入札説明書[PDF 628.5 KB] - 九州地方環境事務所

入
札
説
明
書
平成28年度沖縄島北部地域マングース防除事業業務
環 境 省
九州地方環境事務所
那覇自然環境事務所
は
じ
め
に
本業務の入札等については、会計法(昭和22年法律第35号)、予算決算及び会計令(昭和22
年勅令第165号)、契約事務取扱規則(昭和37年大蔵省令第52号)、その他の関係法令及び入札
心得に定めるもののほか、この入札説明書によるものとする。
1.契約担当官等
分任支出負担行為担当官
九州地方環境事務所那覇自然環境事務所長
西村
学
2.競争入札に付する事項
(1)件名
平成28年度沖縄島北部地域マングース防除事業業務
(2)特質等
別添仕様書による
(3)履行期限
契約締結の日から平成29年3月31日まで
(4)納入場所
別添仕様書による
(5)入札方法
落札者の決定は、最低価格落札方式をもって行うので、
ア.入札者は、業務に係る経費のほか、納入に要する一切の諸経費を含め契約金額を見積
もるものとする。
イ.落札決定に当たっては、入札書に記載された金額に当該金額の8パーセントに相当す
る額を加算した金額(当該金額に1円未満の端数がある時は、その端数金額を切り捨て
た金額とする。)をもって落札価格とするので、入札者は、消費税に係る課税事業者で
あるか免税事業者であるかを問わず、見積もった契約金額の108分の100に相当する金額
を記載した入札書を提出しなければならない。
(6)入札保証金及び契約保証金 免除
3.競争参加資格
(1)予算決算及び会計令第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐
人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の
理由がある場合に該当する。
(2)予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。
(3)環境省から指名停止措置が講じられている期間中の者でないこと。
(4)平成25・26・27年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)「役務の提供等」の「調査
研究」において、開札時までに「A,B又はC」級に格付され、九州・沖縄地域の競争参
加資格を有する者であること。
ただし、平成28・29・30年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)「役務の提供等」
の「調査研究」の資格を引き続き取得すること。
(5)入札説明書において示す暴力団排除に関する誓約事項に誓約できる者であること。
(6)沖縄県内に本社、支店、事務所又は営業所が存在すること。
4.契約条項を示す場所等
〒900-0022
沖縄県那覇市樋川1丁目15番15号 那覇第一地方合同庁舎1 階
環境省九州地方環境事務所那覇自然環境事務所 総務課 調整係
電話 098-836-6400
FAX 098-836-6401
5.入札参加書等の提出期限及び提出場所
入札への参加を希望する者は、下記のとおり4の場所にFAX又は郵送(配達の記録が残
るものに限る。以下同じ。)で提出すること。
(1)入札心得様式4による書類
平成28年3月22日(火)17時15分まで
(2)平成25・26・27年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)を証明する書類
平成28年3月24日(木)13時30分まで
6.競争執行の日時、場所等
(1)入札・開札の日時及び場所
日時
平成28年3月24日(木)13時30分
場所
那覇自然環境事務所 会議室
(沖縄県那覇市樋川1丁目15番15号 那覇第一地方合同庁舎1 階)
(2)入札書の提出方法
ア.入札書は、
(1)の日時までに電子調達システムにより提出するものとする。ただし、
書面により入札書を提出することを希望する場合は、平成28年3月23日(水)17時まで
に、入札心得に定める様式2による書面を提出すること。
イ.書面により入札書を提出する場合は、(1)の日時及び場所に、入札心得に定める様
式1による入札書を持参すること。電話、FAX、郵送等による提出は認めない。なお、
入札書の日付は、入札日を記入すること。
ウ.入札者は、その提出した入札書の引換え、変更又は取消しをすることができない。
(3)入札の無効
本入札説明書に示した競争参加資格のない者又は入札条件に違反した者の提出した入札
書は無効とする。
7.落札者の決定方法
(1)有効な入札書を提出した入札者であって、当該入札者の入札価格が予算決算及び会計令
第79条の規定に基づいて作成された予定価格の制限の範囲内であり、かつ、最低価格をも
って入札を行った者を落札者とする。
(2)落札者となるべき者の入札価格によっては、その者により当該契約の内容に適合した履
行がなされないおそれがあると認められるとき、又はその者と契約を締結することが公正
な取引の秩序を乱すおそれがあって著しく不適当であると認められるときは、予定価格の
制限の範囲内の価格をもって申し込みをした他の者のうち最低の価格をもって申し込みを
した者を落札者とすることがある。
8.入札に関する質問の受付
(1)この入札説明書、仕様書等に関する質問がある場合は、次に従い書面(様式は任意)に
より提出すること。
ア.提出期限 平成28年3月23日(水)12時まで
(持参の場合は、12時から13時を除く)
イ.提出場所 4の場所
ウ.提出方法 持参又はFAXによって提出すること。
なお、会社名・担当者名・電話番号・FAX番号は必ず記載しておくこと。
(2)(1)の質問に対する回答は、平成28年3月23日(水)17時までにFAXにより行う。
9.暴力団排除に関する誓約
当該業務の入札については、入札心得において示す暴力団排除に関する誓約事項に誓約の
上参加すること。なお、書面により入札する場合は、誓約事項に誓約する旨を入札書に明記
すること。
10.その他
(1)入札結果の公表
落札者が決定したときは、入札結果を開札場において発表するとともに、環境省ホーム
ページで公表するものとする。
(2)全省庁共通電子調達システムホームページアドレス https://www.geps.go.jp/
ただし、入札の締め切り時間が切迫している等、緊急を要する場合には、前記4の場所
に連絡すること。
(3)契約締結日までに平成28年度の予算(暫定予算を含む。)が成立しなかった場合は、契
約締結日は、予算が成立した日以降とする。
また、暫定予算になった場合、全体の契約期間に対する暫定予算の期間分のみの契約と
する場合がある。
(4)提出様式について
那覇自然環境事務所Webサイトの「調達情報」>「入札契約情報」>「入札心得」を一
読した上、必要に応じて様式1から4までを作成すること。
(5)分任支出官負担行為担当官が、相当の理由により、入札の妨害と認めた場合は、該当す
る参加者に対し、指名停止等の措置を講ずる場合がある。
(6)全てのFAX送信については、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)
第1条第1項に掲げる日を除くこと。
印
契
約
書
紙
分任支出負担行為担当官 九州地方環境事務所那覇自然環境事務所長 西村 学(以下
「甲」という。)は、
(以下「乙」という。)と「平成28年度沖縄島北部地域マ
ングース防除事業業務」(以下「業務」という。)について、次の条項により契約を締結す
る。
(契約の内容)
第1条 乙は、別添の仕様書に基づき業務を行うものとする。
(契約金額)
第2条 契約金額は金
円(うち消費税及び地方消費税の額
円)
とする。
2 前項の消費税及び地方消費税の額は、消費税法(昭和63年法律第108号)第28条第1
項及び第29条並びに地方税法(昭和25年法律第226号)第72条の82及び第72条の83の規
定に基づき、契約金額に108分の8を乗じて得た額である。
(履行期限及び納入場所)
第3条 履行期限及び納入場所は次のとおりとする。
履行期限 平成29年3月31日
納入場所 環境省那覇自然環境事務所やんばる自然保護官事務所
(契約保証金)
第4条 甲は、この契約の保証金を免除するものとする。
(再委任等の禁止)
第5条 乙は、業務の処理を他人に委託し、又は請け負わせてはならない。但し、書面に
より甲の承諾を得たときはこの限りではない。
(監督)
第6条 乙は、甲の指示監督により業務を行うものとする。
2 業務の遂行にあたって疑義又は不明の点が生じたときは、甲の指示に従うものとする。
(検査及び引渡し)
第7条 乙は、業務の全部を完了したときは業務終了報告書を作成し、その旨を書面によ
り甲に通知しなければならない。
2 甲は、前項の通知を受けたときは、その日から10日以内に検査を行い、検査に合格し
た後、乙が成果物の引渡しを申出たときは、直ちにその引渡しを受けなければならない。
3 乙は、前項の検査に合格しないときは直ちに修補して甲の検査を受けなければならな
- 1 -
い。この場合においては、前項の期間は甲が乙から修補を終了した旨の通知を受けた日
から起算する。
(契約金額の支払い)
第8条 乙は、前条第2項の検査に合格したときは、契約金額(この契約の締結後、契約
金額の変更があった場合には、変更後の契約金額。以下同じ。)の支払いを請求するも
のとする。
2 甲は、前項の規定による請求を受けたときは、その日から起算して30日以内(以下「約
定期間」という。)に契約金額を支払わなければならない。
(支払遅延利息)
第9条 甲は、第8条の約定期間内に契約金額を乙に支払わない場合は、約定期間満了の
日の翌日から支払いをする日までの日数に応じ、契約金額に対し、政府契約の支払遅延
に対する遅延利息の率を定める告示により財務大臣が決定する率を乗じて計算した金額
を遅延利息として乙に支払わなければならない。ただし、約定期間内に支払わないこと
が、天災地変等甲の責に帰すことのできない事由によるときは、当該事由の継続する期
間は、遅延利息の算定日数に算入しないものとする。
(仕様書等の変更)
第10条 甲は、必要があると認めるときは、仕様書等の変更内容を乙に通知して、仕様書
等を変更することができる。この場合において、甲は、必要があると認められるときは
履行期間若しくは契約金額を変更し、又は乙に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担
しなければならない。
(業務の中止)
第11条 天災地変その他止むを得ない事由により、業務の遂行が困難となったときは、乙
は、甲と協議の上契約の解除を行うものとする。
2 前項の規定により契約を解除するときは、第7条から9条までの規定に準じ精算する。
(契約の解除)
第12条 甲は、次の各号の一に該当するときは、催告することなくこの契約の全部又は一
部を解除することができる。
一 乙の責に帰する事由により、乙がこの契約の全部又は一部を履行する見込みがない
と認められるとき。
二 乙が第5条、第19条又は第20条の規定に違反したとき。
三 乙又はその使用人が甲の行う監督及び検査に際し不正行為を行い、又は監督官等の
職務の執行を妨げたとき。
四 履行期限内に業務結果の提出がなかったとき。
2 甲は、乙が次の各号の一に該当すると認められるときは、催告することなくこの契約
を解除することができる。
一 法人等(個人、法人又は団体をいう。)の役員等(個人である場合はその者、法人
である場合は役員又は支店若しくは営業所(常時契約を締結する事務所をいう。)の
代表者、団体である場合は代表者、理事等、その他経営に実質的に関与している者を
いう。)が、暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法
律第77号)第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下同じ)又は暴力団員(同法第
- 2 -
2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)であるとき
二 役員等が、自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的、又は第三者に損害
を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしているとき
三 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して、資金等を供給し、又は便宜を供与するな
ど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与しているとき
四 役員等が、暴力団又は暴力団員であることを知りながらこれを不当に利用するなど
しているとき
五 役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有しているとき
3 甲は、乙が自ら又は第三者を利用して次の各号の一に該当する行為をした場合は、催
告することなくこの契約を解除することができる。
一 暴力的な要求行為
二 法的な責任を超えた不当な要求行為
三 取引に関して脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為
四 偽計又は威力を用いて甲等の業務を妨害する行為
五 その他前各号に準ずる行為
(再受任者等に関する契約解除)
第13条 乙は、契約後に再受任者等(再受任者及び共同事業実施協力者並びに乙、共同事
業実施協力者又は再受任者が当該契約に関して個別に契約する場合の当該契約の相手方
をいう。以下同じ。)が第12条第2項及び第3項の一に該当する者(以下「解除対象者」
という。)であることが判明したときは、直ちに当該再受任者等との契約を解除し、又
は再受任者等に対し契約を解除させるようにしなければならない。
2 甲は、乙が再受任者等が解除対象者であることを知りながら契約し、若しくは再受任
者等の契約を承認したとき、又は正当な理由がないのに前項の規定に反して当該再受任
者等との契約を解除せず、若しくは再受任者等に対し契約を解除させるための措置を講
じないときは、催告することなくこの契約を解除することができる。
(違約金等)
第14条 甲が第12条又は前条第2項の規定により契約の全部又は一部を解除した場合は、
乙は契約金額の100分の10に相当する額を違約金として甲の指定する期間内に支払わな
ければならない。
2 乙が、次に掲げる場合のいずれかに該当したときは、乙は、甲の請求に基づき、契約
金額の100分の10に相当する額を違約金として甲の指定する期間内に支払わなければな
らない。
一 この契約に関し、乙が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年
法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第3条の規定に違反し、又は乙が構成事
業者である事業者団体が独占禁止法第8条第1号の規定に違反したことにより、公正
取引委員会が乙に対し、独占禁止法第7条の2第1項(独占禁止法第8条の3におい
て準用する場合を含む。)の規定に基づく課徴金の納付命令(以下「納付命令」とい
う。)を行い、当該納付命令が確定したとき(確定した当該納付命令が独占禁止法第5
1条第2項の規定により取り消された場合を含む。)。
二 納付命令又は独占禁止法第7条若しくは第8条の2の規定に基づく排除措置命令
(これらの命令が受注者又は受注者が構成事業者である事業者団体(以下「乙等」と
いう。)に対して行われたときは、乙等に対する命令で確定したものをいい、乙等に
対して行われていないときは、各名宛人に対する命令全てが確定した場合における当
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該命令をいう。次号において「納付命令又は排除措置命令」という。)において、こ
の契約に関し、独占禁止法第3条又は第8条第1号の規定に違反する行為の実行とし
ての事業活動があったとされたとき。
三 納付命令又は排除措置命令により、乙等に独占禁止法第3条又は第8条第1号の規
定に違反する行為があったとされた期間及び当該違反する行為の対象となった取引分
野が示された場合において、この契約が、当該期間(これらの命令に係る事件につい
て、公正取引委員会が乙に対し納付命令を行い、これが確定したときは、当該納付命
令における課徴金の計算の基礎である当該違反する行為の実行期間を除く。)に入札
(見積書の提出を含む。)が行われたものであり、かつ、当該取引分野に該当するも
のであるとき。
四 この契約に関し、乙(法人にあっては、その役員又は使用人を含む。)の刑法(明
治40年法律第45号)第96条の6又は独占禁止法第89条第1項若しくは第95条第1項第
1号に規定する刑が確定したとき。
3 乙が前二項の違約金を甲の指定する期間内に支払わないときは、乙は、当該期間を経
過した日から支払いをする日までの日数に応じ、年5パーセントの割合で計算した額の
遅延利息を甲に支払わなければならない。
(損害賠償)
第15条 甲は、第12条第2項、第3項又は第13条第2項の規定によりこの契約を解除した
場合は、これにより乙に生じた損害について、何ら賠償ないし補償することは要しない。
2 乙は、甲が第12条第2項、第3項又は第13条第2項の規定によりこの契約を解除した
場合において、甲に損害が生じたときは、その損害を賠償するものとする。
(表明確約)
第16条 乙は、第12条第2項及び第3項のいずれにも該当しないことを表明し、かつ、将
来にわたっても該当しないことを確約する。
2 乙は、解除対象者を再受任者等としないことを確約する。
(不当介入に関する通報・報告)
第17条 乙は、自ら又は再受任者等が、暴力団、暴力団員、社会運動・政治運動標ぼうゴ
ロ等の反社会的勢力から不当要求又は業務妨害等の不当介入(以下「不当介入」という。)
を受けた場合は、これを拒否し、又は再受任者等をして、これを拒否させるとともに、
速やかに不当介入の事実を甲に報告するとともに、警察への通報及び捜査上必要な協力
を行うものとする。
(かし担保)
第18条 甲は、第7条の規定により引渡しを受けた後1年以内に隠れたかしを発見したと
きは、直ちに期限を指定して当該かしを修補させることができるものとする。
(秘密の保全)
第19条 乙は、この契約の履行に際し知得した相手方の秘密を第三者に洩らし又は利用し
てはならない。
(債権譲渡の禁止)
第20条 乙は、この契約によって生じる権利又は義務の全部若しくは一部を甲の承諾を得
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た場合を除き第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、信用保証協会及び
中小企業信用保険法施行令(昭和25年政令第350号)第1条の2に規定する金融機関に
対して売掛債権を譲渡する場合にあっては、この限りではない。
(紛争又は疑義の解決方法)
第21条 この契約について、甲乙間に紛争又は疑義を生じた場合には、必要に応じて甲乙
協議して解決するものとする。
本契約の証として本書2通を作成し、当事者記名押印のうえ、各自1通を保有する。
平成
年
月
甲
住 所
氏 名
乙
住
氏
日
沖縄県那覇市樋川1丁目15番15号那覇第一地方合同庁舎1 階
分任支出負担行為担当官
九州地方環境事務所
那覇自然環境事務所長 西村 学
印
所
名
印
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平成 28 年度沖縄島北部地域マングース防除事業業務仕様書
1.業務の目的
沖縄島北部のやんばる地域には、ヤンバルクイナ、ノグチゲラ、オキナワトゲネズミ等希少な
野生生物が生息しており、本地域固有の生態系を形成している。しかし、近年、フイリマングー
ス(以下、「マングース」という。)やノネコ、クマネズミなどの外来生物による在来生物の捕
食や生息空間の競合の問題等により、これらの野生生物は大きな影響を受けている。
本業務は、沖縄島北部地域の希少な野生生物を保護し、やんばる固有の生態系を保全すること
を目的に、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(以下、「外来生物法」
という。)第3章の規定等に基づき、特定外来生物であるマングースの捕獲作業等を実施するも
のである。
本地域では、沖縄県が平成 12 年度から、環境省が平成 13 年度からマングース等外来生物の捕
獲事業を実施してきた。平成 17 年6月には、外来生物法が施行されたことを受けて、「沖縄島北
部地域におけるジャワマングース防除実施計画(以下、「第1期計画」という)」が策定された。
第1期計画では、沖縄県が設置したマングース北上防止柵以北(以下、「対象地域」という。)
からの平成 26 年度までのマングース根絶及び対象地域への再侵入防止を目標としてきた。これま
での防除事業により、マングースの生息密度及び分布域の縮減、ヤンバルクイナ等在来生物の回
復など一定の成果が得られたものの、平成 26 年度までの完全排除は困難な状況にあることから、
平成 25 年度から平成 34 年度までの 10 年間で対象地域からのマングースの完全排除を達成するこ
とを目標とした「第2期沖縄島北部地域におけるマングース防除実施計画(以下、「第2期計画」
という)
」が策定された。第2期計画に基づいた事業においても、環境省は主に対象地域北部の希
少野生生物が多く生息する地域を担当し、沖縄県は対象地域南部の、マングースが比較的高密度
に生息する地域を中心に担当することとしている。また、事業の実施にあたっては環境省と沖縄
県が共同で「沖縄島北部地域マングース防除事業検討委員会(以下、「検討委員会」という。)」
を設置し、専門家の意見を聞きながら進める。
平成 28 年度は、第2期計画の4年目として、マングースの地域的な根絶及び残存個体の排除に
向け、マングース探索犬やセンサーカメラ等のモニタリング作業を充実化させる。
さらに、在来種の回復状況を評価するために、夜行性小動物を対象とした夜間ラインセンサス及び国
内希少野生動植物種であるヤンバルクイナの生息状況調査を実施する。
2.業務の実施期間
契約の日から平成 29 年3月 31 日まで
3.業務の実施場所
主として、沖縄県国頭郡国頭村、大宜味村、東村、名護市
その他、具体的な作業区域等については、環境省那覇自然環境事務所(以下、「当所」という。)
及びやんばる自然保護官事務所(以下、「事務所」という。)の担当官の指示に従うものとする。
4.業務の内容
(1)請負業務実施計画書の作成
請負者は、1.の目的を達成するため当所及び事務所担当官と協議の上、業務実施計画書及
び安全管理計画書を作成し、業務を実施するものとする。
1
(2)専任従事者(やんばるマングースバスターズ)の雇用及び捕獲作業等
業務請負者は、マングース防除事業の捕獲作業等に専任従事する者を「やんばるマングース
バスターズ(以下、
「バスターズ」という。)」として雇用する。バスターズに対しては、当所
所長がマングース防除事業捕獲従事者証を発行することとする。バスターズは、5月から9月
は 1 日8時間(休憩1時間含む)
、週5日間、それ以外の月は1日 7.6 時間(休憩1時間含む)、
週6日間捕獲作業等に専従する。ただし、盆休み(土曜日、日曜日を除く2日間)及び年末年
始(12 月 29 日から1月3日)を除く。
① 捕獲作業等体制について
第2期計画に基づき、平成 28 年度の目標捕獲努力量 79 万わな日を達成できるバスターズ人
数で作業する。ただし、5月までに捕獲努力量 10 万わな日を達成する。車両は契約日から4
月 28 日までは 14 台、5月2日から3月 31 日までは 11 台とする。
捕獲作業等は、5月から9月は月曜日から金曜日、それ以外の月は月曜日から土曜日までと
するが、台風の接近等、野外での作業実施が極めて危険と考えられる場合は、事務所担当官と
協議のうえ、作業を中止することを可とする。
バスターズの中から現場監督者を選出し、毎週最低1回は現場監督者及びバスターズでミー
ティングを行い、作業状況の確認、翌週の作業計画を立案し、事務所担当官に報告する。さら
に、毎月1回は、半日程度の全体ミーティングを行い、作業状況や翌月の作業計画等の情報を
共有し意見交換等を行う。全体ミーティングにあたっては、作業の進捗状況に関する資料を作
成するとともに、作業状況を踏まえた翌月以降の作業計画を立案する。
② 捕獲器について
(ア) 捕獲器の種類
マングースの捕獲器(以下「わな」という。)は、当所より貸与する生け捕り式金網製はこ
わな(以下「カゴわな」という。
)と捕殺式筒型わな(以下「筒わな」という。)
、オキナワト
ゲネズミ混獲防止機能を有した捕殺式延長筒わな(以下「延長筒わな」という。
)を使う。
(イ) わなの整備及びメンテナンス
貸与したカゴわな及び筒わなについては、貸与時の状態から実際に野外で使えるように、
錆止め処理や改良調整、名札を添付する等の整備作業を施工する。また、日々のメンテナン
スや管理を行い、黒色の遮蔽布をカゴわなに装着する等の捕獲効率の向上及び混獲数の低減
を図るための工夫を行う。
(ウ) わなの種類の使い分け
在来生物オキナワトゲネズミ及びケナガネズミの混獲を回避するため、
(ア)で示した3種
類のわなを地域及び季節により使い分ける。原則として、オキナワトゲネズミの生息が確認
されている地域ではカゴわなもしくは延長筒わなを使用し、オキナワトゲネズミの生息が確
認されておらずケナガネズミの生息が確認されている地域では、4~11 月は筒わなを設置し、
それ以外の期間はカゴわなを使用する。
なお、わな種による使い分けの時期、地域の詳細については、事務所担当官の指示に従う。
(エ) わなの設置方法
わなは誘引餌をセットした後、地面に固定して設置する。また、わなが作動することを確
認する等、誤作動の低減に努める。その他、捕獲効率の向上や混獲数の低減のための工夫に
努める。
2
(オ) わなの誘引餌
誘引餌は、カゴわなにおいてはスルメ 180kg(わな約 36,000 個分)、筒わなにおいては塩
豚 600kg(わな約 60,000 個分)を使用する。さらに、より効果的にマングースを捕獲するた
め、サンマを 60kg(わな約 6,000 個分)、鶏の唐揚げを 72kg(わな約 2,400 個分)、マグロ
の油漬け(ツナ)を 60kg(わな約 600 個分)準備し、マングースの生息状況等に合わせて使
用する。また、新たに効果が認められる餌が開発された場合には、事務所担当官と相談の上
で使用することを可とする。
(カ) わなの見回りと記録
カゴわなについては、各わなにつき1日1回の見回りを行う。カゴわなの見回りでは捕獲
動物の記録と処理、誘引餌及びわなの点検、必要に応じて誘引餌の交換を行う。また、見回
り終了時は誘引餌を回収し、わなのフタを閉じる。
筒わなについては見回りの間隔を特に定めないが、1~2ヶ月に1回程度の見回りを行う。
筒わなの見回りでは、捕獲動物の記録と処理、誘引餌の交換と回収、わなの再設置を行う。
わなの見回り時には作業状況を記録するため当所が支給する GPS ロガーを携行し、ログデ
ータを提出する。あわせて調査シートに記録し、見回り忘れ等が無いよう十分注意する。
③ 捕獲作業等について
(ア) わなの設置及び作業ルートの開設
平成 27 年度までのわなの登録地点及び新たに登録する地点において、わなの常設化に努め、
年間捕獲努力量 79 万わな日を達成する。なお、わな地点の緯度経度については、別に Excel
ファイルにて配布する。また、辺野喜-楚洲以北において、3次メッシュ自然環境保全基礎
調査用メッシュ)あたりのわな占有率(わなの有効範囲は 100mとする)を概ね 50%以上と
し、そのほかの地域ではわな占有率を概ね 70%以上とする。ただし、捕獲努力量の達成を優
先する。
わなの設置間隔は車道沿いにおいて 100m 程度、林内において 50m 程度とし、大幅な変更に
あたっては事務所担当官と協議する。
わなの設置に必要な作業道は必要に応じて随時開設することとするが、鎌などによる部分
的な刈り払いは極力最小限に留めるとともに、希少植物等の生育に配慮して行うものとする。
新たに設置したわなは全て GPS によって緯経度情報を取得する。なお、刈り払い作業を行う
バスターズには刈払機を使用するための講習を受けさせる。
(イ) 捕獲排除の対象
マングースを対象に捕獲、排除を行う。さらに、クマネズミ等の外来生物が捕獲された場
合は、同様に排除を行う。
(ウ) 捕獲個体の処理
カゴわなで捕獲されたマングース、クマネズミは、入り口が開かないよう固定し、わなに
入れたまま事務所に持ち帰り、炭酸ガスで安楽死させた後、冷凍庫に保管する。なお、マン
グースについては、保管前に雌雄の判別、体重計測、写真撮影等を行う。
筒わなで捕獲されたマングースは、当所で貸与するデジタルカメラで撮影し、可能であれ
ば性別を確認後、原則として頭骨のみを回収し、残りは埋葬する。死体が白骨化していない
場合は、その場に埋葬し、埋葬地点に日付・わな番号・性別・バスターズ氏名等を書いた目
印テープをつけた杭等を立てておき、次回見回り時に掘り出して、頭骨と目印を回収する。
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捕獲されて間もない死体は丸ごと回収し、上述のカゴわなで捕獲された場合と同様に処理す
る。
保管したマングース、クマネズミの冷凍個体及び頭骨は定期的に適切に廃棄する。ただし、
大学や研究機関などで研究利用される場合があるため、事務所担当官の指示に従う。
カゴわなでネコが捕獲された場合は、入り口が開かないよう固定し、わなに入れたまま事
務所に持ち帰り、当所より貸与するデジタルカメラで撮影するとともに、マイクロチップリ
ーダーにより、マイクロチップの有無を確認する。飼いネコもしくは飼い主不明のネコ(ノ
ラネコ)については、捕獲された地域の役場へ搬送し、ノネコについては、一時収容施設で
ある南城市内にある沖縄県動物愛護管理センターに搬送する。搬送されたノネコは4日間以
上飼育されるため、その間に当該捕獲個体についての情報を一般に公開し、引き取り手の募
集を行うための周知ポスターを作成し、事務所、捕獲された村役場、捕獲地点に近い共同売
店及び沖縄県動物愛護管理センターに提出する。
わな種に限らず在来生物が混獲された場合は、デジタルカメラで撮影し、すみやかに放逐
する。ただし、衰弱、傷病等により放逐が困難と判断された場合や、事前に事務所担当官よ
り指定した種が捕獲された場合には、事務所担当官にすみやかに連絡し指示に従う。また、
すでに死亡していた場合は、捕獲の状況がわかるようデジタルカメラで撮影した後、事務所
に持ち帰り、すみやかに事務所担当官に報告する。
(エ) 在来生物等モニタリング調査
捕獲作業に併せて希少種を含む在来生物やマングース、ノネコ等外来生物の生息情報を収
集する。特に、ヤンバルクイナ(4~8月)、ノグチゲラ(4~8月)、オキナワイシカワガ
エル(12~2月)、ホルストガエル(7~9月)、オキナワトカゲ・バーバートカゲ(5~9
月)の生息状況調査を重点的に実施する。本調査は鳴き声や目視にて確認された生物の種名
及び目撃地点(近隣のわな地点)を調査シートに記録することにより行う。種の同定が困難
な場合は可能な限りデジタルカメラに記録して調べる等、同定能力の向上に努める。
なお、重点的に調査する生物の追加・変更等については、事務所担当官と協議する。
(オ) センサーカメラ等調査
マングースや在来生物の生息状況のモニタリングのため、捕獲作業に併せてセンサーカメ
ラ 150 台程度を設置し、月に一回程度点検する。また、必要に応じてマングース等を誘引す
る餌を使用することを可とする。写真に撮影された動物を確認するとともに、撮影時間等と
併せて Excel ファイルに記入する。
なお、本調査については事務所担当官と協議のうえ実施する。
④ ヘアトラップによるマングースのモニタリング
筒わなの点検作業に併せて、平成 27 年度までのわなの登録地点及び新たに登録する地点に
おいて、当所より貸与するヘアトラップ 300 台程度の設置及び見回りを実施する。ヘアトラ
ップは誘引餌(スルメ及びサンマ)とともに設置し、1ヶ月から2ヶ月程度の間隔で見回り
を行う。見回りではマングースの被毛の有無を確認し、マングースの被毛が確認された場合
は、デジタルカメラで撮影を行ったうえトラップごとチャック付きビニール袋に入れて事務
所に持ち帰る。さらに新しいヘアトラップ及び誘引餌を設置する。マングースの被毛が確認
されなかった場合は、ヘアトラップと誘引餌の交換を行う。
⑤ マングースの探索
マングースの生息状況を把握し、効果的な捕獲を実施するために、探索犬4頭とハンドラ
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ー4名、車両4台で、あわせて年間 360 日以上マングースの個体及び痕跡探索を行う。探索
犬3頭及びハンドラー3名は事業開始当初より、マングースの糞を探索できる能力を十分有
していることを条件とする。探索犬の飼育、予防接種等はハンドラー及び請負者が行う。訓
練及び探索方法については、国内の使役犬訓練士の指導を得るとともに、ニュージーランド
等の国外における外来生物探索犬の訓練方法や試験方法についても情報収集しながら進め、
やんばる地域における探索犬の効果的な使用方法を検討し提案する。なお、探索地域及びス
ケジュールについては、事務所担当官と協議の上で進める。探索犬1頭及びハンドラー1名
については、事業開始当初より糞探索能力を有している必要はないが、業務期間中、訓練士
による犬の研修や訓練を行って糞探索能力を高めるとともに、状況に応じてわなの点検作業
等も行い、期間後期は試行的に探索を行うなど、マングース捕獲に資するよう、業務開始当
初に育成計画書を作成し担当官の了解を得るものとする。作業時間等については、
(2)①に
準じ、試行的に行った探索は上記の探索日数に含めない。
マングースと断定できない痕跡サンプルについては DNA 解析を行い、種の判定を行う。DNA
解析を行うサンプル数は 20 検体以上とする。DNA 解析の手法及び用いるサンプルについては
事務所担当官と協議する。
⑥ 集中捕獲作業
各種モニタリングより得られたマングースの生息状況を基にした捕獲作業(集中捕獲作
業)を年間捕獲努力量3万わな日以上実施することとするが、③(ア)で示した全体の捕獲
努力量の達成を優先する。集中捕獲作業は、既設のわなだけでなく、生息情報等に応じてわ
なを追加して設置する。基本的な設置方法、見回り等は②、③に準ずる。なお、本作業で発
生した捕獲努力量は③(ア)の年間捕獲努力量に含めて集計する。
⑦ 簡易柵の点検及び補修
平成 25 年度に設置したマングース移動阻止柵(簡易柵、総延長7km)を月に1回程度の頻
度で柵が破損していないか等を点検、記録するとともに、柵沿いで確認された在来生物を記
録する。柵が破損していた場合は、破損箇所をデジタルカメラで撮影し、地点を記録した後
に補修を行う。また、在来生物が柵に絡まっていた場合、もしくは、柵沿いで死亡していた
場合は、写真を撮影し、地点を記録する。柵に絡まった状態で生存している場合は、デジタ
ルカメラで撮影し、すみやかに放逐する。ただし、衰弱、傷病等により放逐が困難と判断さ
れた場合は、事務所担当官にすみやかに連絡し指示に従う。死亡している在来生物は、デジ
タルカメラで撮影した後に回収し、事務所に届ける。
なお、補修に必要な物品については当所が準備する。
⑧ データの整理について
捕獲作業等の結果は、設置したわなの種類ごとの設置地点、捕獲・混獲動物種ごとの捕獲・
混獲地点、さらに、探索犬、センサーカメラ、ヘアトラップ等のモニタリング結果を、GIS
を用いて整理し、3次メッシュごとの有効わな占有率(わなの有効範囲は 100mとする)、捕
獲努力量及び捕獲効率を算出し、現場作業にフィードバックするとともに、毎月、GIS デー
タとともに事務所担当官に提出する。また、必要に応じて事務所担当官の指示する情報の整
理、解析を行い提出する。なお、筒わなとヘアトラップの有効期間(わな日)は、わな設置
の翌日からの7日間(7わな日)
、点検の場合は点検日も含めた8日間(8わな日)とし、集
計を行う。また、センサーカメラの有効期間(有効日数)は、1 台のセンサーカメラが 24 時
間稼働した場合は1日、センサーカメラを設置・回収した日などは 0.5 日として集計するこ
と。センサーカメラで撮影された動物は、30 分以内に撮影された同種の動物は全て同一個体
5
とみなし集計する。
⑨ 野外作業時の装備・留意事項
(ア) 装備品
一般装備(マングース防除事業捕獲従事者証、腕章、携帯電話、地図、コンパス、ポイズン
リムーバー、防水コンパクトデジタルカメラ(携帯電話に内蔵されたカメラは不可)、マニュ
アル等)はバスターズ全員に装備させる。車両には、作業中であること及びバスターズのロゴ
マークを示すステッカー等を掲示する。さらに、作業内容に合わせてわなの点検・整備・設置
用具、ポータブル GPS 等を装備する。
(イ) 屋外作業の危機管理等
屋外作業においては、ハブ咬傷の危険があるため、作業には細心の注意を払う。各自の作
業ルートについては、事前に情報を共有しておくことともに、林内作業を行うバスターズは
1台の作業車輌は2名以上で使用し、個別に作業をする場合であっても同乗者との合流を確
実に行う。なお、予定時刻を大きく遅延する場合や事故が発生した場合には、現場監督者及
び事務所担当官へ携帯電話等で直ちに連絡する。
車両の運転にあたっても交通事故の防止に細心の注意を払うとともに、小動物を轢かない
よう注意し、車両停止時のアイドリングの低減に努める。
(3)夜間ラインセンサス
①ラインセンサス
マングースの捕食により減少していると考えられる夜行性小動物(特に両生類)を夜間のラ
インセンサスによりモニタリングする。
(ア)調査範囲
沖縄県国頭郡国頭村、大宜味村、東村の車道
10 ルート 計 125km
(イ)調査期間
夏期(6月から8月)、冬期(12 月から3月)にそれぞれ 10 日間以上
(ウ)調査時間
19 時~24 時の間
(エ)調査対象
両生類であるオキナワイシカワガエル、ホルストガエル、ナミエガエル、ハナサキガエル、
リュウキュウアカガエル、シロアゴガエル、イボイモリを主な対象種とする。そのほかに、
オキナワトゲネズミ、ケナガネズミ、ノネコ、ノイヌ、マングース、オオコノハズク、コノ
ハズク、アマミヤマシギ、ヤマシギ、ヤンバルクイナ、ヘビ類全て、クロイワトカゲモドキ、
リュウキュウヤマガメについても記録する。
(オ)調査方法
主に両生類を対象とするため、調査は 24 時間以内に降雨が確認されており、かつ、調査開
始時の気温が夏期は 25℃以上、冬期は 15℃以上の日に調査を行う。車両で時速 10km 程度の
速度で走行し、目視、もしくは鳴き声で確認出来た調査対象種の位置を GPS で記録するとと
もに、個体数、発見時間も併せて記録する。また、車道の下を河川が通っている地点や見晴
6
らしが良く鳴き声が聞こえやすい地点では 1 分間停車し、鳴き声を確認する。さらに、調査
開始地点、調査終了地点では GPS で位置を記録するとともに、事務所より貸与する温湿度計
を用いて気温及び湿度を計測する。
(カ)調査体制
調査担当者1名 と、補助者1名以上の計2名以上を1チームとする(調査者は事務所より
貸与する腕章を着用する)。なお、同日に複数チームで調査することを可とする。
②調査結果の取りまとめ
①で得られたデータを Excel ファイルに入力し、GIS データ化する。
(4)ヤンバルクイナの生息状況調査
①生息状況調査
国内希少野生動植物種に指定されているヤンバルクイナの生息域及び生息数をプレイバック
法を用いて調査する。
(ア)調査範囲
沖縄県国頭郡国頭村、大宜味村、東村
※ 大宜味村塩屋と東村平良を結んだライン以北の 248 メッシュ(自然環境保全基礎調査用
メッシュ)以上とし、1メッシュあたり一地点以上の調査地点を設定する。調査地点の
緯度経度については、別に Excel ファイルにて配布する。
(イ)調査期間
11、12 月中に 12 日間以上
※移動日及び悪天候等による予備日を含まない。
(ウ)調査時間
18 時~24 時の間
(エ)調査方法
音声再生装置及び拡声器でヤンバルクイナの鳴き声を流し、それに反応して鳴き返す声を
記録する(プレイバック法)。再生音は、調査地点から 500m 離れた地点でも聞こえる音量と
し、音割れなどに留意する。再生回数は1地点につき5回とし、調査地点から周囲4方向(90
度間隔)に再生した後、最後の1回は地形が開けている方向もしくは 360 度回転しながら再
生する。ヤンバルクイナが鳴き返した声については、個体数、日時、調査地点からの方角及
び距離を記録する。
さらに、全ての調査地点で上記の調査を2度実施する(同地点の調査は別日に実施)。調
査地点については現行の地点からの変更及び増加については事務所担当官と相談の上で決定
する。
また、全ての調査地点で風向、風速、気温及び天候を記録する。なお、風速は 10 分間の平
均風速とし、平均風速 3m/秒以上の場合は調査を行わない。
(オ)調査体制
調査担当者1名と、補助者1名以上の計2名以上を1チームとし、1回の調査あたり計4
チームを構成し実施することを原則とする。また、別のチームの再生音を誤って記録するこ
とのないように、チームごとの調査地点を十分に離す。
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(カ)その他
・調査には事務所より貸与する音源(デジタルデータ)、再生機及び拡声器を用いる。
・調査者は調査の際に貸与した腕章を着用する。
・調査は雨天及び強風(風速 3m/s 以上)等で調査結果に影響を及ぼすと判断される場合は順
延すること。なお、順延の判断については毎回、事務所担当官と相談する。
・調査中及び移動中に発見した絶滅危惧種(例えばケナガネズミ、ヤンバルクイナ、オオコ
ノハズク、コノハズク、アオバズク、オキナワイシカワガエル等)や外来生物(フイリマ
ングース、ノネコ、ノイヌ等)は、発見日時、緯度経度を記録し、報告書の巻末に地図及
び一覧表で記載する。
②調査結果の取りまとめ
①で得られたデータ(鳴き声の聞こえた方角と距離)から、磁北を加味して実際に個体が鳴い
た地点(緯度経度)を特定し、3次メッシュごとに整理する。そして、調査地点、個体の鳴いた
地点、調査メッシュ数、調査面積、確認メッシュ数、推定生息域面積、生息密度、推定個体数、
連続分布域等を Excel ファイルに入力し、GIS データ化を行う。なお、調査範囲は、調査地点か
ら半径 500m の正円とし、その面積を算出する際は GIS を用いて水域、調査範囲の重複を除く。生
息密度、推定個体数の算出方法は、過年度の報告書に従う。また、生息密度、推定個体数は[A]
調査 2 回の平均値、[B]2 度の調査で確認個体数の多い方の値、[C]メッシュごとに確認個体
数が多い方を採用した値の 3 パターンで算出する。
(5)検討委員会の開催
マングース等防除事業について専門的知見を元に検討を進めるため、検討委員会を2回開
催、運営し、その結果を取りまとめる。なお、当検討委員会は沖縄県自然保護課と合同で実施
し、検討会1回分の検討委員への旅費・謝金、会場借り上げ等についてはこの業務で見込まな
いが、もう1回については、検討委員に対して交通費、日当(国家公務員等の旅費に関する法
律に従って支給、3~5級相当)
、及び謝金(14,000 円)を支給することとする。参加人数は
50 名程度を想定して那覇市内において会場を借り上げ、参加者にはお茶を用意する。内容につ
いては予め担当官と打ち合わせること。日程調整、委員出欠とりまとめ、会議資料の作成、会
場準備・設営、会議の運営進行及び議事録の作成を行い、報告書にとりまとめる。
①
・
・
・
・
主な作業
日程調整
会議資料の作成
会議の運営及び会議内容の記録
議事録の作成
② 検討委員(案)
東京女子大学文理学部 教授 東京都杉並区
沖縄フィールドワーク代表 沖縄県うるま市
沖縄生物学会 会員 沖縄県南風原町
社団法人沖縄県獣医師会 副会長 沖縄県うるま市
琉球大学法文学部 元教授 沖縄県浦添市
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(6)奄美大島への探索犬の派遣
奄美大島において探索及び訓練指導等を実施するために、奄美大島にハンドラー1 名及び探
索犬 1 頭を移動日も含め 14 日間派遣する。これを 2 度実施し、合計 28 日間以上派遣する。な
お、複数のハンドラー及び探索犬を同時に派遣することを可とする。また、派遣に係る日数は
(2)⑤に含めることを可とする。
(7)平成 27 年度沖縄島北部地域におけるマングース防除事業報告書の作成
「平成 27 年度沖縄島北部地域におけるマングース防除事業業務」における検討委員会の
議事概要及び事業結果を集計、整理した上で、過年度事業の結果も含めて報告書を作成す
る。
(8)第 2 期沖縄島北部地域におけるマングース防除実施計画の見直し素案の作成
マングースの完全排除に向けては、同種の生息状況や現場状況等を踏まえた順応的な管理が
必要不可欠であるため、委員会における検討結果等を踏まえて、計画の5年目となる平成 29
年度に必要に応じて見直すこととしている。そのため、第 2 期計画見直しのための素案を作成
し、担当官の了解を得る。
(9)打ち合わせ
事業の前期・中期・後期、検討委員会前、(4)の調査前、調査後、取りまとめ時及び必要
に応じて、事務所担当官と打ち合わせを行う。
(10)機材及び消耗品等
事業実施に必要な機材及び消耗品等は全て請負者が用意する。ただし、(2)で使用するカ
ゴわな 8,460 台、筒わな 11,600 台、センサーカメラ 150 台及びヘアトラップ 300 台、無線機
30 台、マイクロチップリーダー1台、防水コンパクトデジタルカメラ、温湿度計3台、腕章6
個、
(4)で使用する音源(デジタルデータ)4個、再生機4台、拡声器4台、風速・温度計4
台、腕章8個については事務所が貸与する。
(11)その他
・ 事業実施前には地域住民に対し十分な周知を行うとともに、バスターズに対して、在来希少動
物の混獲防止や安全対策のための知識と技術の習得のためのマニュアルを作成し、配布、講習
を行う。また、年 4 回程度、作業内容や在来生物の識別点等に関する試験を行う。
・ わなの設置、林内・在沖米軍北部訓練場内等への立入り等に必要な調整を行う。米軍との調整
事項が発生した場合には、英語で対応が可能な担当者を配置する。
・ 現場監督者については本業務に専任し、バスターズと十分にコミュニケーションをとるととも
に、作業姿勢や安全管理等を注視し、必要な指導を行う。また、現場監督者も林内作業を行う。
・ 沖縄県北部地域におけるマングースの根絶に向けて、事業を効果的、効率的に実施するため、
沖縄県が実施するマングース防除事業と十分な連携を図る。このため県担当者、県事業実施者
と連携調整を密に行う。
5.成果物
請負者は、下記の成果物を作成し、当所に納品する。
(1)4.(2)及び(3)、(4)の作業結果を入力した生データ及び GIS データ、(5)
(6)(8)の業務データを収納した DVD-R 2式
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(2)4.(7)に係る報告書 80 部(A4版 300 頁程度 くるみ製本)
(3)4.(7)に係る報告書の電子データ、表計算ソフトデータ、GIS データ、画像データ
一式を収納した DVD-R 2式
※報告書及びその電子データの仕様及び記載事項については、別添参照。
提出場所:環境省那覇自然環境事務所やんばる自然保護官事務所
提出期限:(1)は平成 29 年3月 31 日まで、(2)(3)については平成 28 年8月 31 日
までに提出する。
6.著作権等の扱い
(1)成果物に関する著作権、著作隣接権、商標権、商品化権、意匠権及び所有権(以下「著
作権等」という。)は、環境省が保有するものとする。
(2)成果物に含まれる請負者又は第三者が権利を有する著作物等(以下、「既存著作物」
という。)の著作権等は、個々の著作者等に帰属するものとする。
(3)納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合には、請負者が当該既存著作物の使
用に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手続を行うものとする。
7.情報セキュリティの確保
請負者は、下記の点に留意して、情報セキュリティを確保するものとする。
(1)請負者は、請負業務の開始時に、請負業務に係る情報セキュリティ対策とその実施方
法及び管理体制について環境省担当官に書面で提出すること。
(2)請負者は、環境省担当官から要機密情報を提供された場合には、当該情報の機密性の
格付けに応じて適切に取り扱うための措置を講ずること。
また、請負業務において請負者が作成する情報については、担当官からの指示に応じ
て適切に取り扱うこと。
(3)請負者は、環境省情報セキュリティポリシーに準拠した情報セキュリティ対策の履行
が不十分と見なされるとき又は請負者において請負業務に係る情報セキュリティ事故
が発生したときは、必要に応じて担当官の行う情報セキュリティ対策に関する監査を
受け入れること。
(4)請負者は、担当官から提供された要機密情報が業務終了等により不要になった場合に
は、確実に返却し又は廃棄すること。
また、請負業務において請負者が作成した情報についても、担当官からの指示に応じ
て適切に廃棄すること
(5)請負者は、請負業務の終了時に、本業務で実施した情報セキュリティ対策を報告する
こと。
(参考)環境省情報セキュリティポリシー
http://www.env.go.jp/other/gyosei-johoka/sec-policy/full.pdf
8.その他
(1)請負者は、本仕様書に疑義が生じたとき、本仕様書により難い事由が生じたとき、あ
るいは本仕様書に記載のない細部については、担当官と速やかに協議しその指示に従う
こと。
(2)会議運営を含む業務にあっては、「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(平
成 28 年 2 月 2 日閣議決定)の「会議運営」の判断の基準を満たすこと。
10
(別添)
1.報告書等の仕様及び記載事項
報告書等の仕様は、「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(平成 28 年 2 月 2 日閣
議決定。以下「基本方針」という。)の「印刷」の判断の基準を満たすこと。
なお、「資材確認票」(基本方針 204 頁、表3参照)及び「オフセット印刷又はデジタル
印刷の工程における環境配慮チェックリスト」(基本方針 205 頁、表4参照)を提出すると
ともに、印刷物にリサイクル適性を表示する必要がある場合は、以下の表示例を参考に、裏
表紙等に表示すること。
リサイクル適性の表示:印刷用の紙にリサイクルできます
この印刷物は、グリーン購入法に基づく基本方針における「印刷」に係る判断の基準にし
たがい、印刷用の紙へのリサイクルに適した材料[Aランク]のみを用いて作製しています。
なお、リサイクル適性が上記と異なる場合は環境省担当官と協議の上、基本方針
(http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/kihonhoushin.html)を参考に適切な表
示を行うこと。
英語サマリーについては、以下により作成すること。
(1) 以下の対訳集等を参考に、ネイティブチェックを経ること。
① 環境用語和英対訳集(EIC ネット http://www.eic.or.jp/library/dic/)
② 法令用語については、日本法令英訳プロジェクトの標準対訳辞書
(http://www.japaneselawtranslation.go.jp/)
(2)海外で参照されることを念頭に入力は半角で行い、全角文字や全角スペースは使用し
ないこと。特に以下に注意すること。
・丸数字は使用不可。「℃」→「degrees C」又は「degrees centigrade」
・記号はすべて半角。例:「“ ”」→「" "」、「`」「’」→「'」、「-」→「-」
・化学物質は英文名+化学記号(半角の英数字)。1/4 文字にしない。二度目以降は化
学記号のみでも可。例:carbon dioxide (CO2)
・環境省の略称は「MOE」(大文字)
2.電子データの仕様
(1)Microsoft 社 Windows7 SP1 上で表示可能なものとする。
(2)使用するアプリケーションソフトについては、以下のとおりとする。
・文章;ワープロソフト Justsystem 社一太郎(2011 以下)、又は Microsoft 社 Word(フ
ァイル形式は Word2010 以下)
・計算表;表計算ソフト Microsoft 社 Excel(ファイル形式は Excel2010 以下)
・画像;BMP 形式又は JPEG 形式
・地理情報システム;ESRI 社 ArcView で表示できる形式
( 3 ) (2 ) によ る 成果 物 に 加え 、 「 PDF ファイル形式」による成果物を作成すること。
(4)以上の成果物の格納媒体は DVD-R 等とする。事業年度及び事業名称等を収納ケース及
び DVD-R 等に必ずラベルにより付記すること。
(5)文字ポイント等、統一的な事項に関しては環境省担当官の指示に従うこと。
3.その他
成果物納入後に請負者側の責めによる不備が発見された場合には、請負者は無償で速やか
に必要な措置を講ずること。
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