平成26年度 港内巡視船「ゆりかもめ」定期修理

平成26年度
港内巡視船「ゆりかもめ」定期修理工事仕様書
平成27年1月
四日市港管理組合
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四日市港管理組合
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業務概要
本業務は、港内巡視船「ゆりかもめ」について、業務明細に基づき船体及び機関等について良好
な状態を保つために必要な整備等を行うものである。
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主要目(別添図参照)
船
名
ゆりかもめ
船舶所有者
四日市港管理組合
船 籍 港
四日市港
資
JCI 第2種船
格
航行区域
平水区域
竣
平成 25 年 3 月 22 日
工
船体材質
船舶用耐食アルミニウム合金製
船体寸法
(L)17.37m×(B)4.5m×(D)1.59m×(d)0.79m
総トン数
19 トン
速力(試運転時最大)
26.3 ノット
舶用高速ディーゼルエンジン ヤンマー製 6HYP-WET×2 基
主 機 関
423kw(575ps)×2,084rpm
逆転減速機
日立ニコトランスミッション製 MGNV172E-C×2 基
補 機 関
4サイクルディーゼルエンジン
ヤンマー製 4CHL-N×1 基
36.8kw(50ps)×1,800rpm
推進器
3翼固定ハイスキュー(20°)プロペラ ナカシマミツワプロペラ製×2 基
最大搭載人員
3
72 名(旅客69名、船員3名)
履行期間及び履行場所
(1)履行期間は契約の日から平成 27 年 3 月 27 日までとし、かつ、ドック(工事履行場所)着翌日か
らドック発前日までの期間は 9 日間以内とする。
(2)履行場所は受注者の保有するドック内。
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引渡し及び回航
(1)引渡しは発注者が指定した場所とする。
(2)ドックと四日市港間の回航については発注者が行う。ただし、受注者に起因する損害が発生した
場合は、受注者の責任のもと原状に復するものとする。
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使用材料及び施工
(1)使用材料または艤装品等はそれぞれの用途に適合した優良品であって、諸法規に合格したもので
あり、使用材料調書により監督員の確認を得たうえで使用する。
(2)本船支給品については、受注者は受領書を作成するものとする。
(3)本修繕による交換後の部品廃材等のうち、監督員の指示のないものについては、受注者において
処理するものとする。ただし、監督員の指示のあるものについては、受注者は保存するものとする。
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(4)本修繕において使用する塗料で特別の定めのないものについては、別紙1「使用塗料一覧表」に
記載のものを参考に同等以上の品質を有するものとする。
また、塗装膜厚については、使用する塗料の推奨膜厚を確保すること。
(5)本修繕において、使用燃料を A 重油から軽油に切り替えるため、抜き取り量を監督員立会いのも
と記録し、抜き取った A 重油については有価物として引取ること。
また、給油については本修繕とは別に発注者手配により行うことから、日程については監督員と
事前に調整し、給油に必要な準備について協力を行うこと。
なお、給油時期は係留運転までに行うこととする。
(6)各所施工にあたっては、施工箇所以外が汚損しないよう養生を行うとともに、施工終了時に汚損
個所があれば清掃のうえ、現状復旧させること。
6
工事記録
工事記録として工事着手時に着工届、作業日報及び工事写真帳を作成するものとする。
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産業廃棄物処理
廃油及びカキがら等産業廃棄物の処理を行った場合は、マニフェストの写しを提出する。
ただし、当組合の行う検査までに提出が出来ない場合には、受注者と産業廃棄物処理を行う事業
者との間で締結している廃棄物処理委託書の写しを提出することで完成検査を受検できるものとす
る。
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海上試運転
試運転法案を監督員に提出、承認のうえ、監督員立会いのもとで諸試験を行い、性能を確認する
とともに、その記録を試運転成績表として 2 部提出するものとする。
試運転には速力試験を含み、機関については暖機運転後、各負荷毎の各部圧力、温度を計測する。
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緊急時の体制
履行期間中における緊急時の体制、対応についての書類を提出すること。
10 暴力団員等による不当介入を受けた場合の処置について
(1)受注者は暴力団員等による不当介入を受けた場合は、断固としてこれを拒否するとともに、不当
介入があった時点で速やかに警察に通報を行うとともに、捜査上必要な協力を行うこと。
(2)(1)により警察に通報を行うとともに、捜査上必要な協力を行った場合には、速やかに発注者に
報告すること。発注者への報告は必ず文書で行うこと。
(3)受注者は暴力団員等により不当介入を受けたことから工程に遅れが生じる等の被害が生じた場合
は、発注者と協議を行うこと。
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業務明細
錆打塗装部、船殻艤装部及び機関部並びに電気部について下記の整備を行う。
(1)錆打塗装部
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① 外板
ア
船体上架のうえ、船底及び船側外板の没水部分を高圧射水洗浄及びスクレープによりカキ
落とし後 (舵及びシーチェスト部並びに音響測深機送受波器部の塗装を含む)、塗装面を調整し、
加水分解型船底防汚塗料で2回塗装を行う。
(75 ㎡
赤)
また、下塗り塗装が剥離した部分については、タッチアップ塗装を行うこと。
※スケグに取付けられた送受波器のカキ落としについては監督員が施工。
また、高圧洗浄時は送受波器に直接外力等が加わらないように予めカバー等で保護し、監
督員立会いのもと行うこと。
イ
船側外板及び船尾外板(没水部分以外)を清掃し、ポリウレタン樹脂塗料で1回塗装を行
う。
(37 ㎡ 白)
ウ 船尾外板取付の主機関排気管(SUS 製 200A)及び補機関排気管(SUS 製 65A)の塗装面
を清掃調整し、耐熱塗料で 2 回塗装を行う。(3 ㎡ 黒)
エ
推進器及び推進器軸をスクレープによりカキ落とし後、金属面の下地処理整備のうえ、プ
ロペラ防汚塗料で 1 回塗装を行う。
(3 ㎡)
(2)船殻艤装部
① 船体一般
ア アルミ陽極板を取替える。
(船尾 7 枚、舵 4 枚、シーチェスト 2 枚)
(3)機関部
① 主機関(ヤンマー製 6HYP-WET×2 基)
ア 下記の冷却器について、海水通路清掃のうえ、保護亜鉛及び付属消耗品を交換する。
・空気冷却器(保護亜鉛 1 基=2 カ所)
・潤滑油冷却器(保護亜鉛 1 基=2 カ所)
・清水冷却器(保護亜鉛 1 基=4 カ所)
イ 冷却清水を交換する。
(1 基=タンク及びサブタンク容量 41.5L 添加剤濃度約 30%)
ウ 潤滑油フィルタエレメント及び付属消耗品、機関潤滑油を交換する。
(1 基=36L)
エ 燃料こし器及び油水分離器の内部清掃のうえ、エレメント及び付属消耗品を交換する。
ただし、施工時期は係留運転後とし、復旧後は空気抜きを行うこと。
オ 海水こし器を解放し、内部清掃整備のうえ、保護亜鉛及び付属消耗品を交換する。
カ 海水ポンプのインペラ―及び付属パッキンを交換する。
② 逆転減速機(日立ニコトランスミッション製 MGNV172E-C×2 基)
ア 潤滑油冷却器の海水通路清掃のうえ、保護亜鉛(1 基=2 カ所)及び付属消耗品を交換する。
イ
潤滑油こし器(メイン・遊転ポンプ)を解放清掃整備のうえ、Oリング及び潤滑油を交換
する。
(1 基=7L)
③ 補機関 (ヤンマー製 4CHL-N×1 基)
ア 下記の冷却器について、海水通路清掃のうえ、保護亜鉛及び付属消耗品を交換する。
・潤滑油冷却器(保護亜鉛 2 カ所)
・清水冷却器(保護亜鉛 4 カ所)
イ 冷却清水を交換する。
(タンク及びサブタンク容量 17.6L 添加剤濃度 30%)
ウ 潤滑油フィルタ及び潤滑油を交換する。
(16.5L)
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エ 燃料こし器及び油水分離器の内部清掃のうえ、エレメント及び付属消耗品を交換する。
ただし、施工時期は係留運転後とし、復旧後は空気抜きを行うこと。
オ 海水こし器を解放し、内部清掃整備のうえ、保護亜鉛及び付属消耗品を交換する。
カ 海水ポンプのインペラ―及び付属パッキンを交換する。
④ 諸管装置
ア 次の船底弁を解放し、摺合せ整備のうえ、パッキン等付属消耗品を交換する。
(主機用 50A×2 個、補機用 40A×1 個、サニタリー用 25A×1個、放水銃ポンプ 65A×
1個)
イ
客室温水ヒーター用主機関冷却清水取り出し接続銅管φ14をホースジョイントタイプに
改良する。
なお、改良後は主機関を運転して通水し、ホース接続各部から漏洩がないか確認すること。
⑤ こし器
ア 次の海水こし器を解放し、内部清掃整備のうえ、保護亜鉛及び付属消耗品を交換する。
(サニタリー用×1 個、放水銃用×1 個)
⑥ その他
ア 燃料油タンクの内部の清掃を行い(10 ㎡)マンホールパッキン(φ600 ㎜)の交換を行う。
なお、マンホールの復旧は監督員が内部確認後行うこと。
イ 当該工事で発生し、陸揚げした廃油(約 200L)及びビルジ等(約 100L)の処理を行う。
(4)電気部
① 盤および箱
ア 船内各電気設備について、点検調整及び絶縁抵抗計測を行う。
(請負者の任意様式により点検記録表1部提出)
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