下水道作品コンクール入賞作品集 - 公益財団法人 神奈川県下水道公社

平成26年度下水道作品コンクール
作 文 の 部
ポスターの部
書 道 の 部
公益財団法人
は じ め に
下水道は、私達が生活する中で使った水を、汚水管を通して下水処理場へ運び、処理
場できれいにして自然界に戻すことで川や海を守っています。また、雨が降ったときに
は、雨水管に雨水を集めて川や海に流すことにより街を浸水から守るなど、私達が健康
で文化的な生活を送るために大切な役割を果たしています。
しかし、高度成長期に建設された多くの下水道の施設は、老朽化が進み更新の時期を
迎えていますが、財政的に厳しい状況にあり、計画的な施設の更新が難しくなっていま
す。
下水道は、普段目に見えず人々の注意を引くことはあまりありませんが、快適でうる
おいに満ちた街づくりのために、なくてはならない大切なものです。
そこで、下水道の役割や重要性について、もっと多くの人々に理解していただこうと
公益財団法人神奈川県下水道公社ではさまざまな普及啓発活動を行っております。
この下水道作品コンクールもそうした活動の一環として、毎年相模川・酒匂川流域下
水道につながっている市と町の小学校4年生を対象に作文・ポスター・書道の作品募集
を行っているものです。なぜ小学校4年生かといえば、この学年で始めて下水道のこと
を勉強することになっているからです。
今回、応募いただいた作品も例年に劣らず力作ぞろいで、総応募数は、昨年を大きく
上回り5,045点と多くの応募がありました。
この入賞作品集では、その中から最優秀賞3点、優秀賞9点、入賞58点の合計70
点を紹介していますが、皆さんは下水道について大変よく勉強され、環境などへのやさ
しい思いや環境を良くするための取組みをしていきたいという気持ちを持っていること
が良くわかり、非常にうれしく思いました。そして入賞作品からは、下水道について学
んだこと、実際に見たり聞いたりしたときの感想やおどろきが、より一層素直に、そし
て力強く伝わってきました。
ここに入賞作品集を作ることができましたことに厚くお礼申し上げます。また、担任
の先生方、保護者の皆様、そして市町の担当者の方々、さらには審査をしていただいた
先生方のご指導、ご協力に深く感謝いたします。
公益財団法人神奈川県下水道公社 理事長 藤
井 良 一 1
下水道作品コンクール
入賞者一覧
作文の部
(入賞者数 10 人)
(敬称略)
最 優 秀 賞 (1) 南足柄市立北足柄小学校
大 野 水々紅
……………
6
優 秀 賞 (3) 平塚市立なでしこ小学校
倉
屋
夏
樹
……………
8
厚木市立依知小学校
鏑
木
朱
莉
……………
9
開成町立開成小学校
遠
藤
灯
……………
10
入 賞 (6) 小田原市立矢作小学校
大 木 ひまわり
……………
11
伊勢原市立桜台小学校
小金井 拓 望
……………
12
座間市立入谷小学校
武
月
……………
13
大磯町立大磯小学校
真 間 咲也子
……………
14
中井町立中村小学校
小
泉
周
生
……………
15
愛川町立半原小学校
武
川
遥
奈
……………
16
2
次
美
ポスターの部 (入賞者数 20 人)
(敬称略)
最 優 秀 賞 (1) 藤沢市立富士見台小学校
古
旗
慈
章
……………
18
優 秀 賞 (3) 藤沢市立大鋸小学校
嶋
村
朱
里
……………
19
厚木市立厚木第二小学校
池
内
健
利
……………
20
開成町立開成南小学校
渡
辺
環
奈
……………
21
入 賞 (16) 相模原市立広陵小学校
小
池
彩
花
……………
22
相模原市立大沼小学校
中
島
浩
希
……………
22
平塚市立松原小学校
小
島
詩
葉
……………
22
藤沢市立鵠南小学校
遠
山
苺
……………
22
小田原市立芦子小学校
丸
山
大
翔
……………
23
野
誉
……………
23
小田原市立早川小学校
厚木市立毛利台小学校
秋
田
愛
絵
……………
23
伊勢原市立成瀬小学校
小
野
汐
莉
……………
23
伊勢原市立伊勢原小学校
石
垣
遙
夏
……………
24
伊勢原市立比々多小学校
小
倉
楓
加
……………
24
海老名市立杉本小学校
綿 貫 ひなた
……………
24
海老名市立上星小学校
中
野
歩
……………
24
座間市立ひばりが丘小学校
松
尾
彩
耶
……………
25
綾瀬市立北の台小学校
田
中
美
鈴
……………
25
大井町立上大井小学校
山
口
真
拓
……………
25
愛川町立田代小学校
本
間
寛
大
……………
25
3
書道の部
(入賞者数 40 人)
(敬称略)
最 優 秀 賞 (1) 大磯町立国府小学校
田 中 萌乃佳
……………
27
優 秀 賞 (3) 平塚市立花水小学校
福 富 一 華
鴛 海 萌
寺 分 愛香音
……………
……………
……………
28
29
30
入 賞 (36) 相模原市立麻溝小学校
座 間 栞
岡 林 暁 矢
飯 島 爽
市 川 万 葉
森 井 将 紘
裏 岡 映 美
千 葉 捺 央
建 東 拓 実
黒 田 日 和
高 山 由 唯
玉 木 隼 丈
椎 野 梨 子
澤 田 真 悠
青 木 穂 花
浪 瀬 涼 々
石 川 栄 美
小 田 花 音
磯 田 樹
生 沼 和 真
三 橋 大 地
大 庭 実 咲
堀 渡 彩 花
森 山 花 凛
関 川 理 沙
菅 野 あかり
佐 藤 千 隼
木 村 桃 歌
石 井 美 羽
外 濱 優 芽
加 藤 佑 夏
平 野 礼
野 秋 健 太
鍵和田 三 貴
門 松 亜 美
近 勢 奈 那
大 貫 来 桃
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
……………
31
31
31
31
32
32
32
32
33
33
33
33
34
34
34
34
35
35
35
35
36
36
36
36
37
37
37
37
38
38
38
38
39
39
39
39
小田原市立富士見小学校
秦野市立末広小学校
相模原市立橋本小学校
平塚市立神田小学校
藤沢市立鵠洋小学校
小田原市立矢作小学校
小田原市立三の丸小学校
小田原市立町田小学校
茅ヶ崎市立梅田小学校
茅ヶ崎市立梅田小学校
茅ヶ崎市立梅田小学校
秦野市立末広小学校
秦野市立末広小学校
厚木市立清水小学校
伊勢原市立大田小学校
海老名市立今泉小学校
座間市立栗原小学校
座間市立栗原小学校
南足柄市立岡本小学校
南足柄市立岡本小学校
南足柄市立向田小学校
南足柄市立福沢小学校
綾瀬市立綾南小学校
寒川町立旭小学校
大磯町立国府小学校
大磯町立国府小学校
二宮町立山西小学校
二宮町立山西小学校
二宮町立二宮小学校
中井町立井ノ口小学校
中井町立井ノ口小学校
大井町立大井小学校
大井町立大井小学校
松田町立松田小学校
山北町立川村小学校
開成町立開成南小学校
愛川町立田代小学校
4
平成26年度下水道作品コンクール審査委員
(審査委員構成)
総 括
公益財団法人日本教育公務員弘済会
神奈川支部
作 文
長 瀬 欣 之
元川崎市立小学校長
元川崎市小学校国語研究会会長
ポスター
支 部 長
白 井 達 夫
元横浜市小学校図画工作研究会長
元大学教授/
(現)版画作家
佐々木 孝
公益財団法人日本教育公務員弘済会
神奈川支部
書 道
専任幹事 渡 部 重 義
元横浜市教育委員会スクールスーパーバイザー
(現)
書道家
磯 村 嘉 道
公益財団法人日本教育公務員弘済会
神奈川支部
常任幹事 酒 井 宏
5
作文の部 <応募作品111点>
最優秀賞 (1 点)
『大切な下水道』
最優秀賞 南足柄市立北足柄小学校
おお
の
な な い ろ
大 野 水 々 紅
「じゃまだなぁ、これ。」
外の水道の流し台にある、へんな形のあみ。くつをあらったり、金魚の水そうをあ
らったりすると、すぐにゴミがたまってつまってしまうこのあみを、わたしはじゃま
だなぁと思って、いつもはずして使っていたのです。
でもこのあみは、下水道にゴミを流してつまらせたりよごしたりしないように、茶
こしとはり金をかいぞうした、じいじの手作りスペシャルあみだったのです。わたし
は今までどれだけのゴミを流して下水道をよごし、しょ理場にめいわくをかけていた
のだろう、と反せいしました。もちろん、知っていれば、こんなことはしませんでし
た。下水道について知しきがなかったことが、わたしをそうさせていたのです。知る
ことは考えることです。むずかしいことではありません。
きれいな水がつかえることが、あたりまえな国に生まれたわたしは、水がどこから
きてどこへ行くのかを、考えたこともありませんでした。外から帰ったら手をあらう
んだよ、水はきちんと止めるんだよ、と教えるのと同じように、もっと小さいうちか
ら水の仕組みについて教えてあげたら、みんなも水と、つかった水が流れる下水道
を、もっと大切にするのではないかと思いました。
わたしが流してしまった水とゴミは、どうなったのか調べてみました。つかった水
は、地面の下にある下水管を通って、しょ理場へ流れていきます。しょ理場では、ま
6
ず、ちんさ池で大きなゴミやすなを取りのぞいてから、最初ちんでん池に送り、さら
に小さなゴミやすなやカスを取りのぞきます。次に、反のうタンクのび生物の力をか
りて、水のよごれを大きなかたまりにしてしずめます。そして、最終ちんでん池でき
れいになった水は、消どくされてやっと、海や川へもどることができます。わたした
ちがほんのいっしゅんで使った水たちの、長い長い旅です。
下水道には、使った水をきれいにして海や川へもどすこと以外に、まだはたらきが
ありました。下水管をお水用と雨水用に分けて、大雨からわたしたちの生活を守って
くれています。さい近、「ゲリラごう雨」という言葉をよく聞きます。とつぜん、大
雨がふることがよくあります。大雨でも、家や道路が水びたしにならないのは、雨水
が雨水管へと流れていってくれるからです。もしも、雨水管がなかったらと考える
と、ゾッとします。大雨のたびに、坂道がウォータースライダーみたいになったり、
庭がプールみたいになったりしたらとてもきけんです。たくさんの人がけがをした
り、事こがおきたりするかもしれません。水道の水と同じように、「どこかへ流れて
いってる」としか思っていなかったけれど、雨水も下水道へ流れていると知っておど
ろきました。
わたしたちの生活は、下水道にささえられています。わたしは、下水道を大切にし
ます。下水道を守ることが、わたしたちのえい生的で安全なくらしを守ることにつな
がるのだと思いました。
7
優 秀 賞 (3 点)
『下水道の問題を解決するために』
優秀賞 平塚市立なでしこ小学校
くら
倉
や
屋
なつ
夏
き
樹
ぼくの家族は登山が好きで、よく山に登るのですが、計画する時「飲み水をどれくらい持って行くか」
考えています。飲み水は体に必要なのでできるだけたくさん持って歩きたいけれど、荷物が重たくな
ってもいけないからです。また、山に行くとぼくはいつもトイレがくさいので困ります。ところが「バ
イオマストイレ」というトイレに出会って、び生物を使ってしにょうを分解させる技術に感動したこと
がありました。
下水道の事をいろいろと調べていくと、
「日本は科学技術が発達していて、衛生環境が整っているん
だなぁ」と、山の生活を思い出しながら考えました。
日本国内の下水道の普及率はおよそ 70 %で、ぼくの住んでいる平塚市は 96 %だそうです。下水道
がない地いきが今の日本でもあるということに、ぼくは少しおどろきました。下水道のない地いきの
人達が衛生的な生活を送れているならよいですが、困っていたとしたら、早く整えてあげたいです。
下水道が普及し始めたのは、両親がぼくの年れいの頃だそうです。当時は「合流式」といって雨水も
生活排水も一緒に下水処理場に送られるものだったようです。下水管を地下に通す作業は、想像する
だけでいろいろな人の協力が必要だと思います。でも、当時のその「合流式」は、豪雨の時に下水処理場
の処理能力をこえてしまい、汚水がそのまま放流されたり街中にあふれたりと、後々問題になりまし
た。それが改善されて「分流式」という雨水と汚水を分けた下水道の仕組みが考えられ、導入されてき
ています。このように時代と共に予想しきれなかった環境の変化にも、下水道を管理している人達は
考えて対さくをとっていかなければならないのは大変だと、ぼくは考えさせられました。
また、下水処理のかていで「活性汚泥」というび生物の集合体を使うのですが、ここでも最近下水道が
普及した事で新たに問題が起こっています。役目を終えたび生物達の「汚泥」が廃棄物として大量に出
てしまう事です。しかし、それも科学技術で解決方法をさがそうとしています。使えなくなった汚泥
をメタンガスに変かんしてエネルギー資源にする事や、建物の材料にコンクリートのようにして使う
とか、農作物のひりょうにするなどの方法です。発想やそれを形にする力がすごいと思います。
海に囲まれた日本で、その海からとれた魚を食べて生活しているぼく達は、水をきれいにたもってい
かなければぼく達自身が困ります。そのような面からも、下水道は重要な社会の仕組みの一つです。
その仕組みを守り、川や海をきれいにするためにぼくができる事は何かと考えてみました。まず思い
つくのは下水道に流す水を少しでもへらす事です。例えば、庭の花や野菜にやる水は雨水をためたも
のや米のとぎ汁を利用しようと思います。また、冬には浴そうにお湯をためて体をあたためる方が家
族四人だとシャワーより水を使わない、という事もけいけんしてわかっているので実行しています。
ほかには汚水を作らないようにする事です。食べ残しの牛乳でも、流すと下水処理が必要です。しょ
う油も同じです。ソースやカレーは油分を多く含むので新聞紙でぬぐってから洗うことで、洗ざいの
量をへらすことができます。
「ぼくのできる事」を考えていくと山での生活に似ていると思いました。みんな、山だと気を付けま
す。限られた環境の中で水を大切に使います。ぼく達は、普だんの生活でも、
「水は限られた資源」と意
識して、大切に使うことが必要だと思います。下水道は地下にあるので目に見えないけれど今回調べ
ていくうちに支えてくれる人達の姿が見えてきました。その人達に感しゃし、自分にできることをや
っていきたいと思います。
8
『下水道が教えてくれたこと』
優秀賞 厚木市立依知小学校
かぶら
鏑
き
あか
木 朱
り
莉
わたしは生まれてから今日まで、水を使わなかった日は一日もありません。朝起きてからね
るまでの間に、何度も水を使う場面があります。生活にぜったいに必要なその水がどこからや
ってくるのか学校で勉強したのをきっかけに、今度は使った水がどこへ流れていくのか気にな
るようになりました。お母さんに聞いてみると、その水は下水管を通って、下水しょ理場に流
れていくことがわかりました。そしてわたしは下水道のことを知り、もっとくわしく調べるた
めに夏休みを利用して小田原にある酒匂管理センターの下水道教室に参加してみることにしま
した。そこでわたしは今まで知らなかったたくさんのことを学びました。
まずわたし達が使ったよごれた水は、しょ理場でいくつかの機械を時間をかけて通りながら
きれいにされ、川や海に流されていることを知りました。初めに、ちんさ池や最初ちんでん池
で大きなゴミや小さなゴミ、すななどを取りのぞいただけでも、かなり水はきれいになるそう
です。ということは、下水の中にゴミがたくさん入ってしまっているということなので、気を
つけないといけないと思いました。一番おどろいたことは、反のうタンクで目に見えないほど
小さいび生物が、よごれを食べて水をきれいにしていることです。その種類の多さにもびっく
りしました。び生物のすがたをけんびきょうで見せてもらいましたが、正直言うと形と動きが
少し気持ち悪かったです。でもわたし達が出したよごれを食べてくれているので感しゃしなけ
ればいけないなと思いました。
しょ理場のしせつの中も見学させてもらいました。ちんさ池や最初ちんでん池をのぞいた
時、ういているゴミとにおいで思わず鼻と口を手でふさいでしまいました。でもそれはわたし
達がよごした水のにおいなのです。ふだんはフタがしてあるそうですが、においをすい取る管
が取り付けてあり、においを消すしょ理をしてから外に出す工夫をしているそうです。たしか
に、しせつの外は全くにおいがしませんでした。しき地内に、だれでも利用できる広くてきれ
いない公園がつくられていたり、しょ理場の周りに住んでいる人達にもやさしいしせつだなと
思いました。
勉強になったことは他にもたくさんあります。下水道は二十四時間止めることができないと
いうこと。止めるとよごれた水がぎゃく流して、あふれてしまうからです。そうじ、点けん、
しゅう理も、機械を動かしたまま行うのでとても大変だそうです。二十四時間交代で働いてく
れているしょく員さんがいることもわすれてはいけないと思います。
それから、下水がしょ理場にたどり着いてから川にもどされるまで、半日以上かかるという
こと。四〜五分で二十五メートルプール一ぱい分も下水をしょ理しているそうです。わたし達
が水をむだ使いすればするほど、しょ理をするのが大変になってしまいます。
わたしは下水道教室に参加して本当に良かったです。毎日わたしがきれいな水を飲むことが
できるのも、きれいな川や海で遊ぶことができるのも、当たり前ではないことに気付くことが
できたからです。そして、今の清けつで安全なくらしがあるのも下水道のおかげだと知りまし
た。下水が昔のようなドブではなく、地面の下の下水管を通ることで、においも、虫やばいき
んの発生もなくなり、病気になる人がへりました。人が長生きできるようになったのは、昔よ
り食べ物や薬が良くなっただけではなく下水道の力もとても大きいと思います。
よごれた水を全く出さずに生活するのは無理です。でもこれからは、できるだけよごさない
ように努力したり、水をむだ使いしないように気を付けたいと思います。みんなで、きれいな
日本の水を守っていきたいです。
9
『水の中の小さな友達』
優秀賞 開成町立開成小学校
えん
遠
どう
藤
あかり
灯
私の住んでいる開成町には、酒匂川という川が流れています。自然の多い酒匂川には、六月
からあゆつりをする人がたくさん見かけられます。あゆは、きれいな水の川にしか住めませ
ん。その川には、小さな小さな友達がいます。小さな友達は、川の水をきれいにする仕事をし
ています。それは、私たちの暮らしに無くてはならないものなのです。
私たちが使った水、すなわち下水はまず下水処理場へ行き、きれいにされて海へ流されま
す。次に、その海の水がじょう発し、雲になります。その雲から雨が降って、雨は地中にしみ
込んで地下水となり、私たちの元へ戻ってきます。このように水のじゅんかんによって、私た
ちの使った水は、洗われたお皿のようにくり返し使われます。このような仕組みが自然にある
なんて私はびっくりしました。一回使った水がまた戻ってくるなんて、これまで考えたことも
ありませんでした。
昔は、森や川が下水道の役わりをしていました。雨がふったら森の地面にしみこみ、一気に
雨水があふれ出ることがなく、少しずつ水をしみ出して川に流れ出ていました。
また、昔の家庭ではお米のとぎ水はふきそうじに使い、さらに残ったものは植木にあげるな
どいろいろ工夫をしていました。このように、水を大切に使っていたため、排水がほとんど出
なかったそうです。だから、川の水もきれいでした。
しかし、今は森の数が減り、道路も土ではなくアスファルトやコンクリートになってきてい
ます。また、人口が増えてきたため、家庭からの排水も多くなって川が汚れてしまい、森など
の自然の力だけでは水をきれいにすることが出来なくなってしまいました。
だから、下水処理場が必要になったのです。そして、下水処理場の反応タンクという所で水
の汚れを食べてきれいにしてくれるのが川にも住んでいる小さな友達、微生物です。微生物
は、水の汚れをえさにして生きています。反応タンクの底から酸素を送り込むと、微生物は元
気になり、綿のような大きなかたまりになって沈みやすくなります。そして、最終ちんでん池
で大きなかたまりになった微生物は水の底に沈んで、きれいな水になります。
微生物たちは、カメレオンのような形の物もいれば、おまんじゅうのような形の物、それか
らちょっとこげたバナナのような形の物などもいます。
このいろいろな形の微生物が元気に動いているところを下水処理場で見せてもらい、とても
おどろきました。そして、この働き者の微生物がいるから水がきれいになると知って、感動し
ました。
みんなが水を汚さない、汚れた水を流さないことを心がければ、もっときれいな水を自然に
返すことができると思います。
私たちのすぐ近くにいる、小さな友達の働きに感謝しながら水を大切に使っていきたいと思
います。
10
入 賞 (6 点)
『よみがえる水』
入 賞 小田原市立矢作小学校
おお き
大 木 ひ ま わ り
わたしは、8月2日、下水道教室に参加しました。どうやって下水をきれいにするのか。きれい
になった水はどこへ行くのか。ずっとぎ問に思っていました。まず、職員の人から話を聞きまし
た。水道が止まると「断水」、電気が止まると「停電」、でも、下水道は止められない。365日ずっ
と動いていて、流れている下水の中に入ってきかいの修理をすることもあると聞き、大変だと思い
ました。下水道のはたらきは、まず、家庭や工場から流されるよごれた水は、下水しょ理場に集め
られ、きれいな水となって帰されるので川や海がよごれずにすみます。また、雨が多い日本では、
雨水から家や道路を守るために下水道がはたらいています。なので、大雨でも安心してくらすこ
とができます。そして、水洗トイレが使え、かいてきなくらしができ、きたないドブが無くなり、え
い生的で美しいまちをたもってくれています。こうした下水道のはたらきを知って、下水道は、わ
たしたちの生活になくてはならない物だと強く思いました。
次にビデオのかんしょうをしました。江戸時代は、家が少なく、田んぼが多い。道路もほそうさ
れていない。水が地下へしみこみやすく、森が下水道のかわりをしているのが分かりました。便
やにょうは、ひりょうに使っていて川へ流さず水がよごれませんでした。
今は、人口もふえ、家がふえ、道もほそうされ、森も少なくなって、自然の力だけでは、水をきれい
にすることができなくなってしまいました。下水道は、森にまけない力をはっきしてくれていま
す。ビデオを見て、下水道ができると、水がよみがえり、自然も生きかえることが分かりました。
はんに分かれて、まず、水質実験をやりました。パックテストという物で、白いこなの薬品が入
ったスポイトで、まず、下水を入れて、四分まちました。すると、水が黄緑色になり、
「かなりよごれ
た水」ということが分かりました。同じようにしょ理水を調べると、ピンク色になり、
「きれいな
水」ということが分かりました。この実験をやって、色で水のよごれが分かり、おもしろかったで
す。
次は、しせつ見学をしました。まず、ちんさ池を見て、次に最初ちんでん池、次に反応タンク、次
に、最終ちんでん池、次に消毒しせつ、最後に、おでいしょうきゃくろを見ました。見学中、職員の
人が、下水しょ理場は、めいわくしせつなので、近所の人たちに、においを出さないように、かっせ
いたんでにおいを消していたり、しょ理場の上を公園にして開ほうしていることを聞いて、わたし
は、職員の人たちは、気をつかっているんだなと思いました。小田原メダカの池も見ました。しょ
理した水で、元気におよぐメダカを見て、生物にも、人間にも、きれいな水はひつようだと思いまし
た。
最後に、けんびきょうで、水をきれいにする小さな生物たち(活性汚泥生物)を見ました。「コレ
プス」
「マクロビオツス(くまむし)」
「ケントロビキシス」をわたしは見ました。こんな小さな生物
たちが、水をきれいにしてくれるなんてすごいと思いました。いつも見ている酒匂川の10%の
水がしょ理場の水であること、9月10日の日が下水道の日であることも知りました。
水をむだづかいせず、水をよごさない工夫をし、住みよい町づくりに一人一人が協力していけた
らいいと思いました。わたしは、下水道教室に参加して、下水道はかせになりました。そして、下
水道のおうえんだんとなって、まわりの人びとに下水道の大切さを知らせていきたいと思います。
「みんなで協力して、きれいな水を未来にのこそう。」
11
『下水道の大事さ』
入 賞 伊勢原市立桜台小学校
こ
がね
い
たく
み
小 金 井 拓 望
何で下水道について調べたかというと、わからないことがいっぱいあるからです。
下水しょ理場はたいてい川のそばにあるそうです。川にそって太い下水道管がうめられてい
て、家から出た下水を管に流しこめば、川の下流の方に自ぜんに流れていきます。
下水道の仕組みは、まずいろんな所からたくさんの下水や雨水が流れてきます。それを沈砂
池ポンプ棟で、水の中の砂や大きなゴミをとって最初沈殿池に送ります。下水をしずかに流し
て、小さなゴミやドロをしずめます。次にエアレーションタンクで下水にび生物と空気を加
え、その働きでよごれをしずみやすいかたまりにします。最終沈殿池に水を流して、しずみや
すくなったよごれのかたまりをしずめ、水を消どくし安全なじょうたいで川に流します。
こんな仕組みを考えた人はすごいなと思います。あとび生物をいれるなんておどろきまし
た。それに何度もゴミを取りのぞく工ていは、とても大変な作業だと思います。そのゴミはも
やしたり、うめ立ててしょ分しています。水をきれいにする事ばかりだと思っていたので、ち
ょっとびっくりしました。
ではもし、下水道がなかったらどうなんだろうか。町中がきたない水であふれて、くさくな
りふつうに歩けなくなります。変な病気がはやり、生活がこんらんすると思います。
下水の水は、もとは水道の水です。そのもとは、じょう水場に取りこんだ川や湖の水です。
ということは、下水道も川や湖、海とつながっています。ちょっとでもよごれていたら、海に
流れて魚が死んでしまいます。川や海で遊ぶ事もできなくなってしまします。だから下水道に
流す水は、あまり汚さないようにしなくてはいけないのです。ぼくの家では、料理の油は流さ
ない、洗たくの洗ざいは必要以上使わない、とお母さんが言っていました。ちゃんとルールを
守り、自ぜんを大切にする事が大事だなと思いました。
ぼくは下水道の事を知っていろんな事が分かり、下水しょ理がどれだけ大事が分かりまし
た。下水道は全ぜん目立たない所にありますが、実はぼく達の生活になくてはならないもので
す。そのそんざいをわすれずに、ぼくのできる事、「下水道に流す水はあまりよごさないよう
にする」をやろうと思います。
ぼくの住んでいる町ではすべての家が下水道とつながってはいないそうです。理由はわかり
ませんが、とてももったいない事だと思います。外国に目を向ければ、さらに多くの人達も使
っていないそうです。せいけつな生活をするためにも、美しい自ぜんを守るためにも下水道の
役わりは大きいです。もっとたくさんの人びとが、下水道の事を知ってくれればいいなと思い
ます。社会のじゅ業でも勉強して、しょ理場も見学できるそうなので、今から楽しみです。
12
『下水道教室に参加して』
入 賞 座間市立入谷小学校
たけ
武
つぐ
み
次 美
づき
月
わたしは、夏休みを利用してお父さんと下水しょ理場でおこなわれた下水道教室に参加して
きました。参加するまでにホームページなどの資料を印刷してノートにはりつけたりしてまと
めてみたり、家の周りや外出先でマンホールの写真をとったりもしました。資料だけではあま
りわからなかったけれど、見学に行ってみると説明を聞きながら、実さいに見ることができた
のでわかりやすかったです。
昔は土の中にお水を通すことで、び生物がきれいにしていましたが、今は道路などがほそう
されていることと、家や工場からでるお水もふえたので下水しょ理場ができました。そしてト
イレを水せん化することで街をせいけつにたもつ役わりもしています。雨の水も雨水管を通っ
て下水に流れることではんらんをへらすことができますという下水道の役わりについての説明
を最初に聞きました。
そして、水をきれいにしてくれるび生物をけんびきょうで見ました。わたしは、び生物を知
らなかったのでとてもびっくりしました。なぜかというと、小さい物や大きめの物、よく動く
物とあまり動かない物などいろいろな種類のものがいたからです。また機会があったらび生物
を見てみたいと思いました。そして、今度はくわしく調べてみたいと思います。
次に水質実験をしました。下水とじょうかした水を自分達でけんさをしました。水のよごれ
を薬品で調べると、色によって水のよごれ具合をかんたんに調べることができます。よごれた
水は黄緑色、きれいな水はこいピンク色になります。けんさの結果、下水は黄緑色に近く、じ
ょうかした水はこいピンク色に近かったです。なので下水はとてもきたないことがわかりまし
た。本来はこんなにかんたんなけんさではありませんが、わたしたちにわかるようにかんたん
なけんさになっていて調べることができてうれしかったです。
家に帰ってからノートをまとめていて、び生物はなぜよごれを食べるのだろうと思いまし
た。インターネットで調べてみると水のよごれがび生物のエサのようでした。だからしょ理場
の反のうタンクにび生物を入れて、水のよごれを食べてもらうことできれいな水になって川や
海に流すので、川や海がきれいなのだと思います。
び生物の働きにかんしゃしたいと思います。
下水道教室に参加して、水がどんなふうにきれいになっていくのかを知ることができまし
た。水をきれいにするにはたくさんの時間がかかるそうです。なので、トイレでは水にとけな
いティッシュペーパーを流さないようにしたり、台所で油や野菜のカスを流さないようにした
いと思います。
わたしの住んでいる座間市は、わき水も多く水がきれいなので、きれいな水が守られるよう
に大切にしていきたいと思います。
わたしもこの夏休みに下水道教室について知りましたが、もっとたくさんの人が知って参加
することで、もっと水を大切にしていくことができると思いました。参加してとても良かった
です。
13
『大切な下水道』
入 賞 大磯町立大磯小学校
ま
ま
さ
や
こ
真 間 咲 也 子
下水道はたくさんの役わりをもっています。まず、家のトイレやおふろなどで使ってよごれ
た水をきれいにして川や海にもどす事で、川や海がきれいになり、生活かんきょうを守りま
す。そして、大雨や台風の時にはしん水をふせいで、人々のくらしやまちを守ります。
下水道のしくみは、まず最初にトイレやおふろなどのよごれた水は、下水道管を通って下水
しょ理場に流れてきます。次にちんさ池という所で大きなごみやすなをしずめます。そして最
初ちんでん池に流れます。この場所では、水をゆっくり流す事でちんさ池で取れなかったよご
れを取りのぞきます。次のはんのうタンクという場所でいろいろなびせい物たちによごれを食
べてもらいます。そして最終ちんでん池という場所でよごれを食べたびせい物たちが重くな
り、しずみます。最後に消毒設びという所できれいな水に消毒して海や川にもどします。それ
らの事を読んでわたしは、大へんだろうなと思いました。なぜかというと、たくさんてまをか
けてきれいな水にするのですから。そういう事を考えると水は大切だから下水道のただしい使
い方を守ろうと思いました。
みなさん下水道をせいけつに使うためには、いい事と悪い事があります。まず悪い事は、野
菜くずやごみなどを流すこと。下水道管のつまりの原いんにもなります。天ぷら油やサラダ油
などを流すこと。これも、つまりの原因です。ガソリン・灯油・シンナーなどはぜっ対に流し
てはいけません。ガス化してばく発のおそれがあります。次にいい事は、家のまわりの落ち葉
やゴミをそうじしましょう。道路にふった雨水を下水道管へ取り込む「集水ます」に、落ち葉
やごみがたまると、しん水の原因にもなります。雨水をためて、庭の水やりなどにりようしま
しょう。雨水も大切な資源です。また、川への負担も軽くなります。もっとほかにも自分でい
いと思った事をたくさんやってみようと思います。
わたしのお父さんは下水道の仕事をしています。お父さんは下水道管がこわれていないか点
検したり、台風が来ると夜中でも仕事に行かなければなりません。なぜならそれは、雨がふっ
て水がたまってしまっていないかを見たり、こわれていないかも見るためです。台風の時にお
父さんが夜中でも仕事に行くときは、ちょっと不安です。でも、それらは全部人のためだなと
思うので、これからも下水道の仕事をがんばってほしいです。
14
『未来につづく道』
入 賞 中井町立中村小学校
こ
小
いずみ しゅう
泉 周
せい
生
ぼくは、毎日おふろに入いったり、手を洗ったりして水を使っています。その他にもいろい
ろなことに水は使われています。ぼくは、お母さんの手伝いで皿洗いをすることがあります。
でもあまり上手ではありませんでした。洗ざいと水を使いすぎてしまったからです。ぼくたち
が家庭で使った後のよごれた水や雨水はどうなるのか社会科のじゅ業で勉強しました。よごれ
た水や雨水のことを下水といいます。下水は下水管によって集められていて下水処理場できれ
いな水にされて川や海に流されているそうです。
ぼくは、下水道についてくわしく知りたいと思ったのでいろいろ調べてみました。下水管と
ポンプ場を通って下水処理場に流れて来た下水は、沈砂池・最初沈殿池・エアレーションタン
ク・最終沈殿池・高度処理・消毒施設といくつもの施設を通ってきれいな水に生まれかわりま
す。エアレーションタンクでは、バクテリアなどのび生物がゴミを食べてくれます。たくさん
のび生物の集まりを「活生汚泥」といいます。けんびきょうでしか見ることができない小さい
び生物が水をきれいにしているなんてすごいと思いました。高度処理という目に見えないよご
れや、水にとけている成分をとりのぞく処理をすることもあります。洗ざいにふくまれている
成分が多いと水の流れがすくないところにプランクトンが多く発生し、魚や他の生き物たちに
も悪いえいきょうをあたえたり、飲む水がくさくなったりするそうです。ぼくは皿洗いでいっ
ぱい洗ざいを使い、たくさんの下水をだしてしまいました。でも、下水をきれいにするのはこ
んなにたいへんなんだとわかりました。
下水からとりのぞかれたび生物の固まりを汚泥といいます。汚泥は農地などに利用された
り、他にもレンガやタイルの材料にも使用されるそうです。下水処理場では、下水をきれいに
するだけではなく、汚泥の再利用までするのは、かんきょうによくてすごくいいことだと思い
ました。
現在、ぼくたちがべん利で快てきなくらしができているのは、下水道のおかげだと思いまし
た。ぼくは、今まで自ぜんかんきょうのことなんか考えてみたことがありませんでした。で
も、下水道のことを勉強して考えました。地球も、海も、川も、山も、植物も、魚も、虫も、
それから人間も、みんな生きています。だから、人間が勝手に自ぜんかんきょうをよごした
り、こわしたりしてしまうのはいけないと思います。生きている地球を守るために下水道がつ
くられたのだと、ぼくは考えました。
ぼくは、かんきょうを守るために大きなことはできないけれど、水を大切に使ってなるべく
よごさないようにしたり、自分ができることからやってみたいと思いました。自分たちが今す
ることで、未来はかわっていくと思います。
下水道は、きれいな地球の未来につづく道だと思います。
15
『大好きな中津川』
入 賞 愛川町立半原小学校
たけ
武
がわ
川
はる
遥
な
奈
わたしが通う半原小学校は、とても自ぜんがゆたかな所にあります。
毎年6月になると通学路にもなっている松葉沢で、ほたるをみることが出来ます。今年も遠
くから、多くの人達がほたるをみて楽しんでいました。
ところで、なぜ毎年ほたるをみることが出来ると思いますか?
それは、みんなでほたるを大切に保ごしているからです。以前、ほたるを保ごしているおじ
さんに話を聞いたことがありました。
「ほたるは川の水がきれいじゃないと育たないんだよ。なぜかと言うとほたるのよう虫がエ
サにしている『カワニナ』などの貝がいなくなってしまうからなんだ。」
その時わたしはおじさんの話を聞いて、水の大切さを知りました。川の水が汚れてしまうだ
けで、ほたるもよう虫のエサになる貝もすぐにいなくなってしまうなんて、思いもしませんで
した。
わたしの家の近くに中津川という川が流れています。水がとてもきれいで、あゆがたくさん
泳いでいます。
夏には、お姉ちゃんや妹やお友達と川遊びをしたりメダカやおたまじゃくしをとったりしま
す。わたしは、中津川がとても大好きです。
お父さんも子供のころ、中津川でお友達といっしょに川遊びをしていたことを話してくれま
した。そのころも、川の水がとてもきれいだったそうです。お父さんは、どうして川の水が長
い間きれいなのかを教えてくれました。
それは、「下水しょ理場」があるからです。わたしは、生まれた時から川の水がきれいだっ
たので、何も気がつきませんでした。
そこで、「下水しょ理場」がどんな所なのか調べてみることにしました。
下水しょ理場に、家庭の台所、トイレ、お風呂や工場から出る汚れた水が下水管を通って集
められます。
そして、下水しょ理場に着いた下水からはできるかぎりごみを取りのぞきます。
次に、びせい物の力を借りて水をきれいにしていきます。
最後に水を消どくして、川や海に返します。
わたしの知らない所で、汚れた水をそのまま川や海に流すのではなく、ふたたび水をきれい
にしてくれている人達がいることを知りました。
神奈川県では、さがみ川、酒わ川にそって、流いき下水道をつくり、川の水を汚さないよう
に流いきの市町の下水をまとめてしょ理してくれています。
このように、下水しょ理場という大きなし設をつくり、わたしたちの生活をささえてくれて
いたので、川の水が長い間きれいだったことに気がつきました。
わたしが大人になっても、川の水がきれいであるためにむだな下水を流さない工夫をしてい
きたいと思います。
16
作文の部選評
「縁の下の力持ち」という言葉を知っていますか。人の気付かないところ
で、ほかの人のために努力することを表す言葉です。私は、下水道こそ、「縁
の下の力持ち」だと思っています。
下水管は地下を通っているので誰にも見えませんし、下水処理場も目立つ建
物ではありません。でも、下水道は私たちの暮らしを支えてくれる力持ちで
す。どんな風に私たちの暮らしを支えてくれているかは、この作品集を読めば
すぐにわかります。どんな作品が載っているのか、少しだけ紹介しましょう。
最優秀賞の大野さんは、「知ることは考えること」だと言っています。事
実、下水道のことについて知ってから、おじいさん手作りのごみ取り網のすば
らしさに気付きます。
優秀賞の倉屋さんは、山登りをした時に水を大切にするように、ふだんの生
活の中でも「水は限られた資源」と意識して大切に使い、汚水を減らすことが
必要ではないかと投げかけています。私は、はっとさせられました。
同じく優秀賞の遠藤さんは、下水処理場や近くの川にいる微生物を「小さな
友達」と呼んでいます。目に見えないような小さな生き物を、遠藤さんはな
ぜ、友達と呼んだのでしょうか。
もう一人の優秀賞である鏑木さんは、夏休みを利用して、酒匂管理センター
の下水道教室に参加しました。そして、その経験を元に、下水道の仕組みをと
ても分りやすくまとめてくれました。
残念ながらここでは紹介できませんでしたが、6つの入賞作品も皆それぞれ
に、下水道の大切さについてしっかり調べたり考えたりして書かれた、優れた
作品ばかりです。ぜひ、読んでみてください。大野さんの言うように「知るこ
とは考えること」であるなら、これを読むことは、水の使い方について考える
ための、よいきっかけになるはずです。
元川崎市立小学校長 元川崎市小学校国語研究会会長
白
井
達
夫
17
ポスターの部
<応募作品932点>
最優秀賞 (1 点)
最優秀賞 藤沢市立富士見台小学校
18
ふる
古
はた
旗
しげ
慈
あき
章
優 秀 賞 (3 点)
優秀賞 藤沢市立大鋸小学校
しま
嶋
むら
村
あか
朱
り
里
19
優秀賞 厚木市立厚木第二小学校
20
いけ
池
うち
内
けん
健
と
利
優秀賞 開成町立開成南小学校
わ た な べ
渡
辺
かん
環
な
奈
21
入 賞
(16 点)
入 賞
相模原市立広陵小学校
こ
小
いけ
池
入 賞
相模原市立大沼小学校
さ
彩
や
か
花
入 賞
平塚市立松原小学校
こ
中
じま
島
ひろ
浩
き
希
入 賞
藤沢市立鵠南小学校
じま
小 島
22
なか
し
詩
ゅ
う
葉
とお
遠
やま
山 いちご
苺
入 賞
小田原市立芦子小学校
まる
丸
やま
山
入 賞
小田原市立早川小学校
ひろ
と
大
翔
入 賞
厚木市立毛利台小学校
あき
秋
た
田
かた
の
野 ほまれ
誉
入 賞
伊勢原市立成瀬小学校
か
愛
な
え
絵
お
小
の
野
しお
汐
り
莉
23
入 賞
伊勢原市立伊勢原小学校
いし
石
がき
垣
入 賞
伊勢原市立比々多小学校
はる
遙
か
夏
入 賞
海老名市立杉本小学校
わた ぬき
綿 貫 ひ な た
24
お
小
ぐら
倉
ふう
楓
か
加
入 賞
海老名市立上星小学校
なか
中
の
野 あゆむ
歩
入 賞
座間市立ひばりが丘小学校
まつ
松
お
尾
入 賞
綾瀬市立北の台小学校
さ
や
彩
耶
入 賞
大井町立上大井小学校
やま
山
ぐち
口
た
田
なか
中
み
美
すず
ま
かん
だい
鈴
入 賞
愛川町立田代小学校
ま
真
ひ
ろ
拓
ほん
本
間
寛
大
25
ポスターの部選評
今年も、神奈川県の多くのお友だちが参加してくださいました。しか
も、一生に1回しかない4年生だけの応募とあって、どれも心のこもった
作品でした。
みなさんが心をこめて描いてくださったことを想像しながら、一枚一枚
しっかりと見ながら選ばせていただきました。
毎年のことですが、残念なことは、色や形がすばらしい出来でしたが、
文字がまちがって落選した作品も多くありました。ポスターのコンクール
ですので、文字の間違いは、どんなに絵が素晴らしくても入選することは
できないのです。
しかし、みなさんの作品を見ながら感心したことがあります。
そのひとつは、どれも下水道の仕組みや役割をよく研究していることで
す。
ふたつ目は、その研究したことを自分の言葉と絵で分かりやすく伝えよ
うとしてデザインしたことです。
彫刻家のロダンは、「つくることは見ることである。見ることはつくる
ことである。」と、のべています。
ポスターに表すことについても、下水道の仕組みや役割などを実際に目
で確かめたり、町の中にあるたくさんのポスターを見たりして、工夫と努
力で表すことが大切になります。
そのためには、見たことをさらに家族やお友だちと話し合って、たくさ
んの知識と知恵を集めて描くともっともっとすばらしいポスターになるの
ではないかと思いました。
これからも、絵を描きながら、たくさんのことを見つめ、自分の考えを
しっかりともてるよう努力して欲しいと思います。
元横浜市小学校図画工作研究会長
元大学教授/
(現)版画作家 佐 々 木 孝
26
書道の部 <応募作品4,002点>
最優秀賞 (1 点)
最優秀賞 大磯町立国府小学校
た
なか
ほ
の
か
田 中 萌 乃 佳
27
優秀賞
(3 点)
優秀賞 平塚市立花水小学校
28
ふく
福
とみ
富
いち
一
か
華
優秀賞 小田原市立富士見小学校
おし
鴛
うみ
海 もえ
萌
29
優秀賞 秦野市立末広小学校
30
てら ぶん
あ
か
ね
寺 分 愛 香 音
入 賞
(36 点)
入 賞
相模原市立麻溝小学校
ざ
座
ま
間 入 賞
相模原市立橋本小学校
しおり
栞
入 賞
平塚市立神田小学校
いい
飯
じま
島 おか
岡
ばやし
林
あき
や
暁
矢
ま
よ
入 賞
藤沢市立鵠洋小学校
さわ
爽
いち
市
かわ
川
万
葉
31
入 賞
小田原市立矢作小学校
もり
森
い
井
入 賞
小田原市立三の丸小学校
まさ
将
ひろ
紘
入 賞
小田原市立町田小学校
ち
千
32
ば
葉
うら
裏
おか
岡
え
み
映
美
たく
み
入 賞
茅ヶ崎市立梅田小学校
な
捺
お
央
けん
建
とう
東
拓
実
入 賞
茅ヶ崎市立梅田小学校
くろ
黒
だ
田
入 賞
茅ヶ崎市立梅田小学校
ひ
日
よ
り
和
入 賞
秦野市立末広小学校
たま
き
玉 木
たか
高
やま
山
ゆ
い
由
唯
り
こ
入 賞
秦野市立末広小学校
はや
隼
と
丈
しい
椎
の
野
梨
子
33
入 賞
厚木市立清水小学校
さわ
澤
だ
田
入 賞
伊勢原市立大田小学校
ま
ゆ
真
悠
入 賞
海老名市立今泉小学校
なみ
浪
34
せ
瀬
あお
青
き
木
ほ
穂
の
か
花
入 賞
座間市立栗原小学校
す
涼
ず
な
々
いし
かわ
石 川
えい
栄
み
美
入 賞
座間市立栗原小学校
お
小
だ
田
入 賞
南足柄市立岡本小学校
か
花
のん
音
入 賞
南足柄市立岡本小学校
おい
生
ぬま
沼
いそ
磯
だ
田 たつき
樹
入 賞
南足柄市立向田小学校
かず
和
ま
真
みつ
三
はし
橋
だい
大
ち
地
35
入 賞
南足柄市立福沢小学校
おお
大
ば
庭
入 賞
綾瀬市立綾南小学校
み
実
さき
咲
入 賞
寒川町立旭小学校
もり
森
36
やま
山
ほり
堀
と
渡
あや
か
彩
花
り
さ
入 賞
大磯町立国府小学校
か
花
りん
凛
せき
関
かわ
川
理
沙
入 賞
大磯町立国府小学校
すが
入 賞
二宮町立山西小学校
の
菅 野 あ か り
入 賞
二宮町立山西小学校
き
むら
木 村
さ
佐
とう
藤
ち
はや
み
う
千
隼
入 賞
二宮町立二宮小学校
もも
桃
か
歌
いし
石
い
井
美
羽
37
入 賞
中井町立井ノ口小学校
そと
外
はま
濱
入 賞
中井町立井ノ口小学校
ゆ
優
め
芽
入 賞
大井町立大井小学校
ひら
平
38
の
野 か
加
とう
藤
ゆう
か
佑
夏
けん
た
入 賞
大井町立大井小学校
れい
礼
の
野
あき
秋
健
太
入 賞
松田町立松田小学校
かぎ
わ
入 賞
山北町立川村小学校
だ
み
き
鍵 和 田 三 貴
入 賞
開成町立開成南小学校
ちか
近
せ
勢
かど
門
まつ
松
あ
み
亜
美
入 賞
愛川町立田代小学校
な
奈
な
那
おお
大
ぬき
貫
く
来
る
み
桃
39
書道の部選評
今年の下水道作品コンクールに神奈川県下21市町より、4,002点
という非常に多くの作品が集まり、感嘆の声が挙がりました。
審査は先ず、4,002点の中から地区別に審査をして、全体で100
点を選びました。
次に、選ばれた100点の中から優れた作品を40点選び出し、最終的
に、最優秀賞1点、優秀賞3点、入選36点を決定しました。
審査で感じたことは、大部分の作品は、子どもらしい、元気あふれる、
すばらしい作品でうれしくなりました。
その反面、文字が小さすぎたり、線が細すぎたり、入筆・終筆が雑だっ
たり、氏名が雑だったりした作品が見受けられ、残念でした。
これから毛筆作品を書く時には次の6点も努力点として気をつけると、
すばらしい作品が書けると思います。
一、大きく、のびのびと書く。
二、太く、どっしりと書く。
三、美しい線で、力強く書く。
四、一点・一画気をゆるめないで入筆・終筆も心をこめて書く。
五、それぞれの文字がお互いにゆずり合って、全体をバランスよくまとめ
て書く。
六、学校・学年・氏名も作品の一部ですから、場所を考えて慎重に丁寧に
書く。
最後に、ご指導いただいた先生方や、ご家族のご協力に深く感謝いたし
ます。
来年も、今年に劣らぬ立派な作品が数多く集まってくるよう期待いたし
ます。
元横浜市教育委員会スクールスーパーバイザー
(現)書道家 磯
40
村
嘉
道
審査を終えて
第31回目となった下水道作品コンクールの審査が終わりました。本年
度は、作文、ポスター、書道いずれもこれまでになく数多くの作品が寄せ
られました。合計で5,045点です。相模川・酒匂川流域の小学校4年
生がたくさん応募されたことに驚いています。
このコンクールは、授業や社会見学で学んだことを作品にすることで、
下水道についてさらに知識を広めてほしいという願いから行われているも
のです。今回参加した4年生は下水道のことを今まで以上に学んだことと
思います。私たちの生活にとって大切な下水道、その役割を忘れないでく
ださい。
今年も審査に長い時間を要しました。それは、作品の数が多かったばか
りではありません。寄せられた作品すべてがすばらしいもので、賞を決める
にあたって、審査の先生方が大変悩んだということです。皆さんが真剣に制
作している様子が伝わってきました。心を込めて制作しているからこそ、素
直な心が表現され、個性やユニークさが表れてくるのだと思います。
今、地球の温暖化、大気や水の汚染など環境保護に関することが大きな
課題になっています。「地球規模で考え、身近なところから行動する」こと
が求められています。皆さんは、この作品コンクールに参加していろいろな
ことを学んだことと思います。これからも自分の身のまわりのさまざまなこ
とに目を向け、しっかりと見取り、考えて行動してほしいと願っています。
最後に、ご支援いただいたご家族の皆さま、ご指導いただいた先生方、
一生懸命審査していただいた先生方に感謝と敬意を表します。
審査委員長 公益財団法人日本教育公務員弘済会神奈川支部
支部長 長
瀬
欣
之
41
下記要領にて募集を行いました。
平成26年度下水道作品コンクール募集要領
1 趣 旨
小学校4年生は、授業や社会見学などを通して大切な下水道の役割を学ん
でいます。そこで、下水道公社では下水道知識の普及と啓発を図るため、小学校
4年生を対象に下水道に関する作文・ポスター・書道の作品募集を行います。
2 主 催
公益財団法人神奈川県下水道公社
3 協 力
神奈川県
相模川・酒匂川流域下水道事業連絡協議会(流域関連21市町)
4 作 品
⑴作文の部
原 稿 原稿用紙400字詰、3〜4枚
応募数 1人1点まで
⑵ポスターの部
用 紙 画用紙B版4ツ切(515㎜×364㎜程度)
※下水道に関する標語を入れる。
応募数 1人1点まで
⑶書道の部
用 紙 半紙版(文字の数は4〜6文字)
※下水道に関する言葉を記入する。
応募数 1人1点まで
*作品の応募は、3部門それぞれ一人1点までの応募可とします。
5 審査委員
公益財団法人日本教育公務員弘済会神奈川支部
6 賞
入賞作品は最優秀賞(各1点)、優秀賞(各3点)、入賞とし、表彰楯と
副賞を贈呈します。
7 発 表
入賞者には、平成26年12月中旬に市町の下水道担当課から学校を通じて
通知します。
8 表 彰 式
平成27年1月31日(土)、平塚市中央公民館において、表彰式を行いま
す。(入賞作品集も配布します。)
9 作品の扱い
応募作品は小学校から市役所または町役場の下水道担当課より下水道公社
へ送られ、審査を行います。なお、入賞作品については、2年間下水道公社
や市町の広報活動に使用します。公社ホームページ、入賞作品集、PR用品
等に入賞者の学校名、氏名が入りますので了承の上、応募して下さい。
※審査終了後、全応募作品は返却しません。
10 連 絡 先
公益財団法人神奈川県下水道公社 総務部企画課
〒254−0014 平塚市四之宮四丁目19番1号
電話 0463(55)7438
42
『げすいどう みずのみらいを まもるみち』
平成26年度 下水道推進標語
平成26年度下水道作品コンクール応募状況
応募学校数
181校
部 門 別 応 募 数
作文の部
ポスターの部
書道の部
111点
932点
4,002点
総応募数
5,045点
応募状況の推移(過去5年間)
年 度
部 門 別 応 募 数
総応募数
作文の部
ポスターの部
書道の部
平成21年度
260点
1,134点
3,598点
4,992点
平成22年度
156点
1,266点
3,209点
4,631点
平成23年度
118点
1,040点
2,651点
3,809点
平成24年度
136点
1,398点
3,223点
4,757点
平成25年度
91点
793点
3,621点
4,505点
43
平成26年度下水道作品コンクール
入賞作品集
平成27年1月31日発行
公 益 財 団 法 人 神 奈 川 県 下 水 道 公 社
〒254−0014 平塚市四之宮四丁目19番1号
☎0463(55)7211㈹
平成26年度下水道作品コンクール
作 文 の 部
ポスターの部
書 道 の 部
公益財団法人