『中高生と、コンビに、』ファミリーマート

中高生と、コンビに、
経済新人会マーケティング研究部
班員 松本 森 荻野
ファシリテ 田中 服部
伊藤
三村
小野
2015年度新歓論文
堀籠
コンビニ 4 班
土居 金丸 松井
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経済新人会マーケティング研究部
新歓論文
コンビニ 4 班
目次
1
はじめに・・・P3~
2
業界分析・・・P4~
3
3C分析・・・P7~
4
SWOT分析・・・P20~
5
STP分析・・・P23
6
問題提起・・・P24
7
目標設定・・・P24
8
政策提言・・・P25~
9
おわりに・・・P31
10参考文献・・・P32
2
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1 はじめに
日本人なら誰でもお世話になっているコンビニエンスストア、略してコンビニ。
1927年にアメリカで誕生し、1962年に日本にやってきたコンビニは爆
発的に普及し、今では多すぎるといっても過言でないくらいの店舗数である。小
学生から高齢者まであらゆる世代に利用されており、家から徒歩圏にある非常
に便利な存在だ。ここまで発達したコンビニ業界はこれ以上成長することはあ
るのだろうか。業界トップを争い続けているファミリーマートを題材に、今後コ
ンビニはどのような戦略を立てていけばよいのか、我々なりに考え、研究してみ
た。
3
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2 業界分析
まずコンビニ業界全体の分析を行う
下の2つの図はそれぞれ図1:小売業販売額の推移、図2:コンビニ店舗数の推
移と一店舗当たりの販売額の比較について表している。
兆円)
145
14
小売業販売額
12
140
10
8
135
6
4
130
2
125
0
小売業販売額
百貨店
スーパー
業態別販売額(折れ線)
図1:小売業販売額の推移(単位
コンビニ
(出典) 経済産業省「商業動態統計調査」平成 26 年度
図2:コンビニ店舗数の推移と
1店あたりの売上増減率
54000
3.00%
52000
2.00%
50000
1.00%
48000
0.00%
46000
-1.00%
44000
-2.00%
2011
2012
店舗数
2013
既存店売上増減率
(出典) 日本フランチャイズチェーン協会
図1から日本国内の小売業全体は低迷していることがわかる。小売業全体の販
売額は増減を繰り返し、百貨店の販売額は減少、スーパーの販売額はほぼ横ばい
状態にある一方、コンビニ業界の販売額は年々増加しており、平成 21 年には百
貨店の販売額を上回った。また図 2 からコンビニの店舗数も増加していること
4
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がわかる。しかし図 2 においてコンビニ1店舗当たりの販売額は減少傾向にあ
る。つまり、図 2 からコンビニの店舗数が飽和状態にあることがわかる。このこ
との最大の理由として、コンビニ出店地域の選択理由が挙げられる。コンビニ会
社はどこも、人口が集中しており、利益が見込める地域に出店しようとし、人口
が少ない地域は、利益が見込めなかったり、出店しても損してしまったりする可
能性が高く、コンビニの出店がされにくい。そのため、都心の駅前などの人口集
中地域にはすでに多すぎるほどのコンビニが出店してしまっているのである。
次に、各コンビニ一店舗当たりの売上について考える。
セブンイレブンは国内全店売上高 37,812 億円、店舗数 16319 店であるから一店
舗当たり売上高は 2.3 億円。ローソンは国内全店売上高 19600 億円、店舗数 12276
億円であるから一店舗当たり売上高は約 1.6 億円。ファミリーマートは国内全
店売上高 18601 億円、店舗数 16970 店であるから一店舗当たり売上高は約 1.1
億円。つまり、コンビニ大手 3 社の国内店舗数は大きく変わらないが、一店舗当
たりの売上高はセブンイレブンが他のコンビニを大きく引き離しているという
ことがわかる。また、図2でみたように一店舗当たり売上高が減少しており、差
別化の難しいコンビニ業界において、セブンイレブンはどのようにして他社を
大きく引き離しているのか。その理由として、潤沢な資金に基づいたオリジナル
商品やプライベートブランドの充実、コンビニコーヒー、コンビニスイーツの販
売といったサービスの拡充が考えられる。他にも、一体型店舗や他企業との提携
も行っている。もちろん、これらのことは他のコンビニ各社も行っているがセブ
ンイレブンの豊富な資金力に圧倒されているというのが現状である。以下、これ
らのサービスを具体的に見ていく。
プライベートブランドの活用について
コンビニ各社は宣伝のため、自社ブランドを利用したプライベートブランドを
展開している。プライベートブランド商品は、コンビニにとっては宣伝になり、
消費者にとっては他の商品より安いというメリットがある。
一体型店舗や様々な企業との連携について
コンビニ各社は、他業種、サービスと連携することで売上増加を狙っている。一
体型店舗とはカフェ、定食屋、カラオケボックスなどの異業種と提携し一体とな
っている店舗である。サークル K サンクスは、K‘s Cafe を併設した店舗を拡
大し、ファミリーマートはカラオケ店を運営する株式会社第一興商や JA 全農と
5
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の提携による A コープとの一体型店舗を展開している。ローソンは調剤薬局と、
セブンイレブンは駅のキヨスクとなどと提携している。コンビニが一体型店舗
を展開している理由はネットの普及にあるコンビニは新規店舗への期待値が小
さくなっていくうえ、アマゾンなどのネットスーパーに品揃えではかなわない
ため、少しでもライバル企業との差別化をはかり、自社のコンビニに来てもらう
ため異業種との業務提携を進めているものと考えられる。では、一体型店舗を展
開することで具体的に2つのメリットが考えられる。それは①客数の増加②利
便性の向上である。①について、今までコンビニに訪れる理由がなかった人々が
サービスの増加によって来るようになることが考えられる。②について、顧客が
一つの店舗で複数のサービスを受けられるようになるため、顧客の購買意欲が
高まることが期待される。
コンビニコーヒー、コンビニスイーツについて
コーヒーを一杯飲んだり、スイーツを一口食べたり、ということのためにコンビ
ニを利用する消費者が増加している。コンビニが淹れたてのコーヒーを提供し、
わざわざスイーツを取り上げる必要・メリットは一見ないように思える。ではな
ぜ、コンビニコーヒー、そしてコンビニスイーツをコンビニは売り出しているの
か?
コンビニはどこにでもあるためコンビニコーヒーは手軽に買うことができる。
なぜなら、勿論カフェ専門店などに比べ安く、自動販売機に比べるとおいしい。
こうしたことが近年売れてきている理由として考えられる。
コンビニスイーツが売れている理由は、スイーツ専門店、ケーキ屋などに比べて
気軽に買えるからだと考えられる。スイーツ専門店は一度入店したら何も買わ
ないで帰るということはしにくく、適量買わなくてはならないと考える人が多
い。一方コンビニは何気なく出入りでき、何も買わなくても構わない、そのため、
なんとなく目に付いた商品だけを気軽に買うことができる。従って、コンビニで
スイーツを買う人が増えているのだと考えられる。
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3 3C分析
Company
ファミリーマート
基礎情報
・売り上げ
1兆7219億円
・営業利益
433億円
・国内店舗数 1万547店
売り上げ、店舗数ともにセブンイレブン、ローソンに続く業界第三位のコンビニ
である。他のコンビニ同様にアジアを中心とした国外にも積極的に出店してい
る。
「あなたと、コンビに、ファミリーマート」をスローガンに顧客により近い
コンビニを目指す。 ここ数年営業利益、純利益ともに横ばい傾向にある。
図3:ファミリーマートの営業利益と当期純利益
50,000
45,000
40,000
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
2012年
2013年
2014年
営業利益
当期純利益
(出典) ファミリーマート連結決算実績データ
7
2015年
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特徴
出店
駅の構内や病院、サービスエリアなど施設内
への出店や、他業界との一体型店舗など
従来とは異なった出店を試みて差別化を図る。
圧倒的なシェアを誇る鉄 道事業者との
提携としては、新たに横浜市営地下鉄とも
2014年2月までに13社と402店舗
を展開している。
駅ナカへの出店数では
他のコンビニを上回り最多である。
鉄道事業者との提携(2014 年 2 月)
商品
プライベートブランドであるファミリーマートコレクションやファミマプレミ
アムにより520種類の商品を提供。また他のコンビニと同様にカップコーヒ
ーや、ファミチキを中心としたホットスナックを提供している。働く女性を中心
にターゲット絞り、調理の手間を省ける商品など中食商品も強化している。また、
2015 年 5 月に発売された新商品のフラッペは、品薄状態となるほどの人気商品
となっている。
8
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T ポイントカード
会員数4504万人、利用可能店舗数6万店舗以上である貯めているポイント
ランキング1位の T ポイントカードがファミリーマートで利用可能である。こ
のポイントを提携先で使ったり、様々な商品と交換したり、様々なサービスを利
用できる。企業はこれにより顧客の年齢などの属性データを把握する。
イメージ戦略
ファミリーマートは商品やサービスを拡充するほかにイメージ戦略を重視して
いる。例えば客と一緒に商品を造り上げたり、地域密着型店舗を造り上げたりす
ることにより、居心地のよさや親しみやすさを生みだしている。
9
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Competitor
セブンイレブン
基礎情報
売上 3 兆 7812 億円
営業利益 2127 億円
国内店舗数 16319 店
セブンイレブンは売上・収入・利益・国内店舗数いずれも業界ナンバー1 である。
セブン&アイホールディングスの子会社であるセブン-イレブン・ジャパンが
展開している。さらにコンビニコーヒーを一番最初に導入するなど、他のコンビ
ニとの差別化も図っている。
特徴
出店
1地域に集中して店舗を立地させることにより、知名度の向上や効率化を図る
ことができる戦略であるドミナント戦略で効率的な出店を行っている。
商品
・セブンプレミアム
セブンアンドアイホールディングズの PB 商品。
「味や品質」
「安全性」
「お求めやすい価格」を
コンセプトに、メーカー同等の品質ながらも低価格な商品である。
PB 商品の中ではトップバリュに続く認知度の高さを誇る
・セブンミール
365日いつでもカタログ注文可能
な食事配達サービスで、
高齢者向けのビジネスとして
健康に配慮した食事も配達している。
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・nanaco カード
発行件数約2794万件、利用可能店舗数145200店
に及ぶ電子マネーカード
ローソン
基礎情報
・ 売上高 1 兆 9,619 億円 (業界第 2 位)
・ 営業利益 681 億円
(業界第 2 位)
・ 店舗数 1 万 1606 店
(業界第 2 位)
特徴
ローソンは現在業界第 2 位の立場にあり、セブンイレブン、ファミリーマート
との熾烈な出店競争を繰り広げているが、コンビニ業界は飽和状態にあるのが
現状である。そこで上記二社との差別化を図るため、新たな市場開拓を狙った
ニッチ戦略を推し進めている。女性の社会進出や少子高齢化等に伴う人口動態
の変化から起こる小売業界内でのシフトを念頭に置き、スーパーやドラッグス
トアといった当該業界内での競争相手よりもさらに身近さを強調した「ネイバ
ーフッドストア」として業態の枠を取り払った事業を展開。学生や単身者向け
の百均とミニスーパー複合型店舗「ローソンストア 100」や、価格帯を引き上
げて、健康志向を目指した「ナチュラルローソン」などがその代表例である。
さらに今後の拡大が見込まれる健康関連市場にも着目している。
Ponta カード
現在コンビニ各社はポイントカードを導入し、
ビッグデータとして活用しているが、その中で
も Ponta カードは会員数が最も多い 6500 万人、
提携企業数 78 社と非常に規模が大きい。
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このデータに基づき、SCM-CRM モデルによって
顧客の購買動向を分析する。
SCM(サプライチェーン・マネジメント)では顧客視点の商品開発と、それに
合わせたサプライチェーン(原材料調達から店頭での販売まで)の無駄を省く
ことで工程の効率化、最適化を実現し、総荒利益率の向上を図っていく。CRM
(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)では、会員の属性情報か
ら分析し、顧客のニーズに もっと寄り添った商品・サービスの提供を可能に
していくことにより、売上・利益の拡大を目指す。
商品
・ ローソンセレクト
日用品から食品まで揃っており、レギュラーラインのほか、
高級ラインの「極」がある。
ローソンのスローガン「マチの健康ステーション」に基づき、
健康を意識した商品も多数展開している。
・MACHI café
店内で入れたてのコーヒーを提供している。
ブレンドコーヒー(S)
、アイスコーヒー(S)
ともに 100 円 というリーズナブルな料金設定となっており、
最も値段の高いカフェラテ(L)でも 210 円である。
・ Uchi Café Sweets
スイーツ専門のプライベートブランド。自宅や職場で、
本格的なおいしさと、カフェでのリラックスした時間を
手軽に楽しんでもらいたいと考え、
“いつでも、おうちがカフェになる”をコンセプトにした
デザート作りを推し進め、このブランドを立ち上げた。
デザートの関心が高い 20 代-30 代の女性に向けに購買層が設定されている。
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ミニストップ
基礎情報
国内店舗数:2160 店
売上 3,499 億円
営業利益 46 億円
イオンの戦略的小型店事業としてコンビニエンスストア『ミニストップ』を展
開。イオングループはイオン(株)を中核とした国内外約 180 社からなる企業
集団でありそのネットワーク力を原材料調達から商品開発、サービスまで、幅
広く活かしている。WAON やイオンカードが利用できるようになっていることが
一例である。さらに、ミニストップ店経営希望者とフランチャイズ契約を締結
し、商品情報や経営 ノウハウを提供。人材育成に力を入れている。
※フランチャイズ契約とは…本部が加盟者に対して、特定の商標、商号等を
使用する権利を与えるとともに、加盟者の物品販売、サービス提供、その
他の事業・経営について統一的な方法で統制、指導、援助を行い、これら
の対価として加盟者が 本部に金銭を支払う事業形態である。
また、海外展開に特に力を入れており、現在アジアで 5000 店舗を目指してい
る。海外に展開している店舗数はローソンより多い。 さらに、購入した商品
を店内で食べるスペース「イートインコーナー」を作り、コンビニには珍し
く、手作り感溢れる商品を置いていることが特徴である。
WAON カード
発行手数料は 300 円(税込)で、年会費は無料であるため、
作りやすいといえる。買い物を する度に「WAON ポイント」
が貯まり 、WAON(電子マネー)に交換して買い物をする
ことができる。200 円で 1 ポイント(1 円相当)加算される。
また、WAON は 1,000 円からチャージでき、年齢に関係なくだれでも利用でき、
チャージ式なので使えるのはお金を入れた分だけだから使いすぎる心配がな
い。これによって子供も安心して使えるものとなっている。小銭やお札がいら
ないのでかさばらなくて便利という特徴もある。さらに、ボーナスポイント対
象商品を設けたり、毎月 5 日、15 日、25 日のお客様わくわくデーではポイン
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トが 2 倍になるサービスを実施したりしている。利用可能な店舗は、ミニスト
ップ、イオングループの店舗、ダイエー、東急プラザ、ビックカメラ、未来屋
書店、武田メガネなどである。
商品
ミニストップが他のコンビニとの差別化を図っているのが手作り感溢れる商品
である 。パフェやソフトクリームをその場で作ったり、店内で炊いたお米を
従業員が握って包装したおにぎりを置いたりしている。特にスイーツは他のコ
ンビニに比べ、その場で手を加えて出すようなものが多い。さらに、本格的に
ドリップしたコーヒーを置いていることが特徴である。チキンも様々な種類が
ある。
・トップバリュ
知名度も人気も高い。
飲料、菓子類、加工食品、ラーメン、デイリー(納豆やウインナーなど)、調
味料など幅広く取り扱っている。
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コンビニ 4 班
Customer
図4:コンビニの1日来客数(年齢別)
2004年度
2006年度
2007年度
2008年度
2009年度
2011年度
2013年度
0
200
20歳未満
20歳代
400
600
800
30歳代
40歳代
1000
1200
50歳以上
(出典) セブンイレブンコーポレートアウトライン
図5:コンビニの来客年齢と年齢別人口比
人口1999年
来店客数1999年
人口2011年
来店客数2011年
人口2013年
来店客数2013年
0%
20歳未満
20%
20歳代
40%
30歳代
60%
40歳代
80%
100%
50歳以上
(出典) セブンイレブンコーポレートアウトライン
まずコンビニにおける来客数のグラフを見ていきたいと思う。
図4からコンビニの来客数は年々増加しているのに対し、20 歳代未満の来客者
は減少していっている。これは少子化による原因があるかもしれないが、図5の
人口の年齢比と来客者の年齢比を比較するとコンビニ来客者において若者が減
少していることがわかる。したがってコンビニの若者離れの現状がわかる。
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新歓論文
図6:30歳未満の単身世帯の商品購入先
2009年女性
1999年女性
2009年男性
1999年男性
0%
一般小売店
10%
20%
スーパー
30%
40%
コンビニエンスストア
50%
60%
70%
ディスカウントストア
80%
90%
通信販売
100%
その他
(出典) 総務省「平成21年全国消費実態調査」
また図6の 30 歳未満の独身世帯の商品購入先を見てみると 1999 年から 2009
年にかけて、男性も女性もコンビニでの購入先の割合が減り、その代わりにディ
スカウントストアや通信販売へと商品購入先が変化していることがみてとれる。
したがってコンビニを利用しなくなった若者はこうしたものを商品購入の手段
とするようになったと考えられる。
図7:コンビニに行く目的(店舗別)
ミニストップ
ファミリーマート
ローソン
セブンイレブン
お弁当やおにぎり、パン、デザートがおいしいから
ポイントカードや電子マネーを持ってるから
(出典)
コンビニエンスストアの利用に関するアンケート2010
調査対象8057人
次にコンビニ店舗別のコンビニに行く目的を示したグラフを見ていく。
ミニストップとセブンイレブンを見てみると、食品を目的としている動機が強
いが、ローソンやファミリーマートでは、ポイントカードを目的とした動機が強
いことがわかる。また、コンビニの選択時において食品の良し、悪しだけではな
く、ポイントカードもコンビニに行く際の大きな原因になることがわかる。また、
ファミリーマートがこうした結果となった背景としてはTカードの存在がある
ことがわかる。
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コンビニ 4 班
図8:コンビニ選びのポイント
75.90%
家や職場から近い
43.50%
特定の電子マネーやポイントカードが使える
41.40%
食品や飲物の品ぞろえ
29.30%
食品のおいしさ
(出典)株式会社ジャパンネット銀行
コンビニエンスストアの利用と支払に関するアン
ケート2015 (複数回答可)9
図8によるとコンビニ選びのポイントはまず「家や職場から近い」ことそし
て、2 番目に「特定の電子マネーやポイントカードが使える」ことがあがる
これはコンビニの選択時にポイントカードの存在も大きな原因になっていると
考えられる。
では商品購入の際にポイントカードが消費者にどれだけ影響をあたえている
について考えていきたいと思う。
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新歓論文
下の図9はポイントカードを所持している際にどれくらいの割合で会
計の際にポイントカードを提示するかを示したものである。
図9:ポイントカードの提示割合(年代別)
10代
20代
30代
40代
50代
60代以上
0%
10%
必ず提示
20%
ほぼ提示
30%
40%
50%
どちらともいえない
60%
70%
80%
提示しないことが多い
90%
100%
提示しない
(出典)バルクマーケティングリサーチサービス
この図よりどの年代もポイントカードを提示する割合は「必ず提示」と「ほ
ぼ提示」を含めると 9 割を超えていることがわかる。
図10:ポイントカードの購入意欲への影響(年代別)
10代
20代
30代
40代
50代
60代以上
0%
10%
とても影響する
20%
30%
やや影響する
40%
50%
どちらともいえない
60%
70%
あまり影響しない
80%
90%
まったく影響しない
(出典)バルクマーケティングリサーチサービス
また、図10の、ポイントカードの所持が購入意欲影響するかどうかに対する
調査では、
「とても影響する」「やや影響する」と答えた人がどの年代も半数以
上を占め、ポイントカードによって購入意欲は概ね高まると考えることができ
る
18
100%
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コンビニ 4 班
図11:コンビニ1回の買い物に使う金額の平均
10代
20代
30代
40代
50代
60代以上
全体
0%
10%
300円未満
20%
300~500円未満
30%
40%
500~1000円
50%
60%
1000~3000円
70%
80%
3000円以上
90%
100%
買い物はしない
(出典)コンビニエンスストアの利用に関する調査2013
また、コンビニ 1 回の買い物に使う金額の平均を示した図(図11)をみると
どの年代もコンビニで使う金額はほとんどが1000円未満であるが、10 代は
500 円未満の割合が大きいことがわかる。
さらに、下の図12をみるとコンビニを週に 1 日以上利用する人の割合は
68.2%も占めていることがわかる。
図12:コンビニの利用頻度
週に 1 日以上
68.2%
0%
20%
40%
60%
ほぼ毎日
週に4~5日
週に2~3日
月に2~3日
月に1日
それ以下
80%
100%
週に1日
(出典) マルハニチロホールディングス、
「コンビニエンスストア利用実態調査 2013」
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コンビニ 4 班
4 SWOT分析
Strength
T カード
Weakness
駅ナカ
プライベートブランド力が弱い
親しみやすさ
Threat
Opportunity
コンビニ店舗数飽和
好景気
若者離れ
子供の取り組みが少ない
差別化が図れていない
(Strength)
強みは、多くの提携先を持つ T ポイントカードのポイントをファミリーマート
での買い物で、貯めることが出来ることである。これは、他のコンビニ業界が
もっていない強みと言える。T ポイントカードの認知度は脅威の 97.8%で日本
国民のほとんどが知っていると言える 。また、T ポイントカードは日本で 3 人
に 1 人は持っているという。
また、駅構内いわゆる、駅ナカに多く店舗を設置していることである。通勤、
通学客の多い駅ナカは小売業にとって最適の立地と言える。その最適な立地条
件の駅ナカに多く店舗を設置することで個客を多く得ることが出来る。そし
て、ファミリーマートといえば、おなじみのスローガン「あなたと、コンビ
に、ファミリーマート」を掲げている。お客様の気持ちに一番近くなくてはな
らない「コンビに」なるという親しみやすさを自社だけが掲げる強みとしてい
る。
20
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コンビニ 4 班
(Weakness)
弱みとして、PB(プライベートブランド)力が弱いことである。セブンは、セブ
ン プレミアム、ローソンは、ローソンセレクト、そして、ファミリーマート
はファミリーマートコレクションといった各社それぞれの PB を持っている。
それらの PB 商品は,価格が安価である、品質がいいという理由から徐々にその
売上を伸ばしてきている。しかし,ファミリートコレクションの知名度は、セ
ブンプレミアムとローソンセレクトとの差は下の図13のグラフから明らかと
いえるだろう。知名度の低さ、それはすなわち、PB 力の低さを意味している。
図13:プライベートブランド認知率
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
(出典)コンビニエンスストアの利用に関するアンケート2010
また、各社の PB の 2014 現在の年間売上概要(東洋経済より)は、トップバリュ
は 7,410 億円 、セブンプレミアムは 6,700 億円の売上を誇っているが、ファ
ミリーマートコレクション は 1,200 億円、ローソンセレクトは 1,000 億円の
売上を記録している。これは、PB 商品の認知度を反映していると言え、セブン
と比べた時のファミリーマートの PB 力の弱さが顕著に表れているとも言え
る。また、別の弱みとして、ファミリーマートでは宅配サービス等の高齢者向
けのサービスは充実しているが、若者向けのサービスはなく、若者を十分に顧
客として取り込めていないことである。
21
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コンビニ 4 班
(Opportunity)
機会は、近年のアベノミクスの影響による好景気ムードである。アベノミクス
前後で消費者の消費行動に変化が表れ始めた。リーマンショックや、東日本大
震災が影響していたデフレ時までの消費自粛ムードが一転し、好景気を感じ、
消費自粛を解禁し始めている。しかし、消費者の収入自体は依然増えていない
ため、消費者は品質が良く、価格が安価なものを購入しようとしている傾向が
みられる。消費意欲は高まっているものの、消費者は高価なものに対する消費
意欲は高まってはいない。そこで、消費者はコンビニでの買い物の中で、消費
者が本当に買いたいと思うもの以上に、店頭での商品に対する衝動で購入する
といった傾向がみられるようだ。これは、ファミリーマートにとって大きな利
点となる。
(Threat)
業界分析、顧客分析からわかるようにコンビニの若者離れやコンビニ店舗数の
飽和がいえる。コンビニがあらゆる世代において、身近な存在であるというわ
けではなくなりつつあるということである。これからの未来を担っていく若者
のコンビニ離れが深刻化すると、将来のコンビニ業界の利益というものは下が
る一方であろう。これはコンビニ業界全体に大きな脅威となりうるといえるだ
ろう。また、コンビニ各社が差別化を図れていないことも脅威である。まず、
差別化が図れていないことの弊害として挙げられるのは、スケールメリット(規
模の経済性)である。スケールメリットとは、大規模の営業展開を行うことで、
他社と全く同じ商品を販売しても、利益率を上げることができる。それは、大
量に仕入れるので商品の仕入れ値の値下げ交渉がうまくいき、さらに、あちこ
ちで見かけるというだけで消費者に安心感を与えることで顧客獲得へとつなが
るといった大規模であるためのメリットがあるからだ。コンビニ各社が差別化
を図れていないと、シェア 1 番の企業がスケールメリットにより自身のシェア
を拡大していき、さらにコンビニ業界の寡占化が進むことが懸念される。さら
に、コンビニ業界の寡占化が進むことによって、ファミリーマートはシェアの
拡大を図ることは難しくなり、コンビニ業界の値下げ競争に勝つことができ
ず、売上、および、利益率が減少する一方となるであろう。
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5 STP分析
以上の分析をもとにして、次はSTP分析を行い、消費者セグメントを確認し、
我々のターゲット顧客と政策提言の市場におけるポジショニングを決定したい。
(1)Segmentation
今回はコンビニを利用する年齢層に着目した。
10代…育ってきた環境が不景気のため、節約志向が高い
近年来客数が減少している。
20~40代…コンビニが主にターゲットとしてきた客層
会社帰りなど主に単身者に重宝されている。
50代以上…近年コンビニにおける利用者が増加している。
宅配サービスは交通弱者である高齢者のニーズにあっている
また、値段よりも安全性、便利さを優先することが多い。
(2)Targeting
若い世代(主に10代の中高生)をターゲットに設定する。
理由 近年のコンビニでは従来の20~40代の世代に加
え50代以上の高齢者のニーズにもあった政策
をおこなっている。
そのため、10代の中高生に対してはまだ十分に対
策が取られてないと考えた。さらに若い時からファ
ミリーマートに慣れ親しんでもらうことによって、
コンビニ店舗数が飽和しているこの状況下で、将来
のコンビニ選択時にファミリーマートが優位になる
と考えた。
(3)Positioning
ファミリーマートにおいてTカード利用した戦略は、
他社にはない強みをいかした戦略であり、他者との差別化
をはかることができる。
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6 問題提起
STP 分析をもとにして考えると
現在ファミリーマートでは従来の20~40代向けのサービスに加え、50代
以上の高齢者のニーズに答えている。しかし、10代未満の若者に対するサービ
スは十分ではなく、
実際コンビニの利用者数も減少している。またSWOT分析からわかるように、
競合他社と比べ、プライベートブランドの認知率が低い。
そのため、10代未満の若者をターゲットとし、さらにプライベートブランド力
の強化につながるような戦略が必要だと考えた。
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目標設定
以上より・・・
中高生を取り込むことによって
より家族のためのファミリーマートを
目指すこと掲げる
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8 政策提言
ここまでの分析から我々が導いた政策提言は、T カードサービスの拡充であ
る。
T カードは他のコンビニと比較したときにファミマ独自の強みであり、差別化
を図る手段として有効だと考える。T カードを使ってどのようなサービスを提
供するかもう少し具体的に言及したい。我々が考えた サービス案は以下の二
つである。
・T ポイントをスマホゲームで利用できるようにする
・飲料水とお菓子のセット販売時のポイントアップ
ではまず、
「ポイントをスマホゲームでの電子マネー等に還元するサービス」について説
明していく。現在、図 14より 10 代のスマホゲームへの課金状況は、他の世代
と比べてとりわけ低いということはない。
図14:アプリ内課金の有無
40.00%
30.00%
20.00%
10.00%
0.00%
10代
20代
30代
男性
40代
50代
女性
(出典)スマートフォンユーザーアプリ利用動向調査
http://www.seesaa.co.jp/news/article/368791007.html
ただ、課金をしない側の視点に立ってみると、若者特有の課金をしたくない理
由が見えてくる。それは、両親に代表される家族の影響だ。10 代では課金時に
親の許可、もしくは許可は必要なくとも課金していることにいい反応をされな
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い、といったことが容易に起こりうる。これは 10 代特有の課金に対するネガ
ティブな要素といえる。
そこで我々が考えたのが、商品を買ってもらった際に得られるポイントをスマ
ホゲームでの課金に使えるようにするサービスである。これはもちろん全世代
の客寄せ効果を狙えるわけだが、上記の理由から 特に 10 代にたいして効果が
見込める。つまり、課金のためだけにお金を使用するのは抵抗があるが、T ポ
イントとして付随してくるならば特に家族からの干渉もないため、10 代の課金
してこなかった層に対し、 T ポイントを貯める動機となり、他と差別化できる
だろうということである。
またポイントを単にスマホゲーム内の電子マネーに換金するだけでは、いくら
ポイントアップキャンペーン等を行ってもあまりポイントが溜まらないのでは
ないかと考えられるかもしれないが、T ポイントでの 交換専用アイテム等をゲ
ーム製作側と協力して用意することで、さらなる需要も見込める。実際新しい
アイテムをスマホゲームで実装するといっても用意するのはグラフィックとパ
ラメータの調整のみで、企業協力の際のコスト以外、ほとんど労力を必要とし
ない。T ポイントを利用しないと手に入らないアイテム等は特にコンプリート
を一つの目的とするスマホゲームにおいては効果が大きいと考えられ、かなり
の需要が予想できる。
また、現在企業とスマホゲームアプリのコラボの例として黒猫のウィズとファ
ミ通のコラボがあり、シリアルコードを入力して、キャラが得られるという試み
が行われており、こうした仕組みを利用したいと思う。
以上のようにファミリーマートの強みである T ポイントを利用して、スマホゲ
ーム界隈の層を引き込む サービスは有効であり、かつ若い世代の課金してこ
なかった人々も取り込めると考えられる。そして図10にあるようにポイント
を貯めることがファミリーマートの商品購入の動機付けになると考えられる。
次に「飲料水とお菓子のセット販売」についての説明を行う
これはプライベートブランドの商品の飲料水とお菓子をセットで購入すること
によって
値引きとポイントを加算するシステムである。
まず、なぜ飲料水とお菓子のセットであるのかを述べていきたいと思う。
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図15:10代のコンビニに行く目的は?
86.10%
79.20%
51.50%
33.70%
22.80%
17.80%
12.90%
(出典)コンビニについての調査2013
図16:コンビニで買うもの(全年代)
61.30%
59.30%
46.90%
パン サンドイッチ
おにぎり
飲料水
38.10%
38.10%
お弁当
お菓子
(出典)インターネットによるアンケート2014
まず 10 代におけるコンビニで買うもののグラフ(図15)と全年代におけるコ
ンビニで買うもののグラフ(図16)を比較すると 10 代においては、お菓子と
飲料水の割合が高いのに対し、全年代になると主食の弁当やパンを買う割合が
高い。
したがって 10 代はコンビニで主食となるものを買う割合は比較的少なく、口寂
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し い 時 や 小 腹 が す いた 時 の お や つ な ど の補 充 拠 点 と し て コ ンビ ニ が 多く
使われていることが分かる。
そのため、飲料水とお菓子をセットで購入することは、中高生のニーズに
より合い、購買意欲を刺激するものであると考えられる。
こ の 政 策 提 言 に よ って フ ァ ミ リ ー マ ー トの 弱 み で あ る プ ラ イベ ー ト ブラ
ンド力を高めることができ、さらに中高生の顧客の獲得もできる。
以上の二つの案はどちらも目標提起で触れたとおり、単純な利益の向上ととも
に、中高生の取り組みを図るためのものである。 しかし、いくら他のコンビ
ニが未開拓の分野とはいえ、購買力が成人と比べると見劣りする中高生への企
画を行うのはあまり賢くないと思われるかもしれない。しかし、今回我々がこ
のような政策提言を行った理由は以下に挙げられる。まず、メインのターゲッ
トは中高生であるが、今政策は十分他の層からも利益を見込めること。そして
もう一つ、中高生をターゲットにして親しみやすさを感じてもらう最大の理由
はイメージを刷り込むこと、にある。 コンビニに行く理由は、図8からわか
るように「家や駅から近いから」という立地的なものが一番で、決して商品が
優れているからといった商品面のものが多数を占めているわけではない。本来
なら店舗数を増やすのが利用者を増やす一番の方法といえる。しかし業界分析
のほうでも触れた通り、現在は店舗数の飽和状態にあり、他のコンビニより立
地的に有利に立つことは難しいといえる。そこで、今回我々が重視したのは、
立地的条件が仮に同じだった場合に、例えば家の近くに複数のコンビニがあっ
た場合に、いかにファミリーマートを選んでもらうか、つまりコンビニ選択要
因で差別化を図るということである。ここで重要になってくるのが「イメージ
の刷り込み」である。 イメージの刷り込みとは何か。それを説明するにあた
ってまず、心理学の用語である、「確証バイアス」について言及しておく。 確
証バイアスとは先に、ある考えが固定されてしまうと、その考えと対立、矛盾
する考えに後から触れたときにその考えを受け入れず、むしろ今まで持ってい
た考えを補強するものとして受け入れてしまう現象である。 我々は今回この
心理的な現象に注目した。立地的な要因では他のコンビニと差別化できないの
なら、出来る限り中高生という若い時期からファミリーマートに慣れ親しんで
もらい、親しみやすさのイメージを持ってもらうことで、その後、購買力がよ
り増す年代になった時にもコンビニ選択の面でファミリーマートが有利になろ
うという考えである。実際、コンビニに行く理由を考えてみてほしい。もちろ
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ん近くに一店舗しかなかったらそのコンビニを使うだろう。 他の理由でわざ
わざ遠くのコンビニまで足を運ぶ客が少ないのはデータより明らかである。で
は、近くに複数のコンビニがあった場合はどうか。その中から一店舗を選ぶ理
由は親しみやすさを感じているから、生き慣れているから、が大きいのではな
いか。この親しみやすさ、生き慣れているという事実、これらを中高生のうち
に持ってもらおうというのが今政策提言の要なのである。これが親しみやすさ
をサービスの主軸に置いているファミーマートがとるべき政策提言であるだろ
う
4P 分析
次にこの政策提言の4P分析を行う。
Product
Price
Tポイントをスマホゲームなど
の電子マネーに還元
セット購入で30円引き
+40ポイント加算
飲料水とお菓子のセット販売
Promotion
Place
ファミマのキャラとコラボ
塾や学校の近く
SNS
友達紹介サービス
〈Price〉
セット購入の時の割引額としては、-30 円でポイント40加算を想定して
いる。
コンビニで 10 代が 1 度で使う金額(図11)をみると大半が500円以
内であり、300 円以内の割合が大きい。また、プライベートブランド商品
が飲料水とお菓子がそれぞれ100円程度あるため、2つ購入で 200 円程
度になることが望ましいと考えている。またプライベート商品はナショナ
ルブランド商品とくらべてコストが小さいため、この程度の値引きは可能
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であると考えられる。
また、なぜポイントが30加算であるのかを述べたいと思う。現在ファミ
リ ー マ ー ト で は 特 定商 品 を 購 入 す る と ポイ ン ト 加 算 サ ー ビ スが す で に始
められている。そのとき1つ、1つの商品で 15 ポイント加算が多いため、
セット購入においては、よりお得感を意識されるために40ポイントの加
算を想定した。
〈Promotion〉
まず、ファミリーマートのキャラクターとのコラボについて説明していき
たいと思う。
これはファミリーマートの公式キャラクターの日比野優
をキャラクターとして提供することである。
課金を行うゲームでは他人の使っている
ファミリーマート公式キャラクター 日比野優
キャラクターを目にする機会が
多く設けられている。これは他人の強い、もしくは貴重なキャラクターやアイテ
ムを見せることで当人の入手欲を向上させる仕組みなのだが、この仕組みはコ
ラボの際にも効果を発揮するといえる。他人の目にファミマコラボのキャラク
ターが映ることで自然に認知度も上げることができる。
そ し て 、 S N S に つ い て の 説 明 を し て い き た い と 思 う 。 Twitter や
Facebook をフォローしてもらうことによって、クーポンを配布したり、
商品情報の宣伝を行うことによって認知度を高める。
次に、友達紹介サービスについての説明をしたいと思う。
これはTポイントを電子マネーに還元するサービスにおけるものである。
まず、ゲームにおいてTポイントのサービスを登録して、その友達も同じ
ゲームに登録してもらうことによって、その紹介をした友達がポイントな
どを受け取ることによって、中高生におけるこのサービスの認知度を高め
ていく。
〈Place〉
中高生がコンビニに行きやすい、塾や学校の近くで、このサービスを重点
的に行う。
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9 おわりに
今回我々は、ファミリーマートにおいて中高生をターゲットとした政策提言を
発表した。現在、ファミリーマートだけでなくコンビニ業界全体の国内市場が飽
和状態で、新歓論文の開始時は実際我々にできることがあるのだろうか、という
ような感じであったが、それでも班全体で議論を交わし、一つの政策提言を作り
あげることができたことを誇りに思っている。それでは、最後に 4 月の後半か
ら 7 月の約 3 か月にわたって、いろんなアドバイスをくださったファシリテの
田中、服部、両先輩には非常に感謝したいと思う。
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10 参考文献
ファミリーマート公式ホームページ http://www.family.co.jp/
セブンイレブン公式ホームページ http://www.sej.co.jp/
ミニストップ公式ホームページ http://www.ministop.co.jp/
ローソン公式ホームページ http://www.lawson.co.jp/index.html
日本フランチャイズチェーン協会 http://www.jfa-fc.or.jp/
インターネットを利用した調査 http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2010/100204/
コンビニエンスストアの利用に関する調査2013
コンビニエンスストアの利用に関するアンケート2010
総務省「平成21年全国消費実態調査」
セブンイレブンジャパン来店客調査2014
経済産業省「商業動態統計調査」平成 26 年度
スマートフォンユーザーアプリ利用動向調査
マルハニチロホールディングス、
「コンビニエンスストア利用実態調査 2013」
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