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 5-2 章末問題
※解答は巻末にある別冊「解答と解説」P.16に記載しています。
5-1
問題 プロジェクトスコープマネジメントにおいて、WBS作成のプロセスで行うことはどれか。
ア 作業の工数を算定してコストを見積もる。
イ 作業を階層的に細分化する。
ウ 作業を順序付けして、スケジュールとして組み立てる。
エ 成果物を生成するアクティビティを定義する。
平成24年秋 問51
5-2
問題 図に示すアローダイアグラムは、あるシステムの開発作業を表したものである。クリティカ
ルパスはどれか。
凡例
I
24
K
10
J
13
所要日数
7L
N
3
M
5
5
ア A→B→G→L→N
イ A→B→H→K→N
ウ A→C→E→G→L→N
エ A→C→I→N
平成26年秋 問52
プロジェクトマネジメント
F
15
H
章
4
7
第
A
5
B
15 E 8
C
10
D
作業
G
12
324
5-3
問題 システムを構成するプログラムの本数とプログラム1本当たりのコーディング所要工数が
表のとおりであるとき、システムを95日間で開発するには少なくとも何人の要員が必要
か。ここで、
システムの開発にはコーディングの他に、設計やテストの作業が必要であり、そ
れらの作業の遂行にはコーディング所要工数の8倍の工数が掛かるものとする。
プログラム
の本数
プログラム1本当たりの
コーディング所要工数(人日)
入力処理
20
1
出力処理
10
3
計算処理
5
9
ア 8 イ 9 ウ 12 エ 13
平成26年秋 問54
5-4
問題 表は、1人で行うプログラム開発の開始時点での計画表である。6月1日に作業を開始し、
6月16日の終了時点でコーディング作業の25%が終了した。6月16日の終了時点で残って
いる作業は全体の約何%か。ここで、開発は、土日を除く週5日間に行うものとする。
作業
計画工数
完了予定日
仕様書作成
2日
6月 2日(火)
プログラム設計
5日
6月 9日(火)
テスト計画書作成
1日
6月10日(水)
コーティング
4日
6月16日(火)
コンパイル
2日
6月18日(木)
テスト
3日
6月23日(火)
ア 30 イ 47 ウ 52 エ 53
平成21年春 問53
5-5
問題 表の機能と特性をもったプログラムのファンクションポイント値は幾らか。ここで、複雑さ
の補正係数は0.75とする。
個数
重み付け係数
外部入力
ユーザファンクションタイプ
1
4
外部出力
2
5
内部論理ファイル
1
10
外部インタフェースファイル
0
7
外部照会
0
4
ア 18 イ 24 ウ 30 エ 32
325
平成25年春 問53
問題4-10 解答
イ
解説 リファクタリングとは、外部からソフトウェアを呼び出す方法を変更せずに、ソフトウェアの中身
(ソフトウェアコード)
を変更することでソフトウェアを改善する手法のことである。外部仕様を変
更することなく、プログラムの内部構造を変更するので、ソフトウェアの保守性を高めることがで
きる。
ア:ペアプログラミングの説明である。
ウ:テスト駆動開発の説明である。
エ:プロトタイピングの説明である。
問題4-11 解答
エ
解説
すでに完成しているプログラム
(ソフトウェアコード)
やデータベースシステムの定義情報などを解
析して、そのしくみや仕様などの情報を取り出す手法
(UMLのクラス図を生成するなど)
は、リバー
スエンジニアリングである。システムの保守を確実に行うには、ソフトウェア設計書などの文書が
必要であるが、ソフトウェア設計書などの文書が存在しない場合はリバースエンジニアリングが有
効である。
ア:バックトラッキングとは、ある解を求めるための手順を試し、解が得られないと判明した時点
でひとつ手前に戻って、ほかの手順で解を求めながら可能性のあるすべての手順を順番に試し
ていく手法のことである。
イ:フォワードエンジニアリングとは、しくみや仕様を明確にした上でソフトウェアコードを作成
する手法のことである。
ウ:リエンジニアリングとは、まずリバースエンジニアリングを行って既存システムを解析した上
で設計情報を復元し、そのあとにフォワードエンジニアリングを行って、設計情報をもとにし
た新しい仕様を盛り込んでソフトウェアを開発することである。
第5章 プロジェクトマネジメント
問題5-1
解答
イ
解説
プロジェクト・スコープ・マネジメントとは、プロジェクトの最終的な成果物
(成果物スコープ)
と、
成果物を得るために必要な作業範囲
(プロジェクトスコープ)
を明確にし、プロジェクト全体を通じ
てこの2つの関係を管理していくことである。
プロジェクトマネジメントの世界標準といわれるPMBOK
(ピンボック)では、プロジェクト・ス
コープ・マネジメントの活動として、スコープ・マネジメント計画、要求事項収集、スコープ定義、
WBS作成、スコープ妥当性確認、スコープ・コントロールのプロセスを含む。
このうち、WBS作成のプロセスでは、プロジェクトの作業範囲を詳細な作業項目に細分化し、階層
的に構造化した図表
(WBS)
を用いる。これによって、作業をトップダウン方式で細かく分割するた
め、作業管理がしやすくなる。
ア:プロジェクト・コスト・マネジメントのコスト見積りのプロセスで行う。
ウ:プロジェクト・タイム・マネジメントのアクティビティ順序設定のプロセスで行う。
エ:プロジェクト・タイム・マネジメントのアクティビティ定義のプロセスで行う。
16
問題5-2
解答
ウ
解説
クリティカルパスとは、プロジェクトの目的を達成させるための日程計画において、全体の日程の
中で最も作業日数のかかる経路のことである。クリティカルパスのいずれかの作業に遅れが生じる
と、プロジェクト全体の致命的な遅延につながるため、特に注意して管理する必要がある。
経路は6つ存在する。各経路とその所要日数は、次のとおりである。
A→B→G→L→N
:5+15+12+7+3=42日間
A→B→H→K→N
:5+15+7+10+3=40日間
A→C→E→G→L→N
:5+10+8+12+7+3=45日間
A→C→E→H→K→N
:5+10+8+7+10+3=43日間
A→C→I→N
:5+10+24+3=42日間
A→D→F→J→M
:5+4+15+13+5=42日間
したがって、
最も作業日数のかかる経路はA→C→E→G→L→Nの45日間となり、
この経路がクリティカル
パスになる。
問題5-3
解答
イ
解説
工数とは、システム開発などで必要とする作業量のことであり、一般的に人日や人月という単位で
表される。1人が1日で行う作業を1人日といい、1人が1か月で行う作業を1人月という。
作業に必要な要員数は、
「システム開発全体の所要工数÷期間」
で求めることができる。
各処理のコーディング所要工数は、次のように求めることができる。
入力処理のコーティング所要工数:20
(本)
×1
(人日)
=20
(人日)
出力処理のコーティング所要工数:10
(本)
×3
(人日)
=30
(人日)
計算処理のコーティング所要工数:5
(本)
×9
(人日)
=45
(人日)
よって、コーディング所要工数は、20
(人日)
+30
(人日)
+45
(人日)
=95
(人日)
になる。
コーディングの他に設計やテストの作業が必要であり、それらの作業にはコーディング所要工数の
8倍の工数が掛かるため、システム開発全体の所要工数は、95
(人日)
+95
(人日)
×8=855
(人日)
に
なる。
したがって、855人日掛かる作業を95日間で開発するには、855
(人日)÷95
(日間)=9
(人)の要員
が少なくとも必要となる。
問題5-4
解答
イ
解説
全体の計画工数は、各作業の計画工数の合計値であり、次のように求められる。
2日+5日+1日+4日+2日+3日=17日
コーディング作業は4日間であり、そのうちの25%が終了しているので、6月16日終了時点までの作
業日数は、次のように求められる。
2日+5日+1日+
(4日×0.25)
=9日
したがって、
残っている作業の全体に対する割合は、
(17日-9日)
÷17日=0.4705…≒47%となる。
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