが、これも大変! 教育学部の音楽教室に入れてもらい「声楽」のレッスンを一ヶ年受講し、その上、発表演奏会に出演、単位も取得 (就職にひびかないかと困りました)しました。 引き続き文学部で「声楽」の個人レッスンを2ヶ年受けられて、その3ヶ年のレッスンのお陰で(バッハ、ハイドン、 モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、ヴェルディ、フォーレ、ストラヴィンスキー)を唱いおえたのです。~N 響、 東響、東フィルと共演~ 〇さて「楽器」の方はと云うと「オルガン、ピアノ」をバイエル程度を練習したりしてましたが、入学後のアルバイト代で 「日管」の Tp.を購入し大学の構内で練習します。コンコーネ 50 番も利用しました。 そうこうしている内に管弦楽団を設立することと成り、参加者を募ります。でもクラッシックに興味のない学生は不参 加でしたが、何とか教育会館で旗上げ出来たわけです。 9 〇その他「東大第二工学部」の糸川英夫教授と学生とで「青きドナウの合唱付き」(県立千葉高校他の合唱)で演奏し ました。 〇その後「市川響」の設立に当たり岐部さんと2人で参加し、後日「ハイドンのピアノ協奏曲」の折に村上指揮者の希 望で Hr.を吹奏します。 〇その後、岐部さんに誘われて「OB 響」に 1 ヶ年ほど入団します。江藤礼子氏の「グリーグのピアノ協奏曲」、永井進 先生の「皇帝ピアノ協奏曲」、山田和男指揮者の「悲愴」、日比野愛治指揮者の「運命」等、実力に余る出演(Tp. で)とはなりました。 ≪就職≫ 〇さて、就職はというと「三菱重工業」からの希望で受験し合格します。職場は神戸造船所を選びました。 設計に配属され、集合教育も一ヶ年受けます。 ほどなく、男声合唱団の設立(9~10 人)に当たり合唱指揮を頼まれ、又養成工の合唱指導も頼まれます。 〇指揮法は知らないので、「東京芸術大学同声会通信教育」の指揮科に半年在籍し、指揮法を知りました。 最初の頃の演奏会で指揮すると成ると、足は振るえるし、暗譜は不得手なので気もそぞろでしたが、段々慣れて落 着けるように成りました。 〇Tp の方は、川崎重工業の吹奏楽団が入団を歓迎してくれたり、神戸 YMCA 管弦楽団で演奏会に出たり、その内、 大阪フィルハーモニー管弦楽団に入団して 2 ヶ年位参加しました。プロの大フィルに入団した者も居ります。 その間、朝比奈隆指揮者の希望で「全関西アマチュアオーケストラ」を在阪の社会人・大学生オケメンバーから、そ れぞれの選抜で臨時編成し、「新世界」を演奏しました。 その練習時に大阪音楽大学を知ることと成りました。 〇丁度、男声合唱団設立 3 年位で「産業人合唱コンテスト」(毎日新聞社主催)を知ります。「ものは試し」と関西大会 に出場してみると「優秀賞」に入選します。励みができたのと急にメンバーが増加し、昭和 39 年春に関西大会最優 賞の一団体と成り、7 月に全国大会最優秀賞(男声は一団体のみ、85 名)と認められテレビ出演しました(於:福岡 県福岡市民会館)。 〇別に混声では神戸市コンクール優勝でした(指揮者で)。 〇丁度その頃、三菱重工業の 3 社は合併し、私も要員として東京本社で 2 ヶ年勤めることと成ります。その間も男声カ ルテットを編成して「デュークエーセズ日本の歌コンクール」に出場し、私の簡単な編曲で第 3 位に入賞して居りま す。 〇神戸造船所に戻った理由の一つは”合唱指導できるから”と有り、驚くやら、「又神戸か!」と思いました。 〇さて、今度は「女性合唱の面倒を見てコンクールに出て欲しい」と成り、関西大会優良賞の一団体と成り、女性団員 に大変喜ばれました(女性は少数なのです)。 〇さて、これで合唱指導も一段落と成り、その上「三菱神戸造船所 75 年史」に男声合唱団の写真と共に、文化活動 の一頁を飾る栄誉と成りました。 〇次に「吹奏楽団」に入団してくれないかと成り、Tp.に Hr.で入団します。おかげで「都市対抗・社会人野球」の両大 会に 20 回位「応援団員」の一員として参加できて東京・大阪に再々遠征出来て楽しい思いをしましたが、Tp.が鳴 り続けなくて困りましたが、唇を痛めずには済みました。Tp.の方は日管、ケノン、ベッソンと渡りました。でも「好きこ そ物の上手なれではないな」と一人納得して Hr.(コーン製)に替えました。Hr.は難物でしたが何と無く相性が良い ので続けて居りました。それはマウスピースの形状だったのでした。 〇一方「三菱重工男声合唱団」は、その後三連覇し、招待演奏(日比谷公会堂にて)に迄発展し、その実績で大阪 フィルハーモニーの「第九合唱」の男声部分を受け持つことと成り(朝比奈隆指揮者)、私は第 2 テナーを腹式呼吸 で歌い切る挑戦を兼ねて出場して居ましたが「一回のみ」出来ただけなので47回で止めました。もっとも膝や足首 も硬直して参加しておれません。又、最初の頃は(土・日)で3回出場、(日)の夜は打ち上げ会で「オーソレミオ」を 団員から所望されて「声帯傷害」をおこし、一週間耳鼻科通いも有りました。 〇Hr.の方は「ネスカフェ・ゴールドブレンド・オーケストラ」活動が盛んな折は Hr.1st.で「第九」に参加(姫路市文化会 館)Tp.2nd.で「くるみ割り人形」に参加(神戸市国際会館)石丸寛指揮者に喜ばれました。 〇1980 年には APA(日本アマチュア演奏家協会)に入会し、早速、管弦楽伴奏で「モーツアルトの第 3 ホルン協奏曲」 の一楽章を演奏できました。カデンツァは即興でこなしました。 〇「関西 Hr.同好会」にも参加し、大阪フィル、大阪市音楽団、京響のプロ奏者と公私仲良く楽しみました。 〇「声楽」については APA 会員のご縁で、国立・神戸女学院出身他の伴奏により「連作歌曲」を主体に多数回、内部 発表出来て居ります。 〇又、日本歌曲コンクール(5 回)出場、スーパークラッシックオーディション第 2 次予選(於:東京文京区)に伴奏のお 10 世話にも成りました。~感謝!~ 〇実は大学のレッスン後半でも F#の発声もあやしかったのですが、年を経て常時 A♭が使えるように成れたのは、 レッスンを受けて発声法を知ったのが幸いして居ります。しかし数年前、高音部分はベルカント唱法を使うべきと知 りましたが、未だ未熟で試しておりません。 〇その様なことで、神戸のホールのみではなく、大阪フェスティバルホール、京都第一会館、東京文化会館、三重県 文化会館にも出演出来ました。 ≪三重県へ≫ 〇平成 6 年 7 月に神戸市から訳あって三重県上野市(現伊賀市)に移住しました。結果、神戸市(38 年間)東京都(2 年間)と成りました。 〇丁度その翌年、「松尾芭蕉祭」の市民バンドの編成の話が有り Hr.で参加し続け、Hr.吹奏能力を著しく向上させ、 現在「モーツアルトの第 4 協奏曲」を当たれる様になれたところです。(11 回出演しました。) 〇平成 7 年には「津フィルハーモニー管弦楽団」が結成され、指揮者の希望で Tp.で参加して居りますが、プロ・アマ 混成の管弦楽団で、兎も角も昨春第 13 回定演迄 11 回出演し、Tp.吹奏能力も向上させました。 〇さて最後に Hr.も Tp.も「吹奏出来る」ように成れたのは「ベルヌーイの法則」を知った(平成 12 年)からで、それ迄は 自己流は教則本にも恵まれず吹奏するに困ってばかり居ました。それと Tp.の方は細かいフレーズが出てくると相 当基礎練習を積まないと吹奏不能に成ります。ただし音楽的に演奏できるかは別問題なのでガッカリすることもな いです。 それに定期的以上に手入れに心掛ける必要はつくづく感じて居ります。 〇そう忘れて居りました。Hr.で親善演奏に参加しシンガポールとグアム(米軍)に飛び、米軍関係者に大変喜ばれま した(第九です)。シンガポール後は「国際ホルン協会」に入会でき、チャールズ・カバロフスキー氏、デール・クレ ベンジャー氏(いづれも後に名誉会員)に接することも出来ました。 〇なお別件ですが「スポーツ」は「アルペンスキー」を選び、兵庫県スキー連盟理事として SAJ(全日本スキー連盟)か ら功労表彰を授かり、その上「全日本マスターズ大回転競技者」に県民大会で選出され、数多く出場しました。「ス キー」によって何があっても動揺しない心のレベルに達せたのは多数の関係者のお蔭と感謝に絶えません。 〇最後に多数の音楽関係者、妻へ感謝して筆をおきます。~有難うございました。~平成 27 年 10 月 23 日 69 年入団者の同期会(演奏して、飲んでしゃべっての合宿) 松田芳昭(69 会員) 1969 年入団、1973 年卒団の松田芳昭です。小生の場合ですが、大学学部所属の思い出は薄く、「千葉大学 管 弦楽団」の思い出ははるかに強烈であり、何年経っても記憶から薄れることはありません。 今から遡ること 12 年前、即ち 2003 年です。69 年入団者が卒団した 1973 年から早くも 30 年が経過した年です。 その年の初めですが、何か頭の隅にひっかかるものがあり、それが何なのかを考えていました。そうすると、卒団から 30 年を経過した節目の年であることが、頭に閃きました。そして、30 年目を契機に同期会を開催しようとメンバーに呼 びかけを行いました。初回開催時には同期メンバー全員参加という訳にはいきませんでしたが、この趣旨に賛同して くれた方々の参加で、開催することが出来ました。 同期会としては、日頃無沙汰を極めるメンバーの親睦を図ることを目的として、 ① 各自の常日頃の状況 ② 団で活躍していた頃の現役時代の思い出話・裏話 ③ 現状、演奏継続中の方はその活躍状況 を懇親会の席で披露し合うことを行って来ました。年齢を重ねるにつれて、現役時代の思い出話に花が咲くのは当然 ながら、お互いに知らない裏話になると各人の目が増して輝くのがわかるほどでした。 同期会の開催場所は、小生が所属する会社が運営する保養所を何カ所か巡りながら、ほぼ年に 2 回程度開催す ることができました。 初回開催から何年か経過してから、千葉大学 管弦楽団のコンサート・マスターを務めたことがある同期メンバーか ら驚き?の提案がありました。毎回の同期会参加メンバーが固定しつつ、その人数も 10 名を越えることがない状況で の提案です。「我々は、かつて団のメンバーであり、本来演奏するのが当たり前ではないか。」とのことです。この提案 には、参加メンバーには異論をはさむものは誰もいませんでした。 演奏を始めた当初は、小生が所属する会社の保 養所で演奏を許可してくれた施設で細々と行っていました。しかしながら、参加同期メンバーにTim奏者もおり、楽器 11 の備えがある演奏ができる場所を内房の岩井で探し、何回か合宿演奏を行って来ました。演奏参加人数が少数であ るにもかかわらず、壮大な曲を選定するという大胆な挑戦をしており、そのような場合でも指揮者なしでは上手く行き ません。そのときに、さっと登場するのが千葉大学 管弦楽団の技術委員長を務めたことがある同期メンバーが当同 期会首席指揮者として活躍してくれています。 少人数での演奏では、やはり迫力がありませんので、我々同期メンバーの前後 2~3 年の先輩・後輩の方々に協 力を呼びかけ、趣旨に賛同されて定例で参加される貴重なメンバーがおられます。つい先日の岩井での同期会では、 先輩・後輩の方々の更なるご参加をいただき、盛大なる演奏と賑やかな懇親会を実施することができました。 我々の年代以外で同期会を実施されておられるという具体的な情報は知りませんが、いつまでも千葉大学 管弦 楽団の思い出話を語れるような会を開催されては、いかがでしょうか。 ■ 皆様へちょっとしたご連絡 則武和子(70 会員) 昨年の「千葉大学音楽協会設立記念演奏会」から 1 年経ちました。 合唱団との合同演奏会に出席なさった方はそのレセプションの会場で「千葉大病院の院長です」と挨拶してらした方 を覚えてらっしゃるでしょうか?そう、今の院長は合唱団の OB なんです!別の機会に院長にお会いした時「病院を 新築して 2 階にピアノを設置したのでたくさんの人に演奏してもらってやすらぎのある病院にしたい。ボランティアで演 奏してくれる人を探している」とおっしゃっていました。 実際に病院に行ってみました。私が行った時にはヴァイオリンの演奏会をやっていました。患者さんや付き添いの 人、子供さん、車椅子の人がゆったりと聴いていらっしゃいました。たまたま通りかかったような人も立って聴いてまし た。千葉大病院の案内にも 2 階のラウンジのピアノの写真も載っています。場所は玄関入ったすぐ上。KAWAI のグラ ンドピアノが置いてあります。 ボランティア演奏に興味のある方、私たちの中にいらっしゃいませんか?私たちの母校の病院ですよ。 千葉大病院 HP の「採用・募集」から「ボランティア」をクリックして「ボランティア活動の紹介」を見て下さい。「外来診療 棟 2 階ラウンジでの楽器演奏」ということで1回 30 分程度。火曜か木曜の 16 時から。 希望する人は千葉大病院 医療サービス課ボランティア担当までまず電話で連絡。043-222-7171(代表)内線 71165。電話は平日午前 9 時から午後 5 時。 OBOG 会員が所属する関係団体の紹介および演奏会 千葉大学 OBOG オーケストラ 須藤紘平 (02 会員) ■千葉大学 OBOG オーケストラ 第 9 回定期演奏会終了報告とベートーヴェンツィクルス完結に寄せて 去る 2015 年 9 月 21 日に錦糸町・すみだトリフォニーホールにて千葉大学 OBOG オーケストラ 第9回定期演奏会 を開催いたしました。 ソプラノ大倉由紀枝、アルト 加納悦子、テノール望月哲也、 バリトン宮本益光という第一線 でご活躍のソリストの皆様、合 唱団は栗友会合唱団(千葉大 学合唱団卒業生が大多数を占 めます)でベートー ヴェン「第 九」を取り上げました。お陰様 で、1531 名のお客様にご来場 いただき大成功のうちに終了い たしました。関係者の皆様、ご 来場いただいた皆様に厚く御 礼申し上げます。 12 当オーケストラは 2006 年の結成以来、ベートーヴェンの交響曲を 1 番から 1 年に 1 曲ずつ順番に取り上げてまい りました。今回をもちまして「ベートーヴェンツィクルス」は終了いたしますが、今後の企画にもご期待ください。 演奏会終了に寄せて、最年少団員と最古参団員からのメッセージをご紹介させていただきます。 ■ 最年少団員から 宮坂 友子(11 会員、Vn) 私は、今回 OG1 年目として初めて OBOG オーケストラに乗せていただきました。 現役時代、スプリングコンサートや定期演奏会を聴きに行っては、「社会人になってもこんな風に素晴らしい演奏会 ができるのか、とっても良いなあ!」と思っていた OB オケでしたが、「そう簡単には入れてもらえないらしい」「すごく厳 しいらしい」...などなど行き交う噂は様々。加えて私はこの 4 月から長野県で就職することもあり、年の近い先輩方もあ まりいない中でこのオケに参加できるものか、と悩みました。 しかし、現役時代にお世話になった先生方のご指導を受けることができるということに魅力を感じ、そして何より、第 九を演奏してみたいという気持ちが大きく、自分で「参加させて欲しい」とお願いをしました。 自分の悩みとは裏腹に、先輩方は大変あたたかく私を迎えて下さいました。実際の練習は、確かに中途半端なも のではありませんでしたし、長野から通うには時間もお金もかかります。現役時代のように、毎日毎日何時間も練習で きるわけでもありません。ですが、自分で乗せて欲しいと言ったからには、生半可な気持ちで乗っていてはいけないと いう気持ちで、とにかく先輩方に負けないように一生懸命練習に参加しました。同じように長野から通う先輩方には、 本当にお世話になりました。その先輩方の存在が、自分の心の支えであったことは間違いありません。 迎えた本番のステージは、とても胸が熱くなるものでした。特に第九という曲は、自分がその中に参加しているとい うことに大変な喜びを感じさせてくれる特別な力を持っているのではないかと思います。何より、この第九に、ベートー ヴェンツィクルスに挑戦してきた歴代の先輩方の思いが込められていることを、強く強く感じました。 この OBOG オーケストラに乗ってとにかく驚いたのは、先輩方の「音楽に対する熱い気持ち」です。私は今まで、 「自分ほどオーケストラでヴァイオリンを弾きたいと思って千葉大オケに入った人はいない」と自負していました。ところ が、この OBOG オーケストラの先輩方は、もっともっと強く、音楽がしたい、という気持ちに溢れていたのです。私は、 この強い気持ちが、この OBOG オーケストラを支える根幹にあるものなのだと感じました。だからこそ、練習も一生懸 命で、だからこそ素晴らしい演奏会を迎えることが出来るのだと思います。今後、自分がどのように、どのくらい OBOG オーケストラに関わることができるのかまだまだ分かりませんが、これからも是非この強い気持ちを持った人たちと演 奏がしたいです。そして、このネットワークを同年代、もっと下の代まで、繋げていきたいと思います。 ■ 最古参団員から 松田 優(02 会員、Vc) トリフォニーホール。その舞台床面の上手側に刻まれた無数のエンドピン跡のどこかに、11 年前に自分が残したも のがあると思うと、少し感慨深いものがあった。今でこそ千葉大オケと当ホールの組合せは珍しくはないが、当時永ら く県内で定期演奏会を催していた千葉大オケに、何の記念要素もない定期演奏会で当ホールを使用し、都内進出を 企てた些か異端な世代があった。そんな世代も卒団した 2006 年のとある秋の夜、当時異端の中心人物だった悪友か ら連絡があった。「オケを結成する事になった、ベートーヴェン、チェロを頼む」これが全ての始まりだった。奇しくも巷 ではドラマ「のだめカンタービレ」がヒットし、主演の玉木宏が仲間と共にオケを立ち上げんとしていた。 結成当初はメンバーの懐郷病が主な原動力だった当オケも、4 年目あたりからその組織名に相応しくあるべく、持 続的な演奏技術の向上と組織の繁栄に主眼を置く様になった。丁度この頃、オケの代表者も異端の中心から現代表 (やはり異端世代)へと引き継がれた。プログラムでは名立たるソリストとの共演が企画され、合奏練習がこれまで以上 の刺激に溢れると同時に、奏者の資質を問われる局面も多くなった。第 9 回の会場が決まった 7 年目以降は、ベー トーヴェンツィクルス終盤へ向け意気込みは増す傍ら、これまで積み重ねた時間に思いを馳せる事が増えたのは、私 だけではないだろう。 そしてあの夜から 9 年、当初のメンバーは働き盛りの 30 代となり、残念ながら共演が叶わなくなったメンバーも多く なったが、何かしらの形でこのオケと関わりを持ち続けている事が励みとなる。その一方で、新たな世代がこのオケを 着実に支えており、運営面はもちろん、時に素晴らしい音色やアンサンブルを披露してくれ、その度に老害とならぬよ う心に誓いを立てつつ、このオケの未来に安堵する。 さて、集大成となった「第九」を少し。3 楽章の終盤、1stVn&Fg と Fl&Ob とが 16 分音符の柔らかなフレーズで掛 け合う 2 小節が、交響曲第 1 番から足掛け 9 年で辿り着いた我々を、優しく祝福してくれているように聴こえ、レチタ 13 ティーヴォを前に込み上げてしまったのは私だけだろう。終楽章の夢のコラボについては駄文で汚さぬ為、永久保存 版とだけ申しておきたい。 最後に、9 年間に渡り当オケを指揮して下さった長野力哉氏、現役時代からこれまで我々に世界を垣間見させて 下さった相葉武久音楽監督、その他ご指導下さった先生方、そして演奏会を支えて下さった全ての方々にこの場を 借り、心より御礼申し上げます。 ■千葉大学 OBOG オーケストラ 第 10 回定期演奏会 日時:2016 年 9 月 24 日(土)昼公演 会場:京葉銀行文化プラザ 指揮:長野力哉 ピアノ独奏:寿明義和 曲目:ブラームス/ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15 ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 作品 68 弥生室内管弦楽団 三ヶ尻 勉(80 会員) 去る 11 月1日第 45 回演奏会が開催されました。前半はベートーヴェンの交響曲第 1 番、元気のよいしっかり とした演奏でした。後半は水野修孝作曲、交響組曲「イノセント・ムーン」の世界初演を行いました。ちょっぴり夢 見るような、甘く切ないロマンティックなサウンドで滑り出し、さまざまに展開していく組曲は目を見張るばかりの 楽しさでした。この曲について、又演奏会に至るまでのエピソード等について、この演奏会の仕掛け人の一人で ある指揮者の小出英樹氏からメッセージをいただきました。 ■ 弥生室内管弦楽団 第 45 回演奏会 弥生室内管弦楽団 指揮者 小出英樹(79 会員) 弥生室内管弦楽団は昨年、創団 30 周年を迎えましたが、当団にとって 11 月1日は歴史的な特別な一日となりまし た。日本を代表する作曲家である水野修孝氏の大作を初演することができたからです。曲は、ミュージカル「イノセン ト・ムーン」から、作曲者自身が選曲してオーケストレーションを行い、2005 年に完成した全 13 曲から成る交響組曲 「イノセント・ムーン」です。ハードロック風の曲あり、ジャズトリオやビッグバンド風の曲あり、Jポップやヒュージョン風の 曲あり、日本のお囃子や、盆踊りの曲あり、後期ロマン派風の豊かな和声による曲ありで、聴く側を飽きさせない構成 になっています。殊に終曲の「光の音楽」から「愛の復活」に至る部分は圧巻です。このような木管3管、金管4管にド ラムセットやエレキ・ギター、ジャズピアノを含む大きな編成の 60 分にも及ぶ大曲をアマチュアオーケストラが初演す るというのは滅多にあることではありません。 しかし、本番に至るまでの過程は苦難の連続でした。楽譜の量、音符の量も多いので、初演につきものの、写譜の 間違いを正す作業は練習のたびごとに必要でしたし、曲ごとに編成がガラリと変わってしまうので練習はやりづらい部 分がありました。頻出するハイEやハイFを演奏できるトランペット奏者や、オーケストラとの共演に理解のあるドラム奏 者やエレキ奏者を探すも大変でした。13 曲ある組曲の途中で打楽器の入れ替えをしないと楽器がステージに乗り切 らないことも判明しました。ドラムセットやエレキ楽器と共演するのも初めてでしたが、音量のバランスをとるのにも苦労 しました。こんな苦難の連続でしたが、困難が多ければそれだけ達成感も大きくなり、何より作曲者の期待に応えたい、 との想いが本番に向けて全体に高まったのがよかったです。「水野先生の曲を初演するなら」と懐かしい千葉大OB、 OGが何人も演奏を手伝いに集まってくれました。 本番の会場には雑誌「音楽現代」の演奏会・CD批評担当の評論家・西耕一氏やナクソスジャパンの萩生哲郎氏ら が顔を揃え、プレイヤーのテンションも最高潮に高まりました。アンコールで水野先生に指揮台に立っていただき、自 作自演を披露していただいたのも、団員・聴衆の双方にとっても忘れ難い思い出になりました。終演後、水野先生か らは「今年最大の収穫」と評価していただき、西、萩生両氏からも高く評価していただきました。わざわざ京都から聴き に来てくれた熱心な水野音楽のファンからもWebで絶賛され、多くの聴衆から「よかった」と言われたことは団にとって も私個人にとっても大きな喜びとなりました。アマチュアが陥りやすい自己満足でなく、社会的にも意味があり、音楽 的に自分たちも成長できた演奏会になったと感じています。 水野先生は現在 81 才。今年(2015 年)は先生の作品の演奏会が 23 もあり、そのうち何と 11 曲が初演!というご活 躍ぶりです。今夜(11 月 13 日)もオペラシティで「チェロ協奏曲」の初演がありました。今後もますますご活躍いただけ ることを期待するとともに、千葉大 OB、OG がもっと水野先生の音楽会に足を運んで欲しいと思います。音楽会に関 する情報は先生のホームページで確認することができます。 14 ■ 次回演奏会予定 日時:2016 年 6 月 19 日(日)午後 2 時開演予定 場所:第一生命ホール(晴海トリトンスクエア内) 指揮:小出英樹 曲目:伊福部昭/オーケストラとマリンバのための「ラウダ・コンチェルタータ」 シューベルト/交響曲第 8(9)番ハ長調 D944「ザ・グレート」 アモルファス合奏団 早田秀樹 (73 会員、Vn) ■ アモルファス合奏団の活動とインドネシアの音楽事情 早田秀樹 (73 会員、Vn) アモルファスという、音楽団体らしからぬ名称の由来については別途当団の HP をご参照いただくか、或いは演奏 会にご来場のうえプログラムをご一読いただけばわかることなので、敢えて省略致します。 当初は千葉大オケの OB、現役で自然発生的に生まれた団体ですが、以来毎年一回の演奏会を重ね、本年 10 月 には第 34 回を開催致しました。実は第 1 回演奏会の前年の言わば先史時代にごくささやかな演奏会を行っておりま すので、合奏集団としての活動は通算 35 年になり、サラリーマンの会社人生にほぼ匹敵します。 その間には管楽器の方々にお手伝いいただいて何度かフルオケ(せいぜい 2 管)としての演奏会もありましたが、 基本的には弦楽器のみの構成で、メンバーのなかには他オケとの掛け持ちをしている者も多くおりますものの、気心 の知れたメンバーによる、フルオケとは違った種類の緻密な音楽を楽しみたいという高い意識のもと…ホントかな…約 20 名強の弦楽アンサンブルとして今日に至っています。 設立時は大学オケの先輩後輩という関係の人間ばかりだったのですが、やがてトラに行った先のオケからの逆一 本釣りとか、トラに来ていただいた方の強制拉致とかもあり、昨今では年齢はもとより出身母体、職業、好き(嫌い)な音 楽の傾向についても、豊かなバリエーションを持っている集団を形成しています。 メンバーの転勤や出産、子育てなどによる休団・復帰等も経験しつつ、ここ数年はほぼ変わらぬメンバー構成に なっておりますが、これを円熟と言うか、マンネリ、高齢化と言うかはそれぞれの個人の感性に委ねるところではあるも のの、最長老の私が見る限りでは、新曲・難曲への挑戦意欲だけは 視力、聴力、運動能力の経年劣化とは全く無 縁に右肩上がりの傾向を続けています。ま、運動能力の低下は芸術性の向上で補完するとでも言っておきましょうか。 つい先だっての演奏会においてもウィリアム シューマンの交響曲 5 番を取り上げ、ある程度のご評価をいただける演 奏ができたのではないかと自負しています。 なお、特段のメンバー募集は行っておりませんが、ひとまず練習を覗いてみたいとおっしゃる方があれば、山口さ ん経由でも構いませんのでお申し出いただければ歓迎いたします。練習は原則毎月 2 回の日曜日。会場都合で午 前中の練習もかなりの回数あります。よって、終電を気にせず飲み会も可能?? また、毎年秋の定期演奏会(練習開始は 3 月頃)とは別に 2 月頃に団内で室内楽演奏会を行っています。自発的 なグループ構成もありますが、係によるメンバー割り当てによるグループが作られたりもし、弦オケで弾いている時より さらに濃密な丁々発止があって、慣れ親しんでいるはずのメンバーの意外な一面を発見することもあり、なかなかに 面白いものです。近年団内の室内楽活動は、例え強制割り当てのメンバーであってもどのグループも結構高いパ フォーマンスをみせてくれ、前述の意外な一面の発見に嬉しいオドロキが尽きません。時間配分の都合にもよります が、こちらへの参加希望を承る事も可能ですので、どうかよろしくお願い申し上げます。 創設以来の夏の強化合宿は未だに継続中。当初は学生オケの合宿のノリで遊び半分ということもあり、未明に及 ぶカードゲームと早朝テニスが並立したりしていた事もありましたが、近年では寝るほど楽はなかりけりスタイルになり つつあります。 合宿所も最初は当時珍しかったペンション利用でしたが、月並みの食事の内容と設備の貧弱さはいかんともし難く、 私たちはもう学生じゃないんだから、オトナとしての宿泊所を考えよう、ということで、この 10 年は福島のプチホテルを 借り切って ワインとフレンチの夕食、昼は近所で手打ち蕎麦、音は出し放題という、絶好の環境で夏合宿を行ってい ます。 さて私事ではありますが、この春からインドネシアに赴任致しました。以下あまり語られる機会のない当地の西洋音 楽事情についての私見を少々。 自分が住んでいるのはジャカルタ市内の高層アパート。周囲には外国大使館もたくさんある、と言うとかなりおハイ 15 ソな雰囲気が連想されますが、実態は喧騒とカオスに満ち満ちているエリア。当地のアマオケについての事前情報を 収集した限りではきわめて望み薄という事が予めわかっていたので最初からその手の活動は諦めました。実は古都 ジョグジャカルタやバンドンにはそれなりのガクタイがあるらしいのですが、そこに通うのはいささか遠いので専らア パートの自室で Vn の個人練習にいそしんでいます。当然楽器を持っていかねばならず、プロの楽隊ならば航空会 社から特認をもらったり、それなりの費用を払って楽器の持込をしているようですが、こちらはそうもいかないのでケー スに入れた状態では機内持込みサイズ上限を超過するバイオリンを、投げられようが蹴られようが耐えられるように厳 重な梱包をして預託荷物として無事に持ち込み成功。 ジャカルタからの飛行時間が 1 時間半のシンガポールにはいくつかアマオケがあるようなのですが、移動の時間・ 費用もさる事ながら、毎回厳重に楽器を梱包するのがあまりに馬鹿馬鹿しいので、当面ジャカルタの個人練習で我慢 するしかなさそうです。そのジャカルタにはジャカルタシンフォニーオーケストラというプロオケ…だろうとは思います… があります。演奏会は土曜日の夕方に毎月 1 回くらいは開催しているようですが、8 月に初めて聴いてまいりました。 会場はジャカルタシンフォニーホールという専用の場所で、ステージを囲んで席のあるオーチャードタイプ。キャパ 1,400 名。正面にオルガン、周囲の壁は著名作曲家の肖像で取り囲まれており、雰囲気は悪くありません。入場料は 日本円換算で 2,000 円から 10,000 円くらいと、当地の一般的な物価水準からみるとさほど安くない部類です。 自分の聴いた演奏会のプログラムは、前半がハープシコード独奏によるラモーの組曲、後半はレオノーレ序曲 3 番、 ペールギュント組曲、ベト 7。いずれも曲の開始前に奏者或いは指揮者が自ら曲の解説をするという、言わば音楽教 室みたいなもので、初めての珍しい経験でした。 演奏レベルについては敢えて言及を避けますが、せめて指揮者が振りおろしたテンポで弾き始めるくらいの事はし てほしいものです。それでも終楽章の高揚感はさすがにベト 7 だと、曲の偉大さを改めて実感したしだい。演奏終了 後にまだ指揮者がステージ上から引っ込みきらないうちに拍手がなくなってしまうとか、演奏中に通路を移動する客 の足音がするとか、幾ばくかの観客マナーの教育も必要に思えます。ガムランやケチャという独自の音楽が高度に発 達しているこの国において、我々が親しんでいる、或いは親しまされてしまった西洋音楽は、かなり異質なものかもし れません。それこそが「文化」なのでしょう。 次回アモルファス演奏会は 2016 年 9 月 19 日浜離宮朝日ホールにて午後 2 時より開催予定。 曲目については、第 35 回というキリ番と会場に相応しいものとすべく鋭意協議中。多数のご来場をお待ち申し上げ ます。 ■ アモルファス合奏団を聴いて 小倉恵二(事務局長) 10 月 11 日に新宿オペラシティリサイタルホールで開催されたアモルファス合奏団の演奏会にいってきました。アモ ルファス合奏団は 1982 年に千葉大学管弦楽団の卒業生が集まって発足、演奏会は 34 回を数えます。他大学の卒 業生も加えて 20 数名の弦楽合奏団です。 腕の確かな皆さんが集まり、バロックから現代までの幅広い弦楽曲を演奏します。今回は、エルガーの弦楽セレ ナード、コレッリのクリスマス・コンチェルト、ヴォーン・ウイリアムズのトマス・タリスの主題による幻想曲、ウィリアム・ シューマン(Schuman)の交響曲 5 番(弦楽合奏のための)の 4 曲でした。どれもこれも聴きごたえのある曲です。 どのパートも充実した布陣で、Vn はコンマスを 3 名で交代に務め、Vc(ソロ通奏低音やその他の)のどの楽器のトッ プもプルトも曲ごとに入れ替わります。特に Vla の充実が魅力的でした。ピッチ・リズムはもとより息がぴったりあい、Vla らしい豊かな響きを聴かせてもらいました。しっかりした内声をもつと全体の演奏を豊かにしてくれることをみせてくれ ました。出演者の年代は 40 代から 60 代にわたりますが、溌剌とした若さを感じさせる演奏でした。 千葉フィルハーモニー管弦楽団 「市民による第九」特別演奏会 玉川豊彦(84 会員) 千葉フィルハーモニー管弦楽団は、2015 年 12 月に開催される『第 12 回「市民による第九」特別演奏会』に「市民 による第九」フェスティバルオーケストラとして参加します。 ■第 12 回「市民による第九」特別演奏会 日程:2015 年 12 月 6 日(日)14:00 時開演(13:20 開場) 会場:千葉県文化会館 指揮:金子 建志 合唱指揮:大久保 光哉 16 演目:ジョン・ウィリアムズ/「スターウォーズ」より ベートーヴェン/交響曲第 9 番「合唱付き」 市川交響楽団 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」公演 時田 雄 (72 会員) ■ 第 386 回市響「ファミリー交響楽」 精力的な活動をしている市響、次回はオペラ公演です。 日時:平成 27(2015)年 12 月 13 日(日)14:00 開演(13:30 開場) 場所:市川市文化会館大ホール(JR本八幡駅下車) <入場無料> 指揮:大浦智弘 曲目:フンパーディンク/歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 (全曲版・日本語上演) 協力:フィオーレオペラ協会 すみれバレエクラシック 市川市立妙典小学校合唱部 *第一線で活躍しているプロオペラ歌手をゲストにお招きして、バレエ、児童合唱も加わった本格的なオペ ラ公演です。多くの皆様のご来場お待ち致しております。現在市響では、弦楽器を中心にオーケストラ団 員を募集しております。 習志野フィルハーモニー管弦楽団 第 88 回定期演奏会 山口憲次 (67 会員) 日時:2016 年 1 月 17 日(日)14:00 開演(13:15 開場) 会場:習志野文化ホール(JR 津田沼駅前) 入場料:1,000 円(全席自由) 独奏:溝口秀美(オルガン) 指揮:上野正博 曲目:サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナール ラヴェル/マ・メール・ロア サン=サーンス/交響曲第 3 番 ハ短調 作品 78「オルガン付き」 *団員を募集しています。弦楽器を若干名、特に CB。また Fg 奏者が不足しています。 アンサンブル・ベルデ 第 54 回コンサート 伴野 悠士(64 会員) 日時:2016 年 2 月 13 日(土)14:00 開演(13:30 開場) 場所:つくば市ノバホール ホルン独奏:伴野 涼介(読売日本交響楽団) 曲目:W.A.モーツァルト/ディヴェルティメント ニ長調 KV.136 /ホルン協奏曲第 1 番 ニ長調 KV.412 L-E. ラーション/ホルンと弦楽のためのコンチェルティーノ A. ボロディン/弦楽のためのシンフォニア(弦楽四重奏曲第 2 番) *指揮者なしで演奏します。 単独楽器による演奏会 ■ チェロアンサンブルちば 第 16 回演奏会を聴いて 山口憲次(広報担当) 場所:タワーホール船堀小ホール(都営新宿線船堀駅前) 日時:2015 年 10 月 25 日(日曜日)14:00 開演 曲目:F.A.クンマー/2 つのデュオとカプリッチョ第 1 番 F.ドッツァウアー/2 本のチェロのための 3 つ のソナタ第 2 番 A.ピアソラ/アディオス・ノニーノ、リベルタンゴ ショスタコーヴィチ/チェロ協奏曲第 1 番 (独奏:平田昌平) 、弦楽四重奏曲第 8 番より 17 前半は楽しく美しい曲が並んでいてとても楽しめました。ピアソラは結構大変な曲で、激しさと高度の技巧を要求さ れているので驚きました。皆さんとても見事に演奏していました。後半のショスタコーヴィチは、内面的な深さを追及し た演奏で感動的でした。ショスタコーヴィチの音楽を改めて勉強してみたいと聴きながら思いました。平田先生の独 奏が素晴らしかったです。 ■ 西千葉トロンボーン・クラブを聴いて 小倉恵二(事務局長) 9 月 26 日に開かれた、西千葉トロンボーンの第 35 回定期演奏会にいってきました。 西千葉トロンボーンは、千葉大オケの卒業生と現役が 1980 年結成、以来 35 回にわたり演奏会を開いているのです から立派なものです。登録メンバーは 72 年入団生から現役生の 41 期 90 人にわたりますが、出演者は毎回入れ替 わってきています。今回も、10 代から 40 代までの 14 人が分担して演奏しました。 トロンボーンは、金管の中で通常中低音の音域をうけもちますが、アルトからテナー、バス・トロンボーンと大きく3種 あり、トロンボーンのみでも全体として音域がかなり広くとれるものです。同系の楽器のみの合奏だけあって、和音の 溶け合った響きが美しく、はまると一つのオルガンの音のように聞こえるところが魅力です。また男性合唱の密集和音 を聴くような感じといってもよいでしょう。 今回も恒例の全員合奏で始まり、全員合奏のアンコールで締めました。演奏曲目は、トロンボーン・アンサンブルの オリジナル曲あり、交響曲のアレンジ(なんと「幻想」の2楽章)あり、日本歌曲のアレンジあり、宗教曲のアレンジありと、 多彩です。全体を通して女性奏者の演奏が光ったのが印象に残りました。 ■ クラリネット軍団 前号で紹介いたしましたクラリネット軍団。 クラリネットといってもこんなに種類があるのですね。 5 月 13 日の演奏会での一コマです。 *本欄に掲載を希望する当会員の活動する団体はご連 絡ください。連絡の取れている団体を掲載しています。 編集後記 山口 憲次 (67 会員) 今回も皆様の多大なご協力をいただきまして、千葉大学管弦楽団 OBOG 会通信第 30 号を無事発行するに至 りました。有難うございました。 千葉大オケ OBOG 会の会員名簿は 1949 年(昭和 24 年)入学の方々から始まっていますが、今回、名簿上 2 番目の 1950 年に入学された大先輩の西方健太郎様から原稿をいただきました。素晴らしいことだと思いま す。しかもご自身の音楽人生を大変鮮明に記憶され、克明に記述されていることに驚きを覚えました。本当 に有難うございました。ますますお元気にご活躍されることをご祈念いたします。 今回は時間の許す限り、現役のみならず OBOG として諸団体に所属され、活躍している皆様の様子を取材 いたしました。仕事や家事、育児などでお忙しい中、音楽を思う存分楽しんでいらっしゃる皆様方の姿を見 て、大変感動すると同時に大いに刺激を受けることになりました。ホッとなんてしていられない、できるこ とは今やらなくては、と自分自身に言い聞かせることになりました。これからもこうした活動の取材を積極 的に行っていきたいと考えていますので、こんなことをやるよ!とご一報をいただけるとありがたいです。 OBOG 会の HP でもこうした活動にスポットを当ててお知らせしていますので、どんどんご覧くださるよ うご案内いたします。 最後に私事で失礼いたしますが、弥生室内管弦楽団の演奏会で水野さん(水野修孝氏)にお会いでき、し かも大好きな水野サウンドを久々に堪能できたことは、本当にうれしいことでした。私の千葉大オケ人生は 水野さん無しには語れません。とんでもない出来事が山のようにあり、本当に楽しい日々を送ることができ ました。今回、水野音楽の変遷をイノセント・ムーンで懐かしく聴くことができ、わくわくいたしました。 独特のハーモニーが展開していく弦のサウンドには今回も泣かされました。しびれるなー!水野さん、ます ますお元気にご活躍下さいね! 今回はたくさん原稿をいただきましたので、20 ページ特大号になりました。有難うございました。これか らもご協力よろしくお願いいたします。 E-mail [email protected] 山口 憲次
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