クランプオンパワーロガー PW3365 電圧センサ PW9020

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クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
クランプオンパワーロガー PW3365
電圧センサ PW9020
高橋 俊毅*1
要 旨
クランプオンパワーロガーPW3365は,ケーブルの上から電圧・電流・電力を測定できる金属非接触型の電力計
である.また,PW9020はPW3365専用の電圧センサである.ここに製品の特長,構成,特性について解説する.
1. はじめに
ISO50001 エネルギーマネジメントシステム規格や
各国の省エネルギー関係の法律制定などにより,省
エネルギーの意識は年々高まっている.こうした中で,
電気設備の保守や新規設備への交換,デマンド監
視などの需要が増えており,この過程において測定
器になじみのない作業者が電力測定を行う機会も増
えている.そのため,安全かつ簡単に電力を測定し
たいというニーズが高まっており,高い安全性と簡単
な操作性が電力計に求められている.
PW3365 の外観
2. 概要
クランプオンパワーロガーPW3365 はケーブルの
上から電圧・電流・電力を測定できる世界初の電力
計である.電流は従来からクランプ電流センサにより,
充電部(金属部)に触れることなくケーブルの上から
測定できた.しかし,電圧はブレーカの金属端子や
ブスバーなどの充電部に直接金属製クリップを取り
付ける必要があり,クリップが隣の端子に誤って接触
する短絡事故や不意な接触感電事故の危険があっ
た.そこで,ケーブルの上から電圧測定できる金属
非接触型の電圧センサ PW9020 を新規開発し,クラ
PW9020 の外観
ンプ電力計に適用することにより,安全な電力測定
を実現した.
操作性については,2012 年に発売したクランプオ
ンパワーロガーPW3360 を全面的に引き継いでおり,
3. 機能・特長
(1) PW9020 による高い安全性
設定ミス,結線ミスを防止する設定ナビ機能や結線
電圧の測定場所がこれまで充電部に限定されて
チェック機能が搭載されている.そのため,作業者が
いたのに対し,PW9020 はケーブルの上から安全に
電力計に不慣れな場合でも,ミスなく確実に測定で
きるように設計されている.
*1 技術部 技術4課
日 置 技 報 VOL.36 2015 NO.1
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クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
測定できる.また,充電部でも測定できるため,測定
箇所を選ばない.筐体には金属の露出がないため,
充電部に取り付けた場合でも短絡事故の危険はな
い.これらの利点により,電力計の設置現場における
安全性と作業性を向上させている.安全性について
は,EN61000 CATⅢ 600 V を満足した設計となって
いる.
(2) コンパクトサイズの電力計本体
図1
電力計本体は,PW3360 と同じデザインを採用し
PW9020 の電極構造(断面)
ており,コンパクトサイズながら三相 4 線まで対応して
いる.限られたスペースしか確保されていない配電
せずに最大 3 チャネルの漏れ電流ロガーとして使用
盤などの測定において,コンパクトサイズの電力計は
することもできる.実効値だけでなく,高調波成分を
非常に有効である.
除去した基本波成分(50 Hz/60 Hz)のみの漏れ電流
値も確認できる.
(3) 設定ナビによる操作支援
電力の確実な測定には,正しい設定と正しい結線
(9) LAN による遠隔操作
が必要である.設定ナビは設定,結線,結線確認,
HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)サーバ機能
記録開始までの手順を案内する機能である.この機
により,PC のインターネットブラウザで遠隔操作がで
能により,設定ミスや結線ミスを未然に防止できる.
きる.また,専用フリーソフト「PW3360/PW3365 設
定・ダウンロードソフト」(PW3360 と共通)を使用して,
(4) 結線確認機能(結線ミス表示付き)
SD メモリカード内のデータをダウンロードできる.
結線ミス時にはヘルプ機能により,結線の修正ポ
イントを画面上で確認できる.
4. 電圧センサPW9020の測定原理と構成
(5) デマンド,時系列グラフ表示
デマンドグラフは,電力管理に便利なデマンド値
の推移をバーグラフで表示する.また,記録測定中
の最大デマンド値と発生時刻を確認できる.
4.1 測定原理
PW9020 がケーブルを挟んだ状態の断面図を図 1
に示す.内部に回路基板と一体に形成された検出
時系列グラフは,測定項目の中から選択した 1 項
電極が,ケーブルの心線と対向するように配置され
目の最大値,最小値,平均値の変化をグラフ表示す
ている.この結果,心線と検出電極の間には,被覆
る.カーソルで値を読み取ることもでき,機器の運転
材と樹脂製筐体,さらにクリアランスを介して電気的
状況が変化したときの使用電力などを現場で確認で
な容量結合が生じている.このとき,式(1)の関係があ
きる.
り,電圧の変化(微分値)に比例した電流が心線と検
出電極の間に流れる.
(6) バッテリ駆動
電源供給ができない場所でも,バッテリセット
PW9002(オプション)を使用すると,約 5 時間の連続
測定ができる.PW9002 は PW3365 背面に取り付けて
使用する.
(7) SD メモリカードに長期保存
最大 32G バイトまでの SD メモリカードに対応し,
i = C
d
v
dt
・・・・・・・・・・・(1)
i
: 電流 [A]
C
: 結合容量 [F]
v
: 電位差 [V]
最長 1 年間の連続測定ができる.
(8) 電力と漏れ電流の同時測定
単相 3 線,三相 3 線(2 電力計法)時は電力測定と
同時に漏れ電流測定ができる.また,電圧を測定
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クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
図2
ブロック図(PW9020)
したがって,結合容量 C が既知であれば,電流を
積分することにより電圧値を得ることが原理的には可
能である.しかし,容量結合を形成している被覆の材
質や厚さは実質未知のパラメータである.さらに,温
度による誘電率の変化やクリアランスの存在によって
Measuring
voltage
V
+
+
VF
Feedback
voltage
特性が変化するため,あらかじめ結合容量 C を求め
ておくことは困難である.
そこで,式(1)に従って電流 i が限りなく 0 になるよう
ル内の電圧と検出電極の発生電圧が交流的に同振
幅かつ同位相である.このとき,結合容量 C が未知
であっても発生電圧を測定すれば,ケーブル内の電
圧を測定したことと等しくなる.
この方式は,ケーブルだけでなく充電部において
も,樹脂製筐体とクリアランスにより容量結合が生じ
ているため,問題なく測定できる.
Phase and gain
compensating circuit
1
1 + t・s
≒
H(s)・G
1
t・s
1
GH
(1 + t1 ・s)(1 + t2 ・s)
Booster circuit
(inc. Cockcroft-Walton circuit)
負帰還系の概略モデル
まず,積分機能を有する I-V 変換器で微小電流を
検出する.I-V 変換器の出力は,式(1)の積分となる
ので,測定対象 V の電圧と相似な波形となる.これ
に必要なゲインを与えて負帰還電圧 Vf とし,I-V 変
換器の基準電位点にこの負帰還電圧 Vf を与える.
負帰還系のループゲインが十分大きければ,電流は
ほぼ 0 となり,帰還した電圧の振幅と位相は,測定対
象の電圧とほぼ等しくなっている.
実際のセンサ構成においては,ループ系にマイコ
4.2 電気回路の構成
4.1 で述べた機能を実現するために,PW9020 で
は負帰還系を構成している.図 2 に PW9020 電気回
路のブロック図を示す.また,図 3 は図 2 に対応する
概略モデルである.負帰還系の説明を以下に述べ
る.
Integrating I/V
convert circuit
図3
に,つまり,電位差 v が減少するように検出電極側で
電位を発生させる.電流 i が 0 になる条件は,ケーブ
Capacitance
coupling
sC
ン(CPU)を介在させている.マイコンの主な動作は,
昇圧トランスを励振するための PWM(Pulse Width
Modulation)信号の生成と,ループゲインが適切であ
るかの監視である.PW9020 の小型化を優先すると
回路規模を小さくする必要があり,高度な位相補償
回路を実装することが難しい.そのため,ループゲイ
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クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
ンが大きすぎると発振のリスクがある.そこで,マイコ
Sensor assembly
ンによりループゲインを補正し高安定化を図ってい
る.
電気回路の電源については,PW3365 電力計本
体から供給している.
4.3 機構
(1) 構成と特長
Relay box assembly
図 4 に PW9020 の外観図を示す.PW9020 はセン
サ部と中継ボックス部から構成される.センサ部には
図4
検出電極を含むセンサ基板が内蔵されており,中継
PW9020 の外観
ボックス部にはマイコンや昇圧トランスを含む負帰還
系の制御基板が内蔵されている.
Clip part
センサ部の筐体形状は,測定対象をクリップする
部分が上下で大きく異なっている(図 5).この理由を
以下に述べる.
PW9020 の測定可能導体径は仕上り外形φ6 mm
~φ30 mm であるが,大径ケーブル(φ30 mm)に合わ
せて上下対称のクリップ構造を採用すると,クリップ
のサイズとカーブ部分が大きくなる.その結果,小径
ケーブル(φ6 mm)に対してクリップが困難な上に,ケ
図 5 クリップ 拡大図
ーブルの位置が内部の電極近傍(筐体の△マーク)
に定まらず,正常なセンシングができない.
そこで,下側クリップのカーブを大径ケーブル用に
長くし,上側を小径ケーブル用に短くする形状にした.
この結果,少なくともどちらか一方のカーブがケーブ
ルを保持するようになり,φ6 mm~φ30 mm に対して,
安定して測定できるようになった(図 6,図 7).
また,下側クリップを長くカーブさせることにより,
測定対象を広く覆うことができる.下側クリップには外
部電界を遮へいするガード電極シートが組み込まれ
ており,測定対象を広く覆うことで外部電界の侵入を
図6
抑えることができる.
φ6 mm ケーブルクリップ時
さらに,上側クリップを短くしたことにより,小径ケー
ブルのクリップ位置が制限され,電極近傍での位置
決めが構造的に可能となった(図 6).
上下非対称のクリップ構造は,機構的にも電気的
にもメリットが出せる形状となっている.
(2) 筐体材質と絶縁構造
センサ部筐体には剛性と耐薬品性,耐熱性に優
れた樹脂を使用している.これにより破損しにくい筐
体となり,測定時の安全性が向上する.また,筐体は
超音波溶着で接合され,内部との絶縁を保ってい
る.
図7
φ 30 mm ケーブルクリップ時
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クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
(3) センサ部 分解図
図 8 にセンサ部の内部構造を示す.下側筐体に
はセンサ基板が組み込まれており,上下両方の筐体
にガード電極シートを配置する構造となっている.部
品点数の少ないシンプルな構成により,組み立ての
工数削減と軽量化を図っている.
5. PW3365電力計本体の構成
5.1 測定回路
図 8 センサ部 分解図
図 9 に PW3365 電力計本体の測定回路ブロック図
を示す.測定回路は電圧 3 チャネル,電流 3 チャネ
ルで構成される.電圧入力部は PW9020,電流入力
6. 諸特性
部は電圧出力タイプのクランプ電流センサにより測
図 10~図 15,表 1 に PW3365 と PW9020,クラン
定対象(被測定物)と絶縁される.
電圧センサ入力部は 4 端子(N,U1,U2,U3)で構
成される.N 端子に接続された PW9020 の検出電位
を基準として,U1-N 間,U2-N 間,U3-N 間の電圧を
測定するので,チャネル数としては 3 となる.初段の
プ電流センサ(クランプオンセンサ 9660,9661,9694)
を組み合わせた場合の諸特性を示す.
6.1 リニア特性
バッファ回路に PW9020 の出力信号が入力され,次
図 10 に電圧のリニア特性を示す.図 10(a)の縦軸
段の差動アンプにより基準電位 N と各チャネルとの
は入力電圧に対する電圧表示値を表している.図
電圧を検出する.
10(b)は,横軸を対数表示にし,(a)のデータを誤差に
電流センサ入力部は 1~50 倍にレンジングされ,
クランプ電流センサと本体レンジの組み合わせにより.
0.5 A~5000 A のレンジを選択できる.
換算したグラフである.電圧誤差は仕様確度に対し
て十分小さく,良好なリニア特性を示している.
図 11,図 12 に電流,電力のリニア特性を示す.電
A/D 変換部では,電圧 3 チャネル,電流 3 チャネ
流,電力についても良好なリニア特性を示しており,
ルそれぞれを 61.44 kHz の速度でマルチプレクサ
レンジの違いによる特性の差はほとんど見られない.
(MUX)により切り替え,電圧側,電流側の A/D コンバ
ータでサンプリングしている.各チャネルのサンプリ
6.2 力率の影響
ング速度は 10.24 kHz である.U1 と I1,U2 と I2,U3
図 13 に力率の影響を示す.PW3365 と PW9020 を
と I3 は同時サンプリングしているため位相差はなく,
組み合わせたときの位相確度は±1.3deg±クランプ電
電力誤差は生じない.
流センサ確度である.実際は,PW9020 が遅れ位相
の特性となっているため,PW3365 の特性を進み位
5.2 デジタル制御回路とソフトウェア
デジタル制御回路とソフトウェアは PW3360 とほぼ
共通の設計となっており,参考文献
1)
に詳細が記述
されているため,ここでの説明は省略する.
相にすることにより,組み合わせたときの電圧位相誤
差が 0deg 付近になるよう設計されている.そのため,
実力値としては,従来の金属接触型の電力計に近
い位相特性となっている.
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クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
図9
ブロック図(PW3365)
5
450
4
PW3365 + PW9020
350
3
Combined accuracy
300
2
PW3365 + PW9020
Error [%rdg.]
Display value [V]
400
250
200
1
0
-1
150
-2
100
-3
50
-4
0
0
50 100 150 200 250 300 350 400 450
-5
1
10
Voltage [%f.s.]
Voltage [V]
(b) 縦軸:測定誤差
(a) 縦軸:電圧表示値
図 10 電圧リニア特性(50 Hz)
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100
7
クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
5
5
9660 5 A range
4
9661 5 A range
3
Error [%rdg.]
Error [%rdg.]
9694 0.5 A range
2
9694 combined accuracy
1
9661 5 A range
3
9694 0.5 A range
2
9660 5 A range
4
0
-1
9694 combined accuracy
1
0
-1
-2
-2
-3
-3
-4
-4
-5
-5
1
10
Current [%f.s.]
100
1
10
Active power [%f.s.]
図 12 電力リニア特性(50 Hz)
図 11 電流リニア特性(50 Hz)
20
4
Voltage RMS
9660 5 A range
15
3
Current RMS
2
Power
9661 5 A range
10
9694 0.5 A range
Current accuracy
5
Error [%f.s.]
Deviation [%rdg.]
100
0
-5
1
0
-1
-10
-2
-15
-3
-4
-20
0.0
0.5
1.0
0.5
Power factor
0.0
-20
20
40
Temperature [℃]
60
図 14 温度の影響(50 Hz)
図 13 力率の影響(50 Hz)
6.3 温度の影響
0
6.4 隣接電線の影響(電圧)
図 14 に温度の影響(電流:9661 5 A レンジ)を示す.
隣接電線の電界による影響量は,隣接電線導体
温度が下がるにしたがって測定値がやや高くなる傾
部と PW9020 センサ部との距離に反比例する.した
向がうかがえるが,温度係数(グラフの傾き)は仕様確
がって,裸電線とケーブルを比較した場合,被覆の
度に対して十分余裕があり,安定性は高い.なお,
厚みがない分,裸電線の方が影響量は大きい.
図中の基本確度(23°C±5°C)は,最も厳しい電流の
そこで,対地間電圧 0 V 測定時に,対地間電圧
基本確度(±0.3% rdg. ±0.1%f.s.)を表している.電圧は
400 V の裸電線をセンサ部に接触させたときの影響
±1.5% rdg. ±0.2%f.s.,電力は±2.0%f.s. ±0.3%f.s.の基
量を図 15 に示す.センサ部に配置したガード電極シ
本確度となるので,十分余裕がある.
ートの効果により,図中の 1~5 に裸電線を接触させ
た場合でも影響量は小さい.
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8
クランプオンパワーロガー PW3365/電圧センサ PW9020
6.5 電線の種類または外径の影響(電圧)
Cross section: 100 mm2
Voltage to earth: 0 V
電線の種類(CV ケーブル,IV ケーブル,裸電線)
または外径の影響による測定電圧誤差を表 1 に示
す.
PW9020 では,負帰還制御により,測定対象との
結合容量の違いによる影響を低減している.そのた
め,電線の種類やその外径による誤差は,最大でも
Adjacent wire
(bare conductor)
Diameter: φ10 mm
Voltage to earth: 400 V
0.35
仕様確度の 1/3 程度である
0.30
金属非接触型の電圧センサにより,ケーブルの上
から安全に電力を測定できる電力計を開発した.多
Effect [%f.s.]
0.25
7. おわりに
0.20
0.15
くのユーザに活用していただき,この製品が電力管
0.10
理・省エネルギー活動に役立つことを期待する.
0.05
柳沢 浩一*2, 田渕 慎司*3, 島 有加*3,
0.00
Sample1
Sample2
Sample3
0
1
2
池田 大桂*3, 酒井 理沙*3, 中島 謙太郎*4
3
4
5
6
Position
図 15 隣接電線の影響(50 Hz)
参考文献
1) 宮島貞敬:クランプオンパワーロガー PW3360 ,
日置技報,VOL.35 2014 NO.1,21/28(2014)
2) 柳沢浩一:負帰還電流積分法による非接触電圧
センシング,計測自動制御学会中部支部シンポ
ジウム 2014 講演論文集,1/4(2014)
表 1 電線の種類または外径の違いによる電圧誤差
Measurement
wire
CV cable※1 2 mm2
(diameter :φ6 mm)
CV cable 38 mm2
(diameter:φ13 mm)
CV cable 100 mm2
(diameter :φ19mm)
CV cable 200 mm2
(diameter:φ26 mm)
IV cable※2 14 mm2
(diameter:φ8 mm)
IV cable
60 mm2
(diameter:φ14 mm)
Bare conductor
(diameter:φ10 mm)
Bus bar
(cross cection:
10 mm×2 mm)
Input voltage
100 V
(50Hz)
Display
Error
value
[V]
[% rdg.]
99.6
-0.40
Input voltage
400 V
(50 Hz)
Display
Error
value
[V]
[% rdg]
398.7
-0.33
100.2
0.20
401.0
0.25
100.2
0.20
401.1
0.28
100.3
0.30
400.9
0.23
100.3
0.30
401.3
0.33
100.6
0.60
402.3
0.58
100.6
0.60
402.3
0.58
100.6
0.60
402.2
0.55
Environmental condition: 25ºC / 43% RH
※1 CV cable・・・Cross-linked polyethylene
insulated vinyl sheath cable
※2 IV cable・・・Indoor polyvinyl chloride cable
*2 開発部 開発1課
*3 技術部 技術4課
*4 技術部 技術10課
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