CP-504A取扱説明書(PDF/1445KB)

2003年11月発行 No.MP504-M2
総合カタログNo.1509-03
型式:CP-504A エルフ(4HF1・4HG1)専用
クランクシールリプレッサー 取扱説明書
こ の 度 は 、 当 社 製 品 の お 買 上 げ 誠 に あ り が と う ご ざ い ま す 。 本 ツ ー ル は 、 い す ゞ エ ル フ の 4HF1型 お よ び 4HG1型
エンジン専用、クランクフロントおよびリアシールの交換工具です。正しく、安全にご使用いただくため、作業前に
必ず本取扱説明書をお読みいただき、内容を十分にご理解いただいた上で、注意事項を遵守してご使用下さい。ま
た、 各 作 業 車 両 毎 に メ ー カ ー の 整 備 要 領 書 を 用 意 し 、 注 意 事 項 、 基 準 値 、 作 業 ポ イ ン ト な ど は 、 メ ー カ ー 指 示 に 従 っ
て作業を行 ってください。説 明写真 は、 リア側での作 業手順 ですが、フロ ント側作 業手 順も同 様です。
<!> ネジ部および回転部には、モリブデンなどのグリスを切らさずに塗布してください。インパクトレンチの使用は厳禁です。
<<<<< 使用方法「オイルシールの抜き取り」 >>>>>
1, オイルシール内径側のフェルトを、細 2, シール抜きフック先端を、スリンガー 3, シール抜きフック先端が、シールの内
いドライバーなどで剥がしてください。
とシールの間に押し込みます。
側に引っかかるように起こします。同
<!>ケース内面およびクランクシャフトに
様に対面側にも爪を取り付けます。
傷を付けないよう注意してください。
4, センターボルトのストロークを考慮し 5, 爪開き止めを、出来るだけシールに 6, 中心位置を合わせて、ゆっくりとセン
て、先端にキャップBまたはCを取り付
近い位置(シャフト寄り)にセットし、
ターボルトを締め込んでください。オ
けます。2つのシール抜きフックを、蝶
レンチで軽く締め付けます。
イルシールが固い時は、上写真のよう
ボルトでシール抜き本体に取り付けま <!>無理に締め付けると、シールが変形
にシールが負けてめくれてきます。そ
す。
し抜けにくくなり工具が破損します。
の場合は、一度センターボルトをゆる
めてください。再度、左下写真のよう
にセット位置を変えて、同様に作業して
ください。
<!>フックは消耗品です。伸びてきたり、
折れてしまった時は、補修部品をお求
めください。
<<<<< 使用方法「スリンガーの抜き取り」 >>>>>
7, センターボルト先端に、キャップBま 8, センターボルトをゆっくりと締め込ん 9, スリンガーの折り返し部がめくれてし
たはCを取り付けます。スリンガー用
で、スリンガーを抜き取ります。
まった時は、少しセット位置を変えて作
アームをプーラー本体にセットし、スリ <!>急いで締めると、スリンガーの折り
業してください。
ンガーの手前側折り返し部に掛け、蝶
返し部がめくれてしまうことがありま <!>クランクシャフト外径が、錆びていた
ボルトで固定します。
す。
り、汚れが固着していると、スムーズ
<!>フロントの場合はF、リアRのマーク
に抜き取りできません。作業前にきれ
位置を基準に、アームを取り付けます。
いに落としてください。
<<<<< 使用方法「スリンガーの組み付け」 >>>>>
<!> オイルシールおよびスリンガーは、フロント用とリア用を間違いなく装着してください。フロント用には左4条ネジ、リア用に
は右4条ネジが切られています。本ツールの適合オイルシールキット品番は、フロント用8-97329780-0/リア用8-97602379-0
です。 4J、4Bなどのエンジンには適合しません。
<!> スリンガーが斜め装着により、装着位置が振れてしまっている時は、一度抜き取り新しいものを装着してください。
<!> クランクシャフト外径に、サビなどが付いていたり、アタッチメントが変形または内面に打痕、汚れなどが固着していると、
オイルシールまたはスリンガー装着後、クランクシャフトから抜けなくなり恐れがあります。作業前に、アタッチメントをクラ
ンクシャフトに通し、スムーズに抜き差しできることを確認してください。引っかかる時は、サビや汚れを落としてください。
<!> 面シールは、スリンガーとオイルシールの装着位置(クリアランス)が非常に重要です。装着位置は、フロントおよびリアで
異なります。また、リアでは2通りの装着基準位置があります。必ず、実車にあったスペーサーを使用して作業を行い、装着
後は正しい位置にあるかデプスゲージなどで確認してください。
10,ベースプレートを、固定ボルト2本で 11,レンチで軽く均等に締め付けます。 12,スリンガー用アタッチメントに、スリ
クランクシャフトに取り付けます。
<!>片方を強く締めると、平行が出なく
ンガーをセットして、ベースプレートに
<!>内径のネジ(刻印あり)側が、手前に
なりますので、はじめに指で軽く均等
通します。
なるようセットしてください。
に締めてください。
<!>フロント用アタッチメント(FRONT-1)
と、リア用アタッチメント(REAR-1)が
ありますので間違いなく選定してくだ
さい。
13,エンドキャップおよびセンターボル
ト(スペーサー)を組み付けます。
<!>リア側作業時は、車種年式によって、
センターボルトにスペーサーを通しま
す 。(次ページの、取り付け位置指示
内容確認)
14,エンドキャップ(スペーサー)がベ
ースプレートに当たるまで、センター
ボルトを締め付けます。締め付け初期
は、斜め装着防止のため、プラスチッ
クハンマーなどで垂直修正しながらゆ
っくりと締め込んでください。
<!>装着後は必ず、メーカー指定位置に
装着されているか、デプスゲージなど
で測定し確認してください。
●リア側・・・・スリンガーの取り付け位置が、クランクシャフト面より(寸法単位はmm)
・手前側12.2±0.1/奥側18.7±0.3の場合(旧) いすゞ純正工具対応品番
刻印4HE1、黄色、幅薄のスペーサー 5-8840-2225-0、5-8840-2402-0
・手前側10.8±0.1/奥側17.3±0.3の場合(新)
刻印4HF1、銀色、幅厚のスペーサー 5-8840-2431-0、5-8840-2703-0
●フロント側・・・・スペーサーは使用しません。
スリンガーの取り付け位置は、手前側34.0±0.1/奥側40.5±0.3になります。
<<<<< 使用方法「オイルシールの組み付け」 >>>>>
15,シールリップ面に、エンジンオイルを 16,オイルシールをベースプレートに通し <!>フロント用(FRONT-2)と、リア用(REA
塗布します。
ます。オイルシール用アタッチメントに、
R-2)アタッチメントがありますので間
エンドキャップおよびセンターボルト
違いなく選定してください。
(スペーサー)をセットして、ベース <!>車種年式によって、手順13で選定し
プレートに取り付けます。
たスペーサーをセンターボルトにストッ
パーとして通します。
17,センターボルト締め付け初期は、斜 18,エンドキャップ(スペーサー)がベ <!>装着後は必ず、メーカー指定位置に
め装着防止のため、プラスチックハン
ースプレートに当たるまで、センター
装着されているか、デプスゲージなど
マーなどで垂直修正しながらゆっくり
ボルトを締め付けます。
で測定し確認してください。
と締め込んでください。
●オイルシールの取り付け位置は、それぞれクランクシャフト面より、下記のようになります。
(寸法単位はmm)
・刻印4HE1、黄色、幅薄のスペーサー使用時、9.2±0.1(リア側/旧)
・刻印4HF1、銀色、幅厚のスペーサー使用時、7.8±0.3(リア側/新)
・スペーサーなし、31.0±0.3(フロント)
フロン ト ス リ ンガー用
アタ ッ チメン ト (FRONT-1)
10
フロン ト シール用
アタ ッ チメン ト (FRONT-2)
09
931-03
ベースプレー ト
01
シール抜き本体
エン ド キ ャ ッ プ
16
04A
03
センターボル ト
16 蝶ボル ト M6
06
蝶ボル ト M6
固定ボル ト
センターボル ト (大)
02
05
C リ ング シール抜き
フック
04B
固定ボル ト
03
931-06 O リ ング
931-05
センターキ ャ ップ B
04C
ベア リ ング
リ アシール用
12
アタ ッ チメン ト (REAR-2)
05
シール抜き
フック
15B 調整ネジ
15B 調整ネジ
リ アス リ ンガー用
11 アタ ッ チメン ト (REAR-1)
爪固定板
爪固定板
15A
15A
15C 開き止め本体
ス リ ンガープーラー本体
17
931-03
センターボル ト
07
17
蝶ボル ト M8
蝶ボル ト M8
プーラーアーム
プーラーアーム
08
08
14
スペーサー4HE-1
(13.3mm厚/黄)
13
スペーサー4HF-1
(14.7mm厚/銀)
931-06
O リ ング
931-09
センターキ ャ ッ プC
○部品発注の際は、CP-504-の後に、
部品図に記載されている番号をご
記入の上、本セットをご購入され
た販売店にお申し込みください。
○この取扱い説明書は、作業時すぐ
確認できる場所に保管して下さい。
紛失された時は、販売店または当
社営業所宛てご請求ください。
製造元:
埼玉県朝霞市栄町3-6-45