2015/1/10 シンポジウム「被災地におけるローカル・コモンズの再生」 鷲見メモ === 秋道智弥先生(地球研・名誉教授) 「大槌町のローカル・コモンズとその再生」 大槌町の多機能アイコンとしての湧水・自噴井 :鷲見(大同大学) ローカル・コモンズ: 大槌学:大槌という地域の「知の体系」 自然・生態、歴史・文化も含む総合学(超領域学) 「コモンズ」の概念 「共有の悲劇」 共有地の視点=自然争奪による枯渇= Hardin1968「国有化が良い」=>コストパフォーマンスがよくない。 Ostrom1990「共同体基盤型の管理を」=>新しいコモンズの策定 大槌町:UnderUse の悲劇が起こる可能性がある。 ーーー コモンズの歴史性・空間性 空間階層性: グロバル・コモンズ: パブリック・コモンズ:公園・図書館・公衆浴場 ローカル・コモンズ:地域の歴史建造物、文化財、天然記念物、入会地? だが、重層性がこれらにはそもそもある。 他地域、グローバルとの連携・開放性が重要=ここがコモンズの学会的意識としてある。 ーーー 大槌学への道標 1999:総合研究大学院大学の共同研究会 2001:生き物文化誌学会 2005:連携研究「人と水」 2010:連携研究「人と自然」、2010 湧水シンポ 2011:大震災:震災シンポ 2014:2 月 6 月にシンポ 大槌町民憲章:1973 年制定、 自然を愛し自然を大切にしましょう 香り高い郷土の文化を育てましょう 「大槌の宝物を探そう」 オットセイ、ハーモニカ ーーー MLA 大槌メディア・コモンズの取組 Museum,Library,A 可視化できるものを 自然:薔薇輝石、湧水、鼻曲がり鮭、アワビ、エビモなど 人:前川善兵衛、伊能忠敬、井上ひさし、虎舞 文芸・芸能・祭礼 歴史・経済・文化 自然・環境 装置としての MLA、集積、共有、発信 ーーー 池之谷信吾:和-Ring 震災後: ・情報がないテレビがない。 ・避難所から若者を連れて行く。 ・GW 以降:瓦礫からキーホルダお守りなど。 ・避難所の人「絆」ってよくわからない=「和」で。 ・最初は、駐車場、あとで仮設まわり。 ・お礼にボラなどにあげていた=>売るようになった。 ・被災していない周辺の家の人:支援して何もない。物資も届かない。 ・バザー、仮設の人はスタッフ、 ・2012、法人化。(事業など、お金のやりとりができるようになる。) ・大槌チャンネル、o-channel:ライブカメラ、現在写真・昔の写真。 ・生活・意識アンケート:4,300 回収。 54 地区、の自治会長、アンケート配布・回収箱協力。 =>県庁、役場、結果をまとめて行政に質問。 3ヶ月で回答 ・土地提供の意志:アンケート8割 OK,町は譲ってくれない、の差 ・大槌=船大工、気仙沼ー宮大工、大槌にはすごい人がいる。山も大槌。 ・工房。 ・自分でできる、の自信を ・震災を機に、地区間連携 ・八神純子、2011 年 12 月 三宮クリスマスコンサート、スカイプで大槌と。寄付、法人化 へ。 ・1/17 誕生日。 ==== 小池淳司 先生 神戸大土木工学科だが経済。 3 人の話を聞いて: ・施設は効いたものがある。 ・地震がなくても持続可能だったか? 1.復興について 銀行のレポートから 阪神淡路震災後1年間で兵庫県の増えた。 ・預貯金(保険金・支援金などで)+5000 億円/年増加 ・融資された額、6000 億円/年 被災4県、地方銀行 預貯金:+3.1 兆円/年増加 投資額:2200 億円/年 差額は他の資産に行っているだけ。 (国内・国外の債権など金融資本へ)利率の関係。 投資、 ・地方銀行は他所に逃げていく。 ・設置された向上などの投資先では、売上は、多くが資本に逃げている。 お金が逃げるメカニズムが内在している。 逆に、どうして現在持っているのか =>別のフローで保っている。 ローカル・コモンズが出て行っていることで(?) 例えば:鳥取市 ・スタバ、AEON など、入ってきて、地元経済衰退、これは消費志向がそちらに向かって いる=>コモンズが低下。 AEON など、売上 100 とすると、4-5 割が労働へ、多くは資本へ。 地元焦点は、8-9 割が地元。 このフローの構造を、地元住民が支えてしまっている。 企業、住民=短期行動しか見えていない、 =>持続可能ではない状況を続ける ・日本の中の町であること、という少しの差=コモンズの価値ではないか?(=>★) みんなが「ちょっとした行動選択」を変えること。 ★経済循環構造と行動選択 =>センシティビティを見せる方法はないか? ★その人の行動につながる「理由」を作ること、ではないか。 ★マインドは何で作られるか? ・日本:改革、変革を求める傾向:多少不便でも変えない勇気を === === パネルディスカッション 山崎寿一先生(神戸大学:建築学専攻、農村計画) ・経済的視点からの話と、地元からの発想、のあたりの乖離の状況、秋道先生 ・価値と誇り、の話:例題として私大から公立大への転職は可能か。 ・計画分野、まちづくり=価値を与えることが重要。 ・経済的なものはその要因の一つだが、別の論理も必要なのではないか? ・ ★鷲見: 「持続可能性をどう価値評価できるか。 何の持続可能性を考えるか、見えているか、 潜在するもの、非認知のもの =失われて見える価値をどう見えるようにするか」 ーーー 井料隆雅先生(神戸大学:市民工学専攻、土木計画) ・交通工学などを専門としている。 ・価値という話より、現象を研究してきた。 ・交通=目的関数がはっきりしている。 今回の大槌の話での価値、 ・様々な地域資源が埋没しているのではないか、隠されているものを拾い上げていくこと。 「いいね」を誰かが言わなくてはならない。情報化社会と言われているが、それは伝播す るツールであって、発信が必要。 ・両対数で、全国店舗数と認知度が比例してしまう。 ・つながりを作ることは、それをローカルにブレークする一つの方法ではないのか。 ・まちの形とローカル・コモンズ、 ーーー 合意、 合理的な方法はない、我慢、妥協が必要 ★説明可能性 価値の掘り起こし 局所内部 外から、別の層から見えている価値 外に出て行くとわかる価値 機械損失を想定する所で見える価値、 人のつながりの価値 そこにいる理由になる価値とはなにか そこから離れない理由になる価値とはなにか 慣れていること=それが失われることの価値 =慣れているものは、非明示的ではないか、 ーーー 秋道先生: 共同幻想論 価値の創造と共有と発信、MLA、 話し合いが必要。 人と人を繋がれるば、踊り場を作れればよい。 ===
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