▼予算確保と地元活用を県へ要望 ▼県が 4 週 8 休モデル工事を試行 ▼理事会で災害対応事例を報告 (一般社団法人) 茨 建 協 ニ ュ ー ス 第 556 号 平成 27 年 11 月 15 日 予算確保と地元活用を 本会が茨城県へ要望しました 本会の岡部英男会長や副会長、各支部長は 10 月 16 日、補正予算や来年度当初予算で公共事業費 が大幅に拡大するよう求めました。また地元企業の積極活用、適正な予定価格や工期の設定、中間 前払金制度の市町村への導入指導などを要望しました。 岡部会長(左から 4 人目)が橋本知事に要望書を手渡しました 要望は、関東・東北豪雨災害などの自然災害か ら県民の安全・安心な暮らしを守るため、国土強 橋本昌知事や渡辺学土木部長に要望書を提出し、 善処を求めました。 靭化法に基づく計画的な防災・減災など社会資本 要望に対し、橋本知事は「出来る限り対応した 整備を着実に推進することが喫緊の課題であり い」と応じました。また関東・東北豪雨災害から ますことから、地元業者が「地域の守り手」とし の復旧について「相当、地元業者にお世話になら て使命と役割を果たせるよう各項目について要 ないと。なるべく早く落ち着かせたい。パイピン 望したものです。 グ(水みち)の危険箇所などへの対応策を来年に 活動には正副会長が参加。代表して岡部会長が 向けて考えたい」と語っておりました。 要望事項 ◆今般の豪雨災害などを踏まえ公共事業を中心とし ◆公共工事の品質確保の促進を図るため、適正な予 た本年度補正予算を早急に編成すると共に、来年 定価格、適切な工期の設定、発注、納期等、施工 度当初予算における公共事業費を大幅拡大して頂 時期の平準化、適切な設計変更、スライド条項等 きたい。 の適切な設定・活用など「担い手三法」に基づく 運用指針の指導徹底を図っていただきたい。 ◆災害時における県民の安全・安心な生活を守るた め、社会資本の整備・維持管理を適切に行えるよ ◆中小建設業者の資金繰り円滑化のため、中間前払 う、地域精通度の高い地元建設業者の積極的な活 金制度の全市町村での導入に向けて指導の強化を 用を図っていただきたい。 図られたい。 −2− 活発な意見交換が行われました また、担い手確保の前提として必要な公共事業 要望に対し、国土交通省からは、予算について 費の確保についても要望を行いました。会議は、 ブ ロ ッ ク 会 議 決 議 ◇地 域 経 済 の 活 性 化 を 基 本 と し た 我 が 国 全 体 の 自 立 的 な 景 気 回 復 と 本 格 的 な デ フ レ 脱 却 を 果 た す た め、 地 方 創 生 や 国 土 強 靭 化 計 画 を 踏 ま え た 公 共 事 業 を 中 心 と し た 平 成 年 度 の 大 型 補 正 予 算 を 早 急 に 編 成 す る こ と。 さ ら に 急 務 と な っ て い る 社 会 資 本 の 老 朽 化 対 策 を 促 進 す る な ど、 平 成 年 度 当 初 予 算における公共事業予算の大幅な増額確保を図ること。 27 ◇設 計 労 務 単 価 の 調 査 や 決 定 方 法 等 の 抜 本 的 見 直 し に よ る 建 設 労 働 者 の 賃 金 水準の確保及び資材の実勢単価を早期かつ適正に反映する積算システムの 構 築、 低 入 札 価 格 調 査 基 準 等 に お け る 中 央 公 契 連 モ デ ル の 設 定 範 囲 の 上 限 撤 廃、 予 定 価 格 の 上 限 拘 束 性 の 撤 廃、 さ ら に 現 場 で の 省 力 化・ 効 率 化 を 踏 まえた建設生産システムの改善等受発注者間の片務性に起因する諸課題を 解 決 し、 建 設 企 業 が 持 続 的 に 健 全 な 発 展 を 遂 げ る た め に 必 要 な 枠 組 み を 早 期に確立すること。 ◇厳 し い 経 営 状 況 に あ る 地 域 の 建 設 業 の 再 生 か つ 持 続 的 な 発 展 を 目 指 し、 将 来 に わ た る 公 共 工 事 の 品 質 確 保 と 担 い 手 の 中 長 期 的 な 確 保・ 育 成 を 図 る た め、 適 正 な 予 定 価 格 及 び 適 正 な 工 期 の 設 定、 発 注 及 び 納 期 等 施 工 時 期 の 平 準 化 並 び に 適 切 な 設 計 変 更 及 び ス ラ イ ド 条 項 の 適 切 な 設 定・ 活 用 な ど﹁ 担 い手三法﹂に基づく運用指針の指導徹底を図ること。 ◇頻 発 す る 自 然 災 害 か ら 国 民 の 安 全・ 安 心 な 暮 ら し を 守 る た め、 安 定 的 か つ 高水準の公共事業予算に裏打ちされた社会資本整備を計画的に推進すると と も に、 大 震 災 を 教 訓 と し た 迅 速 で 機 能 的 か つ 広 域 的 な 災 害 対 応 体 制 の 整 備 を 図 る こ と。 さ ら に 地 域 社 会 資 本 の 維 持 管 理 の 担 い 手︵ 地 域 の 守 り 手 ︶ た る 地 域 の 建 設 業 者 が、 地 域 社 会 で 信 頼 の 増 進 が 図 ら れ、 持 続 的 に そ の 役 割 を 発 揮 し て い け る よ う、 多 様 な 入 札 契 約 方 式 の 導 入・ 活 用 等 に よ る 新 た な方策に取り組むこと。 28 ◇若 年 労 働 者 の 急 激 な 減 少 と 高 齢 化 の 進 展 と い う 我 が 国 が 抱 え る 構 造 的 課 題 の 中 で、 適 正 な 利 潤 の 確 保 に よ る 処 遇 改 善 と と も に、 週 休 二 日 制 の 実 現 等 将来の見通しに立った労働環境の改善や若年者の入職促進など地方の建設 業 に よ る 担 い 手 の 確 保・ 育 成 へ の 取 組 に 支 援 を 図 る こ と。 さ ら に 若 年 技 術 者 等 が 将 来 を 託 せ る よ う な 国 土 強 靭 化 や 国 土 の グ ラ ン ド デ ザ イ ン 205 0 な ど を 踏 ま え た 社 会 資 本 整 備 の 見 通 し を 明 ら か に す る と と も に、 計 画 的 か つ安定的な推進を図ること。 −3− 平成 27 年 11 月 15 日 茨 建 協 ニ ュ ー ス 第 556 号 運用指針で踏み込んだ議論 関東甲信越建協 地域懇談会・ブロック会議 本会を含む関東甲信越地方建設業協会長会は 10 月 7 日、東京都内の経団連会館で開かれた関 東甲信越地方ブロック会議に 7 項目の要望を提出 し、国土交通省と意見交換を行いました。 昨年の会議では、改正品確法の運用指針につい ての要望がメーンでしたが、ことしは予定価格の 算定方法の見直しなど、運用指針を受けてより踏 み込んだ内容となりました。 5 項目からなる決議を満場一致で採択し、閉会し 「当初予算の確保が第一だが、一方で補正予算に ました。全国建設業協会を通じ関係機関に要望し ついても皆さんの声をしっかり政府に訴えてい ていくことを決めました。 く」との回答がありました。 茨 建 協 ニ ュ ー ス 第 556 号 理事会で上半期報告 平成 27 年 11 月 15 日 災害対応事例の発表も 本 会 は 10 月 29 日、 理 事会を水戸市の県建設技 術研修センターで開催し、 上半期の事業報告などを 行いました。 議事では、新規入会者 岡部会長 の取り扱いを決議しまし たほか、上半期の事業報 告、決算、関東・東北豪雨の対応状況につい て報告。事業報告では高校の普通科を対象と したインターンシップを行ったことなどに触 れました。 事業報告後には、境支部による関東・東北豪雨の災害復 旧のもようが報告されました 雨への取組内容をプロジェクターを使いなが そのほか今後の行事日程として建設フェス ら映像で説明。災害時に応急復旧で尽力した タや建設雇用改善推進集会などのスケジュー 事例を発表したもので、今後も地域の安心安 ルが示されました。 全を守るため本会一丸となって取り組むこと そして最後には、境支部による関東・東北豪 を確認しました。 県土木部が4週8休モデル工事 水戸土木や筑西土木で公告 若手入職者の確保に向け、4 週 8 休(完全週 ております。 休 2 日制)を確保したモデル工事が、県水戸土 工事受注者に 4 週 8 休を考慮した実施工程計 木事務所と県筑西土木事務所から公告されまし 画を立ててもらい、受注者が工程を組んだ際 た。県は、水戸、筑西、常陸大宮、土浦の 4 土 に工期が足らなければ臨機応変に応じるとい 木事務所で 1 件ずつモデル工事を発注する方針 うことです。 です。工事完了後には受注者にアンケート調査 また工事現場のプロジェクトボード(工事看 を実施し、工事過程で発生した課題を検証して、 板)などにモデル工事であることを明記し、建 県内建設業の 4 週 8 休の休暇体制を普及させた 設業でも 4 週 8 休を意識していることを PR。 い考えです。 現場の環境美化に努めるよう記します。その 水戸土木が公告した工事は「都市計画道路梅 香下千波線の道路改良舗装工事(その 3) 」で イメージアップの際、必要な経費には応じる ということです。 12 月 2 日に開札予定。筑西土木の工事は「舟 さらに取り組み度合いに応じて、工事成績の 玉川島停車場線の道路改良舗装工事」で 11 月 加点評価します。なお取り組みに非協力的な 5 日に開札され大内建設㈱(筑西市)が落札し 場合には減点評価を行うとしております。 −4− 第 556 号 建設業経営講習会で 保険未加入問題学ぶ 茨 建 協 ニ ュ ー ス 平成 27 年 11 月 15 日 無事故の会社・現場が受賞 建災防茨城県支部長表彰 本会など 3団体 本会と県建設産業団体連合会、東日本建設業 保証㈱茨城支店による建設業経営講習会が 10 月 1 日、水戸市青柳町の県建設技術研修センターで 開かれ、㈱シエーナの代表取締役である芳川直子 社会保険労務士を講師に、建設業における社会保 険未加入問題と社会保険労働保険の基礎知識に ついて学びました。 茨城労働基準協会連合会(鬼澤邦夫会長)や 建設業労働災害防止協会県支部(岡部英男支部 長)など県内で労働災害防止に取り組んでいる 6 団体が主催する茨城県産業安全衛生大会が 10 月 長時間労働削減を 茨城労働局が本会に要望 2 日に水戸市のホテルレイクビュー水戸で開催さ れました。 建設業労働災害防止協会県支部長表彰では無 事故を達成した 10 社 3 人が受賞しました。おめ でとうございます。 主な受賞者は次の通りです(敬称略)。 【建設業労働災害防止協会県支部長表彰】 〔事業場賞〕◆東洋工業㈱(水戸市) ◆㈱高山建設(北茨城市) ◆大栄建設㈱(常陸大宮市) 茨城労働局が 10 月 15 日に本会を訪れ、長時間 労働削減をはじめとする「働き方改革」に向けた ◆赤塚工業㈱(取手市) 〔現 場 賞〕◆中川理水建設㈱(土浦市) 取り組みに関する要請書を手渡しました。松田信 ◆篠﨑建設㈱(石岡市) 太郎労働基準部長は「運動に参加していただき、 ◆原信田建設㈱(つくばみらい市) 周知をお願いしたい」と要請。これを受け、県建 設業協会の田山寛治専務理事は「協会ホームペー ジへの掲載、また広報誌とともにキャンペーン のチラシを会員に配布する」と応じ、11 月の「過 重労働解消キャンペーン」などの PR に協力する 旨を伝えました。 ◆小川建設工業㈱(古河市) ◆㈱関口建設(五霞町) ◆㈱梅原工務店(常陸太田市) 〔職 長 賞〕◆井坂智宏(㈱豊島工務店、水戸市) ◆廣沢努(野口機設工業㈱、八千代町) −5− 第 556 号 茨 建 協 ニ ュ ー ス 建設業の魅力をPR 那珂湊中で体験学習 平成 27 年 11 月 15 日 本会と会員1社が 暴力追放功労で受賞 未来協大宮・大子地区会 本会の建設未来協議会大宮・大子地区会は 10 月 1 日、ひたちなか市立那珂湊中学校で建設体 験学習を開催。2 年生 159 人が参加し、校倉工 法による木造倉庫製作に取り掛かりました。11 月 26 日には完成引渡し式を予定しております。 県や県暴力追放推進センター、県警察本部に よる暴力追放県民大会が 9 月 30 日、水戸市内 の県民文化センターで開かれ、本会と本会会員 の㈱片岡組(常陸大宮市)が暴力追放功労団体 として表彰を受けました。 東洋工業 (水戸支部) 国交大臣から感謝状 海上施工で安全講習 建設工事統計調査に協力 本会と全漁建県支部 本会と全日本漁港建設協会県支部による「海 上工事施工に関する講習会」が 10 月 13 日に県 建設技術研修センターで開かれました。茨城海 上保安部の松原倉一交通課安全係長と遠藤絵美 交通課航行管理官付を招き、海上施工にまつわ る法律や申請、安全対策について学びました。 尾曽代表(右から 2 人目を囲んで記念撮影) 建設工事統計調査関係者に対する表彰伝達式 が 10 月 23 日に県水戸土木事務所(水戸市柵町) で行われ、本会の東洋工業㈱(水戸支部)に国 土交通大臣から感謝状が贈られました。尾曽正 人代表取締役は「初めてのことなので、とても 海上施工の法律や申請、安全対策を学びました うれしく感じています」と話しておりました。 −6− 茨 建 協 ニ ュ ー ス 第 556 号 水戸支部 活動報告 平成 27 年 11 月 15 日 水戸市建設業協同組合と現場見学 本会水戸支部(尾曽正人支部長)と水戸市建設 業協同組合(秋山進理事長)は 10 月 27 日、 「水 戸市立見川中学校増改築(1、2 工区)工事」合 同現場見学会を水戸市立見川中学校(見川 2 − 98)で共催しました。約 40 人が参加し、プレー トナット工法などの新工法を採用している現場 を見学しました。 同支部と同組合では毎年、民間や自治体などの 優良現場見学会を開催。今回、見学した見川中で が進められています。 は、関根・西山・北島 JV(1 工区)と昭和・コスモ・ 水戸土建 JV(2 工区)により校舎の増改築工事 土浦支部 活動報告 現場見学後は事務所休憩室で活発に意見を交 換しました。 暴力追放へ推進 協議会を開催 常陸大宮支部 活動報告 救命医療の 講習会開く 土浦支部(佐々木勇支部長)では、茨城県建設 業暴力追放推進協議会土浦支部の連絡会議を 10 月 6 日に支部会館で開催。暴力追放を再確認しま した。支部員や警察署、管内発注機関の来賓など 合わせて 113 人が出席し、土浦警察署の髙木浩二 刑事官と、日立建機㈱の長谷川久執行役人財本部 長 CHRO(最高人事責任者)が講演。佐々木支 部長は「警察署、茨城県および 5 市の行政機関の 心臓マッサージを体験する支部員 皆さまのご指導・ご協力により、暴力団排除に関 する啓発活動を積極的に行い、建設業界の発展に 寄与してまいりたい」と述べておりました。 常陸大宮支部建築委員会は 9 月 28 日、救命医 療講習会を支部会館で開催し、常陸大宮市消防本 部警防課の職員を招き、心臓マッサージや止血方 法、AED(自動体外式除細動器)の使用方法を 学びました。 浅川清司委員長は「建設現場では救命対応が起 こる可能性がある。体験して方法を学んで頂きた い」とあいさつ。続いて長山安行副支部長が「皆 さんのためになる講習会になると思います。講習 の経験を会社に持ち帰って生かして下さい」と述 べておりました。 −7− 茨 建 協 ニ ュ ー ス 第 556 号 平成 27 年 11 月 15 日 この現場は 新労務単価の対象です! 会員の動向 〈代表者変更〉 国交省が周知ポスター ▽ 水戸支部 ㈱内藤工務店 礒﨑 隆夫 → 内藤 裕一郎 国土交通省は、2 月に改定した新労務単価を 適用している現場を周知するための新しいポス 県が救助費12.5億円 ターを作成しました。直轄工事のほか、地方自 関東・東北豪雨で補正専決 らうように、業界団体を含めた関係各所へ新ポ 治体が発注した稼働中の工事現場でも貼っても 県は 10 月 19 日、関東・東北豪雨関連の補正 スターの配布を始めております。 予算 12 億 5200 万円を専決処分しました。災害 救助費に 9 億 6800 万円を計上し、避難所の設 置や住宅応急修理など災害救助法に基づく救助 経費に充てるほか、被災住民への災害援護資金 の貸付に 2 億 1600 万円を配分しております。 年末年始は 「労災防止強調月間」です 建設業労働災害防止協会 ちょっと一言 日光へ行ってまいりました。ピークは過ぎて おりましたが、東照宮周辺は紅葉がきれいで した。関東・東北豪雨の影響はさほど感じま せんでしたが一部通行止めの箇所に地元業者 の応急復旧の跡が…。場所は違えど、地元 業者の存在は不可欠だと感じました。 (N) −8−
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