1.プロジェクトの目的と概要 (岡田安代:事業推進担当) 製 造 業 が さ か ん な 愛 知 県 で は 、企 業 が 労 働 者 不 足 を 補 う た め に そ の 担 い 手 を 海 外 か ら 求 め 、現 在 外 国 人 労 働 者 の 就 業 人 員 が 全 国 1 位 と な っ て い る 。そ の 労 働 者 と と も に 来 日 す る 就 学 児 童・生 徒 数 も ま た 全 国 1 位 で あ る 。し か し 、 そのほとんどが適切な教育を受けられないままに各小中学校に就学してい る 。限 ら れ た 日 本 語 力 し か 持 た な い 児 童・生 徒 が 学 習 に 取 り 組 む た め の 適 切 な教材もなく、各学校ではその指導に非常に苦慮しているのが現状である。 特 に 、外 国 人 児 童・生 徒 が 学 校 の 中 心 的 活 動 で あ る 教 科 学 習 に 取 り 組 む た め の 支 援 は 皆 無 と い っ て も よ く 、ほ と ん ど の 子 ど も が 放 置 さ れ て 、不 就 学 、非 行等につながる危険をもはらんでいる。 本 学 は 、こ の よ う な 状 況 に あ る 愛 知 県 に あ っ て 、な ん と か こ う し た 子 ど も た ち の 力 に な り た い と 考 え 、 約 10 年 ほ ど 前 か ら 、 日 本 語 教 育 コ ー ス の 教 員 と 学 生 達 が 、学 校 現 場 に お い て 外 国 人 児 童・生 徒 の 学 習 支 援 に 携 わ っ て き た 。 大 学 周 辺 の 小 中 学 校 へ の 学 生 派 遣 、大 学 に お け る「 親 子 日 本 語 教 室 」の 開 設 、 外国人児童生徒のための教材開発等である。 し か し 、こ れ ら の 活 動 は 、永 く 日 本 語 教 育 コ ー ス の 学 生 に 留 ま り 、愛 知 教 育 大 学 全 学 の 活 動 に は な ら な か っ た 。日 本 に お け る 外 国 人 と の 共 生 が 日 常 的 な こ と と な り つ つ あ る 現 在 、将 来 教 員 と な る こ と を 目 指 す 教 員 養 成 課 程 の 学 生 が 、外 国 人 児 童 生 徒 の 置 か れ た 状 況 や そ の 学 習 の 実 態 に つ い て 深 く 知 る こ とは、極めて重要な課題である。 本 プ ロ ジ ェ ク ト は 、こ の 活 動 を 全 学 に 広 め 、教 員 養 成 大 学 と い う 本 学 の 特 性を活かして、日本語教育と各教科教育専門の教員・学生及び小中学校教 員 が 協 働 し 、外 国 人 児 童・生 徒 の た め の 教 育 教 材 の 開 発 、周 辺 地 域 の 小 中 学 校 へ の 学 生 派 遣 、現 場 教 員 と 連 携 し た 外 国 人 児 童・生 徒 教 育 の カ リ キ ュ ラ ム 開発等に取り組むものである。 こ の 取 り 組 み は 、 平 成 17 年 度 文 部 科 学 省 「 現 代 的 教 育 ニ ー ズ 取 り 組 み 支 援 プ ロ グ ラ ム ( 現 代 GP)」に 採 択 さ れ 、 以 下 3 か 年 計 画 で 活 動 が 進 め ら れ て いる。 【 平 成 17 年 度 】 プロジェクトの目標達成に向けて、事業の基礎的な作業を実施する。 ① 組織支援体制の整備 ② 外国人児童生徒のための教材開発 ③ 各小中学校への学生派遣の充実と発展 ④ 小中学校教員との連携による外国人児童生徒教育のカリキュラム開 発 ⑤ 親子日本語教室の継続と充実 ⑥ 地域社会に向けて、外国人児童生徒についての理解を深める活動 ⑦ 外国人児童生徒についての実態調査 【 平 成 18 年 度 】 前年度までに行った取り組みを更に発展させ、次年度に継続する。 【 平 成 19 年 度 】 平 成 18 年 度 ま で の 活 動 を さ ら に 充 実 さ せ る と と も に 、 取 り 組 み 3 か 年 の 評 価 を 行 い 、 平 成 20 年 度 以 降 の 活 動 の 継 続 と 発 展 の た め の 体 制 の 整 備 、 予 算措置の検討等を行う。
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