07 中小企業サポートかながわ 2015年 企業 の中小 神奈川 す! しま を応援 第172号・2015年7月 中小企業 サポート かながわ CONTENTS 創業・新分野進出支援 02 創業の7つのポイント/インキュベートルーム新規入居4社 /「新事業成功講座」 「かながわビジネスオーディション」 /専門家 (マネージャー) 紹介 インキュベートルーム交流会 サブコン タイランド 2015 開催報告 06 平成27年4-6月期 中小企業景気動向調査 /KIP会会員総会・講演会・交流会開催報告 07 支援事例シリーズ Vol.2 〜 株式会社 静科 08 株式会社UNO. (湘南信用金庫ご紹介企業) 09 湘南ビジネスコンテスト応募者募集 10 サイエンスサマー参加者募集/品質管理セミナー 11 成長するインベスト企業のご紹介 12 神奈川県中小企業制度融資 13 /「創業者、中小企業者のための支援施策活用ガイド」のご案内 神奈川県表彰制度のご案内 14 かながわ しごと・技能体験フェスタ2015開催 /アビリンピック神奈川2015参加者募集 15 神奈川なでしこブランド/産業能率大学でのKIP職員講演16 /8月の巡回あっせん相談 サブコン タイランド 2015 編集/発行 (公財)神奈川産業振興センター(KIP) Kanagawa Industrial Promotion Center TEL 045(633)5201 FAX 045(633)5194 URL http://www.kipc.or.jp/ 創業・新分野進出支援 創業の7つのポイント 最近の創業希望者の傾向と事業成功に必要なポイント 5月号でもお伝えしたように、経営支援課では創業者やベンチャー企業の支援の一環として、収益性や 新規性が認められる創業者向けのインキュベートルーム(創業者向けスモールオフィス)を運営していま す。本年5月末時点で利用率は、昨年の大規模リニューアル後、92%に達しており、現在さまざまな方 からの入居相談が寄せられています。今回は入居者や同希望者のこれまでの傾向から、最近の創業希望 者やベンチャー希望者にとって重要なポイントを考えます。 ポイント1 事業計画書の作成 ビジネスは相手があることですから、他人に事業を理 解し協力してもらうためには事業計画書が必要になりま す。 紙の上に書けないことは相手に伝わりませんし、 自身 で実行もできないので、 作成は必須です。 作成には経営に対する知識が必要になります。創業 前にKIPを始め、他の公的支援機関の創業セミナーへ の参加を強くお勧めします。 事業計画書を何度も書き直 す粘り強さも必要です。 ポイント2 成長市場での創業 これまで業容を大きく拡大した卒業企業6社を見る と、 そのうち5社が情報通信産業となっています。イン ターネット広告やネット販売、 あるいはSNSのゲームア プリの開発といった成長市場で付加価値が高い事業に 参入した企業が伸びています。背景として成長市場で の創業は世間から注目されやすく、取引先や間接金融 の獲得につながりやすいことが考えられます。逆に従来 市場での創業は、競合と差別化し優位性を確保するた め、 ビジネスモデルの検討や再構築に時間がかかり、収 益化に時間がかかることが多くなっています。 ポイント5 キャリアを過信しない 大企業で豊富なビジネス経験があっても、 スモールビ ジネスで成功するとは限りません。 あくまでもビジネスプ ランが重要で、 キャリアと成功率はあまり比例しないの が現状です。 ただし大企業で働いていた信用や経験が 人脈構築や取引先開拓に寄与することはあります。 ポイント6 知的資産の再検討 最近、個人で取得した特許や実用新案を基に創業を 検討される人が増えてきました。 しかし審査ではビジネ ス上の成功は考慮されていないため、知的資産の取得 とビジネスの成功はほとんど関係ありません。 ただし自 社名や商品・サービスの内容によっては、 商標取得を積 極的に検討する必要があります。 ポイント7 マッチングビジネスの難しさ サービスの購入者と提供者を結び付け、 マージンを 取るビジネスを計画する人が増えています。 しかし購入 者と供給者を同時に開拓していくのは難しいことが多 く、SNSを用いたマッチングビジネスは競合が激しくス ピードも必要なので、 楽な道ではありません。 ポイント3 競合調査の実施 ほとんどの新規事業には競合や類似ビジネスが存在 しますが、入居希望者の多くは、競合調査が不完全で、 半数は競合調査を実施していないように見受けられま す。 ライバル企業の調査・研究を怠ると、 他社と比較した 自社の 「強み」 が判らず、結果的に説得力のある事業計 画書が作成できません。創業してから競合分析を行う と、収益化に時間がかかるだけでなく、先行投資が無駄 になってしまうこともあります。 資金力が限られた創業者 にとって最悪の事態と言えるでしょう。 ポイント4 準備に時間をかける 創業までに最低でも半年、普通は1年かかるので、創 業資金とは別にその間の生活資金を確保する必要があ ります。預貯金の残高だけでなく、 ご家族の理解と協力 を得ることが非常に大切です。 ビジネスパートナーがい る場合は、 事前の役割分担と権限の割り振りを行わない と、 後からトラブルが発生することもあります。 中小企業サポートかながわ 2015-7 マネージャーからのアドバイス 【草刈マネージャー】 自社製品に対するお客さまの良い評判や問い合わせだけ で、製品が売れた気持ちになっている人や、資金繰りをしっかり 考えない人をかなり見かけます。 【高久マネージャー】 空想や妄想、願望が強く、事業構想が不完全な方々をかなり 見かけます。さらに経験やノウハウが無く満足な資金も無いの に、安易に他人を雇うビジネスを検討する人や、既存ビジネス の延長で売上の確保が困難といった、中途半端なビジネスを計 画する人が増えています。こういった方々は、そもそもなぜ創 業するのか? なぜその事業を選ぶのか? といった根本的な部 分から再検討する必要があります。 【古澤マネージャー】 創業者が成功のために必要な点として、お客さまにお金を十分 に払ってもらえる商品・サービスであることへの強い想いや自 信が非常に重要なように思います。 創業・新分野進出支援 インキュベートルーム新規入居4社 KIPインキュベートルーム新規入居企業のご紹介 2015年5月末日現在、KIPのインキュベートルームには22社の企業が入居しています。 その中で、最近インキュベートルームに入居した4社をご紹介します。(入居順) ■ 株式会社テクトレージ 林 充 社長 i 712号室 当社は、情報を共有する事を目的とした新発想のオンラインストレージサービス 「ナレッジホル ダー」 をご提供しています。 この商品はPCで作業中のファイルを自動的にクラウドサーバーに保存 解析し、 ファイルの内容や作業者、 修正箇所をデータベース化します。 それによりオンライン上でファイルの内容で検索をかけたり、 ワープロや表計算等の文書の修 正前と修正後を調査する事が可能です。 その検索機能はテキストデータだけでなく、OCR機能に てスキャニングされたドキュメントでも行えます。 この 「ナレッジホルダー」 をメインに中小企業向けのソリューションとなる製品やサービスをご 提供していきます。 ■ CO2システムズ株式会社 山﨑 啓二 社長 i 702号室 当社は高濃度人工炭酸泉製造装置の開発を手掛ける会社です。平成26年12月にKIPのイン キュベートルームに入居しました。炭酸泉には血管拡張作用があり、医療の世界では血液循環 の改善などの効能があることは、 これまで主に欧州を中心に知られていましたが、国内において は、一定以上の性能で取り扱いが簡易な人工炭酸泉製造装置は、 ほとんど存在しなかったのが 現状です。 弊社の製品は 「小型&無電源」 で、 一般家庭の浴室に簡単に設置でき、 健康と美容に優れた効 果があるものです。 昨年1月に神奈川県知事が宣言した 「未病を治すかながわ宣言」 にも合致する 製品でもあり、 これからの展開にご期待ください。 ■ アラテン株式会社 荒井 信次 社長 i 710号室 当社は、個人事業主や中小企業の皆さまに対し安心安全なIT技術支援をする会社です。 ITに関する御社の問題や課題を解決し、IT資産の削減や投資負担軽減などのご提案を行 います。 また当社はグローバルな人材を豊富に有しており、海外展開時の国際競争力向上にも 貢献いたします。 今後微力ではございますが、御社のビジネスをご支援させていただけたら幸いです。 ■ YOYO JAPAN株式会社 舒 軼 (SHU Yi) 社長 i 701号室 皆さま初めまして。 当社は日本の観光資源を中国を中心とした海外に発信するために2014 年10月に設立しました。当初は、弊社のウェブサイト (www.yoyotour.com)で海外の方に日 本の体験ツアーに参加して頂くサービスを展開する予定でしたが、体験ツアーがシステム化さ れていないことや、 ウェブサイトでの予約が完結できないことがネックとなっており、 ビジネスモ デルの一部変更を迫られています。幸い弊社はシステム開発能力と、 中国のソーシャルメディア (Weibo/WeChat)運営のノウハウがあるため、 自治体や旅行コンテンツのプロモーションを お手伝いするメディア寄りのビジネスモデルへ転換を図っています。今後ご指導ご鞭撻のほど、 どうぞよろしくお願い申し上げます。 ●お問い合わせ 経営支援課 TEL 045 (633) 5203 中小企業サポートかながわ 2015-7 創業・新分野進出支援 「新事業成功講座」 「かながわビジネスオーディション」 のご案内 創業のアイデアをカタチに! 〜セミナーやオーディションを通じて後押しします〜 KIPでは、新たに起業をお考えの方や創業して間もないベンチャー企業を対象に、セミナーやオーディショ ンなどのイベントを通して、事業計画作成などのアドバイスをするほか、長年創業支援を行い成功に導い てきたマネージャーが、事業化を進めるにあたって課題を解決するよう寄り添って支援を行っています。 いよいよ始まる創業者の方を対象にしたセミナーと、かながわビジネスオーディションについてご紹介 します。 交流会 第1回新事業成功講座 かながわビジネスオーディションのご案内 新たに創業する方や新規事業のアイデアを、事業計 画としてかたちにするビジネス講座を3日間のシリー ズで開催します。今回は、かながわビジネスオーディ ションへのエントリーを考えている方々も強力に支援 します。皆さまのご参加お待ちしております。 ◎ 受賞企業からのメッセージ ◎ ■開催日時/カリキュラム(予定) 1日目 7月11日㈯ ・事業計画書の作成方法 10:00~17:00 ・実践マーケティング講座 2日目 ・財務会計の基本 7月25日㈯ ・人材確保・育成方法 10:00~17:00 ・ビジネスアイデアのワークショップ 3日目 8月8日㈯ ・事業計画発表会 10:00~17:00 ■開催場所 神奈川中小企業センタービル6階 ※ 単回参加も可 ■申 込 メールに必要事項* を記載の上、 [email protected] 宛にお送りください * 氏名・住所・TEL・職業・現在の創業の状況・事業の概要 〜株式会社ホロンクリエイト〜 当社は新横浜で製品・システム・サービスのデザ イン開発委託を受託している企業です。 か な が わビジネスオーディション2015で「審 査 委 員特別賞」と「フロ ンティア技術賞」を いただきました。 受賞ビジネスの 「フィジカル・ラピッ ド・プロトタイピング・ ツールHOTMOCK」 は、 新しい使い方・体 験のアイデアを誰でもすぐ形にできる開発用電子キットです。 オーディションに参加し、また受賞したことで社内・ 社外共にビジネスが活性化しております。自分たちの 世界で自己満足せず、多くの人に理解して頂けるビジ ネスの紹介が必要だと感じました。 お 知 ら せ ビジネスプラン募集 8月3日㈪〜 ビジネスプラン 作成のための 相談受付中 創造的なベンチャー企業 や、新しい分野への挑戦を 考えている中小企業の方々 などから、ビジネスプラン を募集します。 応募書類のホームページ掲載(7月中旬) 皆さまのお問合せお待ちしております! 昨年度の新事業成功講座 経営支援課 TEL 045(633)5203 募集に関することなど詳しくはKIPホームページをご覧ください http://www.kipc.or.jp 中小企業サポートかながわ 2015-7 創業・新分野進出支援 専門家 (マネージャー)紹介 あなたの新規創業、新分野進出を 私たちマネージャーが支援します! 新規創業や新分野進出などを目指す方を継続的・集中的に支援するため、KIPでは企業経営やプロジェ クト運営などに精通した専門家(マネージャー)を配置しています。前ページのセミナーやオーディショ ンなどにおいて、ビジネスプランを着実に事業化に結びつけるため、マネージャーがアドバイスを行い ます。まずはお気軽にご相談ください。 ゼネラルマネージャー 安田 誠 マネージャー 飯島 伸博 これまで神奈川県産業技術セ ンターで中小企業の方々を、経営 と技術の総合支援という形で支 援し、また企業の課題を大学につ なげ解決を図る産学連携の支援 も進めてきました。企業の方の課 題には、経営と技術の解決を共に 図らなければならないことが多く あります。お困りのこと等ありまし たらお気軽にご相談ください。企業の方の喜んだ顔が 見られるようご支援してまいります。 中小企業を取り巻く経営環境 は厳しいものがあります。解決す べき課題もたくさんあるはずで す。会社の要望をお聞きし、会社 の現状をきちんと把握した上で、 会社が本当に解決すべき課題を 明確にし、その解決のためのお手 伝いをできれば、と思います。会 社が抱える課題はヒト・カネ・モノ 等様々な領域に渡ると思いますが、幅広く多面的にサ ポートしていきます。 お気軽にご相談下さい。 マネージャー 小野寺 義明 マネージャー 草刈 利彦 会社を起こし、利益を出し続 ける。簡単なことではありません が、挑戦をされる皆さまを心か ら尊敬いたします。会社を上場さ せるために行ってきた【売れる仕 組み作り】や【製品開発の標準 化】などの経験を活かし、皆さ まの経営のお役に立てるよう誠 心誠意ご 支援させていただきま す。楽なことばかりではありませんが、共に前に向かっ て楽しく厳しく進んで行きましょう! 良いアイデ アを事 業化するま でには、多くの困難が伴います。 しかし、経営者に熱意があれば、 夢が実現することは不可能なこ とではありません。30年間 製品 企 画、開発、製 造、お客さま対応 業務で得た知恵を皆さまと共有 できればと思っています。大きな 夢を持ち熱意がある経営者がい る、そのような “変えたい変わりたい”中小企業に寄り 添って、全力で最後まで応援してまいります。まず、第一 歩を踏み出しましょう。 マネージャー 高久 広 マネージャー 古澤 智 創業・新分野進出は、企業にとっ て人生を賭けた大きな挑戦です。 私自身、十数年間勤めたイベント・ 広告会社から脱サラし、手打ちそ ば店を鎌倉市内に開業した経験を 持っています。その時の期待感、躍 動感、そして達成感は今でも忘れ られません。現在は、皆さまの新事 業を成功に導くために、これまで の自営経験や中小企業の経営支援ノウハウを活かして 全力でご支援しています。創業や新分野進出をめざす皆 さま、新しい挑戦を一緒にスタートさせましょう。 これまで経営目標に向かって積 極的に課題を解決し、企業の成長 を目指す企業や新たに創業しよう とする方の応援をしてきました。事 業を成功させるためには、現在自 社が置かれている状況をしっかり と把握し、その中で顧客に受け入 れられ、競合企業にも勝つために は自分の強みを十分に発揮するこ とが重要となります。KIPでは中小企業の皆さまを応 援するさまざま支援策を持っています。県内の企業に笑 顔があふれ、元気になるよう全力で応援していきます。 ●お問い合わせ 経営支援課 TEL 045 (633) 5203 中小企業サポートかながわ 2015-7 海外進出支援 サブコン タイランド 2015 開催報告 タイ サブコン タイランド 2015で自社製品をPR KIPブースに県内企業7社が出展! ! 5月13日〜16日、タイ・バンコクにて製造業者専門の国際展示会「サ ブコン タイランド 2015」が開催されました。KIPではブースを設置 し、7社の県内企業がタイ市場への進出を求めて、自社製品のPRを行 ないました。 ■出展数264社、21,940人が来場! 今回で9回目を迎えるサブコンタイランドは、タイ をはじめ日本、 ASEAN諸国から自動車関連、 機械関連、 電機エレクトロニクス関連等、工業系の幅広い分野の 企業が出展しました。今回の出展数は264社、21,940 人の来場者がありました。 ■半数以上の参加企業がリピーター 今回で5回目となるKIPブースは、県内企業のPRの ために設置しました。過去に出展した企業のなかに は、この展示会出展をきっかけに、現地に支店や工場 を設置した実績があります。 今年の県内出展 企業は7社、このう ち半数以上が、昨年 も参加しています。 参加企業の工夫 を凝らした展示に、 多くの来場者が足 を止めて質問して KIPブース いました。また、自 社製品の展示だけ でなく、自ら他の出 展ブース を 回 りPR を 行 なった 参 加 企 業からは 「現地調達 比率があがり、海外 ニーズ が 高 ま る 印 象を受けた」 と現地 の市場を肌で感じ 来場者に商品説明を行なう参加企業 ているようでした。 ■商談や現地企業訪問で、さらにタイ市場を開拓 この展示会は、主催者によるマッチング機能も備え ています。参加企業も事前に予約を入れ、成約に向 けて熱気あふれる商談を行なっていました。タイで の販売拠点を検討 している参加企業 は 「今回の展示会で ASEANで のニーズ を見極めつつ、足 がかりとなる商談が できたことが大き な成果」 とのこと。 また、数名での 商談を行う参加企業 参加企業は、ロー テーション を 組 み ながら、会期中に 現地企業を実際に 訪問し、情報交換 や自社商品のPRを 行ない、タイでの 市場開拓に力を注 いでいました。 ■展示会を終えて 多くの参加企業から 「来年も出展したい」との感想 をいただきました。 今後も、KIPは参加企業に対して今回の出展や商談 の状況を定期的に調査し、成果につながるように継続 的な支援を行なっていきたいと考えています。 〜 参加企業からのコメント 〜 ・共同で出展することで出展料も安く、費用対効果 が高い展示会なので、次回も出展したい。 ・数 年のうちにASEAN進出を検討しているため、 商品PRと同時にニーズ調査も行うことができた。 中小企業サポートかながわ 2015-7 KIP参加企業 ●お問い合わせ 国際課 TEL 045 (633) 5126 平成27年4-6月期 中小企業景気動向調査 業況DIは0.1ポイントの上昇、今後も改善の見込み KIPでは、県内中小企業の景気動向等を把握し、これを効率的な中小企業支援の実施に活用するととも に、県内中小企業者等の皆さまに経営判断の参考としていただくために、四半期に1度、中小企業景気 動向調査を実施しています。今回は、平成27年度第1四半期(同年5月調査)の調査結果について、お伝 えします。 ■調査概要 ・調査期間 (時期) 平成27年4-6月期 (同年5月) ・調査対象 県内中小企業2,000社 (製造業550社、建設業250社、商業・サービス業 1,200社) ■調査結果 総合の業況DIは、前期比0.1ポイントの上昇の ▲27.4と、3期連続の上昇となりました。 業種別では、製造業は同4.5ポイント低下の▲ 21.6、建設業は、同12.1ポイント低下の▲15.5と なりましたが、商業・サービス業は3期連続で上 昇し、同6.7ポイント上昇の▲34.6となりました。 今後の総合の業況DIでは、3ヵ月後は現在比1.7 ポイント上昇の▲25.7、半年後は同4.1ポイント 上昇の▲23.3を見込んでいます。 *調査結果の詳細はKIPのホームページに掲載してい ます ・回答数 (率) 1,019社(51.0% ) ・分析方法 DI (Diffusion Index) ※による分析 ※ 業況等について、 「良い」と回答した企業の割合 から 「悪い」 と回答した企業の割合を引いた数値 業況DIの推移 20 建設業 10 0 -10 製造業 -20 総合 -30 -40 商業・サービス業 -50 -60 25.8 25.11 26.2 26.5 26.8 26.11 27.2 27.5 調査 27.8 見込 27.11 見込 ●お問い合わせ 地域連携課 TEL 045 (633) 5201 KIP会会員総会・講演会・交流会開催報告 KIP会 会員総会・講演会・交流会を開催 黒岩知事をお招きし盛会のうちに終了 KIPには、県内で事業活動を行っている中小企業等を対象にした会員組織「KIP会」があります。 「KIP会」 では、会員の皆さまからご意見やご要望をお伺いし、セミナーや講演会、工場見学などさまざまなイベン トの企画を行っています。 今回、6月12日に開催された、KIP会 会員総会・講演会・交流会の模様をご紹介します。 会員総会では、平成26年度事業報告・収支決算 (案) 、 そして平成27年度事業計画・収支予算 (案) について審 議され、満場一致で承認されました。 今年度もKIPと連携し、さらなる活性化に取り組ん でいきます。 会員総会終了後、黒岩祐治県知事を講師にお招きし、 「健康寿命日本一と新たな市場・産業の創出を目指して」 をテーマにご講演いただきました。知事が語る、健康 寿命日本一と新たな市場・産業の創出を目指す 「ヘルス ケア・ニューフロンティア」の実現に向けた取組みに、 集まった会員の皆さまも真剣に聴講されていました。 講演会終了後には、交流会を開催し、100名を超え る方々がご出席されました。情報交換や近況について 語り合うなど、会員の皆さまとの交流を大いに深めて いただきました。 ●お問い合わせ 取引振興課 KIP会事務局 TEL 045 (633) 5149 中小企業サポートかながわ 2015-7 支援事例シリーズ Vol.2 専門家派遣 Before → Action → After 特許申請の「拒絶」が来るたび、 “ここからが本当の戦い”と 江藤さんの意気が上がるのです いつか下請から メーカーへ! 志叶えた「特許」の力 株式会社 静科(経営企画室長 武 紘一 氏) In the middle of difficulty lies opportunity. 高橋俊二社長/創業平成18年/防音パネルの 製造・販売/特許取得:国内12件、海外1件/従 業員数7名/厚木市金田492-1 TEL.046(224)7200 こころざし 断熱材 → 防音材 武氏が同志の高橋氏と鉄道車両部材 の下請として起業したのは17年前。 「特 許でいつかメーカーに」——熱い志を 持っていた。 ハチの巣構造を芯にした断 熱材パネルは、数年のうちに新技術とし ていくつかの賞を得る。 しかし、 展示会で の評価や市場分析は、 断熱材で勝負でき ないことを語っていた。 そこで目を付けた のが防音材市場だ。軽量薄型の競合製 品がない、低周波用は未開など、参入の 条件が揃っていた。 蜂の巣構造とフラ ワーアレンジメ ント用スポンジ をヒントに造 られた防音材 厚さ 33㎜、重量8kg/㎡ お蔵入り寸前の技術が 発明大賞本賞へ 「まだ可能性ありますよ」 平成14年、防音材に本格着手。軽量 で薄く、電動工具で自在に加工できる静 科の製品は、高速道路や工場の防音壁 から一般住宅まで、幅広い用途があっ た。翌年には、次世代新幹線試験車の 車体防音材を受注する。 いよいよ悲願であった特許の取得が 見えてきた。 しかし出願11件のうち、 当時 の弁理士が可能性を指摘したのは1件 ◆◆◆ のみ。苦い思いで10件を取り下げた。 そんな折、KIPの支援で武氏と出会っ た江藤氏は、取り下げた出願書を見て 言った。 「まだ可能性ありますよ」 再チャレンジ 後に 「発明大賞本賞」 に輝く技術「通 気 性サンドイッチパネルの製 造 方 法 及びサンドイッチパネル」は、その中に あった。 応用特許を次々と生むことになる 「基本特許」のアイデアだ。江藤氏は出 願書の再編集に着手した。 武氏は言う。 「実のところ、審査請求を すると特許庁からほぼ 「拒絶」 の通知が来 ます。 既にある技術と同じではないか、 と」 「ここからが、勝負です」。拒絶通知 アドバイザーの目線 Adviser’s Eye 有効な特許を多数取得できた背景には以下の静 科の強みがある。 ・ 「独自技術で市場を開拓する」 との創業精神 ・顧客ニーズに基づき課題を先行把握 ・実験により効果を証明 ・権利化を目指す執念 アドバイザーとしては実務 (明細書原稿の作成 など)を代行するのではなく、共同作業の中から に、江藤氏のギアが入る。再チャレンジ となる手続補正に与えられる日数は60 日。突破口をどう見つけるか。 「これが私 の仕事」 と江藤氏の支援が始まった。 どう審査官を納得させるか 武氏は、 「 拒絶通知の文章を精読す れば、 中に救いの言葉が見えてくる」 と言 う。江藤氏は、 「どうやって審査官を納得 させようか」 と策を練った。 これまで静科が勝ち取った特許 (国内) は12件。 拒絶なしで登録されたのは2件、 拒絶通知を受けた10件も補正で拒絶の 壁を突破しすべて登録。打率10割だ。 「世間話は弾まない。技術面の話なら いくらでも」。江藤氏の専門知識と人間 性に惚れ込む武氏は微笑む。 静科は 「特許」 を武器に用途別に10 製品を揃え、経常利益が前年の4倍で 邁進するメーカーとなった。 ◆◆◆ 特許創生能力を社内に育てる事に努めた。これが 特化された分野であっても質の高い特許を継続的 に生み出す原動力になったと思う。 江藤 良純(えとう よしずみ) 【資格】 工学博士、 技術士、 知的財産管理技能士 S41年に大学卒業後、大手電機メーカーで研究開発に携わ る。H16年より神奈川産業振興センターのアドバイザーとし て、 主に技術面から県内の中小企業を支援 さまざまな経営課題の解決のため、KIPでは専門家を“経営アドバイザー”として派遣しています ●お問い合わせ 地域連携課 TEL 045 (633) 5201 中小企業サポートかながわ 2015-7 地域支援機関の取り組み 湘南信用金庫ご紹介企業 超 繁 盛 店 へ 。 カウンターのみ13席の繁盛店からフロア70席の 宇野 大樹 株式会社UNO. 代表取締役 人を採る、 人を育てる こっそり 超☆繁盛店が教える、 人材 (活き活き) 活用術! 今回は、席数5倍強という思い切った移転をバックアップした湘南信用金庫のご紹介で 「べいらっきょ」 (横浜関内)を訪ねました。スープカレー専門店関東第1号店として平成12年にオープン。札幌生まれの スープカレーをベースに、横浜で受け入れられる味へと15年以上の歳月をかけて進化中。関内のオ フィス街、1年半前に移転した店舗は地下1階にありながら、平日午後2時を過ぎても大勢のお客さま が舌鼓を打っています。 横浜市中区相生町4-76-B1F TEL 045(650)2122 スタッフは宇野さまの他8名のみと伺っています。営業時 間も日・祝以外は午後11時30分まで。どうやって回転さ せているのですか 少ない人数で回せるよう店の作りを工夫しました。 キッチン からホールがすべて見渡せる設計で、 ホールで何かあれば すぐ厨房のスタッフがヘルプに回る。基本的に全員、 すべて の仕事ができるようにしています。 それに私はお客さまの食 べている姿が見たかったんです。表情から読み取れること は多いですからね。厨房が店舗の奥にあるのは、非効率だ と思っています。 スタッフ採用は、 どのような方法で? 駅構内やコンビニエンス ストアのラックに置かれ る無 料のアルバイト情 報誌ですね。 これ、いち ばん人が来ます。 仕入れ、 シフトの管理など、心臓部分のスパイス以外は全て スタッフに頼っています。 スタッフ定着の理由は 「やりがい」 ですね ただでさえ辛い立ち仕事です。同じ時間を過ごすなら、やり がいを持って仕事してほしいですからね。 また、 スタッフが出 してくれるアイデアはできるだけ採用したり、 がんばるスタッ フは時給や休暇で評価したりしています。 社員1名、アルバイト7名。アルバイトの中には障害のある 方を2名雇用されています 知的障害のある20代前半の男性2人に仕事を任せていま す。 1人は洗い場を中心に、 もう1人はホールで下げ物もし てもらっています。 活き活きと仕事されていますね ええ。彼らは一度納得しさえすれば、常に手を抜くことなく 責任感を持って仕事をやり遂げてくれます。仕事を教える ことでいえば、 これまでのやり方は通用しません。大切なの は、笑顔で、ゆっくり、時間をかけても説明すること。2人が ひたむきに働く姿は、今では私を含めスタッフたちの刺激に なっています。 今のメンバーは新店舗 立ち上げからずっと続 いているそうですが 移転前の店では、 自分が なんでもかんでもやって 障害があっても、 こちらの伝え方次第ではないでしょ いました。 みんなにちょっ うか。障害のある方たちは、もっと一般社会で活躍 できると思います とでも楽 をしてもらい たかったので…。でもス ※ べいらっきょでは未利用ですが、国では障害者雇用の助成、税制上の 優遇を行っています タッフにとっては、任せられない、 つまり評価もされない。 「や りがい」がなかった訳です。今はその反省から、在庫管理や ●お問い合わせ 湘南信用金庫営業統括本部 TEL 046 (825) 1212 中小企業サポートかながわ 2015-7 地域支援機関の取り組み 湘南ビジネスコンテスト応募者募集 創業者等を応援するコンテスト! 「第16回 湘南ビジネスコンテスト」応募者募集! 藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町に拠点を置く(予定含む)、 「創業」や「新事業」のビジネスプランを大募集! 書類審査、プレゼンテーション審査(11月6日(金)開催予定)を経て、各受賞者を決定します! 「湘南ビ ジネスコンテスト」は、第三者評価を得る機会であり、多くの来場者に事業をアピールする場となります。 「第16回」は、審査員が応募者の事業を成長・成功に導くための方策を一緒に考える「応援型コンテスト」 です。各審査でビジネスプランの評価を行うだけでなく、事業に対する専門的アドバイスを率先して行い、 ビジネスの確立に向けたお手伝いをします。成功への近道としてぜひご応募ください。 ※ご 応募にあたっては、必ずホームページで詳細を ご確認ください ■応募資格 藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町に拠点を構える (予定含む) 創業予定者、創業5年以内の法人や個人、新事業展開 (新分野進出) を予定している、もしくは新事業展開 (新 分野進出) 後5年以内の法人、個人。 ■応募方法 所定の 「仮申請書」に必要事項をご記入のうえ、締切 日までに事務局へご提出ください (インターネット申 請も可) 。ご提出後に 「本申請書」をお送りしますので、 ご記入のうえ期日までに事務局宛にご提出ください ( 「本申請書」のご提出をもって、コンテストへの正式 な申込となります) 。 ■応募締切日 8月6日㈭ 17時必着 ■応募費用 仮申請は無料です。 本申請は、 1申請にあたり2,000円 (税込) です。なお、 学生は無料です。 ■事業・研究助成金 ・ビジネス大賞 30万円 ・ビジネス準大賞 10万円 ・なでしこ起業家賞 5万円 ※「なでしこ起業家賞」 は女性起業家が対象です ※ 各賞とも、“該当者無し”の場合もあります 10 中小企業サポートかながわ 2015-7 ■各支援メニュー ①専門家による 「本申請書」 作成フォロー コンテスト説明会参加者を対象に、専門家とともに 申請書をブラッシュアップする相談会。 ②専門家による個別ビジネス相談 (2回実施) ファイナリスト (書類審査合格者)を対象に、公認会 計士と中小企業診断士によるビジネス相談を実施。 ③プレゼンテーション技法習得講座 効果的な資料作成法や表現力向上技法などのプレゼ ンテーションスキルを高める。 ④プレ・プレゼンテーション (プレゼン演習) ファイナリストを対象に、複数の専門家を前に実際 のプレゼンを行い、資料やプレゼン全体に対する助 言・指導を受けられる事前演習。 各写真は前回コンテストの会場模様 ■コンテスト説明会・ビジネスプラン作成2日間講座 (参加無料・事前申込制) ①日時:7月15日㈬・22日㈬ 各18時〜21時予定 ②場所:藤沢商工会館5階 503会議室 ③内容:コンテスト説明会 (約30分) ビジネスプラン作成講座 ④講師:藤村 典子 氏 (中小企業診断士) ※ 詳細はホームページをご覧ください ●お問い合わせ (公財) 湘南産業振興財団 ビジネスコンテスト担当 藤沢市藤沢607番地の1 藤沢商工会館2F TEL 0466 (21) 3811 FAX 0466 (24) 4500 E-mail [email protected] http://www.s-cns.com/contest 県からのご案内 サイエンスサマー参加者募集 産業技術センター サイエンスサマー 「夏休みおもしろ科学体験」を開催します 「子ども達に、科学のおもしろさ、ものづくりの楽しさを体験してもらいたい!」 産業技術センターサイエンスサマーを開催します。夏休みの1日、家族でお気 軽におでかけください。参加費は無料です。皆さまのお越しをお待ちしています。 ※ 科学実験教室以外は自由に参加できます [開催日時]8月22日㈯ 9:00〜16:00 ■科学実験教室 [対 象] 小学校4〜6年生 (応募多数の場合は抽選) [募集期間] 7月10日㈮ 〜8月3日㈪(必着) ※ 事前の申込みが必要です。教室の詳細が決まりま したら、ホームページでご案内します ■おもしろ科学体験プログラム 幼児〜中学生とその保護者を優先しますが、どなた でも参加できます。日頃はなじみのない機械が動くと ころを間近で見たり、教科書の中でしか見られない実 験に参加してもらったりしています。 ■伝統工芸の実演 「江戸独楽」 「木象嵌」 「箱根寄木細工」の工芸士さんに 来ていただきます。角材が瞬く間に独楽に形作られて いったり、木材の自然な色味だけで華やかな模様や印 影豊かな絵画が描かれていたり。 ・・・木材の多様な 表情に触れてみませんか? ●お問い合わせ 県産業技術センター 技術支援推進部内 サイエンスサマー係 TEL 046 (236) 1500 (代) 品質管理セミナー 第28回神奈川県品質管理セミナーのご案内 神奈川県では「品質を通して企業の顧客価値を高め、お客さまの満足を得る」というTQM(総合的品質 管理)の理念と実践を産業界の方々と一緒に考える場として、神奈川県品質管理セミナーを神奈川県産業 技術交流協会(神産協)と共催で開催しております。 今回は、 「品質力再興 −神奈川発 世界へ−」をテーマに産業技術センターで開催します。参加費は無料 ですので、県内企業の経営者、管理・監督者、品質管理に携わる関係者の皆さま、この機会にぜひご参 加ください。 ■日 時 9月14日㈪ 14 :00〜17 :15 ■会 場 神奈川県産業技術センター ■募集定員 350人 ■申込方法 メール又はFAXにより所定の書式 (ホーム ページからダウンロード)でお申込みく ださい。 ■申込締切 9月7日㈪ ■講演内容 特別講演:株式会社リコー特別顧問 桜井 正光 氏 基調講演:電気通信大学教授 鈴木 和幸 氏 事例講演:PKロジスティックス株式会社QCサークル 日野自動車株式会社QCサークル ●お問い合わせ 県産業技術センター 技術支援推進部内 品質管理セミナー事務局 〒243-0435 海老名市下今泉705-1 TEL 046 (236) 1500 (代) FAX 046 (236) 1527 品質管理の講演会(平成26年度開催) E-mail [email protected] http://www.kanagawa-iri.jp 中小企業サポートかながわ 2015-7 11 県からのご案内 成長するインベスト企業のご紹介 ものづくり産業を「熱く」支える縁の下の力持ち 関東冶金工業株式会社 (※1)の支援策の1つである 神奈川県の企業誘致施策であるインベスト神奈川2ndステップ+ 「産業集積 ( ※2) 支援融資制度」 をさらに深く知っていただくため、本制度をご利用いただき成長している企業をご紹 介します。 今回は、本制度をご利用いただき、平塚市四之宮にある本社及び第2工場を建て替えされた関東冶金工業株 式会社の髙橋愼一代表取締役社長に、事業概要や制度をご利用になっての感想等についてお伺いしました。 Q 御社の事業概要について教えてください。 当社は1957年に設立し、金属熱処理、ろう付、焼結、 新素材 (炭素繊維、ファインセラミックス)の各分野で 求められる高精度な温度制御、雰囲気制御を実現した 工業用熱処理炉の製造を行っています。 Q 御社の製品の特徴を教えてください。 当社の製品は工業用熱処理炉ですので、馴染みのな い方も多いかとは思いますが、皆さまの身の回りの金 属製品の多くが熱処理されており、その熱処理に当社 の製品が使われております。最近では、金属のみなら ず、 ファインセ ラミックスや炭 素繊維用の熱処 理炉も多くなっ ております。当 社の設備を利用 して熱処理され た 炭 素 繊 維 は、 BMW初の電気 当社の熱処理炉により熱処理した炭素繊維 を使用したBMW初の電気自動車 i3の前で 自動車 i3や、ボ (左)髙橋代表取締役と(右)川嶋常務取締役 ーイング787に も使用されています。特に航空用では高温で熱処理した 高い強度の炭素繊維が求められ、当社の3,000℃近くま で高温を出せる熱処理炉を利用いただいております。 Q 新第2工場の特長について教えてください。 新しい工場では天井が高く大型の設備の製造に対応 できるようになりました。新素材 (炭素繊維、ファイ ンセラミックス)用の熱処理炉は大型化が進んでおり、 第1工場で対応できない場合は、受注を断念すること もありましたが、第2工場を建て替えたことによって、 大型設備の製造に対応したライン数が増え、よりお客 様のニーズに応えられるようになりました。 本社工場外観 12 中小企業サポートかながわ 2015-7 Q 最後に、 本制度を利用された感想を教えてください。 近年、新素材 (炭素繊維、ファインセラミックス)用 の大型の熱処理炉のニーズが高まっており、当社に とって、投資の必要性が高まっていました。そのタイ ミングで低利融資の制度を紹介していただき、非常に よいタイミングでの投資ができました。 当社製品である新素材 (炭素繊維) 用熱処理炉 ■関東冶金工業株式会社 本社工場 所在地:神奈川県平塚市四之宮3-20-48 TEL 0463 (55) 5120 (総務) http://www.k-y-k.co.jp ※1 インベスト神奈川2ndステップ + 平成22年度から始まったインベスト神奈川2ndステップ のうち25〜27年度を取組期間として、研究開発機能の集 積や技術力のある中小企業、豊富な産業人材など、神奈 川ならではのポテンシャルを活かしつつ、さらなる成長支 援に向け、企業ニーズに応える施策を総合的に展開して います。 ※2 産業集積支援融資制度 県内の工業団地などで工場や研究所等を新設または 増設しようとする中小・中堅企業に対し、土地の購入や 建物・設備の整備に必要な資金を、低利・長期・固定で 融資する制度です。 融資利率は、県が金融機関に対して補助を行うこと で0.9%以内から1.5%以内(業種や立地場所により異な る)、融資期間は最大15年以内(2年以内の据置期間を 含む) と長期の設定が可能です。 詳細は県金融課に問い合わせ、またはホームページを ご覧ください。 ●お問い合わせ 県金融課資金貸付グループ TEL 045 (210) 5681 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f5779/ 県からのご案内 神奈川県中小企業制度融資 大涌谷周辺の火山活動の影響を受けた県内中小企業を 箱根地域等緊急支援融資で支援しています 県では、大涌谷周辺の火口周辺警報に起因した影響により、売上高等が減少している県内の中小企業 を支援するため、中小企業制度融資で「箱根地域等緊急支援融資」を実施しています。中小企業制度融資は、 神奈川県信用保証協会が公的な保証人となり、銀行や信用金庫などの金融機関が低利な融資を行う制度 です。 ■箱根地域等緊急支援融資 ○融資対象者 大涌谷周辺の火口周辺警報に起因した影響※により、 原則として最近1カ月間の売上高または売上総利益額 (粗利益)が、前年同期比で10%以上減少している方 ※「大涌谷周辺の火口周辺警報に起因した影響」 に は、箱根地域はもちろん、県内のその他の地域の 方が受けた影響も幅広く含まれます ○資金使途 運転資金(借換資金を含む) ・設備資金 ○融資限度額 8,000万円 ○融資期間・融資利率 (固定金利) 1年超2年以内:年1.3%以内 2年超5年以内:年1.5%以内 5年超10年以内:年1.8%以内 ○信用保証 神奈川県信用保証協会の保証が必要 (要保証料) ○取扱期間 平成28年3月31日まで ●お問い合わせ 県金融課 融資グループ (制度の内容) TEL 045 (210) 5677 金融相談窓口 (借入のご相談) TEL 045 (210) 5695 神奈川県 制度融資 検索 「創業者、中小企業者のための支援施策活用ガイド」 のご案内 貴社の強みを見つけて、パワーアップしませんか 「創業者、中小企業者のための支援施策活用ガイド」 県内の中小企業者や新たに事業を始めようとしている皆さま、神奈川県内で実施している中小企業者 向けの支援施策が1300以上あることをご存知ですか? 県では、皆さまのさまざまな支援ニーズに対応するため、県や市町村、国、支援機関等の支援施策を とりまとめ、平成27年度版「創業者、中小企業者のための支援施策活用ガイド」を作成しました。6月 より県ホームページに掲載しています。また、冊子版は、7月から配布を開始します。 ぜひ皆さまにあった支援施策をご検討いただき、企業力の向上にご活用ください。 「支援施策活用ガイド」の特徴 さまざまな支援施策・窓口を紹介 ◎県・市町村・国・支援機関等が実施する1,300を 超える支援施策を掲載 ◎県、支援機関、商工会、商工会議所などの相談窓 口を幅広く掲載 必要な支援施策を見つけやすく、わかりやすく表示 ◎補助・助成、セミナー・交流会など、7つのキーワー ドで支援内容をわかりやすく表示 ◎ 「ご利用の手引き」により、本ガイドの見方をわか りやすく解説 冊子版入手場所(配布時期は県ホームページ参照) ・県政情報センター (県庁第二分庁舎) ・地域県政情報コーナー (各地域県政総合センター内) ・各商工会・商工会議所 ・ (公財) 神奈川産業振興センター (KIP) ●お問い合わせ 県中小企業支援課中小企業支援グループ TEL 045 (210) 5558 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f3660/ 中小企業サポートかながわ 2015-7 13 県からのご案内 神奈川県表彰制度のご案内 神奈川県は優れた工場を表彰制度等で応援します ■かながわ中小企業モデル工場制度 取引や雇用を通じて地域に貢献し、かながわの「ものづくり」を支えるとともに、経営環境の変化に即応できる 柔軟な経営体制を持ち、積極的に技術開発を行うなど、他の中小企業の模範と認められる工場を「かながわ中小企 業モデル工場」として知事が指定する制度です。 指定を受けるには「神奈川県優良工場表彰」の表彰を受ける等の要件を満たすことが必要です。 平成27年度は新たに4工場が指定され、現在、県内の119工場がモデル工場に指定されています。指定を受けた工 場は、 「かながわモデル工場協議会」に加入するなど、資質の向上に努めています。 県内の市町村長、商工会議所会頭及び商工会会長、県産業技術センター所長、公益財団法人神奈川産業振興センター 理事長からの推薦に基づき、審査委員会において審査の上、知事が指定します。 なお、指定期間は3年間ですが、審査委員会において審査の上、指定を更新することができます。 ○平成27年度指定工場 指定 番号 工 場 名 工場所在地 主 要 製 品 168 株式会社景泉機器 横浜市金沢区福浦1-4-4 ステアリングシリンダを含むクレーン用シリンダ、セーフ ティローダ用シリンダ、ボイラー関係各種部品 169 第一塗装工業株式会社 横浜市都筑区佐江戸町739 金属塗装、メラミン塗装、ウレタン塗装、アクリル塗装、 粉体塗装 170 池内精工株式会社 横須賀市久里浜1-19-1 冷間引抜磨棒鋼、冷間圧造用鋼線、旋削磨棒鋼、研削磨棒鋼、 ステンレス磨棒鋼、棒鋼の切断加工 座間市栗原920-3 片面粘着テープ、両面粘着テープ、クリーンルーム関連製品、 表面保護フィルムテープ、害虫対策・捕虫関連製品 171 大協技研工業株式会社 (座間事業所) ■神奈川県優良工場表彰 県内に立地し、製造業を営む中小企業の工場のうち、 経営成績、作業環境、生産技術などが特に優れており、 労働災害や公害の発生防止、労働時間の短縮、環境関 連手続の遵守などに取り組んでいる工場を「神奈川県 優良工場」として表彰しています。 平成26年度に新たに7工場を加え、 計698工場を「神 奈川県優良工場」として表彰しています。 市町村長、商工会議所会頭及び商工会会長、県産業 技術センター所長、公益財団法人神奈川産業振興セン ター理事長が推薦し、推薦された工場の中から、審査 会で表彰工場を選考し知事が決定しています。 平成 26 年度神奈川県優良工場 受賞式 ■小規模事業者に対する新表彰制度(名称未定) 県では、小規模事業者の取組等に着目した表彰制度を創設します。 従来の「かながわ中小企業モデル工場制度」 「神奈川県優良工場表彰」とは異なるポイントから、小規模事業者の、 経営上の工夫や、特筆すべき実績を評価します。製造業に限らず、ひろく「ものづくり」に携わる小規模事業者を 対象とし、小規模事業者の事業の持続の励みとなり成長発展のきっかけとなるような表彰制度を目指しています。 ■お問い合わせ 県中小企業支援課中小企業支援グループ TEL 045 (210) 5558 FAX 045 (210) 8872 14 中小企業サポートかながわ 2015-7 県からのご案内 かながわ しごと・技能体験フェスタ2015 開催 かながわ しごと・技能体験フェスタ2015 を開催します! 子どもから若年者、一般県民を対象に、普段の生活では見ることや体験することができない、職人が 持つ高い技能や技術を体験できる「参加・体験型イベント」を以下のとおり開催します。 デモンストレーションでは、会場内に日本家屋を建てます。アトラクションでは、はたらくクルマの 試乗体験ができます。さらに、ものづくり体験、名工や技能士の作品展示など盛りだくさんの内容です。 参加無料ですので、皆さまのご参加をお待ちしています。 ■開催日時:7月18日㈯〜19日㈰ 10:00〜16:00 ■会 場:パシフィコ横浜 展示ホールD ■入場無料/体験無料 ■主な内容: □体験型コーナー □デモンストレーションコーナー □アトラクションコーナー □企業・学校によるものづくりコーナー □展示コーナー □製作実演 ●お問い合わせ 神奈川県職業能力開発協会 かながわ技能振興コーナー TEL 045 (633) 5403 詳しい情報はこちら ⇒ http://www.kanagawa-ginou.com/ アビリンピック神奈川 2015 参加者募集 第13回 神奈川県障害者技能競技大会出場選手募集 障害のある方々が、日々職場などで培った技能を競うことにより、職業能力の向上、及び社会の理解と 認識を深め、積極的な社会参加と雇用の促進を図ることを目的として開催される、県障害者技能競技大会 (ア ビリンピック) の出場選手を募集しています。 ■開 催 日:11月7日㈯ ■会 場:神奈川障害者職業能力開発校 (相模原市南区桜台13−1) ■競技種目:DTP、機械CADなど12種目 ■費 用:無料 ■申込期間:7月1日㈬〜31日㈮ ■申 込 先: (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 神奈川支部 高齢・障害者業務課 (横浜市中区北仲通4−40 商工中金横浜ビル5階) ■申 込 書: (独) 高齢・障害・求職者雇用支援機構 神奈川支部等で配布中 ■詳 細: http://www.jeed.or.jp/location/shibu/kanagawa/ ●お問い合わせ (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 神奈川支部 高齢・障害者業務課 TEL 045 (640) 3046 FAX 045 (640) 3047 神奈川県産業労働局労働部産業人材課 TEL 045 (210) 5720 FAX 045 (201) 6952 中小企業サポートかながわ 2015-7 15 神奈川なでしこブランド 神奈川なでしこブランドについて 〜女性の活躍を応援します〜 県では、女性が開発に貢献した優れた商品(モノ・サービス)を募集し、 「神奈川なでしこブランド」として審査・認定する事業に平成25年度から 取り組んでいます。 「神奈川なでしこブランド」として認定した商品を広く周知することで、女性の活躍の効果を具体的に 示し、多くの企業が自らの経営戦略として女性の登用、活躍促進に取り組むことを目指します。 これまでに60件の商品(モノ50件、サービス10件)を神奈川なでしこブランドに認定しています。 認定商品の開発に貢献した女性達の活躍ぶりを多く の方に知っていただくため、県内の百貨店・商業施設 や各種イベント会場等で、認定商品の展示・販売や、 商品を開発した女性達によるデモンストレーション等 を行っています。また、県のホームページやSNSによ る情報発信にも取り組んでいます。 県は、今後も 「神奈川なでしこブランド」事業を通し て、女性の活躍を応援していきます。皆さんも 「神奈 川なでしこブランド」のロゴマークのついた商品を見 かけましたら、ぜひ手に取ってみてください。 ●お問い合わせ 神奈川県労政福祉課両立支援グループ TEL 045 (210) 5744 中小企業魅力発見支援事業 産業能率大学で講演を行いました KIPでは、中小企業と学生との出会い・交流を促進するため、大学が社会貢献の一環として開催する地域企 業についての授業での講師紹介や、学生による中小企業の現場訪問機会の提供、インターンシップの普及促 進活動等を行っています。この取組みの一環として、5月に産業能率大学でKIP職員が講演を行いました。 5月18・19・21日の3日間、産業能率大学で、 「中小企 業を中心とした優良企業の探し方」 をテーマに、KIP職員 が講演を行いました。 この講演は、中小企業の魅力を学生に伝えることを 目的としてKIPが取り組んでいる 「中小企業魅力発見支 援事業」 の一環として実施したものです。 講演は、 「大企業と中小企業の比較」や 「優良中小企業 の探し方」等について、経営学部3年生を中心に行い、 各日程とも約150名の学生 が聴講しました。 学生からは、 「中小企業に 対するイメージが大きく変 わった」 「インターンシップ を利用して中小企業に訪問 したい」 といった声が聞かれました。 ●お問い合わせ 地域連携課 TEL045 (633) 5201 8月の巡回あっせん相談 新たな取引先をご紹介します! 開催場所 藤沢商工会議所 小田原箱根商工会議所 12日 (水) 秦野商工会議所 14日 (金) 横須賀三浦地域県政総合センター 茅ヶ崎商工会議所 大和商工会議所 平塚商工会議所 川崎駐在事務所 ※1 相模原駐在事務所 ※2 16 4日 (火) 中小企業サポートかながわ 2015-7 13日 (木) 17日 (月) 18日 (火) 19日 (水) 毎週木曜日 日 時 13:00~16:00 13:30~16:00 ※1 川崎市産業振興会館6F 13:00~16:00 13:30~16:00 13:00~16:30 12日(水)、26日(水) 13:00~16:00 「 (公財) 川崎市産業振興財団」 内 ※2 相模原商工会議所商工会館3F 「相模原商工会議所」 内 ●お問い合わせ 取引振興課 TEL 045 (633) 5067
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