平成 27 年夏のボーナス支給計画について

平成 27 年 6 月 17 日
平成 27 年夏のボーナス支給計画について
[ 調査の概要 ]
調査時期
調査方法
対象企業
回答企業数
株式会社
鹿
児
島
銀
行
株式会社
鹿 児 島 経 済 研 究 所
平成 27 年 5 月下旬
郵送法
県内主要企業 500 社
351 社(回答率 70.2%)
【調査結果のポイント】
①夏のボーナスを「支給する」企業は、回答企業数 351 社のうち 235 社(67%)となり、
前年の 71%をやや下回った。
②ボーナスを支給する企業のうち、前年より「増 える」が全体 の 27%と前 年(34%)を下
回った。特に、製造業、建設業で「増える」割合が前年を大きく下回った。
③一人当たりの平均支給額は 30 万 1,711 円(前年は 30 万 7,237 円)。
平成 27 年夏のボーナス支給計画について、「支給する」は 67%と前年(71%)をやや
下回った(図表 1)。一方、「支給しない」は 8%と前年(9%)とほぼ横ばいだった。この春
の賃 金 改 定 計 画 同 様 、本 県 においてボーナス支 給 状 況 の改 善 の動 きは鈍 く、また「未
定」が 25%と前年の 20%よりも増加しており、景気の先行 き不透明感等からボーナス支
給を慎重に見極めようとする企業も多い。
業種別にみると、「支給する」企業の割合は建設業(前年 59%→今年 61%)が前年を
やや上回り、小売業が前年と同水準(同 82%→82%)であったものの、製造業(同 67%
→60%)、卸売業(同 80%→74%)、その他産業(同 73%→68%)が前年を下回った。
また、支給率について、全業種で「月給支給額の 1 カ月分超~1.5 カ月分以下」のウエ
ートが最も大きかった。
一 人 当たりの平 均 支 給 額 を みる と 、 ボーナスが支給される企 業の 93%で前 年 並み
以上の支給が実施される見込みであるが、その割合は前年(95%)をやや下回った。その
うち、前年より「増える」は全体の 27%と前年(34%)を下 回った。個人消費に持 ち直しの
動きがみられる小売業(同 31%→41%)以外の全ての業種で前年を下回った。一方で、
製造業(同 33%→21%)や公共工事が一服した建設業(同 42%→25%)は前年より 10
1
㌽ 以上落ち込んだ。また、「前年並み」は 66%と前年(61%)を上回り、「減る」も 7%と前
年(5%)を上回った。
増加率をみると、「1~3%未満」が 47%と最も多く、前年の 36%から大きく伸びた。一
方で「10%以 上」(17%)、「1%未 満」(5%)は前 年を下 回 った。増 加 要 因 は、「社 員の意
欲向上」が 54%と最も多かった。好業績を反映したものというより、人手不足などを受けた
既存社員の待遇改善という側面も強くなっている。
一 方 、減 少 率 を み る と 「10%以 上 」が 38%と最 も多 く、前 年 は最 も多 かった「3~5%
未満」は 19%となった。減少要因は、「業績が悪化」が 44%と最も多かった。
一人当たりの平均支給額(実額)は、30 万 1,711 円となり、前年(30 万 7,237 円)比
1.8%減少した(図表 2)。業種別では、卸売業が 32 万 6,608 円(前年比 3.2%増)と最も
多く、以下小売業 32 万 2,264 円(同 5.9%増)、製造業 31 万 7,626 円(同 3.6%減)、
建設業 30 万 757 円(同 4.9%増)、その他産業 26 万 2,041 円(同 10.7%減)となり、
製造業、その他産業で前年を下回った。全産業における構成比をみると、「20~30 万円
未 満 」が 34%と最 も多 く、次 いで「10~20 万 円 未 満 」「30~40 万 円 未 満 」(いずれも
18%)となった(図表 3)。
以
【本件に関するお問い合わせ】
上
㈱鹿児島経済研究所( ℡ 099-225-7491)
2
図表1 平成27年 夏のボーナス支給計画
単位:%
その他
全産業 前年 製造業 前年 建設業 前年 卸売業 前年 小売業 前年 産業 前年
支
る
67
71
60
67
61
59
74
80
82
82
68
73
支
月給支給額の1カ月分以下
22
24
19
18
22
23
11
15
26
24
27
33
給
支 〃1カ月分超~1.5カ月分以下
給
率 〃1.5カ月分超~2カ月分以下
43
38
45
30
53
57
45
38
37
40
38
36
18
23
21
34
16
10
22
35
13
12
20
20
17
15
15
18
9
10
22
12
24
24
15
11
今 夏 は 支 給 し な い
8
9
11
13
5
3
2
5
8
9
8
10
未
定
25
20
29
20
34
38
24
15
10
9
24
17
る
27
34
21
33
25
42
32
38
41
31
25
31
の
有
無
一
人
給
す
〃2カ月分超
増
え
1%未満
5
13
8
4
0
7
11
10
0
27
8
19
1~3%未満
47
36
46
33
49
33
34
20
50
46
54
42
3~5%未満
14
13
0
10
13
20
22
30
19
0
15
10
5~10%未満
17
11
15
10
13
13
22
0
25
27
8
10
10%以上
17
27
31
43
25
27
11
40
6
0
15
19
54
49
70
50
33
47
50
50
69
56
43
48
47
57
40
75
67
60
63
50
38
33
43
52
加 社員の平均年齢上昇
9
-
0
-
22
-
25
-
0
-
7
-
要
同業他社と比較して低い
5
3
10
0
11
7
0
10
6
0
0
0
因 給与と賞与の配分見直し
2
-
0
-
11
-
0
-
0
-
0
-
21
16
10
0
11
13
13
10
19
44
43
24
66
61
68
59
75
58
61
55
51
60
69
66
る
7
5
11
8
0
0
7
7
8
9
6
3
1%未満
6
8
0
20
-
-
0
0
0
0
25
0
増
加
率
当
社員の意欲向上
た
り
増
93
業績が向上
その他
の
前
減
平
均
減
少
率
額
並
み
1~3%未満
6
0
14
0
-
-
0
0
0
0
0
0
3~5%未満
19
50
14
40
-
-
0
50
34
67
25
50
5~10%未満
31
34
29
20
-
-
50
50
33
33
25
50
10%以上
38
8
43
20
-
-
50
0
33
0
25
0
業績が悪化
44
75
57
80
-
-
50
100
67
67
0
50
経営体質強化に向けた
減 人件費圧縮
25
17
29
0
-
-
50
50
33
33
0
0
少
社員の平均年齢低下
19
17
14
20
-
-
0
0
0
0
50
50
要
給与と賞与の配分見直し
13
0
0
0
-
-
0
0
33
0
25
0
因
同業他社に比較して高い
6
8
0
0
-
-
0
0
33
33
0
0
その他
31
17
29
20
-
-
50
0
33
33
25
0
支
給
年
注)一人当たりの支給額の増加要因と減少要因は複数回答。増加要因の「給与と賞与の配分見直し」、「社員の平均年齢上昇」は今回調査から追加。
-3-
図表2 一人当たりの平均支給額(実額)
単位:円
全産業
製造業
建設業
卸売業
小売業
その他
産業
301,711
(307,237)
317,626
(329,512)
300,757
(286,594)
326,608
(316,634)
322,264
(304,360)
262,041
(293,505)
※回答企業(153社)の単純平均により算出
※下段の()内の数値は平成26年夏の実績
全
産
業
全産業
27年
製
造
業
製造業
27年
建
設
業
建設業
27年
卸売業
27年
その他産
業
小売業
図表3 一人当たりの平均支給額構成比
27年
卸
売
業
小
売
業
産そ
業の
他
~10万円未満
10~20万円未満
20~30万円未満
30~40万円未満
40~50万円未満
50~60万円未満
60~70万円未満
70~80万円未満
80~90万円未満
90万円以上
5
26年
4
2
26年
26年
26年
26年
27年
12
26年
12
0%
40%
-4-
60%
8
12
12
7
15
22
22
20
20%
15
25
27
5
18
4
15
42
15
4
7 5
7
14
43
11
7
2
4
25
40
5
25
5
12
18
12
35
18
2
17 10 53 13 3 111
19
27
38
12
5
2 2 2 2 4 17 25 21 25 8
10
22
32
17
15
22
28
20
5 1 1
7
11
18
34
18
80%
5
2
2 2
100%