第1部 地方の創生に挑んだ 10 年~縦割りを超えて地方を元気に~ 奥飛騨ドラゴン(温泉で育つドラゴンフルーツ) 農業生産法人有限会社FRUSIC 代表取締役 渡辺 祥二 本社(温泉農業)〒 506-1423 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷栃尾 952 支店(山羊農業)〒 505-2227 岐阜県美濃加茂市本郷町 9-18-34 お問い合わせ先 0574-25-7183 ホームページ www.frusic.co.jp FRUSIC(フルージック)とは、FRUITSとMUSICから生まれた造語です。平成16年、 建設業から異業種(農業分野)参入へと試行錯誤がスタートしました。平成17年には、農業生産法人 を設立し、本格的に農業への挑戦が始まりました。 ☆ まずは「 受け入れることから 」 トロピカルフルーツの可能性に魅せられたものの、どう売り出すか。知名度もなければ、発信力もな い地方では限界があると、現実の壁にぶち当たりました。マイナス面の現実を受け入れること、それは 卑屈になることではありません。極端に言えば、マイナスを逆手にとることで、新たな価値観(プラス) が生まれ、考える時間が生まれます。これが、今日のフルージックの基本となっています。 観農資源(観光+農業+地域資源) 冬期には、マイナス15度にもなる高山市奥飛騨温泉 郷ですが、70度の温泉が豊富にあります。温泉熱を 活用した熱交換システムを導入することで、熱帯果樹 栽培が可能となっています。観光地ならではのサービ スを行うことで、さまざまなプラスが生まれています。 ☆ つぎに「 ドラゴンフルーツの夜の花見 食べ比べ お土産 」 ☆ これからも「 トップランナーとして 」 平成19年にオープンした温泉ハウスは、今年で8年目を迎えていますが、熱交換システムに関して のメンテナンス費用はゼロです。また、化石燃料に頼っていないことから新たなCO2は発生せず、冬 期の暖房代として、温泉使用料が年間50万円ほどです。農業だけでなく、環境やエネルギーのことも 学生や観光客に伝えている活動が評価され、平成25年に環境大臣表彰を頂きました。この温泉ハウス は、補助や助成事業ではなく、自己資金で建設、運営しているため、全国からの視察や相談が多いこと から、現場の声を伝える必要性を感じていました。平成27年、ここまでの取組みを一冊の本にまとめ、 「奥飛騨ドラゴン」を出版しました。 ☆ そして「 新たな展開 」 山 羊 さ ん 除 草 隊 出 動 ! 平成23年、岐阜県美濃加茂市で結成された「山羊さん除草隊」。 以前、開発してきた公園や工場などに出勤、除草業務を請け負っ ています。 メェ~いっぱい働く山羊さんたちとの活動は、地域に笑顔をもた らし、今では除草業務だけでなく、いろんな広がりを見せています。 ― 24 ―
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