幾何学模様の先へ - 株式会社ウイング

ふ る さ と 再 発 見 !
巻頭
特集
15
vol.
幾何学模様の先へ
-紀州高野組子細工-
歴史・文化
散策
施設紹介
I♥WAKAYAMA 私の和歌山
紀州備長炭
万葉の時代から潟見の浦と呼ばれた景勝地「加太」
琴ノ浦温山荘園
を世界に
「はしもとブランド」
国の名勝
幾何学模様の
き
か
先へ
が
く
も
よ
う
紀州高野組子細工−進化する伝統技法
釘や金具を一切使わず、手作業で幾何学模様を組み上げる。
江戸時代、京都の組子職人が高野山に伝えた技術は、その山懐
きしゅう こ う や くみ こ ざい く
で発展を続け、やがて「紀州高野組子細工」と呼ばれるよう
になった。そして現在、新たな「型」の開発により、伝統の技
はさらなる進化を遂げようとしている。
HOUBO WAKAYAMA vol.15
2
製作工程
工のフレームである「クデ」
キャンバスに絵を合わせ、
の型を起こす。大枠となる
部 材と、幾 何学 模 様を形
をひとつひとつ入れ込む。
材質や濃 淡の異なる木片
作る部材を作る。
て完成。
表現が固まれば、本組みし
2
工程
紀州の組子細工
組子細工は、鎌倉時代から
る。
物などとしても注目されてい
枠の連なりで、人や風景など
かい木片を組み付ける。その
の絵柄を描くのである。元来
業で組み上げ、幾何学模様を
細かく挽き割った木材を手作
六木(マツ、モミ、ツガ、スギ、
は、 樹 齢 三 百 年 以 上 の 高 野
中心として使用される木材
め技法」は、非常に繊細な技
「きのくに・ちぎれはめ込
現することができるという。
感とダイナミックな色調を表
の組子細工と比べ、独特の質
作り出す。高野山に伝わった
ヒノキ、コウヤマキ)だ。材
法であるため、大作であれば、
高野六木を利用
のは江戸時代で、寺院復興の
質として強く、光沢が良く、
完成まで数年を要することも
伝わるとされる伝統技法で、
ために京都から招かれた職人
加工しやすい。
「聖地・高野
多い。反面、簡単な構図なら、
こうや
たちが、高野の地にその技を
山のパワーを感じる」との職
りくぼく
持ち込んだという。
誰もがパズルのように組み上
もある。新たな技法は、技の
げることができるという側面
人の声もある。
郷土伝統工芸品に認定
ひし形や三角形などの組み
度が上がったことが認定の
自性・芸術性が向上し、知名
主に日本家屋の欄間や書院障
角形に組み上げた枠の中に、
法」
。三本の薄い木材を正三
ていると言えるだろう。
平成 年(2010)には、 継承への新たな可能性も示し
合わせで描く幾何学模様が特
きっかけとなった。
その新たな技法とは、
「き
子ふすまの装飾として用いら
ついたて
材質や濃淡の異なるさらに細
らんま
い、模様に変化をもたらした。 の く に・ ち ぎ れ は め 込 め 技
こに山形や波状表現をあしら
徴だが、高野の職人たちはそ
な技法の導入で組子細工の独
時代からの歴史に加え、新た
事指定)に認定された。江戸
和歌山県郷土伝統工芸品(知
22
れ、 最 近 で は 衝 立 や 額、 置
巻頭特集 | 幾何学模様の先へ 紀州高野組子細工-進化する伝統技法
3
自家 製 の型台で、組子 細
4
工程
工程
1
3
工程
用意した部材を用いて、幾
高野六木の木材を一定の
何学 模 様の枠を組み上げ
サイズの板に割る。さらに
る。ここで組み上げた枠が、
木材を切る道具「昇降版」
木片で絵を描くためのキャ
を用い、板を目的の寸法に
ンバスとなる。
小割りする。
「ちぎれはめ込め」という
ネーミングは、枠の中に組み
込む木片を、貼り絵に用いる
ちぎられた紙に例えたもの。
とで、組子の質感と貼り絵の
(七代目)
氏 紀州高野組子細工師
木片の厚さは最小一ミリで、
組子細工の表現の幅を大き
ような色彩を兼ね備えた表現
その木片を整然と配置するこ
く広げる「きのくに・ちぎれ
が可能となる。
性を加えたい」と力を込める
的な工芸品の価値に、アート
目の池田秀峯さんだ。
「 伝統
代目)で、池田清吉建具二代
の傑作として名高い屏風画
し た 渾 身 の 作 だ。 俵 屋 宗 達
雷神」は、その新技法を駆使
池田さんが制作した「風神
つだ。モチーフは大海を勇壮
(平成9年)も代表作のひと
た際に献上した衝立「勇泳」
天皇皇后両陛下が来県され
わせることで再現している。
代表作
「風神雷神」
池田さん。伝統を継承しなが
「風神雷神図」を、組子の幾
に泳ぐクジラで、ちぎれはめ
このほか、高野山が世界遺
たわらや そうたつ
ら、組子細工の「今」を歩ん
何学模様と木片の色を組み合
込め技法ならではの質感を生
かし、波とクジラの迫力を見
で建具の一部であり、職人が
産に登録された際の記念PR
事に表現している。
どれだけ工夫しても、その表
屏風(平成 年)や、九度山
町の旧萱野家に寄贈した障子
じゅんきょう
はめ込め技法は、その状況を
欄間「高野八葉峰と大石順教
年)など、芸術
25
性の高い作品を次々と作り出
に
打破し、組子細工の芸術品と
ものだった。
( 平成
尼」
16
しての価値を飛躍的に高める
かや の
現には限界があった。ちぎれ
従来の組子細工は、あくま
芸術品として
でいる。
のは、
紀州高野組子細工師
(七
はめ込め技法」
。編み出した
きのくに・ちぎれはめ込め技法
広がる組子の世界 池田 秀峯
風神雷神
俵屋宗達の「風神雷神図」を、ちぎれはめ
込め技法で再現。紀州高野組子細工を後世
に伝えていくために挑戦した。
4
HOUBO WAKAYAMA vol.15
勇泳(平成9年)
天 皇皇 后両陛下が 来県さ
れた際に献上した衝立。県
からの依頼を受けて制作し
た。モチーフは和歌山を代
表する景物のひとつ、クジ
ラである。
している。いずれも、ちぎれ
活動に努めている。
積極的に取り組み、
「伝える」
いだ。
木を守っていきたいという思
の山に抱かれて育ち、
『 木は
「 私は子どもの頃から高野
その思いで突き進んできたか
ちにも引き継いでいきたい」
。
自 然 を、 次 世 代 の 子 ど も た
たち住民の誇り。この豊かな
「 紀の国の豊かな自然は私
はめ込め技法でなければ実現
できない繊細な表現が特徴で
友だち』と思ってきたので、
高野の林業を守る
らこそ、ちぎれはめ込め技法
ある。
「きのくに・ちぎれはめ込
建具の仕事は無理なく自分に
に出会えたと、これまでの歩
いからこそ、高野六木を使い
648-0072
池田清吉建具
和歌山県橋本市東家 2-3-22
電話:0736-32-8270
FAX:0736-32-0178
郷土の技を次代へ
め技法」のもうひとつの魅力
なじむものでした」と話す池
池田さんは地元の小中学生向
続けることにも、池田さんの
【お問い合わせ】
みを振り返った。
が、簡単な構図であれば誰で
けの組子細工教室を開催し、
こだわりがある。それは地域
郷土伝統工芸品に認定された。
も組み上げられるということ。 田さん。感謝の気持ちが大き
その楽しさやものづくりの充
の林業の繁栄に少しでも貢献
平成22年
(2010)
には、
紀州高野組子細工が県
厚労省認定一級技能士。
ものづくりマイスター。
実感を伝えている。
29歳で組子細工の世界へ。
伝統の技に磨きをかけながら、
「きのくに・ちぎ
したい、地域資源である高野
池田清吉建具2代目。
「 高野山をルーツとする技
昭和21年
(1946)
、
橋本市生まれ。
を子どもたちに教えることが、
れはめ込め技法」
を開発。
組子細工の表現の幅
を広げた。
地場産業発展の一助になれば
と思っています。今は小中学
生が対象ですが、将来は高校
生にも体験してもらいたいで
すね。
」と池田さんは話す。
伝統技術の継承、新技法の
発 展 の た め に も、 ま ず は 体
験してもらうことが重要。旅
行者が伝統産業を体験する県
の「ほんまもん体験」や、観
光客向けの体験教室などにも
巻頭特集 | 幾何学模様の先へ 紀州高野組子細工-進化する伝統技法
5
しゅうほう)
池田 秀峯(いけだ
1200℃以上に熱した炭
窯出しの様子
をエブリと呼ばれる道具
で搔き出し、素灰をかけ
て冷ます。
で中の炭の様子を判断する。
炭焼きはこの穴から出てくる煙の色や匂い
炭焼きさんのくらし
から約 万年前の炭が発見さ
では愛知県の鹿ノ川洞窟遺跡
炭作りの歴史は長く、日本
炭作りのあゆみ
を和 炭というが、柔らかく、
よい炭ができなかったため改
良を重ね炭焼窯での炭作りが
形作られていった。
炭焼窯で作られた炭は、そ
の消火方法から黒炭と白炭の
にする伏炭法で作られていた
けたあと土を掛けて蒸し焼き
の穴に木材を積み重ね火をつ
炭化後少しずつ窯の口を広げ、
て自然冷却したものを黒炭。
全ての穴を塞ぎ酸欠状態にし
窯での炭化が終わった後、
2種類に分けられる。
という。伏炭法で作られた炭
当時は地面に穴を掘り、そ
れている。
30
にこずみ
その歴史を振り返り、備長炭の今を追う。
俗文化財に指定され、代々受け継がれている。
白炭の最高級品といわれる備長炭。
中でも発祥の紀州備長炭は、製炭技術を和歌山県無形民
紀州
備長炭
窯の排煙孔
6
HOUBO WAKAYAMA vol.15
バメガシ(樫の種類で特に堅
は非常に生命力が
ウバメガシの木
からまた芽が出て
い)の原生地であり、窯作り
盛んに行われていた。江戸時
代には庶民の食文化も栄え火
持ちが良く煙の出ない白炭は
ゆう や たん
重宝された、特に田辺地方で
たな べ すみ
作られた 田 辺 炭 や 熊 野 炭 な
木が生えてくるの
で 〜 年程でま
で急速冷却したものを白炭
し、窯出し後灰をかけること
空気を送り込むことで高温に
長炭」と呼ばれるようになっ
長左衛門」で、
その名から「備
のが、田辺の炭問屋「備中屋
この炭を江戸に卸していた
炭焼きは輸送の手間がかか
は親の仕事を見てその技術を
ものだったという。子供たち
として区別される。
受け継がれる技術
まず、山主から山を買い、
の跡が残っているので、それ
らを修復し繰り返し使われる。
昔の炭焼きは家族全員で行う
和歌山県にはかつて
人以上の炭焼きが
品にならない炭を暖房に使用
どの作業は夜に行い、冬は商
常に暑くなるため、窯出しな
簡素な小屋を建てる。夏は非
程の炭焼きが備長炭の製作と
なくなり、現在は
炭)を焼くものはほとんどい
命以降、
燃料としての木炭
(黒
いたが、昭和 年代の燃料革
斜面に窯を作り、そのそばに
そうした山々には窯や小屋
(最後にかけた灰が吸着する
た。製法が広く伝わったこと
るため、ウバメガシの原生す
る「備長炭」は「紀州備長炭」
ので全体に白っぽくなる)と
で、
今では硬い白炭全般に
「備
覚えていった。
この白炭作りの技法を日本
に広めたのが遣唐使とともに
中国に渡った空海ともいわれ、
炭焼窯の排煙孔に通じる穴を
大師穴というのはその名残と
するなどして、一年を通して
伝承を行っている。
人
炭焼きは行われる。そうして
木を切り尽くすと別の山へ移
り炭焼きを再開する。
30
呼ぶ。
る山の中で行われてきた。
炭焼きがやってくる。
する。そこへまた
大きさにまで成長
た炭焼きに適した
20
ことから、古くから炭作りが
強く、切ったあと
になった。和歌山県で作られ
に適した赤土が豊富にあった
炭焼きに使われる道具
長炭」の名称が使われるよう
どは有名だったという。
炭焼き小屋
6
0
0
0
紀州備長炭の歴史や由来、
世界の炭や復元した木炭車な
どの展示。施設内の炭焼き窯
では研修制度によって炭焼き
技術を伝承している。
開館時間:4 ~11月 AM9:00 ~ PM5:00
12 ~ 3 月 AM9:00 ~ PM4:00
休館日:毎週水曜日・年末年始
住所:和歌山県田辺市秋津 1491-1
TEL:0739-36-0226 FAX:0739-36-8088
30
1
8
0
される、平安時代には荘園の
年貢としても炭が納められて
いた。
紀州の炭
紀州では炭の原木となるウ
歴史・文化 | 紀州備長炭
7
備長炭の原木ウバメガシ
和歌山県の県木に指定されている。
非常に硬く、身が詰まっているため枯れ木が水に沈む。
紀州備長炭発見館
万葉の時代から潟見の浦と呼ばれた
景勝地
「加太」
⑫
加太海水浴場
かた み
うら
いも
⑤
中村邸
く
④
も か
③
「藻刈り舟 沖漕ぎ来らし 妹が島
かた み
うら
たづ
かけ
形見の浦に 鶴翔る見ゆ」
四国への水陸交通の要所であり、廻船
⑬常行寺
「ビャクシン」の大木が出迎える。
和歌山県指定の天然記念物。
樹齢約 400 年。
道しるべ
キシモト
業者が多く、港町として栄えた加太。
⑬
鯛の一本釣りなど、漁業の町としても
常行寺
繁栄し、重厚な商家の建物が見られる
独特な町だ。
⑫加太海水浴場
瀬戸内海国立公園内にあるき
れいな海は、遠浅で波の穏や
かな海水浴場。
●加太消防署
スタート
②
ゴール
●●
加太小学校 加太中学校
加太観光協会案内所●
加太駅
南海 加
太線
①
加太春日神社
0
50m
●JA
③道しるべ
嘉永 2 年に建てられた。
「右 和可山道」
「左 あわしま道」と書かれている。
①南海加太駅
⑤加太春日神社
昭和 6 年(1931)に国宝に指定され、戦
後は国指定重要文化財として保存される。
毎年 5 月に「えびまつり」が行われる。
④キシモト
昔なつかしいあげパンの店。
1 コ 80 円。朝 10 時から販売で売り
切れご免の人気店。
②中村邸
明治末期から大正初期に建てられ、
昭和 39 年(1964)まで警察署とし
て使われた。現在は、個人所有。
加太軽便鉄道が明治 45
年(1912)に 開 業。 加
太駅の始まり。平成 26 年
(2014)11 月 よ り「 加
太さかな線」の愛称で呼
ばれている。
HOUBO WAKAYAMA vol.15
8
ぎ、少し歩くと、道しるべ(石の
の雰囲気を漂わせる。中村邸を過
壁が白く茶色い柱の洋館が、明治
目的地は中村邸(旧加太警察署)
。
南海加太駅を出発する。最初の
から友ケ島や加太の町並みが見渡
に登ると、役行者堂に着く。境内
なる。途中に観音堂があり、さら
いて117段の階段を登ることに
役行者堂へと示す石碑があり、続
風情を楽しみながら歩いていくと、
加太漁村センター
●
目薬井戸
⑧
淡嶋神社
⑥観音堂
か だ
「左
道標)に着く。
「右 和可山道」
せる。
階段を下り東へ進むと、淡島神
社 の 参 道 だ。そ の 参 道 脇 に 三 軒
茶屋といわれる、お土産屋兼シー
●
先田本家
⑨
えんのぎょう
じゃどう
あわしま道」と書かれた道標は、
嘉永2年から旅人の安全を見守っ
ている。
分岐を東へと道幅はグッと狭く
淡嶋神社がある。御祭神は少彦名
すくな
ひこなの
フード茶屋が三軒あり、その奥に
る。明治、大正の面影が残る町並み
命。医薬の神様で、特に女性の病
なり、車1台しか通れないほどにな
を、くねくねと曲がりながら行く
気回復や安産・子授けなどに霊験
みこと
と、
2つ目の道しるべが現れる。
「左
あらたかといわれる。
海岸沿いを歩けば、心地よい海
ま
島街道として利用され、ここから
風に足どりも軽やかになる。夏に
役行者堂へ向かう途中に脇道にそれる
と民家が密集する中にひっそりと井戸は
あり、現在は使われていない。今から
1000 年以上前に役行者が造ったとい
われている。
●友ヶ島汽船
乗り場
初午の月に厄年の人がお餅
まきをして厄払いをする。
淡嶋神社系統の神社の総本社。針供養・雛流し・甘酒祭りが有名。
あ わ
人々は淡路島・四国へと渡っていっ
はにぎわう加太海水浴場の美しい
定され、老樹特有のねじれが左に
⑨三軒茶店
お土産屋兼シーフード茶店。
昼時に行くと長い行列となる。
⑩淡嶋神社
●
小嶋商店
役行者堂
阿王し満道」
。この道は、かつて淡
た。道標を南東に曲れば、あげパ
葉の時代には、
「潟見の浦」と詠ま
砂浜は、遠浅で波は穏やかだ。万
神社がある。御社殿は欄間・脇障
れた景勝地でもある。
ンのキシモト、道向いが加太春日
子の彫刻が多く、豪華で桃山時代
地へ入ると、堂行寺がある。県指
海岸沿いの道から東へと細い路
道なりに少し歩くと、提川に出
定天然記念物のビャクシンは、幹
の特徴をあらわしている。
る。河口に近く、小魚が泳いでい
、樹 令 約 40 0 年 と 推
回り
る橋を渡ると、よむぎ餅 先田本
激しく渦巻く。自然が作り出した
⑦
⑥
観音堂
⑦目薬井戸
加太の港や友ヶ島が見
渡せ、現在も毎年 4 月
に聖護院門跡が大勢の
山伏僧とともに正式参
拝される。
加太漁協直営の中卸し。
とにかく新鮮な魚が一杯。
昼市は毎月第 1,3 土曜
日の 11:00 ~ 12:30(1
月は除く)に開催される。
加太鮮魚
るのが道からも見える。川にかか
家とよもぎ餅 小嶋商店、どちら
造形美と生命力の強さに心を打た
れつつ、加太駅へと戻る。
も美味しいと評判のお店だ。
そのまま、川に沿って漁師町の
散策 | 万葉の時代から潟見の浦と呼ばれた景勝地「加太」
9
3 軒茶店
⑩
⑧役行者堂
⑪加太鮮魚
⑪
4.7
m
HOUBO WAKAYAMA vol.15
10
♥
特産品のブランド化を推進
W
A
K
A
Y
A
M
A
橋本市長 平
木
私 の和歌山
「はしもとブランド」を世界に
今号は橋本市ゆかりの紀州高野組子細
工を特集していただきました。
橋 本 市 に は、 こ の 他 に も 柿 や 紀 州 へ ら
竿、パイル織物など自慢の特産品がたく
さんあります。
哲朗
柿は、
ジューシーでやわらかい「平核無柿」や甘柿の王様「富有柿」
が栽培されています。私も大好きで柿の季節が待ち遠しいです。
紀州へら竿は、国の伝統的工芸品として指定されました。一本
の高野竹から作られ、作業の一つひとつに職人芸がいかされたへ
ら竿は、ヘラブナ釣り愛好家の間で羨望の竿として高い評価を得
ています。
ま た、 パ イ ル 織 物 は、 日 本 一 の 生 産、 高 品 質 を 誇 っ て い ま す。
めインテリア用品や寝具などに使われ、日
常のさまざまな製品に溶け込んでいます。
橋 本 市 に は、 他 に も 皆 さ ま に 知 っ て も ら
いたい産品や観光資源がたくさんあります。
そんな橋本市の魅力をもっと全国へ発信し
ていきたいと考えています。
そ こ で、 橋 本 市 マ ス コ ッ ト キ ャ ラ ク タ ー
農産物、特産物のブランド化・販路開拓な
どを推進し、展示会や物産展を活用しなが
ら、
「はしもとブランド」のファンを増や
していきます。
2015 年 7 月 15 日 発行人/松下忠 編集人/岡京子 発行/株式会社ウイング
「 は し ぼ う 」 と 一 緒 に、 こ れ ら 地 場 産 品 や
パイル織物
肌触りがよく、摩擦にも強いのが特徴で、自動車のシートをはじ
第15号
はしぼう
I
平木市長
編 集 後 記
本社 〒640-8411 和歌山県和歌山市梶取17-2 TEL.073-453-5700 / FAX.073-453-5522
E-mail:[email protected] http://w-i-n-g.jp
こんにちは、ほうぼわかやまの 15 号をようやくみなさまのお手元に
届けることができました。
今年、「高野山開創 1200 年」や「きのくに国体」等の大きなイベン
トが目白押しの和歌山ですね。そんな中、編集会議ではいろんな意見
がぶつかり合いました。「やっぱりメジャー路線を企画として取り上げ
ないわけにはいかないのではないか?」「ほうぼらしさである『和歌山
の隠れた良さを掘り起こすこと』に徹するべきだ」など。結局は、ほ
うぼらしさが勝っている内容になっているのではないでしょうか? み
なさんはどのように思われましたか?
さて、今回から「I Love Wakayama」は、編集スタッフではなく、
誌面で紹介させていただいた記事に関連のある外部の方に寄稿してい
ただくことになりました。トップバッターは、橋本市の平木市長です。
特集としてご紹介した高野組子細工のふるさとである地域の首長と
いうことでご登場いただきました。
これからも、地域のかなめとなる方々に登場していただき、和歌山
の文化や歴史の素晴らしさを読者のみなさんと共有していきたいと存
じます。末永くどうぞよろしくお願いいたします。<(_ _*)>
第 15 号編集長 岡 京子
お 詫 びと訂 正
ほうぼわかやま 14 号8頁で「奈良時代から飛鳥時代への過渡期」とあるのは「飛
鳥時代から奈良時代への過渡期」の誤りでした。お詫びして訂正いたします
株式会社ウイング/印刷物を中心に販売促進のお手
伝いを専門とする会社で、「ほうぼわかやま」の発行
や本づくりを通じ、文字による地域文化の振興を目
指しています。自費出版のご相談はウイングまで!
[沿革]創業 1972 年。設立 1981 年。
クイズとアンケートで
当たる!
!
クイズにお答え頂いた方の中から抽選で
を
「組子体験セット」
問題
合計8名様にプレゼント!!
紀州高野組子細工で主に
使用される木材は?
ヒント
本号のどこかに
答えが載っています
①高野六木 ②屋久杉 ③ベニヤ
Vol.14の答えは
『②ベニー』
でした。
応募方法
このハガキの各項目をご記入後、切り取って投函(切手は不要です)
もしくはメールにてご応募ください。 [email protected]
〆切
2015年10月末日
本誌へのご意見・ご感想
「ほうぼわかやま」発行について
和歌山の歴史・文化を掘り起こし郷土愛を育む一助になればと、弊社が自費で
2008 年から年 2 回発行している情報誌です。また、この活動を通して、郷土と
社内の活性化の両立を図ることを目的としています。
ほうぼわかやまのバックナンバーは弊社ホームページからもダウンロードできます。
詳しくはウェブで検索→ http://w-i-n-g.jp
お問い合わせ先
協力機関
0120-136-700
ウイング 和歌山
本誌を作成するにあたり、次の機関・団体にご協力をいただきました。
厚く御礼申し上げます。 (順不同・敬称略)
橋本市 池田清吉建具 紀州備長炭発見館 (公財)琴ノ浦温山荘園
ご協力ありがとうございました。