生命科学院紹介パンフレット - 北海道大学 大学院 生命科学院

2015年度
北海道大学
大学院生命科学院
HOKKAIDO UNIVERSITY
GRADUATE SCHOOL OF LIFE SCIENCE
MESSAGE
生命科学の領域では、既存分野の研究の進展・深化
が著しく、異分野融合により新しい分野が台頭してきて
います。そのため、教育研究環境が劇的に変化していま
す。
また、
これによって社会的要請も刻々と変わってきて
います。大学院教育もこれらに迅速かつ的確に対応する
ことが求められています。今、
日本では、国際性があり、先
端的・融合的な研究ができる人材養成とそれらの研究成
果に基づく産業化が緊急の課題となっています。
このよ
うな時代の要請に応えるために、平成18年度に北海道
大学では、新しい生命科学の教育を具現化するために、
これまであった部局の壁を超えた融合型組織、生命科学
院生命科学専攻を新設しました。
さらに平成24年度に
は、医薬科学分野における教育の強化を図るため、生命
科学院に新たに臨床薬学専攻
(4年制の大学院博士課
程)
を設置し、
より幅広い分野で優秀な人材の育成に対
応できる体制を確立しました。
生命科学院長
山口 淳二
生命科学院生命科学専攻では、履修上の区分として
3つのコース
(生命融合科学コース、生命システム科学コ
ース、生命医薬科学コース)
を設け、
それぞれのコースが
得意とする学問領域において専門性を高める教育を行
う一方で、以下のようないくつかの新しい教育上の試みを
行っています。
1)
4学期制および複数指導教員制の導入
教育課程の編成方針
■
■
■
■
■
■
2)
コース内やコースをまたがった講義の履修による幅広
い知識・研究技量の修得
3)
生命倫理、知的財産、
バイオインフォーマティクス、分
子イメージングなどの社会的要請のある新興分野に
関する授業の提供
4)国際性の涵養(英語でのコミュニケーション・プレゼ
ン、英語論文の書き方等)
また、臨床薬学専攻では、医学とより密接に関連する分
野での基礎および応用研究の指導を通じて、当該領域
で活躍できる人材の育成をめざした教育を行っています。
生命科学院の教育目標は、上記のような特色ある教
育を通じて、社会が求めるバイオ研究者・技術者を養成
することです。
そのためには、①課題の解決に向けた確か
な知識や技術を身につけること、②自分が得た実験デー
タや他の研究者が報告しているデータを分析・解釈でき
ること、③他の研究者と高度なレベルで討論できること、
さらには、④研究成果を的確に公表できること、
などが必
要になります。一人前の研究者・技術者になるためには、
上記のような総合的な力が求められます。生命科学院で
は、世に出てこれらの能力を十分に発揮して社会に貢献
できる人材の輩出を目指しています。
このような生命科学
院の教育目標に賛同し、大学院での授業や研究に主体
的に取り組む意欲的な学生を募集します。
このような人材を養成します
生命科学の広汎な領域をカバー
ゲノミクス・プロテオミクスを基盤に、生体分子の相互作用から
ゲノム情報を基盤とした分野の育成
も思考できる人材の育成を目的とします。
すなわち、基礎生命科学の
種々の生命現象を包括的に理解し、
さらにはそれらの応用について
研究者と技術者の育成
みならず、医学・薬学・獣医学・農学・水産学・生命工学等の応用生命
生命倫理の重視
研究成果と知的財産権
国際性の涵養
科学においても、生命に関する広汎でかつ深い知識と解析能力を基
生体分子の構造と
機能を理解
に、
当該分野で独創性の高い研究を遂行し得る人材を育成します。
さ
らに、高度先進科学研究の応用にも対応できる先端技術を自在に使
生命融合科学
コース
いこなせる技術者の育成も行います。育成する人材の具体的な理念
は以下の4点です。
(生命科学専攻)
個々の生体分子の構造と機能を理解
それら機能の統合として存在する各種生命現象の共通原
理と多様性を理解
■ 創薬・医療分野への応用展開について思考ができる
■ 臨床的課題を見出し、
調査・研究によりそれを解決できる
■
■
広汎かつ深い知識を持つ
独創性の高い研究者・
技術者を育成
各種生命現象の
共通原理と多様性を理解
創薬・医療分野への
応用展開について思考
(生命科学専攻)
(生命科学専攻)
生命システム科学
コース
臨床的課題を
見出し解決する能力
臨床薬学専攻
生命医薬科学
コース
生命融合科学コース
タンパク質の仕組みをデザインする科学
糖鎖工学による新薬開発
生命の機能をあやつる分子、
それはタンパク質です。
タンパク
あらゆる生物の細胞の表面は糖がつながった多彩な糖鎖で覆
質は触媒、分子間情報伝達、物質輸送、生体防御など様々な機
われています。
そのため、
インフルエンザなどの感染症や、血液型
できる発想が重要です。私たちはNMRや閃光光分解法などの分
の多彩な糖鎖を
「作る」
と
「読み取る」
の双方において世界最高峰
能を持ちます。
タンパク質の構造と機能の仕組みを調べデザイン
光学的な手法を用いて、光に応答してイオンを輸送するロドプシ
ンや抗菌ペプチドなど様々なタンパク質の仕組みを明らかにする
ことを目的に研究を進めています。
等の免疫反応の標的として糖鎖が使用されています。私たちはそ
の技術の開発に成功し、
さらに、
この糖鎖が生み出す
「違い」
を医
薬へと応用する研究を展開しています。血液型を調べるようにい
ろいろな病気の診断が同時にでき、
その違いを治療に利用する、
そんな未来を目指しています。
ロドプシン(光で駆動される膜タンパク質)
抗菌ペプチド(菌の膜を破壊)
URL▶ http://altair.sci.hokudai.ac.jp/infana/
URL▶ http://altair.sci.hokudai.ac.jp/g4/
タンパク質の構造から生命の根源に迫る
組織工房 ̶かたちをつくる̶
生命活動は、様々なタンパク質が複雑に相互作用して作り上
多細胞生物は組織が協調的に働くことにより維持されます。
ク質が機能を持つには、適切な立体構造を形成する必要があり
正しい位置へと 組織化 されています。我々は発生・再生過程で
げた高度な機能を持つシステムにより維持されています。
タンパ
ます。私たちはX線を利用して立体構造を明らかにすることで、
タ
ンパク質合成や細胞分裂などの重要な生命現象に関わるタンパ
ク質の働きを解明します。
また、
タンパク質の構造情報を創薬・産
業などへ応用することも目指しています。
URL▶ http://altair.sci.hokudai.ac.jp/g6/
各組織では上皮・間質・血管など精密に分化した多種の細胞が
起こる細胞の組織構築を、生物・化学・物理を組み合わせたさま
ざまな実験手法を駆使して明らかにしていこうと考えています。
さ
らに成体幹細胞を制御し、細胞外マトリックスを足場として組織
を再構築することで再生医療への応用を目指しています。
URL▶ http://altair.sci.hokudai.ac.jp/g1/
生命システム科学コース
生殖細胞形成の分子細胞機構
細胞機能から探る生物の生存戦略
卵や精子が作られる時、染色体数が半分になるとともに、母親
生物は絶えず、病原体や栄養欠乏といった環境下のストレスと
れは生命の連続性と多様性を保証する重要な現象です。我々の
することによって、生物が有する優れた環境適応ダイナミズムの
子・細胞レベルで研究しています。写真はメダカの精子形成過程
を主な材料に、細胞内での情報伝達系を担うタンパク質同士の
24対ある相同染色体の結合部位が黄色に染め出されています。
MS解析等の先端的な手法で解析しています。
と父親由来の相同染色体の間で遺伝子の交換が起こります。
こ
研究室では主に魚類を材料に、卵や精子が作られる仕組みを分
において相同染色体を結合する
「糊蛋白質」
を検出したもので、
URL▶ http://www.sci.hokudai.ac.jp/~myama/seitai1/Welcome.html
適応行動の実時間制御機構
動物は、
フレーム問題にとらわれることなく状況に応じて行動
戦っています。私たちは、生命の基本である
「細胞の機能」
を解析
解明を目指しています。
モデル生物であるシロイヌナズナやトマト
結合、輸送、分解といった生命現象をオミックス、
イメージング、
URL▶ http://www.sci.hokudai.ac.jp/CSF2-web/
生殖と発生におけるゲノムDNAの役割
生物にとって子孫を残すことは最も重要なことです。卵巣で作
します。適応的な運動や行動の制御機構を理解するためには、
身
られた卵と精巣で作られた精子が受精して正しく体を作っていく
境または脳機能を実験者が任意に操作するために、従来の行動
たちはゲノムDNAがこの現象に果たす役割について研究してい
体と脳と環境の相互作用を考慮することが大切です。
身体や環
生殖・発生と呼ばれる現象には謎がたくさん残されています。私
生理学の手法に加えロボット工学の手法を取り入れています。行
ます。我々のゲノムには機能のわからないDNA配列がたくさん存
ロボット実装実験をとおして適応行動の制御機構を理解します。
RNAの機能」
を中心に研究を進めています。
動発現の生理機構を実験的に解析し、
システムモデルの構築や
URL▶ http://ncmac2.es.hokudai.ac.jp/index.html
在していて、現在は「遺伝子発現の調節」
と
「ノンコーディング
URL▶ https://www.sci.hokudai.ac.jp/~akimura/Molecular/Welcome.APK.html
生命医薬科学コース
創薬を指向した有機合成化学
インビボ分子イメージングによる生体機能分析
私たちの研究室では、創薬の可能性を広げるべく、有機分子
私たちの研究室では、生体内の特定の分子を可視化すること
を自在に操る技を磨いています。独自に設計・開発した触媒を最
大限活用することで、創薬研究のリードとなる天然物をはじめと
する様々な生物活性物質のコア骨格を一挙に組み上げることを
目指しています。典型元素や遷移金属の多彩な性質を応用し、
さ
らに、複数の触媒ユニットを併用する独自手法を駆使することで
優れた選択性や反応性を達成しています。
URL▶ http://www.pharm.hokudai.ac.jp/lab_08.html
で、病気の原因を探ったり病気の早期発見をしたりすることを目
指しています。放射性物質を使ったイメージング法(PETなど)
や
蛍光物質を使ったイメージング法など、
目的の病態・分子に応じ
た手法、
イメージング剤を選択し、
インビボで生体分子の画像化
をしていきます。
このためのイメージング剤の開発も我々の研究
テーマです。最近では、
イメージングだけでなく治療も可能にす
る薬剤の開発にも取り組んでいます。
URL▶ http://www.pharm.hokudai.ac.jp/lab_18.html
血管プロジェクトが先導するナノ医療
アカデミア発創薬を目指す!!
未来創剤学研究室は平成21年4月より発足し、平成26年4月
我々の研究室では、
「アカデミア発創薬」
を目指し、①医薬品開
実用化に向けた拠点形成-がんを始めとする国民病を血管から
有機合成化学を基盤とした実用的な化学合成・その方法論の開
から新たな特別経費プロジェクト
「血管を標的とするナノ医療の
治療する-」のもとで再スタートしました。当研究室では、がんや
肝臓、脂肪組織の血管内皮細胞を特異的に識別する機能素子
(リガンド)
を搭載したナノ送達システムの開発と、世界初・日本
発の革新的ナノ医薬品の実用化を目指しています。
URL▶ http://www.pharm.hokudai.ac.jp/lab_14.html
発に有望な活性を持つ天然物や生体高分子を研究対象として、
発、②糖鎖誘導体・ヘテロ環誘導体の効率的な合成法の開発と
多次元的最適化により臨床試験候補化合物へと導く創薬研究
を行っています。
また、高次活性評価や作用機序の解明も行い、
天然物や生体高分子の機能を凌駕する創薬リードの創製と創
薬理論の開発を目指します。
URL▶ http://japanese-apricot.pharm.hokudai.ac.jp/gouseiiyaku/
臨床薬学専攻
先導的な薬剤師による臨床研究
モデル動物から薬の作用機序を理解する
私たちの研究室では、 医薬品および医薬情報管理に必要な
薬の開発は、薬が作用する標的分子を見つけ出す事から始ま
専門性の高い臨床薬学の知識・技術を学び、創薬・医療システム
ります。
しかし、
ある薬がヒトの病気に効果があるかどうかを検証
的な研究と従来の実験科学研究を融合させた研究基盤の確立
があります。私達の研究室では、消化器がんや腸の慢性炎症、栄
や医薬品レギュラトリーサイエンスなど社会的要求の高い実学
を目指しています。
さらに医療従事者のための社会人コースも設置されており、臨
床研究をデザインするための基本的知識・理論を習得することで
実効性の高い臨床薬学研究を展開しています。
する為には、病気の動物モデルを作り、
その有効性を調べる必要
養不良のモデルを作成し、病気のしくみを解明しています。
また、
既存薬や漢方成分の標的となる新しい分子を探索し、画期的な
新規治療法の発見につなげることをテーマとしています。
1.医療薬剤業務を改善・向上
2.臨床の視点による新たな発見
3.専門性の向上、専門性の認定、後進の育成
URL▶ http://rinyaku.pharm.hokudai.ac.jp/
URL▶ http://www.pharm.hokudai.ac.jp/org/byoutai01.html
医薬品の適正使用のための薬物動態解析
当研究室では薬物の生体内動態に深く関わっている臓器であ
る小腸や肝臓、腎臓における薬物輸送や薬物代謝の機構および
個人差を生じる原因の解明に関する研究を行っています。
また、
病態時における種々生理機能の変動や薬物動態学的な相互作
用を考慮し、血液中の薬物濃度を測定、
シミュレーションするこ
とにより、最適な処方設計を支援するための研究を行っていま
す。
肝臓
(代謝・抱合)
経口投与
脱抱合
循環血液
タンパク結合
(アルブミン、
a1- 酸性糖蛋白質)
結合型 遊離型
糞中排泄 直腸投与
尿中排泄
目的組織(薬理効果)
URL▶ http://www.pharm.hokudai.ac.jp/doutai/index.html
入試について
出願資格(詳細は募集要項を参照願います。)
修士(博士前期)課程 : 学士の学位を有する者等
博士後期課程 : 修士の学位を有する者等
博士課程 : 学士(修業年限6年の課程)
の学位を有する者等
入試・選考の概要
入学定員
生命科学専攻(修士132名、博士後期46名) 臨床薬学専攻(博士4名)
入学志願者
指導希望先の研究室へコンタクト(メール・電話)
※担当教員の研究内容、連絡先等についてはホームページをご覧ください。 http://www.lfsci.hokudai.ac.jp
出願資格予備審査(必要な場合のみ。募集要項参照)
一般選抜
社会人特別選抜(博士後期及び博士)
出願書類、筆記試験(博士後期を除く)、
口
頭試問による審査
出願書類、
口頭試問による審査
外国人留学生特別選抜
出願書類による審査
最終合格者
入学者
生命科学専攻
生命融合科学
コース
生命科学専攻
生命システム科学
コース
生命科学専攻
生命医薬科学
コース
臨床薬学専攻
選抜方法について
社会人特別選抜
一般選抜
出願書類の審査により学士課程・修士課程の学
修評価を行い、
筆記試験
(生命融合コース、
博士後
期課程を除く)
、
口頭試問を経て合格となります。
生命科学院では学部の垣根を取り除いたボー
ダレスな知識を求めますので、卒業学部の制限は
ありません。
外国人留学生特別選抜
(博士後期課程のみ)
出願資格は官民問いません。社会人として積み
重ねた実績の評価を行います。
入学試験を受験するために来日することが困難
な外国人を対象として、出願書類の審査を行いま
す。修士課程においては、一定の日本語能力が必要
です。
試験日について
■修士課程
■博士後期課程・博士課程
※予定
秋季募集:平成27年10月27日
(火)
・28日
(水)
2次募集:平成28年1月20日
(水)
・21日
(木)※予定
1次募集:平成27年 8月20日
(木)
・21日
(金)
2次募集:平成28年 1月20日
(水)
・21日
(木)
※修士課程 第2次募集は生命システム科学コースのみ募集します。
1次募集:平成27年8月20日
(木)
・21日
(金)
学院組織
生命とは何か。
この広漠な
「理」
を解き明
かすため、本学院では先端の生命科学教
生命科学専攻
生命融合科学コース
生命科学専攻
生命システム科学コース
生命科学専攻
生命医薬科学コース
臨床薬学専攻
年度からは新たに臨床薬学専攻を設置
先端生命科学研究院
理学研究院
薬学研究院
薬学研究院
体制となりました。
このうち、生命科学専
電子科学研究所
育・研究を先駆的に行っています。
平成24
し、
既存の生命科学専攻と合わせて2専攻
攻には学生の興味や進路に合わせて3つ
の履修コースが設けられていますが、
いず
れのコースにおいても、
生体分子の相互作
産業技術
総合研究所
物質・材料
研究機構
用から種々の生命現象を包括的に理解
農学研究院
遺伝子病
制御研究所
電子科学
研究所
低温科学
研究所
触媒化学研究センター
し、
さらにはそれらの応用についても思考できる人材の育成をめざしています。
北海道大学の部局を超えた協力体制に基づき、
様々な分野の卓越した教授
陣が各コースを担当するため、
どのコースでも生命に関する広範でかつ深い知識と解析能力を得ることができます。
開設する科目
<生命科学専攻>
▶必修科目
生命倫理学特論、生命科学研究(修士課程)、生命科学特別研究(博士後期課程)
▶選択必修科目
各コースの概論、生命科学実習、生命科学論文講読 Ⅰ・Ⅱ
▶選択科目
各コースの全ての特論と基礎論
共通科目群:生命科学特別講義 Ⅰ∼Ⅶ(知的財産、国際、
トピックス)
研究科目群(博士後期課程)
:文献講読、研究提案演習、少人数討論型育成プログラム
国際化科目群(博士後期課程)
:海外研究インターンシップ、国際研究集会企画プログラム
キャリア実践科目群(博士後期課程)
:ステップアップキャリア形成Ⅰ・Ⅱ、
キャリアマネジメントセミナー、
キャリア開発研究、博士インターンシップ
<臨床薬学専攻>
▶必修科目
臨床薬学特別研究、薬学倫理特論
▶選択必修科目
臨床薬学論文講読Ⅰ・Ⅱ、臨床薬学論文執筆演習、臨床薬学実習、臨床薬学技術実習
▶選択科目
特論及び特別講義、特別演習、臨床研究計画法
主な施設・設備
次世代ポストゲノム研究センター
北海道大学北キャンパス
地区にある次世代ポストゲノ
ム研究センターは、生命科学
院、先端生命科学研究院の
中核的な教育・研究拠点で
す。核磁気共鳴装置、
X線構
造解析装置、質量分析装置
などの装置が配備され、蛋白
質や糖鎖などに関する最先
端の研究が昼夜を分けず行
われています。
X線構造解析装置
結晶構造解析用のX線を
発生させる装置。
タンパク質
の立体構造を決定するのに
使われます。窒素ガス吹き付
け装置も装備されています。
検出部には3枚のイメージン
グプレートを搭載しており、
露光、読み取り、消去の並行
処理ができるため、迅速な回
折データの収集が可能です。
800MHz核磁気共鳴装置
北キャンパス次世代ポスト
ゲノム研究センターに設置さ
れている800MHzの核磁気
共鳴装置(NMR装置)。
タン
パク質研究にとって高磁場
化は不可欠となっています。
この装置を使い、溶液中にお
けるタンパク質の立体構造決
定、相互作用研究、運動性の
研究、
リガンドスクリーニン
グ等が行われています。
イオントラップ型質量分析装置
試料の分子量を測定する
装置であり、高感度かつ高速
で試料の分子量を測定する
ことが可能です。
これにより、
微量な蛋白質およびペプチド
を同定することができます。
ま
た、低流量の液体クロマトグ
ラフィーと組み合わせること
により、複雑な混合試料にお
いても迅速かつ高感度で蛋
白質およびその修飾などの同
定・解析が可能です。
蛍光相関レーザー走査型蛍光顕微鏡
蛍光相関法とはレーザー
光を高性能のレンズで絞り、
溶液や生きた細胞中の蛍光
色素の蛍光強度の揺らぎを
利用して、分子の大きさや数
を解析する手法です。
レーザ
ー顕微鏡と組み合わせ、高い
空間分解能を有したまま細
胞中を観察し、分子の動きや
数の変化、分子間相互作用
を解析することができます。
高解像電子顕微鏡
生体システムの理解には、
生命体の詳細な形態情報は
不可欠です。特に組織・細胞
レベル、あるいはそれ以下の
微小構造解析は、分子レベル
の機能解析とともに重要で
す。組織や細胞の内部や表面
の微細形態を観察できる最
新の電子顕微鏡により、共焦
点レーザー顕微鏡などとは
質的に異なる形態情報を得
ることができます。
創薬科学研究教育センター
日本発のアカデミア創薬を
目指し、化合物ライブラリー
拠点の全国6拠点の一つとし
て、難治性疾患ターゲットを
中心に、低分子化合物のスク
リーニング、
インシリコスクリ
ーニングおよび最適化研究
を行っています。同時に高分
子創薬として抗体医薬や核
酸医薬等のバイオ医薬の開
発にも取り組んでいます。
共焦点レーザー顕微鏡
コントラストの良い共焦点
画像を取得でき、試料を高詳
細・高速で観察できます。細
胞内の任意の分子に光刺激
を与え、その挙動を追跡する
こともできます。
この装置によ
り、細胞内のタンパク質や核
酸の空間配置を高精度に画
像化したり、
ダイナミックに起
こっている分子の挙動を高速
で観察することが可能となり
ました。
北海道大学大学院生命科学院
北海道大学理学・生命科学事務部事務課大学院教育担当
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
TEL.011-706-3675 FAX.011-706-3279 E-mail:[email protected]
くわしい情報はホームページにて! ▶ http://www.lfsci.hokudai.ac.jp/