プレスリリース 2015 年 7 月 夏のアーティスト・イン・レジデンス展覧会 2015 「passage 永遠の一日」 青森公立大学国際芸術センター青森 2015 年 7 月 25 日(土)-9 月 13 日(日)10:00-18:00 <参加アーティスト> サンドラ・シント(Sandra CINTO) 風間サチコ(かざま・さちこ) 永岡大輔(ながおか・だいすけ) ギル・イェフマン(Gil YEFMAN) 本展に展示する風間サチコの新作の版木(部分) 会期中無休/入場無料 プレスリリース 2015 年 7 月 私たちは「時」をどのように捉えているのでしょうか。日々の暮らしの中では、同じような毎日がず っと続くかのように見えながらも、思いがけず花火のような一瞬のきらめきを感じることもあります。 もしくは、一人ひとりの人生の時間が地球上の雄大な時間の流れの中にあることに気付くこともあるで しょう。 本展では、それぞれの手法で時間の流れや刹那、歴史や個人の人生を捉え、表現する 4 名のアーティ ストが青森で滞在制作を行い、新作を発表します。サンドラ・シントは自然現象を象徴的に描き、自然 の中に人間社会とは異なる大きな時間が流れていることを思い起こさせます。風間サチコは現代の社会 問題をテーマに木版画を手掛けますが、それは時に歴史上の事件と共に描かれ、過去と現在が地続きで あることを示唆します。永岡大輔は鉛筆画を描いては消すことを繰り返してアニメーションを制作し、 制作の過程を痕跡のように残すことで時間を可視化することを試みます。ギル・イェフマンはユダヤ人 の歴史や自身のアイデンティティが制作の根幹にあり、大きな歴史と並走する個人の生の双方をまなざ し作品を制作します。 「時」は誰の上にも平等に流れ、巻き戻すことはできません。しかし過去に思いを馳せ、現在に痕跡 を残し、未来へとつなげることは出来ます。私たちが永遠に逃れられない「時」をいかに捉え、留め、 つなげることができるのか、それぞれのアーティストの試みをご覧ください。 ※会期中はアーティストによる関連イベントを多数開催いたします。詳しくはチラシをご覧ください。 <展覧会概要> タ イ ト ル:夏のアーティスト・イン・レジデンス展覧会2015「passage 永遠の一日」 展 覧 会 会 期:2015 年 7 月 25 日(土)-9 月 13 日(日)10:00-18:00/無休 入 館 料:無料 会 場:青森公立大学国際芸術センター青森 展示棟ギャラリーA、B 主 催:青森公立大学国際芸術センター青森 協 力:イスラエル大使館、酸ヶ湯温泉、Mujinto Production、AIRS、ACAC 学生サポーター、 青森公立大学芸術サークル 後 援:イスラエル大使館 助 成:平成 27 年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業 <お問合せ> 青森公立大学国際芸術センター青森 〒030-0134 青森市合子沢字山崎 152-6 TEL:017-764-5200 FAX:017-764-5201 MAIL: [email protected] URL: http://acac-aomori.jp/ 担当学芸員: 近藤由紀 プレスリリース 2015 年 7 月 <参加アーティスト> サンドラ・シント(Sandra CINTO) シントは波や星などの自然をモチーフに、現実と空想の狭間 のような世界をドローイングによって作り上げます。紙やキャ ンバスの上に描く以外にも壁画を多く手掛け、展示される部屋 や場所の特徴を取り入れ空間全体を作品に変容させます。象徴 的に描かれる自然は、地球上の連鎖や人類が辿って来た旅路を 想起させるようです。本展においても、ギャラリーA の弓形 の空間内に壁画を制作します。 《Imitation of water》2010 年、油性ペン、インスティテュート・トミ エオオタケでの展示、撮影:Everton BALLARDIN 1968 年ブラジル、サントアンドレ生まれ サントアンドレ市テレザ・ダヴィラ大学美術学部卒業 <近年の主な展覧会> 2014 年 「La Orta Orilla」CAAM Centro Atlantico de Arte Moderno、マドリッド/スぺイン 2012 年 「Encounter With Waters」シアトル美術館、オリンピック彫刻パビリオン、シアトル/アメリカ 2010 年 「Water Imitation」インスティテュート・トミエオオタケ、サンパウロ/ブラジル 2008 年 「Blooming:ブラジル-日本 きみのいるところ」豊田市美術館、愛知 風間サチコ(かざま・さちこ) 風間は黒一色の木版画で現代社会の状況を 風刺するような物語を作り上げ作品を制作す るアーティストです。本展では、1968 年に着 工した原子力船むつが航海を終えた後、みら いと名前を変えて運行した事実を題材に、約 3m×2m の巨大な木版画作品 2 点を展示しま す。2 点の作品は同じ版木を使い、1 点目の作 品を刷った後に版を彫り進め、再度刷り 2 点 目の作品を制作します。同じ版から生まれる 2 《人外交差点》2013 年、木版画(パネル、和紙、油性インク)、©Sachiko Kazama、 写真提供:無人島プロダクション 点の作品の変容の様子や違いにもご注目ください。 1972 年 東京都生まれ 1996 年 武蔵野美術学園版画研究科修了 <近年の主な展覧会> 2013 年 「六本木クロッシング-アウト・オブ・ダウト」森美術館、東京 「青森 EARTH2013:すばらしい新世界_再魔術化するユートピア」青森県立美術館、青森 2012 年 「Art and AIR~空と飛行機をめぐる、芸術と科学の物語」青森県立美術館、青森 2010 年 「VOCA 展 2010:現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」上野の森美術館、東京 プレスリリース 2015 年 7 月 永岡大輔(ながおか・だいすけ) 永岡は、自身が鉛筆で絵を描く様子をビデオ撮影し、それ を早回しにすることでアニメーション作品を制作しています。 線が重ねられたり塗りつぶされたりする様子に加え、手の動き や消しゴムで消した後にうっすらと鉛筆の線が残る様子も映 像にそのまま残すことで、作品世界に流れる時間と制作工程に 流れる現実の時間を暗示します。本展では「人類の最後の一人」 をモチーフに、アニメーションと実写映像を重ねて上映する作 品を展示します。 《New Cities》2011 年、©Tokyo Wonder Site 1973 年 山形県生まれ 2003 年 ウィンブルドン・スクールオブアーツ(現ロンドン藝術大学ウィンブルドンカレッジ)芸術修士修了 <近年の主な展覧会> 2014 年 Alterspace-変化する、仮設のアート・スペース」アサヒ・アートスクエア、東京 2013 年 「第 1 回札幌 500m 美術館賞グランプリ展」500m 美術館、北海道 2012 年 「VOCA 展 2012:現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」上野の森美術館、東京 2011 年 「バンクーバー国際映画祭」バンクーバー/カナダ ギル・イェフマン(Gil YEFMAN) イェフマンはかぎ針編みで人体のパーツをモチーフにオブジェを制作し ます。イェフマンの制作は彼自身の生い立ちやユダヤ人としてのアイデン ティティなどに深くかかわっており、 「編む」という行為自体にもジェンダ ーの問題や治癒的な意味を内包しています。本展では事前の呼びかけによ って集まった使用済みレジ袋を素材に、リサイクルやエコロジーといった 地球規模の問題をテーマに市民ボランティアとの協働で作品を制作します。 1979 年 イスラエル、ハイファ生まれ 2003 年 国立ベツァルエル美術デザイン学院卒業(イスラエル) <近年の主な展覧会> 2014 年 「Bay Mir Bistu Sheyn (To Me You Are Beautiful)」ロナル ド・フェルドマン・ファインアート、ニューヨーク/アメリ 《タムタム》2012 年、縫物、インスタレーション カ 2013 年 「Alterity」エスパス・ルイ・ヴィトン、パリ/フランス 2013 年 「About Stupidity」ペタク・チクヴァ美術館、イスラエル 2012 年 「Galicia Mon Amour: Folly, Fantasy and Phantasm」Sokol Gallery、ノヴィ・ソンチ/ポーランド ACAC での協働制作の様子
© Copyright 2024 ExpyDoc