CASTING PROGRAM <個性を生かす採用と配置と教育>

Catch Ball Club
CASTING PROGRAM
経営戦略と人材戦略
個性を生かす採用と配置と教育
蔵満 正樹
■なぜ「個性」に着目するのか
ここでいう「個性」とは、
「個別的思考行動特性」という略語であり、巷でよく耳にする「あの人は、
個性的な人だね。」といった「変わり者」とか「目立つ人」とか「他人には無い特徴を持つ人」という
意味ではありません。すべての人に備わり、それぞれの異なる強みを「個性」と呼んでいます。
専門的な技術や社会人として必要な知識や技能を「スキル」と呼ぶのに対して、その人の「個性」と
は、潜在的な能力の傾向性として「コンピテンス」と呼ばれるもので、向き不向きとも言えます。その
人の個性に向いていることであれば、意識しないでも難なくこなしてしまうことができます。逆に不向
きなことに対しては、かなり心理的なストレスもかかりますし、向いている人と同じことをしようとす
ると、時間も労力もかなり必要となります。
それぞれ現場では、優秀なスキルを持った人材が望まれますが、あれもこれもとスキルアップを要求
しても、なかなか思うようにいかないのは、それぞれに「個性」があり、「得意技」が異なるからなの
です。苦手な課題に対しても、なんとか上司に応えようとするメンバーの気持ちを見失い、能率の悪い
ことやヘマをすべて能力の無さと決め付けて、結果的にメンバーを追い詰めてはいないか、時には省み
ることも大切です。人材の採用と配置と教育には、「スキル」と「個性」の両面を見極めましょう。
■採用時の「個性チェック」の意味
・繰り返しになりますが、個性を採用基準に取り入れる意味は、潜在的な能力の傾向性をあらかじめ知
っておくためです。言い換えれば、チームや組織がめざす目的・目標達成のためと言えます。
以下、採用時の「個性チェック」のポイントを列挙しておきます。
①面談時だけではわからない「その人らしさ」を知る
②イメージに合う人かどうか?
③職務や役割に向く人かどうか?
④上司とうまくいく可能性の高い人かどうか?
⑤現有メンバーとうまくいく人かどうか?
⑥経営戦略(採用基準)に合っている人かどうか?
⑦一緒に成長していける人かどうか?
※なお、スキルが高いかどうか(スキルチェック)は、個性チェックでは判断できません。
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■教育時の個性チェックの意味
教育時にメンバーの個性を知る意味は、潜在能力の傾向性を知るだけでなく、以下のことが個性チェ
ックの意味として挙げられます。
①やる気を持続させるためのモチベーション(動機付け)方法を知る
②効果的、効率的に、教育成果をアップさせる教育方法を知る
③喜びと生産性を最大限に引き出すストレス・マネジメント方法を知る
人材育成に成功している組織は、上記のノウハウを体験的、あるいは、直感的に実施されています。
上記3点は、子育てとも共通する教育手法として不可欠の3要素と言えます。また顧客(ゲスト)と
の対話(カウンセリング、プレゼンテーション、クロージング、フォローアップ等)のノウハウとも連
動します。※別項/対話最適化支援システム:【Monsing】【Matching】 をご参照ください。
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Catch Ball Club
キャラクター別スタッフ人材像
Catch Ball Club の8キャラクターは、FFS 理論(小林慧智博士)の人材4タイプ分類と対応しています。
LM
AD
&
TG
DA
DB
&
BD
本来の持ち味として、強い精神力、使命感、
環境の変化を事前に敏感に感知し、積極的に
決断力、行動力があり知力と体力に勝ってい
周囲を巻き込み小集団を先導しながら行動し
れば、有事または突出期には、最強の人材と
ます。好奇心や開拓精神が旺盛で社交力もあ
いえます。カリスマ的存在への可能性もあり
りますので、実績より人気獲得ができるタイ
ます。
プです。
AN
AE
&
ML
EA
BE
&
EA
これまでの環境が育てた価値観や権威意識に
平準期、安定期の改善支援、管理調整の役割
よって形成された命令を忠実に、地道に実行
に向いています。人間味豊かに、地道な業務
していくタイプです。遵守すべき事柄を規則
を継続的に行うことができ、組織を存続させ
通りに実行し継続していける粘り強いタイプ
る人材です。自他共に安定させる力を発揮し
です。
ます。
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▼人材個性の適材適所(概要)
「職務に最適な適性人材を採用する」発想と、
「人材に最適な職務に配置する」発想は、
人材戦略の根幹をなすものです。いずれも、人を生かす経営戦略が大前提となります。
※適性欄の記号/―:普通
○:適
◎最適
職務
適性
役割
創造性発揮(クリエイティブ)
開発部門
想像性発揮(イマジネーティブ)
キーワード
独創的発想(ベンチャー)
価値的発想(カリスマ)
共感的発想(スタンダード)
原則的発想(アンパイア)
◇幹部候補(リスク挑戦型)
新規・改革プロジェクト
◇幹部候補(リスク回避型)
定番・改善プロジェクト
独創業務(イレギュラーワーク)
製造部門
定番業務(ルーチンワーク)
短期・集中(変幻自在)
短期・集中(全力投球)
継続・着実(懇切丁寧)
継続・地道(職人気質)
◇幹部候補(目的達成向き)
品質向上・納期短縮担当
◇幹部候補(管理調整向き)
品質維持・納期厳守担当
企画立案(プランニングワーク)
管理部門
計画実施(フレームワーク)
自由・開放的(奇策縦横)
方針・指導的(初志貫徹)
柔軟・調整的(誠心誠意)
維持・徹底的(法令遵守)
◇幹部候補(改革期向き)
業務改革・活性化担当
◇幹部候補(安定期向き)
業務改善・標準化担当
新規開拓営業(積極・攻撃的)
営業部門
ルート営業
(保全・守備的)
ニーズ発見(神出鬼没)
シェア拡大(勇猛果敢)
ニーズ対応(懇切丁寧)
ルール徹底(首尾一貫)
◇幹部候補(リーダーシップ型) 抽象的目標提示(士気高揚)
◇幹部候補(マネジメント型)
親近感サービス
接客部門
安心感サービス
具体的作戦指示(相互扶助)
+明朗闊達(-傍若無人)
+率先垂範(-独断専行)
+誠心誠意(-右往左往)
+品行方正(-他人行儀)
◇幹部候補(アグレッシブ)
臨機応変対応・変則的
◇幹部候補(ディフェンシブ)
マニュアル対応・定番的
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▼採用時の「個性チェック」支援
STEP 1:
「個性再発見アンケート(80問)
」回答
■回答方法/1(用紙に記入する方法)
■回答方法/2(Web で回答する方法)
1:Catch Ball Club から「アンケート用紙(PDF
1:Catch Ball Club から「回答ページ(URL)」
ファイル)」を入手し、必要事項を記入し、チー
を、ご指定のメールアドレスに送信します。URL
ム全員がアンケート(全80問)用紙に自筆回答。
をクリックし回答画面を表示させ、必要事項を入
2:回答用紙(2枚)を担当者が確認し、まとめ
力し、マウスで三択で回答します。どのパソコン
て郵送もしくは、指定先にFAXします。
からでも OK です。
3:結果は、個人結果、および、集計結果は、ま
2:確認画面で確認し、【送信】ボタンをクリッ
とめて、管理者宛のメールアドレスに送付します。
クして完了します。分析結果は、すぐには画面表
示されません。
(分析には別途作業を要するため)
※レスポンスが早いのは、次の回答方法2ですが
3:結果は、個人結果は、随時、回答時に指定さ
事前連絡は、どちらも必要です。
れたメールアドレスに返信します。一括管理され
る場合は、個人結果送付先アドレスは、統一指定
ください。集計結果は、管理者宛のメールアドレ
スに送付します。
●
STEP 2:
「分析結果(キャラクター別)」返信
1)Web で回答した場合に、随時、返送される個
2)回答用紙による一括郵送の場合や、すべての
人結果報告メールには、直接、HP のキャラクター
メンバーのキャラクター結果報告は、メンバーズ
解説画面を表示する URL が配置されています。
リストを PDF ファイルで送付します。
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▼採用時の判断支援/その1
チームワークの視点から、採用・配置・教育を考える資料
TEAM PROFILING BOOK
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●TEAM PROFILING BOOK/全 16 頁
チーム・マネジメント支援テキスト
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▼その2
適材適所の視点から、一人ひとりの可能性を考える資料 改訂版
Casting User’s Guide 1, 2
●結果報告/ストレス・マネジメント︽共通︾
●結果報告/採用基準・適材適所︽スタッフ版︾
●結果報告/詳細分析︽共通︾
●結果報告/組合せ別アドバイス︽管理者版︾
●結果報告/概要︽スタッフ版︾
●結果報告/概要︽管理者版︾
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●キャスティング・ガイド
出力帳票の見方<1&2>参照
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PROFILE
蔵満 正樹 くらみつ まさき
◇学術博士
◇NPO法人Catch Ball Club 理事長
◇個性別目標達成支援スーパーバイザー(ヒューマンサイエンス研究所)
◇パーソネル・アナリスト(組織人事監査協会)
経歴/
1957 年大阪生まれ。コンサートやミュージカルなどの音響ミキサー、演出マネー
ジャーとして活動。その後、雑誌記者、出版編集、広告プランナー、制作ディレクター
を経て、1990 年、人と組織の元気開発会社を設立。特に、医療現場のためのコミュ
ニケーション支援システムを開発し、人材教育と営業支援を行ってきた。1995 年、
FFS 理論の開発者・小林惠智博士と出会い、米国ペンタゴンで採用された組織最適編
成プログラムのアナリスト資格を取得。チーム・マネジメント(組織運営最適化支援)
とストレス・マネジメント(人事運営最適化支援)、セルフコーチング(個性別目標
達成支援)を実践。以降、医療におけるチームワークとストレスに関する研究を重ね、
2006 年、長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 健康予防科学講座にて、新庄文明教授
の指導のもと、博士(学術)の学位を取得。2009 年より川崎医療福祉大学非常勤講師。
現在、人と組織の成長を支援する「よか対話塾」を推進。「目標達成を楽しむチーム
づくりと仕組みづくり」を目標に、「子育ての対話術」をテーマとした家庭教育・学
校教育支援、「個別ケアの最適チームワーク」をテーマとした社会福祉施設における
人材教育支援、「幸せになる組合せ別対話術」をテーマとした婚活支援などに関する
プログラム開発と講演活動を行っている。
著書:「The Bible of FFS Method」「対話テキスト/説明を減らして、同意を増やす」
論文:「歯科スタッフの仕事に対する不満度に影響を与える個人要因に関する研究」
「歯科医院経営における経営管理姿勢と経営状態、満足度との関連に関する調査」
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