20th IAHR International Symposium on Ice(報告:D.C.杉原)

20th IAHR International Symposium on Ice (Lahti, Finland, 2010)
6/14~6/18 に 20th IAHR Ice Symposium が Lahti(Finland)で開催され、本研究室より中津川先生、杉
原(社会人 D1)が参加してきました。
発表は杉原が「Analysis of Influence of Climate Change on Water
Quality of a Freezing River」と題して口頭発表を行いました。日
本語以外の口頭発表は初めてで、時間を大幅超過するわ、何を
しゃべったかもわからないほど緊張しました。そのため聴衆に
は理解されなかったと思い、反省しきりとなりました。しかし、
発表後には論文を送ってほしいとのリアクションもあり、研究
に興味を持っていただいたようで、少し安堵しました。
アイスシンポジウムは氷の形成など物理的内容で海域での
研究が多く、河川や環境といった研究は少数でした。しかし温
発表の様子
暖化を意識した研究が多く、寒冷地における気候変動影響は世界的な話題であると感じました。
北欧体験記(学会+観光?)
寒地土木研究所の鳥谷部さん、森田さん、吉川さんと同じ日
程を組んでもらい、一緒に行動しました。6/12 成田からヘルシ
ンキ直通でフライト 10 時間、時差は-7 時間程。現地着が夜 6
時くらいでしたが白夜(朝 4 時~夜 11 時までずっと明るい)の
シーズンのため、時間感覚がまるでつかめません。
ラフティ
ヘルシンキで 1 泊し、翌日市内の教会などを見物(日曜日の
ヘルシンキ
ため、ほとんどのお店が休み、もしくは営業時間が短い!ヨー
ロッパ的?です)、VR(現地の電車)でラフティへ移動。ラフ
タリン
ティのホテルでは岩手大学の堺先生、北見工大の渡辺先生もい
バルト海付近
らして、ラフティ滞在中はほぼご一緒させていただきました。
6/14 よりシンポジウム開催です。会場のシベリウスホール(フ
ィンランドの作曲家由来)で 3 分野に別れ、合計 140 編の発表
がなされました。ホテルからホールまでの行程 1km にはムーミ
ンと緑がいっぱいです。
6/15 発表日程終了後 Excursion(体験見学会)が行われました。
シベリウスホールの裏が湖で、港が整備されており、船にて湖
遊覧です。とにかく湖がでかい!(300km くらい?幅があるら
ラフティで食事
しい)、そして川(流入)
がほとんどなく、地盤も岩
盤です。地下水と降雨でこ
の容量!スケールが違
う・・日本人には信じられ
ません。船で 3 時間ほどゆ
られ 50km ほど移動した湖
畔でバーベキュー&サウ
ナパーティー(先生曰く芋
街灯にムーミン
シベリウスホール
煮会)が行われました。
日の出てる間(夜 11 時く
らいまで)、食事、歓談、
サウナ、ダンス等で親交
を深めます。ちょうどワ
ールドカップが開催され
ており、TV の前はギュウ
ギュウで、自国の試合の
ときは熱くなってます。
会場の湖畔コテージ
バーべキューの様子
ワールドカップはいろんな国の人とみると楽しいかも。
6/16 発表当日、発表の前まではほとんど記憶にありません。
余裕ゼロですから。無事?発表を終え、この日のセッションの
あと、banquet(晩餐会)が行われました。フィンランド料理
のフルコースを食しながら、音楽や会話を楽しみます。私は鳥
谷部さんとフィンランド人、カナダ人の方と同じテーブルです。
カナダ人と家族談議で盛り上がり、子育ての夫の役割って世界
共通なんだと感じました。ワインも進み、奥ゆかしいフィンラ
晩餐会会場
ンド人もうちとけて、即席フィンランド語講座と観光スポット
で盛り上がって、夜 11 時頃解散です。
6/17 学会最終日、午前中はオリンピックスタジアムや湖畔の
散策路を通り、寄り道しながら会場へ、フットパスが整備され
ており、1 時間ほどで周遊できます。観光と環境を融合させた
資本整備と日本ではできないような雰囲気作りは驚きます。
(広いせい?ゆとりある配置と人工物-天然物のバランスがよ
い)。全日程を終了し、学会終了です。
6/18 丸一日オフでした。先生の提案で急遽タリン(エストニ
遊歩道
ア)へ。中世城砦都市が残る、世界遺産の町です。フィンランド
からエストニアはビザなしで渡航でき、バルト海をはさんで
200km ほどしかはなれてません。豪華客船にて 2 時間ほどで移
動できます。午前の便で移動を予定していましたが、私がホテ
ルにパスポートを忘れ、午後に変更(ご一緒の皆さん、申し訳
ありません。違う国ですもんね・・っていうか ID 不携帯です
ね・・)。午前に時間があいたので、ヘルシンキ市内を散策、
映画でも有名な「かもめ食堂」にて昼食です。客の半分が日本
かもめ食堂
人です。びっくりです。午後はタリンへ移動、バルト海をわた
ると針葉樹から広葉樹に植生が変化してます。200km でこの変
化は驚きます。城砦都市・・雰囲気が最高です。まさに中世ヨ
ーロッパを目の当たりにできます。
6/19 帰国。フィンランドは北海道に感じが似ており、食事も
違和感がなく(reindeer は別?)なじめます。現地でお世話になっ
た方々、ありがとうございます。今回は非常によい経験ができ
ました。関係各位にお礼申し上げます。(文責:杉原)
城砦都市内部