並行在来線の維持・活性化を考えるシンポジウム開催

2015 年7月 24
(NO.1520)
NO.15
国鉄労働組合北陸地方本部
(NTT)076-231-1506(FAX)076-231-1114(JR)065-2393
(Mail)[email protected]
発 行 人
編 集 人
中 村 一 彦
大 巻 道 秋
地方本部は7月4日、富山県民会館において「並行在来線の維持・活性化を考えるシンポジウム」
を開催し新幹線開業後、各県の第3セクターの現状と問題、今後の課題について討論しました。
当日会場には北陸各県及び他県を含め約90名が参加しました。
最初に中村地方本部委員長から開催に向けての挨拶があり、続いて「並行する在来線の問題と課
題について」と題して、渡邊眞一「公共交通をよくする富山の会」世話人から問題提起を受けまし
た。その後パネルディスカッション形式でコーディネーター(国労本部小池業務部長)とパネラー
5氏で各県の現状報告を聴き討論しました。
コーディネーター
国労本部業務部長
公共交通を守る
石川の会事務局長
公共交通をよくす
る富山の会世話人
小池敏哉氏
種池洋氏
岡本勝槻氏
在来線を守る3市
連絡会事務局長
大平淑正氏
在来線を守る
長野県連絡会
国労北陸地方
本部業務部長
吉沢英夫氏
作内嘉文氏
渡邊氏の並行する在来線の問題と課題について
開業時の「あいの風とやま鉄道」で、乗り残し問題があったが地域の
足として3セク鉄道が重要視されている。3県にまたがる3セクを貨物
列車が日本海側の動脈として運転している。
並行在来線・第3セクター鉄道の維持・活性化への3つのアプローチ
地域・社会的アプローチでは、旅客の需要予測で各社とも大体 10 年
後 20%減、30 年後半減と予測し、現状は需要予測に縛られ、結果とし
てサービス低下をまねいている。利用者の要望を生かし地域経済や環境
を考えた「需要創造型」の取り組みが求められている。
公共交通をよくする富山の会
経営的アプローチでは、JRから引き継いだ施設・設備の維持費がか
世話人、渡邊眞一氏
さみ、それが安全問題に直結する。貨物の線路使用料収入が 10 年間限
定であり、10 年後以降の経営が問題となる。3セク会社だけの経営努力では限界があり、「基金」
の充実や線路使用料引き上げ、事故に対する補償制度などの仕組みの強化が必要とされる。
政治的アプローチでは、並行在来線の安定経営に向け、関係県と住民運動とを連携して国やJR
に鉄道の維持に向けた取り組みが必要である。と、締めくくりました。