4年音楽学習指導案

第4学年
音楽科学習指導案
男子12名 女子6名 計18名
指導者
1
松 田 亜 紀
菜
音楽科研究主題
豊かに関わりながら『音楽のよさ』を感じ取り、主体的に表現していく子供の育成
2
題材名
せんりつの重なりを感じ取ろう
教材曲「パレードホッホー」
「もみじ」
鑑賞曲「ファランドール」
「A表現・歌唱」イ、ウ、エ
「B鑑賞」ア、イ、ウ
〔共通事項〕旋律 音の重なり フレーズ 反復 変化 等
題材の目標
3
・ 趣の異なる旋律が重なり合う響きを感じ取りながら、旋律の特徴を生かした歌い方を工夫し、
互いの歌声を聴いて声を合わせて歌うことができる。
・ 旋律の特徴、旋律の反復や重なりによる曲想とその変化を感じ取り、楽曲の構造に気を付けて
聴くことができる。
4
○
題材について
高まってきている子供の姿
本学級には音楽の時間を楽しみにする子供が多い。新しく知る曲を進んで歌ったり演奏したり
し、上手に歌えるようになることを喜びながら学習している。4年生になり、自分の言葉で思い
描いた様子や曲想の感じ方を伝え合い、歌詞や音色に注目しながら曲の特徴を考える姿が見られ
るようになってきた。前題材「旋律の特徴を感じ取ろう」では、弾む音や伸ばす音の感じ方の違
いに気付き、演奏方法や歌い方を工夫して表現することができた。また、歌唱曲「子どもの世界」
では、2つの異なる旋律を歌と器楽演奏で重ねたり、器楽曲「クラッピングファンタジー」では
異なるリズムを重ね、楽器と手拍子を合わせたりする楽しさを感じてきた。
本題材では、子供たちが、これらの学習経験を生かして旋律の特徴を感じ取り、さらに異なる
旋律を重ねる面白さや美しさに気付くようにする。子供たちは、
「旋律を重ねる」学習で、自分
の音が友達の音と重なり、みんなで音を合わせる楽しさを味わうことができるであろう。友達の
歌声を聴きながら自分の歌声を合わせていく学習を通して、全体の響きを意識し、みんなで歌う
楽しさや二部合唱をつくり上げる達成感を得てほしいと願っている。
○
旋律の重なりを感じ取り、合唱をつくり上げていくことを楽しむ
本題材は、歌唱と鑑賞を関連させ、
「旋律の重なり」を感じ取って表現できるように構成する。
第一次では、旋律の重なりによる面白さを感じ取るようにする。まず、
「パレードホッホー」
では違う旋律と違う歌詞を重ねることで、パレードの愉快な感じが味わえるようにする。次に、
鑑賞曲「ファランドール」では、異なる旋律のそれぞれに注目しながら聴くことで、旋律の反復
や掛け合いに気付くようにする。旋律によって迫力のある感じや軽快な感じなどの異なる曲想を
生み出す面白さを味わい、第二次の歌唱の学習に生かしていきたい。
第二次で扱う「もみじ」は、文部省唱歌として古くから歌い継がれてきた、晩秋の美しい情景
を描いた歌である。16小節の中で様々な旋律の重なりが表れ、繰り返し歌うことで美しさを味
わえる楽曲である。旋律の違いを意識して、他方の旋律を聴きながら自分の声を重ねていくこと
で、二部合唱の魅力を感じ取れるようにする。この学習で、旋律が重なる美しさを十分に感じ取
ることは、合唱を進んで楽しもうとする態度を育てることにつながると考える。
- 24 -
5
研究主題との関連
(1)子供が主体的に表現していくための題材構成や教材選択の工夫
○
歌唱と鑑賞を関連付けて題材を構成する
本題材では、
〔共通事項〕の「音の重なり」を指導内容の要として学習を進める。第一次の歌
唱「パレードホッホー」では、子供たちが旋律が重なる面白さを味わえるように、2つの旋律の
特徴をしっかり感じ取ることを大切にする。繰り返し歌い、弾む感じのアの旋律と流れる感じの
イの旋律を体感した上で、2つの旋律を重ね、十分にその面白さが感じ取れるようにする。また、
「ファランドール」では、
「パレードホッホー」での気付きを生かし、それぞれの旋律が聴こえ
てきたら手を挙げるなど、身体を使って旋律の重なりを体感できるようにする。1時間の学習の
中で歌唱をしたり鑑賞をしたりと、歌うことや聴くことを繰り返すことで歌唱と鑑賞の関連を図
り、旋律の重なりを実感できるように進めたい。
(2)豊かな関わりを生む学習過程の工夫
○
音楽や友達と関わり合う場を工夫することで、表現をつくり上げる楽しさを味わう
子供たちが楽しんで音楽と関われるように、表現をつくり上げる過程を大切にする。例えば、
「音がきれいに重ならない」時には、音程をしっかりととれるようにしてゆっくりした速度で響
かせてみたり、
「美しく聴こえない」時には、声の音色を揃えてみたりし、意図的に比較の場を
取り入れながらよりよい表現になるように取り組んでいく。これらの方法を学級全体の共通財産
として掲示しておき、二部合唱をつくり上げていく過程で使っていけるようにする。日々の音楽
活動を通して、一人一人が歌う姿勢や発声などを意識し、美しい歌声で歌おうとする気持ちを大
切にしながら進めていくことで、友達と声が重なった時の美しさを喜び合えるようにしたい。
子供たちにとって、自分の頑張りや表現のよさが分かってもらえることは嬉しいことである。
歌う場面では聴き役をつくり、学級全体で音楽表現について話し合うようにする。そうすること
で、歌い手は自分の声をより意識し、伝わるように丁寧に表現しようとするであろう。また、聴
き手は、
「音の重なり」という視点をもって聴くことで、もっとよくなるためのアドバイスをし
たり、表現のよさに気付き、自分の表現に生かそうと心を動かすのではないかと考える。歌い手、
聴き手、教師のそれぞれが音や言葉で気付きを伝え合い、表現を練り上げていくことで、みんな
でつくり上げる楽しさや充実感を味わえるようにしたい。
○
旋律の重なりを可視化することで、意識して歌ったり聴いたりする
歌唱曲「パレードホッホー」
「もみじ」では、旋律を色分けした拡大楽譜を提示することで、
主旋律と副旋律やそれぞれの重なり方が見て分かるようにする。こうすることで、「パレードホ
ッホー」では、曲の最後に違う旋律と歌詞が重なり合う構造と面白さを感じられるようになる。
また、始めから終わりまで2つの旋律が重なる「もみじ」では、追いかけるように旋律が重なっ
てくる最初の部分や、同じリズムの動きをするが三度違う音で重なる部分、対位的に重なる部分
など、重なり方の違いがしっかり意識できるようになる。このように、旋律が重なっていること
を意識させていくことで、相手の声を意識して合唱しようとする態度を育てていきたい。
(3)一人一人のよさや可能性が生きる評価の工夫
○
題材の学習を通して、自分の学びが実感できる振り返りを工夫する
旋律の重なりに焦点を当て、題材を通して1枚のシートに振り返りを積み重ねていく。そうす
ることで、子供自身が自分の感じ方や表現方法に目を向け、1時間の学びや感じ方の変容を大切
にしながら学習を進めていけると考える。また、全5時間の学習の終末に、旋律の重なりや音の
- 25 -
重なりについて思ったことをまとめる時間をとる。そうすることで、学んだことをしっかりと意
識して、これからの音楽活動に生かしていけると考える。
6
題材の評価規準
音楽への関心・意欲・態度
① 「パレードホッホー」の旋律の特
徴や重なりに興味・関心をもち、友
達の歌声を聴きながら、自分の声を
合わせて歌う学習に進んで取り組
もうとしている。 【関―①歌唱】
② 「もみじ」の旋律の重なりに興
味・関心をもち、友達の歌声を聴き
ながら、自分の声を合わせて美しい
響きで歌おうとしている。
【関―②歌唱】
7
題材の指導と評価の計画(全5時間
時
◎ねらい ○学習内容、学習活動
間
・予想される子供の反応
第
一
次
音楽表現の創意工夫
音楽表現の技能
① 旋律やその重な
① 友達の歌声や
りを聴き取り、それ
副次的な旋律を
らが生み出す特徴
聴きながら、自
を感じ取って、互い
分の声を合わ
の旋律が生きるよ
せ、
「もみじ」を
うに歌い方を工夫
美しく歌ってい
し、どのように歌う
る。
かについて思いや
【技―①歌唱】
意図をもっている。
【創―①歌唱】
鑑賞の能力
① 「ファランド
ール」の旋律の
重なりや掛け合
いが生み出す響
きの面白さや美
しさを感じ取り
ながら楽曲の構
造に気を付けて
聴いている。
【鑑―①歌唱】
本時4/5時)
評価の観点
◆評価規準【評価方法】
関 創 技 鑑 □子供への支援
◎旋律が重なり合う面白さを感じ取りながら、「パレードホッホー」を歌ったり、
「ファランドール」
を聴いたりする。
○「パレードホッホー」を聴いて、感 ①
じたことを伝え合う。
・アは、元気で楽しい感じがする。パ
レードの様子だね。弾む音が出てく
るよ。
第
1 ・イは、伸びる音があるね。
時 ○2つの旋律の特徴を生かして歌い、
旋律を重ねて歌ってみる。
・アは、スタッカートに気を付けて歌
おう。
・イは、伸ばす所を滑らかにして、声
を響かせたいな。
・全然違う感じの音が重なっていて、
面白い。
○振り返りをする。
・
「パヤパパパパレード」のところが
面白くて好きだな。もっと上手に歌
いたい。
・アとイを重ねると、もっと楽しいパ
レードの感じになったよ。
◆関-①歌唱
「パレードホッホー」の旋律の特徴や重な
りに興味・関心をもち、友達の歌声を聴きな
がら、自分の声を合わせて歌う学習に進んで
取り組もうとしている。
【行動観察、表情、発言内容、振り返りカー
ド】
□ 歌詞の音読を取り入れ、アの楽しさやイ
の伸びやかさを感じ取れるようにする
□ 2つの異なる旋律を色分けして提示し
それぞれの特徴を感じながら歌えるよう
にする。
□ 体全体で旋律を感じている子供の姿を
広め、楽しみながら歌えるようにする。
□ 異なる旋律を聴きながら歌えるように
片方をルルルで歌ったり、自分の声の大き
さに気を付けて歌ったりする。
□ 「パレードホッホー」を歌って面白かっ
たところや好きだと感じたところを振り
返り、次時の学ぶ意欲につながるようにす
る。
① ◆鑑-①
「ファランドール」の旋律の重なりや掛け
合いが生み出す響きの面白さや美しさを感
じ取りながら楽曲の構造に気を付けて聴い
ている。
【身体表現、発言内容、振り返りカード】
□ 1回目の鑑賞で感じたことを大切に聴
き合い、進んで音楽のよさを感じ取ろうと
する姿を認めていく。
□ 「王の行進」「馬のダンス」の題名を知
らせ、どの旋律を表しているのかを確認す
る。
○「ファランドール」を聴き、感じた
ことを伝え合う。
・力強い感じと軽い感じのところが、
第
何回も出てきたよ。
2
時 ・
「王の行進」と「馬のダンス」だっ
たら、なるほどって思うよ。
○身体表現をしながら、旋律の反復や
重なりを感じ取る。
・最初は、
「王の行進」で迫力満点だ
けど、
「馬のダンス」で楽しい感じ
になった。
・途中から交互に立ったり、一緒に立
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第
二
次
第
3
時
)
第
4
時
(
本
時
ったり忙しかった。何度も同じ旋律
□ 旋律の反復や重なりが体感できるよう
が出てきたね。
に、それぞれの旋律が聴こえたら手を挙げ
○旋律の重なりに気を付けて、
「パレ
るなど、視覚的にも分かりやすいように工
ードホッホー」を歌う。
夫する。
・パレードホッホーは弾む音と滑らか
□ 異なる旋律の重なりに気を付けて、
「パ
な音の重なりを考えて歌おう。
レードホッホー」を歌うようにする。
○振り返りをする。
・ 旋律が重なるところが「パレード
□ 旋律の重なりについて振り返り、重なり
ホッホー」とよく似ている。
方には違いがあることや感じ方が変わる
・ 重なり方は、追いかけっこみたい
ことに気付けるようにする。
なのもあるし、一緒に聴こえてくる
こともあり、面白かった。
◎声が重なり合う美しさを感じながら、
「もみじ」を歌う。
○歌詞が表す情景を想像しながら、主 ②
◆関-②歌唱
な旋律を歌う。
「もみじ」の旋律の重なりに興味・関心を
・ 「すそもよう」
「おるにしき」っ
もち、友達の歌声を聴きながら、自分の声を
て何かな。
合わせて美しい響きで歌おうとしている。
・ 色がたくさん出てきて、美しい様
【行動観察、表情、発言内容、振り返りカ
子が伝わってくるね。
ード】
・ きれいな声で美しく歌いたい。
□ 歌詞の音読を取り入れ、言葉を大切にし
て歌うようにする。
○重なり方に注目しながら副旋律を
□ 色づいたもみじ、かえで、つたなどの写
聴き、歌う。
真を提示し、曲が表す美しさを感じながら
・ 最初の部分は、おいかけっこをし
歌えるようにする。
ているね。
□ 主な旋律と副次的な旋律を色分けして提
・ 「かずあるなかに」で追いつくの
示し、旋律の重なりが視覚的にも分かるよ
が面白い。
うにする。
・ 後半は、音が重なっているよ。
□ 子供の気付きを大切にし、1フレーズず
○振り返りをする。
つ重ねてみることで、重なり方の違いや重
・ 曲の最初から最後まで2部に分か
なりによる響きを意識できるようにする。
れていて難しそうだけど、上手に歌
□ 歌い手と聴き役をどちらも体験できるよ
いたい。
うにし、旋律の重なりを意識して歌えるよ
うにする。
□ 2つの旋律を重ねて感じたことを振り返
り、次時の学習のめあてをもてるようにす
る。
○異なる旋律の音をよく聴きながら、
①
◆技-①歌唱
どのように歌いたいかを考えて「も
友達の歌声や副次的な旋律を聴きながら
みじ」を歌う。
自分の声を合わせ、
「もみじ」を美しく歌っ
・ 「まつをいろどるかえでやつたは」
ている。
の所は、はじめの音が難しいな。つ
【行動観察、表情、発言内容、振り返りカー
られないように歌いたい。歌えたら
ド】
きっときれいに響くよ。
□ どちらの旋律も歌えるようにし、2つの
・ 最初の音を伸ばしてみると、重な
旋律が重なると、どんな響きになるかを考
ってきれいに聴こえたよ。
えながら歌えるようにする。
・ 聴きながら歌うのは難しいけれ
□ 違う音が重なっている部分では、重なる
ど、バランスがよくなって、きれい
音を長く伸ばして重ねたり、速度をゆっく
に響いている感じがする。
りにして重ねたりすることで、重なる音の
・ 最後は、同じ音で終わるから、き
響きを感じ取れるようにする。
れいに響かせたいね。
□ 聴き手と歌い手、教師の間での言葉の往
○振り返りをする。
還を大切にし、響きの美しさを目指して音
・ 「もみじ」を美しく歌いたいと思
楽表現を試していけるようにする。
っていたけれど、友達の声を聴いて
□ これまでの合唱練習の中で行ってきた
合わせるように歌うと上手にきれ
方法を子供たちが主体的に選びながら、美
いに歌えた。
しい歌声に向けて学習を進められるよう
・ 聴いてみて、違う音が重なるとこ
にする。
ろが上手に歌えるととてもいい音
□ 歌い手と聴き役をつくり一緒に考え、合
楽になった。
唱をする楽しさを感じ取れるようにする。
- 27 -
○美しい音の重なりになるように、考
えながら「もみじ」を歌う。
・
「まつをいろどる」の「ま」の音を
第
最初に練習してから、みんなで歌っ
5
てみようよ。
時
・アカペラで歌うのも素敵だね。
・伴奏にのって、気持ちよく歌おう。
○旋律の重なりを意識して、
「パレー
ドホッホー」や「もみじ」を選んで
歌い、聴き合う。
・私は、弾む感じと滑らかな感じの違
いを考えながら、
「パレードホッホ
ー」を歌いたいな。
・ぼくは、
「もみじ」の重なる旋律を
美しく歌いたいから、歌えているか
聴いてほしい。
○振り返りをする。
・みんなで声を合わせて歌うと、楽し
いな。
・
「もみじ」を歌うとき、Aさんは声
の大きさのバランスを考えていて、
いいなと思いました。
①
- 28 -
◆創-①歌唱
旋律やその重なりを聴き取り、それらが生
み出す特徴を感じ取って、互いの旋律が生き
るように歌い方を工夫し、どのように歌うか
について思いや意図をもっている。
【行動観察、表情、発言内容、振り返りカ
ード】
□ 前時の学びを思い出しながら、美しい声
の重なりを目指して歌えるようにする。
□ 自分で歌いたい曲を選び、旋律が生かせ
るように工夫して歌う。
□ 聴き合う場を設定し、友達のよさを見付
けながら聴けるように観点を示す。
□ 上手になった姿を意識できるように声
を掛け、自信をもって歌う姿につながるよ
うにする。
□ みんなで工夫しながら歌っていく楽し
さを感じている子供の姿を全体に広め、楽
しく合唱をしていこうという意欲につな
がるようにする。
8
本時の学習( 4/ 5時)
(1)ねらい(A表現、歌唱)
旋律が重なり合う響きの美しさを感じ取りながら、互いの歌声を聴いて声を合わせて歌うこと
ができる。
(2)展開
学習活動と予想される子供の反応
□教師の支援
1
ウォーミングアップをする。
(全・5)
・
音の重なりを聴きながら、声を合わせよう。
□
◆評価
音の重なりを意識しながら「パレードホッホー」を
歌えるように、助言する。
声が重なり合う美しさを感じ取りながら「もみじ」歌おう。
□
2
異なる旋律の音をよく聴いて歌い、音が重な
きれいに重ねたい」
「美しく歌いたい」という思いを
る美しさを感じ取る。
(全・30)
・
引き出しながら、美しい響きを目指して学習を進め
「まつをいろどる」の「ま」の音がうまくと
れない。美しい響き合いになるように、つられ
る。
□
ないで歌いたい。
・
同じパートの人の声を聴いて、正しい音で歌
ら歌えるようにする。
□
最初の「ま」の音が、きれいに重なるように
・
違う音が重なっている部分では、重なる音を長く伸
ばして重ねたり、速度をゆっくりにして重ねたりする
練習してみよう。
・
事前にどちらの旋律も歌えるようにしておき、2つ
の旋律が重なるとどんな響きになるかを、意識しなが
うようにしているよ。
・
前時からつながる子供の意識を大切にし、「旋律を
ことで、重なる音の響きを感じ取れるようにする。
始めの「あきのゆうひに」のところで、追い
□
これまでの合唱練習の中で行ってきた方法を子供
かける方は、最初に歌う人の歌声に合わせて歌
たちが主体的に選びながら、美しい歌声に向けて学習
うようにするときれいに重なっていく。
を進められるように助言する。
「やまのふもとの~」の下のパートが、ずし
□
っと重い音になって、ぴったり合わない。
聴き役をつくり、「音の重なり」の視点で聴く。重
なりの美しさを感じるところやもっとよくなるため
・
歌声の感じを揃えよう。
のアドバイスを伝え合うことで、響き合う歌声へと高
・
もう一つのパートの音を、よく聴かないと歌
まるようにする。
えない。
・
□
今日の始めよりも、きれいに響くように歌え
るようになってきた。
手と歌い手の間での言葉と音の往還を大切にする。
□
3
振り返りをする。
(全・5→個・5)
・
「もみじ」を美しく歌うために、友達の声を
□
きれいに歌えた。
1時間の学習で美しさを感じた部分を全体で確認
した後に個人の振り返りを行うことで、本時のねらい
最初は小さく自分の音を重ねていたけど、同
じ旋律の音を聴きながら歌うと自信をもって声
が出せた。
・
自分たちの歌声の響きを十分に味わえるように伴
奏なしで合わせてみる。
聴いて、歌い方も合わせるように歌うと上手に
・
歌い手は、歌ってみて思っていたことを伝え、聴き
2つのパートを重ねて歌うと、曲全体がだん
だん美しくなって、もっときれいに歌いたくな
った。
- 29 -
について自分の学びが自覚できるようにする。
◆技-①歌唱
友達の歌声や副次的な旋律を聴きながら自分の
声を合わせ、「もみじ」を美しく歌っている。
【行動観察、表情、発言内容、振り返りカード】
- 30 -