学びを支える学級・学校づくり~グループ・アプローチを活用して - Hi-HO

2/14/2015
平成25・26年度 刈谷市教育委員会研究指定
研究発表会(依佐美中学校) 講演(60分)
学級&学校づくりは「居場所づくり」
「居場所づくり」2条件
学びを支える学級づくり・学校づくり
~グループ・アプローチを活用して~
1 ルールが定着している
2 ふれあいの関係がある
教師と生徒の「縦糸」、生
徒同士の「横糸」が太い
リレーション(ラポートの進化形)
ホンネが言える
名城大学大学院
大学・学校づくり研究科
秋田の常識「十か条」
7.きまり・ルールは守って
あたりまえ
8.いつも気をつけている
言葉づかい
曽山和彦
「安心の枠」の中で、「縦・横の糸」を紡ぎ、学級&学校という「機を織る」
2014.10.15
学習指導・生徒指導・特別支援教育が機能する
「アドジャン」での
ルール促進具体方策
ルール&ふれあい促進に活かす
グループ・アプローチの活用
現在、講義で一番人気&最強演習!;「アドジャン」
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「相手の話を頷いて
聴く」ルールならば‥
 ルール違反を見逃さないアンテナによる感知&対応
・対決ユーメッセージ;「話をきちんと聴きなさい」
・対決アイメッセージ;「ルールが守れず、残念だなぁ」
・「?の問いかけ」;「あれっ? ルールは何だった?」
・準備に時間がかからない
・様々な人数に対応可能
・短時間で実施可能
・「安心の枠」があり、「関係づくりの一歩」を踏みやすい
・年齢、発達段階に応じたアレンジがしやすい
 ルール遵守を見逃さないアンテナによる感知&対応
・肯定ユーメッセージ;「えらいね」
・肯定アイメッセージ;「うれしいなぁ、ありがとう」
・認めるサイン提示;顔を見ながら、「OK!」サイン
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かつて私たちも乗った
思春期の生徒に「ユーメッセージ」は効きが悪い!
「アドジャン」での
ふれあい促進具体方策
「大揺れの船」です
「思春期」はいつ?
「思春期」支援のイメージ
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「横糸」を太く
していきましょう!
 「アドジャン」Ⅰ step;「頷きルール」による90秒
 「アドジャン」Ⅱ step;「相互質問ルール」による
120秒
 疾風怒濤期;身体や心の変化・成長に戸惑う
 第二の誕生(心理的離乳);親からの自立
 「アドジャン」Ⅲ step;「メンバー合意ルール」によ
る10項目質問決め120秒
<私の失敗>
思春期の生徒の担任をしていた頃、子どもに「挑発」され、
「揺れている船」に一緒に乗り込んで「沈没」
制限時間で決まらないグループにはどうする?
「揺れている船」に乗っている生徒が時に海に投げ出される。
その生徒を助けに行く大人(親、教師)でありたい
「泳力・浮き輪」=知識・理論・技法が必要
 *再度、Ⅰ&Ⅱ step「アドジャン」
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Ⅰ&Ⅱはラポート促進
Ⅲはリレーションへの足がかり
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2/14/2015
ソーシャルスキル・トレーニング(SST;social
skills training)~ 教えることがなじむ技法~
 SSTは行動の教育
構成的グループ・エンカウンター(SGE;
structured group encounter)
~教えることがなじまない技法~
<基本展開>
してみせて、言って聞かせて、させてみて 1.インストラクション(言語教示)
ほめてやらねば 人は動かじ
2.モデリング(示範)
(山本五十六元帥)
3.リハーサル(実行)
4.フィードバック(評価)
SGEは感情の教育
・「○○に気づいた、○○を感じた」等、個々の気
づきをうながす。
演習;アドジャン
演習;アドジャン
ねらい;挨拶、話の仕方(○○です)、
話の聴き方(頷き、視線、表情等)
あの人が 頷くだけで 出る勇気
ねらい;自他理解
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まとめ
「居場所」づくりに活かすグループ・アプローチ
ルール&ふれあい促進の「花火」を打ち上げる
*自尊感情関連
自己評価の感情
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おわりに;子どもを「愛し」続ける
~子どもは大人から愛されれば愛されるほど非行から遠ざかる(水谷)~
~ある校長の後悔~
中学○年生の担任だった時、一人の女生徒とのかかわ
りが難しかった。何度、話しかけても全く反応が返ってこな
いため、やがて声をかけるのをやめた。
30年後、同窓会でその女生徒と再会した際、「おまえは
あの頃、俺と全く話をしなかったなぁ」と語りかけたところ、
彼女から‥‥
これが依佐美中「よさっぴタイム」
「花火」の火を灯し続ける
・教師が最高&最強の教材になる
・授業場面等で、「ルール(例;頷き等)」を強化・
般化する
・ペア・グループ学習等を随時取り入れる
「軌跡」が「奇跡」を生む‥あきらめずに!
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そして‥今、見ている景色も楽しましょう!
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主な参考文献
 「秋田の子どもはなぜ塾に行かずに成績がいいのか」、浦野弘、講談
社
 「親業」、トマス.ゴードン、サイマル出版
 「思考の整理学」、外山滋比古、筑摩書房「グループ体験による学級
育成プログラム」、河村茂雄、図書文化
 「時々、“オニの心”が出る子どもにアプローチ 学校がするソーシャ
ル スキル・ トレーニング」、曽山和彦、明治図書
 「時々、“オニの心”が出る子どもにアプローチ2 気になる子に伝わ
る 言葉の“番付表”」、曽山和彦、明治図書
 「子どもに学んだ “王道”ステップ ワン・ツー・スリー」、
曽山和彦、文溪堂
私の考えの「現在地」は全て
上記の関連著作にまとめました!
ただし、「一つだけでは多すぎる」
HP;「KAZU・和・POCKET」
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