ウレタンゴム系塗膜防水 技能検定 実技試験マニュアル ( 級用)

050524 改
ウレタンゴム系塗膜防水 技能検定
実技試験マニュアル
(1 級用)
このマニュアルは、今までの受検合格者からの
意見に基づき、標準的な作業手順として作成した
ものです。 自の工夫を加えて、より精度の高い
マニュアルにしていただければ幸いです。
なお 2 級は、箱部が無いだけで、それ以外は
同じです。
注:このマニュアルは、試験場には持ち込めません。
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【試験前の注意点】
1、 試 験 当 日 の 受 付 時 間 を 厳 守 す る 。
想像以上に体力を使います、当日は体調を整えて臨むこと
2、 持 参 す る 工 具 や 作 業 服 等 は 、 必 ず し も 新 品 で あ る 必 要 は 無 い が 、
正常に機能する物を用意する。
指 定 さ れ て い る 「 品 名 」「 規 格 又 は 寸 法 」「 数 量 」「 備 考 」 内 容 の
ものを必ず用意する。
3、 試 験 問 題 に 記 載 さ れ て い る 「 注 意 事 項 」 は 、 良 く 読 み 十 分 に
理解する。
4、 当 日 の 試 験 前 に 行 う 検 定 員 の 注 意 事 項 や 説 明 を 良 く 聞 く 。
5、 試 験 問 題 用 紙 へ の 事 前 記 入 ( 試 験 が 開 始 さ れ て か ら の 記 入 は 問 題
ない)や、メモ類(このマニュアルを含む)の持ち込みは禁止
されているので注意する。
6,試験開始前に、会場に用意されている養生材で、自分の試験場
床を養生する。
【試験中の注意点】
1、 一 旦 塗 布 し た 平 場 に 、 足 や 手 な ど を 踏 み 入 れ る こ と は 出 来 な い
ので、平場の段取りを十分に考える。
2、 試 験 中 は 、 自 分 の 試 験 場 (指 定 さ れ た 範 囲 ) の 外 に は 出 ら な い 。
ただし、養生材の撤去する時だけは、試験場を出て試験台の
背面に回ることが出来る。
3、 試 験 時 間 に は 、 試 験 台 端 部 の ガ ム テ ー プ の 撤 去 ま で が 含 ま れ る 。
4 、 標 準 時 間 ( 1 時 間 50 分 ) 内 に 終 わ る の が ベ ス ト だ が 、 そ れ を 多 少
超えても焦ることはない。
し か し 、 打 切 り 時 間 ( 2 時 間 10 分 ) に な る と 、 そ れ ま で い く ら
内容が良くても“失格”となるので注意すること。
5、 材 料 の 計 量 は 、 必 ず ハ カ リ を 用 い て 行 う 。
6、 試 験 中 は 常 に 整 理 整 頓 を 心 が け る 。
特に刃物を放置してケガをしないよう、又、発生したゴミ類は、
その都度ゴミ袋に入れる。
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【標準作業手順】
工 程
1, 墨 出 し
作 業 内 容
ポ イ ン ト
a ,施 工 図 に 示 さ れ た 試 験 台 端 部 に
墨出しする。
a ,各 部 位 で 墨 出 し 幅 が 異 な る
ので施工図で再確認する。
b ,一 辺 に つ き 2 ~ 3 箇 所 に 目 印 を
付ける。
2, 試 験 台 端 部 の a , 試 験 台 端 部 の 目 印 に 合 わ せ て ガ ム
養生
テープを張る。
b ,直 線 を 記 入 ( 線 出 し ) す る
必要はない。
a ,浮 き や シ ワ の 無 い よ う に 真
っ直ぐにしっかりと張る。
3, 補 強 材 裁 断
a ,試 験 台 場 に 補 強 布 を 広 げ マ ー キ ン
グする。
a ,マーキングは マジックペン等 で 線 出
しで行う。
b ,補 強 張 り 用
10 ㎝ 幅 × 5 本
立上がり用
58 ㎝ 幅 × 3 本
のマーキングをする。
b ,平 場 や 箱 部 は 、 後 で 試 験 台
に合わせて裁断する。
c ,マ ー キ ン グ に 合 わ せ て 裁 断 す る 。
c ,丁 寧 に 裁 断 す る 。
d ,裁 断 し た 補 強 布 を 重 ね て 整 理 す る 。
d, 邪魔にならない場所に置く。
10 ㎝ × 5
裁断位置
58 ㎝ × 3
残 り は 376 ㎝
残りの
箱部・平場用は
試験台に合わせ
て、その都度
裁断する
( 2 級 は 、 補 強 張 り 用 10 ㎝ 幅 × 3 本 )
※この作業は、意外に時間がかゝるので、事前に練習を!
4, 補 強 張 り
a ,施 工 図 に 示 さ れ た 補 強 張 り の 箇 所
に 、 幅 150 ~ 200mm の 幅 で
立上がり用ウレタンを通り良く、
均 一 に 下 塗 り ( 0.3 ㎏ / ㎡ ) す る 。
a , 下 塗 り は 、ゴ ム ベ ラ で 行 う 。
立上がり・平場の各々の塗
布 幅 ( 75 ~ 100mm の 範 囲 )
を同じにし、塗布際の線を
揃える。
0.3 ㎏ / ㎡ の 目 安 は 、 下 地 が
見えなくなる程度で、逆に
あまり厚塗りすると、仕上
げに支障がでる。
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b , 下 塗 り し た 箇 所 に 、 100 ㎜ 幅 に 裁 断 b ,100 ㎜ 幅 の 補 強 材 を 予 め 半 分
し た 補 強 材 を 各 々 の 面 に 50 ㎜ に な る
( 50 ㎜ 幅 ) に 折 り 曲 げ て 、
ように、通り良くシワ・浮きのない
強 く 押 え 、ク セ を 付 け て お く 。
ように張り付ける。
補 強 材 を 200 ~ 300 ㎜ 位 の 長 さ に 切 り 、 B 部 ( 入 隅 部 ) か ら 先 に
張り付ける。
半分に強く折り曲げて
切り込みを入れる
切り込み
▽
▽
先ず片方の立上りに、折り曲げ
た補強材を入隅角にから張り付
ける
▽
▽
次ぎに、残りの立上りに補強材
を張り付ける
入隅角が浮かないように注意
▽
▽
補強材を開いて平場に
張り付ける
▽
▽
ゴムベラで浮き・シワのない
ように押さえる
次ぎに、他の補強張り部に、補強材を張り付ける。
C・D部は施工図通りの重ね方をする。
ジ ョ イ ン ト は 何 ヶ 所 で も 良 い が 、 補 強 布 の 重 ね 幅 は 必 ず 50 ㎜ と
する。
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c ,立 上 が り 用 ウ レ タ ン で 、 均 一 に 目 つ c ,目 つ ぶ し 塗 り は 、 ゴ ム ベ ラ
ぶ し 塗 り ( 0.3 ㎏ / ㎡ ) を 行 う 。
で補強材の繊維が毛羽立た
な い よ う に 、丁 寧 に 行 う 。
0.3 ㎏ / ㎡ の 目 安 は 、 補 強 材
の繊維が見えなくなる程度。
※この「補強張り」作業がこの試験一番の難関。事前に練習をしておこう!
《 こ こ ま で を 開 始 か ら 50 分 位 で 達 成 す る の が 合 格 へ の 目 安 》
5, 立 上 り の 補 強 a , 立 上 が り 全 面 に 、 立 上 が り 用 ウ レ タ a , 要 領 は「 4, 補 強 張 り 」と 同 じ 。
ン を 均 一 に 下 塗 り ( 0.3 ㎏ / ㎡ ) す る 。
材張り
b ,裁 断 し て あ る 立 上 が り 用 の 補 強 布 を b ,端 末 部 の ガ ム テ ー プ の 上 に
シワ・浮きのないように張り付ける。 補強布が掛からないように
2 ~ 3mm 程 度 手 前 か ら 張 る 。
ジョイントは何ヶ所でも良い
が、補強布の重ね幅は必ず
50 ㎜ と す る 。
切付け部は、施工図A部のよ
う に 、 平 場 に 50 ㎜ 折 り 返 す 。
《張り忘れに注意》
c , 立 上 が り 用 ウ レ タ ン で 、 均 一 に 目 つ c , 要 領 は「 4, 補 強 張 り 」と 同 じ 。
ぶ し 塗 り ( 0.3 ㎏ / ㎡ ) を 行 う 。
6,箱 部 の 補 強 材 a , 箱 部 用 に 補 強 材 を 裁 断 す る 。
張り
b ,立 上 が り と 同 様 に 下 塗 り ・ 補 強 布
張付け・目つぶし塗り
b , 要 領 は 「 5, 立 上 が り の 補 強 材
張り」に同じ。
7, 平 場 の 補 強 材 a , 平 場 の 奥 部 の 補 強 材 布 を 裁 断 し 、
a,あまり手前まで補強材張り
張 り( 一 部 )
立上がりと同様の補強材張りを行う。
すると、次ぎの工程で、立
上 が り 面 に 一 般 用( 平 場 用 )
※平場の作業は、2 回以上に分け
て行う。
ウレタンを塗布出来なくな
る。
※いったん防水材を塗布し
た部分に、足を踏み入れ
て作業しない。
8,一 般 用 ウ レ タ ン の a , 一 般 用 ( 平 場 用 ) ウ レ タ ン の 必 要 量 a , か く 拌 用 の バ ケ ツ に は 、
施 工 図 か ら 算 出 し 、そ の 量 を 調 合 し 、
調合・かく拌
主剤を先に入れ、
充分にかく拌する。
次ぎに硬化剤を入れる。
調合は、必ずハカリを用いて
行う。
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9,立 上 が り ・
箱部・平場
(一部)への
一 般 用 ウレタンの
塗布
a , 立 上 が り ( 0.3 ㎏ / ㎡ ) → 箱 部
a ,前 工 程 で 塗 布 し た 、 立 上 が
り用ウレタンと混ざらないよ
( 0.3 ㎏ / ㎡ ) の 順 番 で 一 般 用 ウ レ タ ン
をダレなく均一に塗布する。
うにゴムベラで丁寧に塗布す
る。
あまり何回もなすると、かえ
って仕上がりが悪くなる。
b ,前 工 程 で 塗 布 し た 、 立 上 が
り用ウレタンと混ざらないよ
う に 金 コ ゙テ で 丁 寧 に 塗 布 す る 。
b , 補 強 材 張 り し た 平 場 ( 1.5 ㎏ / ㎡ ) へ
一般用ウレタンを均一に塗布する。
塗 布 量 ( 1.5 ㎏ / ㎡ ) に 注 意 。
残りの、平場補強材張りとの
重ね幅を確保して、少し手前
で塗り納める。
10,平 場 ( 残 り ) a , 残 り の 平 場 に 合 わ せ て 、 補 強 布 を
a ,ジ ョ イ ン ト は 何 ヶ 所 で も よ
への補強材
裁断する。
いが、補強布の重ね幅は、
張り
必 ず 50mm と す る 。
b ,第 5 工 程 と 同 じ く 、 立 上 が り 用 ウ
レタンの下塗り→補強布張付けり→
目つぶし塗りの順番で行う。
11,残 り の 平 場
の施工
※いったん防水材を塗布し
た部分に、足を踏み入れ
残りの平場に一般用ウレタンを均一に
塗布する。
て作業しない。
あまり平場の端末部は厚く塗
らない。
12, 養 生 撤 去
a ,試 験 台 端 部 の ガ ム テ ー プ を 撤 去 し て a ,こ の 時 だ け 試 験 場 を 出 て
清掃・片付け
ゴミ袋に入れる。
試験台の背面に回ってもよ
い。
b ,工 具 類 を 片 付 け て 、 ゴ ミ を ゴ ミ 袋
に入れる。
c , 試 験 台 の 汚 れ は 、ウ エ ス で 拭 き 取 る 。
13,終 了 宣 言
係員に『終わりました』
とハッキリ宣言する。
宣言後に、指定された場所で
工具類の清掃を行う。
(これは試験時間に含まれない)
受検者のご健闘をお祈りします
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