資料5 1.南足柄市の人口の将来展望 (1)目指すべき将来の方向 南足柄市では、これまでの人口増加から人口減少に移行している。平成 20 年以降は死亡数が出生 数を上回る自然減少となり、さらに、平成 22 年以降は転出数が転入数を上回る社会減少となってい る。自然減少に社会減少が加わり、南足柄市の人口は、現状のままでは減少していくことになる。 過去 10 年間の傾向を将来に当てはめて将来人口を推計すると、2030 年には 38,954 人(高齢化率 34.3%) 、2040 年には 34,780 人(高齢化率 39.7%) 、2060 年には 26,415 人(高齢化率 42.8%)とな り、3万人を大きく割り込む人口になる可能性がある。 第5次総合計画に示した将来都市像「ひとが集い、ひとがつながり、ひとが躍動するまち 南足柄 市」を実現し、活力あるまちを維持するためには、こうした人口減少に歯止めをかけることが必要で ある。そこで、次のとおり合計特殊出生率や転出超過を改善することで、人口減少幅の圧縮を図る。 ①2050 年を目途に合計特殊出生率を 2.07 まで上昇させる 南足柄市の過去 10 年間の合計特殊出生率の平均値は 1.33 である。この合計特殊出生率を徐々に高 め、人口置換水準(人口を維持できるとされる水準)の 2.07 まで上昇させる。 市民アンケート調査では、独身者( 「結婚の意思」がある 20~34 歳の独身女性)の理想的な子ども の数は 2.29 人、また、既婚者(20~49 歳の既婚女性)の理想的な子どもの数は 2.54 人であった。 「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン参考資料集(内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局) 」 には、次のとおり「国民希望出生率」の算出方法が示されている。この「国民希望出生率」は、若い 世代の希望がかなうとした場合に想定される出生率であると捉えられている。 この「国民希望出生率」の算出方法に、市民アンケート調査から得られたデータを当てはめると、 「南足柄市の希望出生率」は 2.08 となる。結婚・出産・子育てに関する環境を充実させることによっ て、市民が理想とする子どもの数(合計特殊出生率 2.07)を実現していく。 なお、神奈川県の人口ビジョンにおいても、2050 年を目途に合計特殊出生率を 2.07 まで上昇させ るとしている。 【国民希望出生率の算出方法】 国民希望出生率=(有配偶者割合×夫婦の予定子ども数 +独身者割合×独身者のうち結婚を希望する者の割合×独身者の希望子ども数) ×離死別等の影響 ・有配偶者割合 ・独身者割合 ・独身者のうち結婚を希望 する者の割合 ・夫婦の予定子ども数 ・独身者の希望子ども数 国勢調査における 18~34 歳の有配偶者の割合 1-有配偶者割合 出生動向基本調査における女性 18 歳~34 歳独身者で「いずれ結婚す るつもり」と答えた者の割合 出生動向基本調査の夫婦の平均予定子ども数 出生動向基本調査における 18~34 歳の女性独身者で「いずれ結婚す るつもり」と答えた者)の平均希望子ども数 1 ・離死別等の影響 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成 24 年 1 月 推計) 」における出生中位の仮定に用いられた離死別等の影響 0.938 注)南足柄市の希望出生率の算出に際しては、市民アンケート調査から得られた 20~34 歳の女性の 回答、理想的な子どもの人数を利用した。 ②2030 年を目途にマイナスの移動率を半減させる 南足柄市では、近年(平成 22 年~26 年)年間 1,540 人前後が転入し、年間 1,610 人前後が転出し ている。転出超過の割合(移動率)の大きな年齢層は、男女とも 20~24 歳と 15~19 歳であり、進学 就職に伴い若者が転出している状況がうかがえる。 今後、若者が就職したくなる雇用の場を創出して若者の転出に歯止めをかけること、子育てしやす い環境を整えてファミリー層の転入を促すこと、移住や二地域居住を促すことで、この転出超過の割 合(移動率)を 2030 年までに半減させる。 や ■南足柄市の将来展望 ■南足柄市の将来展望人口 将来展望人口 南足柄市の将来探訪人口は、下表のとおり、2030 年においては4万人、2050 年においては3万5 千人の維持を目指す。 【南足柄市の将来展望人口】 年齢 年少人口 生産年齢人口 高齢者人口 合計 年少人口割合 生産年齢人口割合 高齢者人口割合 2015 平成27年 5,486 25,512 12,392 43,390 12.6% 58.8% 28.6% 2020 平成32年 4,919 24,011 13,455 42,385 11.6% 56.6% 31.7% 2025 平成37年 4,628 23,117 13,557 41,302 11.2% 56.0% 32.8% 2030 平成42年 4,544 22,124 13,504 40,172 11.3% 55.1% 33.6% 2035 平成47年 4,701 20,592 13,683 38,976 12.1% 52.8% 35.1% 2 2040 平成52年 4,822 18,841 14,024 37,687 12.8% 50.0% 37.2% 2045 平成57年 4,855 17,778 13,747 36,380 13.3% 48.9% 37.8% 2050 平成62年 4,820 17,208 13,169 35,197 13.7% 48.9% 37.4% 2055 平成67年 4,784 16,999 12,378 34,161 14.0% 49.8% 36.2% 2060 平成72年 4,792 16,682 11,718 33,192 14.4% 50.3% 35.3%
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