パワーコード

パワーコード
ロックのギタリストが用いる空虚五度である。しかしクラシックにおける中世の教会音楽由来の空
虚五度とは異なり、和声第三音を省略することで響きを固くし、あるいは短調の悲哀な感じを和ら
げられるといった理由でロックミュージシャンが好んで用いるようになったものである。
また、ギターの旋律ラインにすべて完全五度でパワーコードをつけることが多く(一オクターブ上
の音を足す場合もある)、連続五度の禁則(あるいは連続八度の禁則)に完全に触れるものだが、
むしろ連続完全音程から生み出される力強さ、荒らさ、乱暴さが、むしろロックミュージシャンの望
むところなのであって、クラシック音楽の和声学を振りかざすのはここではナンセンスであろう。