平成27年3月13日(金) 編集・ 発行 君津市教育センター 君津市久保2-13-1 TEL(56)1451 FAX(56)1648 第164号 学力向上につながる学校経営 「進化から、深化へ!」 君津市立松丘中学校 【はじめに】 「生徒が自分の中で何かが 変わる,変わったと感じら れる学校」生徒に変化があ ってこそ指導となる。生徒 にとって学校とは,「学校に 行けば何かが変わる」と思 える楽しさと喜びのある学 びの場でなければならない。 本校の学区は房総丘陵の中央,小櫃川の上流に位置し, 君津市上総地区の中程にある。面積は34k㎡,人口2,8 60人,世帯数811戸(平成26年8月末現在)である。 平山,山滝野,大坂,広岡,大戸見,六区(加名盛,大中, 利根,柳城)の六地区に分かれている。 周囲は豊かな自然に恵まれている。地域は,住民の出入 りはほとんどなく,地域全体が落ち着いた生活を送ってい る。周辺は中学校に隣接して,あけぼの保育園,松丘小学 校,芙蓉マンション・病院,特別養護老人ホーム(上総園) などがある。 明るく純真な生徒が多く,教師の指導をよく聞き入れる。 保護者・地域は、従前から子どもの教育に対する関心が 高く,学校教育についても強い期待を持っている。学校行 事や環境美化作業等に対しては,保護者ばかりでなく,地 域の有志も参加してくれるなど大変協力的である。 1 学校教育目標 「文武両道・豊かな心」 2 めざす生徒像 ま 学ぶ意欲にあふれる生徒 つ 強い体をつくる生徒 お 思いやりの心をもつ生徒 か 感動できる生徒 めざす教師像 ○使命感にあふれ日々研鑽に励む教師 ○生徒の心に火をつける教師 ○厳しさの中に優しさを秘めた教師 ○豊かな社会性を持つ教師 校長 内藤 秀樹 5 4つの基本プロジェクト □意欲づくり □学級づくり □授業づくり □学校づくり 6 重点プロジェクト 《心と体プロジェクト》 ○学級経営の充実と居場所づくり ○異年齢交流や体験的な活動による心の耕し ○豊かな心を育てる道徳教育の充実 ○系統的なキャリア教育の推進 ○全校トレーニングによる体力の向上 ○運動部活動の活性化と心身の鍛錬 ○食育および健康・安全教育の推進 《学びプロジェクト》 ○学力向上に向けた積極的な授業改善 ○学習意欲の喚起と学習規律の徹底 ○学習習慣の確立と部活動の進化 ○振り返りができるノート指導の充実 ○読書活動の推進と言語環境の整備 ○特別支援教育の推進 ○総合的な学習の推進 学力の向上については,学びプロジェクトを中心 に進めている。 ◇英語教育の強化 ・英単タイム,市英語検 定テストへの参加 ・英語DAYの設定等 ◇家庭学習の習慣化 ・自主学習習慣の設定 ・学習シラバスの作成等 ◇学習会 ・放課後と夏休みを利用して実施等 ・定期テスト2週間前の放課後に実施等 ◇宿題支援 ・毎日昼休みと放課後に実施等 3 4 経営の重点 ○積極的な授業改善と学習習慣の確立・勉強部活動の 進化による学力向上 ○健康・安全に関する知識を身に着け,進んで体力向 上に取り組む生徒の育成 ○思いやりの心を育み,認め合い支え合ういじめのな い学校づくり ○目の前にいる生徒一人一人の実態に合わせたきめ細 やかな指導と支援 ○「私の行動目標」の効果的な活用と,教師と生徒の 目標の共有化 【おわりに】 一人一人が,松丘中学校のかけがえのない生徒であり, 学校生活においてなくてはならない存在であるというこ とを理解させたい。 生徒は,自己の存在を感じられる世界で,自分の声を 伝えようとする。どの生徒にも,良いところが必ずある。 そこに気づき褒めてやることが大切である。人は褒めら れて,認められて,心を開く。どんなに良い話も,閉ざ した心には届いてくれるものではない。 さらに,育てたい事柄を意図的・計画的に指導を加え, それができた時こそ大いに褒め喜びを共有する。そのた めには,教師がしっかりとした観察力を備え,褒めるこ とのできる教師でなければ,信頼は得られない。 今後もチーム松丘の歩みは,生徒たちの心を開き,そ の開いた心に語りかける指導を推進し,生徒・保護者・ 地域からの信頼を勝ち得ていきたいと考えている。 平成26年度 第2回教員の指導力向上に向けた授業公開を振り返って 君 津 市 立 北 子 安 学 校 教諭 吉 野 貴 行 こ の 度 ,有 り 難 く も 君 津 市 の「 教 員 の 指 導 力 向 上 に 向 け た 授 業 公 開 」と い っ た 機 会 を 頂 き ,国 語 科 の 授 業 を 公 開 さ せ て い た だ き ま し た 。こ の よ う な 貴 重 な 研 修 の 機 会 を 与 え て い た だ け た こ と に 深 く 感 謝 申 し 上 げます。 今 回 は ,授 業 公 開 の 対 象 が 5 年 目 以 下 の 先 生 方 と 言 う こ と で ,国 語 科 の 授 業 で も 最 も 多 く 指 導 さ れ る こ との一つである「物語の読解指導」にスポットを当て,授業づくりを行いました。 以下に,私が今回の授業作りにおいて力を入れて取り組んだ点について述べさせていただきます。 1 教材研究が授業づくりの出発点 私 は 教 材 研 究 を ,「 素 材 研 究 」「 教 材 研 究 」「 指 導 法 研 究 」 の 3 段 階 の 過 程 を 踏 ん で 行 っ て い ま す 。 こ の 教 材 研 究 の 方 法 は 野 口 芳 宏 先 生 か ら 教 わ り ま し た 。今 回 の 学 習 指 導 案 づ く り に お い て も ,始 め に 教 材 研 究 を 行 い ,そ こ か ら 単 元 化 を 図 り ま し た 。そ の 理 由 と し て ,授 業 で 扱 う 作 品 を ,ま ず は 指 導 者 が し っ かりと読み込むことが指導する上で重要であると考えているからです。 各教材研究についての概要は以下の通りです。 ① 「素材研究」 について 一読者としてその作品に向き合うことをいいます。 作品を読んで感じたことやわからなかったこと等をどんどんノー トや本文のコピー等に書き出します。そうすることで,作品に対 しての面白さやつまらなさを実感でき,作品の良さや曖昧さを深 く理解することができます。この素材研究をじっくりと行うことは 授業を行う意欲の向上にも繋がります。 指導法研究20% 教材研究30% 素材研究50% ② 「教材研究」 について 素 材 研 究 を 通 し て 感 じ た 子 ど も の 読 み 誤 る 箇 所 な ど の ,子 ど も の「 読 み の 不 備 」が ど こ に あ る か を 予 測 し ま す 。そ し て ,読 み を 深 め さ せ る た め に こ の 素 材 を 通 し て 身 に 付 け さ せ た い 力 ・ 指 導 事 項 は どんなことなのかを明確にする教材研究のことをいいます。 ③ 「指導法研究」 について 教 材 研 究 に 基 づ き ,子 ど も に 指 導 し た い 事 項 を ど の よ う に「 発 問 」し ,子 ど も の 読 み を 向 上 さ せ る かを研究することをいいます。 この3段階の教材研究の割合を図で表すと右上にある図のような形になります。 教 材 研 究 に お い て は 素 材 研 究 が 最 も 重 要 で す 。ま ず は 作 品 を じ っ く り と 素 材 研 究 し 教 材 を 把 握 す る ことが,子どもの変容を図る授業づくりにおいて大切であると考えます。 2 物語を深く読み取らせるための手立て ① 読書活動と関連させた単元を設定する 今 回 は , あ ま ん き み こ さ ん の 「『 車 の い ろ は 空 の い ろ 』 の 作 品 紹 介 チ ラ シ を つ く ろ う 」 と い う 単 元 を 設 定 し ま し た 。 こ の 言 語 活 動 の 良 さ は ,『 白 い ぼ う し 』 の 学 習 を き っ か け に ,『 車 の 色 は 空 の い ろ 』 と い う シ リ ー ズ 読 書 に 取 り 組 ま せ る こ と が で き , 読 書 活 動 の 充 実 が 図 れ る と い う 点 で す 。「 作 品 紹 介 チ ラ シ 」を 作 る と い う 出 版 学 習 を 通 し て ,自 分 の 好 き な 作 品 に つ い て 内 容 を 紹 介 す る た め に ,シ リ ー ズ の 本 を 主 体 的 に「 読 む 」こ と が で き ま し た 。ま た ,読 み 取 っ た 内 容 を チ ラ シ に 紹 介 す る と い う 「 書 く 」 活 動 を 組 み 合 わ せ る こ と で ,「 読 み 書 き 関 連 学 習 」 を 行 う こ と が で き , 読 解 力 の 向 上 を 図 る こともできました。 ② 「作品の心」 に迫る活動を通して,読解力を培わせる 「 作 品 の 心 」 と は ,「 物 語 を 読 ん で 自 分 が 最 も 強 く 心 に 残 っ た こ と を , 自 分 の 言 葉 で ま と め た も の 」 で す 。こ の「 作 品 の 心 」を 意 識 さ せ る こ と で ,各 自 が 何 度 も 作 品 を 深 く 読 み 返 す 詳 細 な 読 解 を す る 必要に迫らせることができます。 そこで,今回はこの「作品の心」をより深く捉えることができるように「発問型の学習指導」を 取 り 入 れ ま し た 。「 作 品 の 心 」 に 迫 る 発 問 を 子 ど も 達 に 問 う こ と で , 子 ど も た ち は 自 ら の 読 み を 一 歩 深く掘り下げ,各自が「作品の心」に迫ることができました。 平成26年度 1. 第4学年2組 国語科学習指導案 本 時 の 指 導 (4 /1 0 ) (1)目標 『白いぼうし』の「作品の心」に迫ることができる(読むこと) (2)展開 時配 2 学習活動と内容 1 指導上の留意点(○) 前時の学習活動を振り返り,本時 の学習のめあてを確認する。 評価(*) ○学習計画表を活用しながら,前時までの学びを 想起させ,本時の見通しを持つ 『白いぼうし』の「作品の心」に迫ろう。 10 2 15 3 場面を想像しながら精読をする。 教師の発問を手がかりにしながら 「作品の心」に迫る。 <発問1> この作品の中で,一番カギとなるモ ノは何だろうか? ・自分の考えをノートに書き,グルー プで話し合い,意見をまとめる。 10 <発問2> 夏 ろ り っ 分 3 み さ , た で ・自 プ ・結 <補 か ん 帽 け 何 分 で 末 助 ん が 子 ど を の 話 の 発 は 送 の , 表 考 し 一 問 , っ 中 で す 表 て に は 存 向 く 置 , 在 き れ い 夏 な は て た み の 田 , り か だ 舎 車 し ん ろ の に た は う お 置 も 深 か ふ い の い ? く た だ 部 えをノートに書き,グルー 合い,意見をまとめる。 文を読む。 > 最後,夏みかんのにおいを嗅いだ松 井さんは,何を思いだしたと想像で きるか? 5 4 「作品の心」をまとめる。 <発問3> では,この「白いぼうし」で作者が 一番伝えたい「作品の心」な何だろ うか? ○一人読みの時間を確保し,精読をさせながら, 場面の様子を想像させる。 ○『 い と と 気 「 い か ○グ 解 く ○発 か く あ ふ で ま こ 想 白 ぼ 考 な が 最 う ん ル が る 問 ん ろ る く わ り の 起 い う え る 付 初 補 」 ー 苦 。 し は を 「 ろ た う 車 さ ぼ し る モ か か 助 に プ 手 う 」 。 ノ な ら 発 辿 で な し と だ は い 最 問 り の 子 』 い が 「 場 後 に 着 話 も と う , 夏 合 ま よ か し 気 いう題から,子ども達は「白 反応を多くするのではないか ここで白いぼうし以上にカギ みかん」である。子ども達が は「 一 番 カ ギ と な る モ ノ は ? 」 で登場しているモノは?」と り絞り込ませることで「夏み せたい。 合いを取り入れることで,読 軽に意見が言える雰囲気をつ , , 繋 も が し れ に せ ま 遠 い ぎ , に し の た ず く で た 速 と か せ い は 離 い て 達 ど っ て 。 ノ れ る な で け た き ー て 「 の 送 た の た ○発 ん 族 で る は 問 の の は が さ を 匂 愛 な , せ 通 い 情 い 中 た し は を か 学 い て 読 解 が な さ れ て い れ ば ,「 夏 み か ,田 舎 の お ふ く ろ を 思 い 出 す 又 は「 家 感じる」という反応に到達できるの と考える。確かに難しい読解ではあ 年としてこの程度の読み取りに挑戦 。 ト い 愛 で っ か で の に る 情 す て っ , で 考 松 の 。 く た い す え 井 証 き れ の ち よ を書かせる。夏み さんと田舎のおふ 」である。本文に のう、いなかのお ました。においま で し ょ う 。」「 あ ばん大きいのを, 。」と い う 文 か ら , ○ 一 連 の 発 問 を 通 し て ,「 遠 く 離 れ て も 繋 が る 家 族の絆」という様な発表が出されれば,一歩深 い読みとりに到達できたと評価できる。 *発問について,自分の考えをグループで話し合 い な が ら よ り 深 い 考 え 方 へ と 高 め ,「 作 品 の 心 」 に迫ることができたか。 【小学校駅伝・ロードレース大会】 H26.11.18(火)小櫃農道周回コース 晴天の穏やかな天候の中で開会式が始まり、絶好の駅伝日和での開催となりました。今年度は市内17校から、駅 伝では男子16チーム、女子15チーム、合計171人、ロードレースでは合計189人が参加しました。 当日は多くの保護者の方が応援に集まり、大きな声援と熱気につつまれました。選手達は今まで練習してきた成果 を発揮しようと精一杯、汗をびっしょりかきながら走り抜きました。男子については、接戦の中、周西小学校が2年 連続優勝を果たしました。男女共に周南小学校が上位に入り、活躍する姿が見 られました。 成績は以下の通りです。 駅伝の部 男子 優 勝 周 西小(2連覇) 準優勝 周 南小 3 位 南子安小 4 位 八重原小 5 位 大和田小 6 位 外箕輪小 女子 優 勝 準優勝 3 位 4 位 5 位 6 位 周 南小 南子安小 北子安小 中 小 周 西小 八重原小 【中学校新人駅伝・ロードレース大会】 H27.1.20(火)小櫃農道周回コース 積雪や凍結の心配される時期ではありますが、晴天の恵まれた天候の中で開催となりました。市内、公私立12校 が参加し、駅伝では男子10チーム、女子10チーム、合計110人、ロードレースでは合計125人が参加しまし た。男子については前半、小櫃中学校がレースを引っ張る展開となりましたが、後半に八重原中学校が逆転で優勝を 果たしました。女子についても八重原中学校が3連覇となり、男女アベックでの栄冠となりました。第二次きみつ教 育創・奏5か年プランにおいて持久力を中心とした取り組みの成果が発揮され、男女ともに熱戦が展開されました。 成績は以下の通りです。 駅伝の部 男子 優 勝 八重原中 準優勝 小 櫃中 3 位 周 西中 4 位 小 糸中 5 位 君 津中 6 位 周 南中 【第35回君津市民なわとび大会】 女子 優 勝 準優勝 3 位 4 位 5 位 6 位 H27.2.11(水)〈祝日・建国記念日〉 八重原中(3連覇) 周西南中 周 南中 君 津中 周 西中 小 糸中 君津市民体育館 昨年度は降雪のため、この大会を開催することができず残念でし たが今年度は気温が低いものの、好天の中で行うことができました。 個人とびでは、「親子とび」「時間とび」「二重とび」に分かれ、28 2名の選手が参加し、団体とびでは、4小学校11チーム、309 名が参加し、延べ591名の選手が出場しました。個人の時間とび ・就学前児童では同記録の優勝者が3名となり、小学校1,2年生 では同記録の優勝者が5名となり、レベルの高い戦いとなりました。 また、小学校5,6年生男子では小櫃小学校 の鳥飼智也君が843回をとび、新記録を達 成しました。団体とびでは小櫃小学校と南子 安小学校の記録が同じでしたが規定により、 連続のとびの跳んだ回数が多い小櫃小学校が 見事、三連覇を達成しました。 開会式後と 全種目終了後には君津市体育協会体操部と袖 ヶ浦高校体操 部によるアト ラクションが 披露され、見 ている観客を 圧巻させる素 晴らしい演技 であり、大会に華を添えるものとなりました。
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