PDF(前半データ)はこちらから

つながる、
高島
かもしだされる高島の魅力
高 島 市市勢要覧
1
2
3
5
4
6
の こ
未来に遺したい たかしま風景
琵琶湖の水、奥深い山々、豊かな自然に抱かれた暮らし。
人々のこころに染み入る風景を、未来へ。
1
7
9
8
守りつなぐのは暮らしの風景
7
5
3
23 21 19 17
15
13
9
目次
地域に生きる安心・共生の環
!
!
︻巻頭特集︼高島の人
地域の魅力を高める環
自然の懐に抱かれて
自然の懐に抱かれた
おいしい関係
究極のスローフード
発酵食品
中央分水嶺を踏破
高島トレイルに注目
伝統を守る高島の匠
新たな創造の足音
29 27
高島で暮らそう
TAKASHIMAP
高島の魅力発見!
2
33 31
未来へつながるまちづくり
37 35
過去から受け継ぐ文化風景
原よしひろさん 2 小野裕行さん 1
3 原
康子さん 4 杉原芳也さん 5 小嶋典子さん 6 谷口 一さん 7 采野真衣さん 8 沼 晴道さん
9 槻 栄哲さん 10 深田景子さん
また、
その他本文中で使用させていただいた方
浅田 元さん、狭間 孝さん、伊庭美恵子さん、西
村一真さん、八坂和美さん、髙橋和紀さん
高島の歴史みちを散策
10
歴史を伝えるものたち
年のあゆみ
市の概要
市内の方を中心に
「未来に遺したい たかし
ま風景」
として写真を募りました。様々な方のこ
ころのファインダーを通した風景が、
この冊子
を彩ります。
10
巻
頭
特
高島
集
の
人
業 者は 山を 守 り 、水も 守る 存 在
﹁ 木と 生 き 、水と 暮らす﹂が 人
生のテーマと 笑 う 栗 本 さ ん 。林
答えはそこにありました﹂。静か
学 び、
いかに現在に織り込むか。
して環境を守る。﹁先人の知恵に
に生き、その恵みをいただき、そ
林業 者 は 山 と 水 を 守 る
す 林 業 に 取 り 組 ま れていま す 。
であ る と 考 え 、自 然の 力 を 生 か
きな生態系の環の中で山ととも
持続可能な林業に取り組み、少
しずつ自然な森が増えてきました。
持続可能な林業を模索する中で
い仕組みの環をつないでいます。
﹁ 木の 家 づく り ﹂に 加 入し 、新し
からユ ー ザ ー までが 参 画 する
に 語 る 山の 哲 人 は 現 在 、生 産 者
今の 形にた ど り 着 き まし た 。大
益 追 求 型の 林 業 に 疑 問 を 感 じ 、
代の頃、
それまで行ってきた利
40
栗本林業
高 島の風 景には人々の営みがあ り ま す 。
自 然と調 和しながら伝 統 を 守 りつなぐ 人 、
つむ
暮らしの安 心 を 願い、人々のつながり を 紡いでいく 人 、
地 域に魅せられ、知 恵 をつないで新たな息 吹 を 生み出 そ うとする人 。
中村 清作さん
かも
琵琶湖を守り育てる漁師
﹁ 僕 ら 漁 師 は 琵 琶 湖の 番 人 な
んです﹂と力強く語る中村さん。
京阪神の上流に暮らす漁師とし
て 、琵 琶 湖の 環 境 保 全 や 稚 魚 放
流などにも参加しています。
一時
懸命に働いたものの、自身の人生
は 高 島 市 を 離 れ 、会 社 員 とし て
職を決意。実家に戻り、家業の漁
を 見つめ 直し 、何 か が 違 う と 転
得られなかった充実感を味わい、
を 手 伝 う う ちに 、会 社 勤 めでは
みるみるその魅 力に取り 付かれ
ていきました。限られた恵みをい
暮らしていけることに感謝し、漁
た だ き な が ら 、琵 琶 湖 と と も に
を 心から 楽しむ 。﹁これからの漁
師は総合職なんです﹂。とれた湖
魚を 持って大 阪のお 店を 訪れる
を語り、
人の環を拡げています。
こ と も あ り ま す 。今 日 も 琵 琶 湖
中村水産
人々の営みは、波 紋のように拡がって文 化 を 醸し、
保全
風 景となって時 をつなぎ ま す 。
栗本 慶一さん
アタリ
(大漁)
が出た日は、何にも代え難い嬉しさですよ。
3
梅村 泰彦さん
田んぼの生きものは本当に様々。高島の豊かな
自然の中では、彼らもここの住民です。
…
再生
休耕田を利用して都市住民が農作業 守り育てる会
県内でも珍しいザゼンソウ群生地を守
体験を行い、地元との交流の場を作っ メタセコイアの保全整備を図り、並木を るために整備作業・ガイド活動を行っ
ています。
守ろうと、住民の主導で発足しました。 ています。
守りつなぐのは
暮らしの風 景
木々の繁る水 源の森や琵 琶 湖 、田んぼに揺れる稲 穂
自 然とともに生 きる人々が守 りつなぐ 風 景は
田んぼと琵琶湖を
つなぐ農業
農 薬や 化 学 肥 料を 使わ ず 、田
んぼに住む 生 きものと一緒に育
ぼ米﹂
を栽培する梅村さん。﹁食﹂
ち 合 う﹁ たかし ま 生 き もの 田 ん
を育むあらゆる生命のつながり
を 守 る こ とで、豊 かな 自 然 との
共生、安心・安全の共有を目指し
ます。田んぼの水は、琵琶湖にも
つながっています。漁業の中村清
作 さ んら と と もに 、高 島の 食 を
楽 し む 体 験 型 イ ベン ト を 企 画
し 、消 費 者 に 地 域 食への 関 心 を
広げることにも積極的です。﹁高
島の 食 を 守 りつな ぐに は 、時 代
に応じた変化を受け入れること
も必要です﹂。移住者の友人たち
から も 大 き な 刺 激 を 受 け 、お 父
豊かな森と
人々の暮らしを
未来につなぐ
ど 地 域の 宝 物 探しを 推 進し 、地
活 動にと ど ま ら ず 、栃の 巨 木 な
ました。会では、単なる自然保護
郷を ま も る 会 ﹂の 活 動 が 始 ま り
た住民が集まり、﹁巨木と水源の
ぶ り を 残 し ていき たい 。共 感 し
との共生が培った地域の暮らし
巨 木 という 地 域の 宝 物 、人 と 森
た ちに 衝 撃 が 走 り まし た 。栃の
朽木に生育する樹齢数百年の
栃の 巨 木 が 伐 採 さ れている 。私
巨木と
水源の郷をまもる会
域再生につなげるための調査や
イ ベン ト を 行 っ て い ま
生させる 第一歩として、
す 。特 に 、豊 か な 森 を 再
新 旭 町 針 江 で 育 てた 栃
樹する﹁びわ湖源流の森
の 苗 木 を 伐 採 跡 地に 植
づくり﹂事業が始まりま
し た 。﹁ 下 流 は 上 流 を 想
水 がつ な ぐ 地 域 の 連 携
い、上流は下流を想う﹂。
が生まれています。
4
海 津 大 崎 の 桜 並 木 の 保 全 活 動を
行っています。
メンバーは親子2代にわ
たるなど、地域に根付いています。
朽木千年桜の会
循環
様から 受 け 継いだ 農 業 を 、未 来
へと引き継ぎます。
針江で種植えを行い、育った
苗を植樹しています。
マキノのメタセコイア並木を 今津ざぜん草の里
畑の棚田保存会
美しいマキノ・桜守の会
萩の浜の四高桜の管理として、清掃
活動や草刈り、
植樹を行っています。
トンボとその仲間たち
四高桜を守り育てる会
朽木渓谷の桜がある景観を守るため、 豊かな自然に魅せられた人々が、新旭
子どもたちとの植樹や清掃活動を行っ の湖周道路の桜を保全するため活動
しています。
ています。
心に色 濃 く 残る、人々の暮らしそのもの。
有限会社
グリーン藤栄
小松 明美さん
の
ワンコインカフェ
ふれ
あい
旧 百 貨 店を利 用したカ
フェは、地域の高齢者が
集う居場所を作っていま
す。訪れた人々はひと時
の会話を楽しんでいます。
丸八百貨店
共に生 きるよろこびと安 心 感 を 生み出 す 。
人々の関わりは、それぞれに出 番と居 場 所 を 与 え 、
地 域に生きる
安 心・共 生の環
大人から子どもまで、
自治会
の住民が集会所などに集
まって交流の場を作ってい
ます。顔の見える関係が地
域の絆を深めます。
その環はより 強 く 、
より 大 き く 拡がる。
田村 きよ美さん
共生
高齢者の暮らしを支えるサービ
﹁ 福 祉 サ ー ビスの 受 け 手 だっ
た 障 がいの あ る 人 が 、こ こ では
近所の方との会話に花を咲かせ
と な り 、出 か け る 機 会 を 失って
言われることは大きなやり甲斐
る 楽し み が 増 え まし た 。障 がい
いた 高 齢 者 に も 、ス タッフや ご
行 う﹁ ぎょうれつ本 舗 ﹂は 、障 が
で働 き 、暮 ら せ る 社 会 を 目 指し
のあ る 人 も ない人 も 、共に 地 域
気に走っています。
て 、ぎょ う れつ本 舗 は 今 日 も 元
り、買い物に困っている地域へ出
向 き 、食 品 や 雑 貨 等 の 販 売 を
いのある 人 が販 売スタッフとな
スの提 供 者になっています﹂と 、
て、地 域で働 き﹁ あ り がと う ﹂と
ぎょうれつ本舗が来る日は、地域に笑顔の花が咲きます。
田 村 さんは 語 り ま す 。虹の 会 が
障がいのある人も
ない人も、共に働く
社会福祉法人
虹の会
行ってい ま す 。ス タッフ に とっ
外国人の居場所を作る
市内在住の外国人が日本語を
学ぶ教室があります。﹁孤立しが
さん。暮らし
ちな外国人に仲間づくりができ
る場を﹂
と語る川
日 本 語 指 導を 行 う 傍ら 、良 き 相
の不安を少しでも和らげようと
談相手となっています。また、地
域の子どもたちに多様な文化を
学 んでも ら う た め 、講 師 として
教え子の外国人を小中学校に派
遣し ま す 。自 国の 文 化 や 暮 らし
流することが彼らの自信と地域
を 語 り 、地 域の 子 ど も た ちと 交
す。﹁ここに住めばみな同じ高島
の 中 での 存 在 感 につ な が り ま
さんは 、
人 。彼らに 居 場 所を 作 り たい﹂。
ど こ ま でも 実 直 な 川
生 徒 に 慕 われ 、母 国 に 帰った 生
徒 と も 交 流 が 続いていま す 。教
室はいつも温か
れています。
い談 笑に 包 ま
功さん
川
日本語教室はマンツーマン
の指導。
生徒にも好評です。
高島市
国際協会
人
高島
集
特
頭
巻
5
助け 合 い の
新た な 仕 組 み づ く り
タイルの 変 容によ り 、現 代 は 地
と 貫 井 さん 。家 族 構 成や 生 活ス
た すけ あい高 島の 活 動 は 、日
常 生 活で困 り ご と が あ る 方 と 、
ん。谷さんたちが、そこを緩やか
域の中でもお互いの困りごとに
につな ぎ ま す 。地 域の 困 り ご と
気 付 き に く いの か も し れ ま せ
だった ら ﹂と 描いた 夢 を 形 にし
手助けできる方を結びつけるサ
ました。﹁高齢の人が元気で活躍
合 う ま ちを 作 る 。あふれる 夢 は
に 対して、住 民 同 士 が 共に 支 え
ポ ー ト 。谷 さ ん が﹁ こ ん な ま ち
会を 作 り たい﹂と 谷 さん 。﹁ 私 自
尽きることを知りません。
地域が自ら
決定できる支援を
社 協 は 、高 島の 福 祉を 支える
存 在です 。﹁ 主 役 は 地 域 。住 民の
子育てサロンをはじめ、様々な悩みを抱える人
たちが集う場を提供しています。誰でも自由に
参加できるひと時の交流に心が和みます。
意 思 を 大 切 にし ていま す ﹂と 井
岡さん。地域の問題は多種多様、
拾い集 める こ と が 基 本です 。た
とにかく地域に出て現地の声を
だし、社協が問題を見つけ、解決
す る ので は 意 味 が あ り ま せ ん 。
地 域に 暮 ら す 方々が 、自 分 た ち
で地 域の 問 題に 気 付 き 、自 らの
課 題 として意 識し 、解 決に 向 け
た 行 動 を 起こ すこ と が 必 要で
す 。や る 気 を 掘 り 起 こ すた めに
は 、話し 合いが 何 よ り も 重 要 だ
と か 。話 し 合いの 場 を コ ー ディ
奔 走し 、自 立し た 地 域 福 祉の 実
ネ ー ト する た めに 、日 々市 内 を
よりあい
NPO法人
子育ち・子育てサポート
きらきらクラブ
子育て中のパパやママを応援
するひろばを開催しています。買
い物などのついでに気軽に親子
が集える場となっています。
井岡 仁志さん
現に向かって熱く語り、
どこまで
寄里藍
し 、地 域の 人 が 頑 張っている 社
貫井 亜紀さん
学童保育によって、働く親をサ
ポートしています。
また、子どもが
運営に加わって交流を深める機
会づくりも行っています。
安心
身 が 子 育 てで 困った 経 験 が あ
高島市共同募金委員会「本家 赤い羽根うどん」
り 、困っている 人 に 頼 ま れ た こ
谷 仙一郎さん
社会福祉法人
高島市
社会福祉協議会
も熱く地域を応援しています。
6
社会福祉法人
高島市
社会福祉協議会
橋詰 勝代さん
市内各地のイベントで目にする
「本家 赤い羽根うどん」。
こんにゃく
製造業を営む元気な仲間の谷さんも、赤い羽根をかたどったこん
にゃくで協力しています。
これを企画したのは、市の共同募金委
員会事務局を担う高島市社会福祉協議会の橋詰さん。
地域福祉の充実を願う企業とともに、代金の一部が
市の共同募金に寄付される
「寄付金つき商品」
を開
発しています。
「住民の皆さまには、買い物を通じて地域課題の解
決に参加していただいています。寄付を通じて、地域
にある課題に目を向けていただければ」
と、
その心はい
つも地域に寄り添っています。
とは断らないようにしています﹂
NPO法人
元気な仲間
家庭教育支援チーム
パラソル
の
炭焼きで地域を元気に
年代まで住民の約9割が生業
としてきた炭焼き。この地域の
文 化 を 復 活 さ せ るべく、 年 前
この土地の素材で
生きていく
歴史や木目の表情の素晴らしさ
﹁木工の世界に入って、朽木の
昔 、木 地 師 という 木 工 職 人 がい
語 る 澤 田 さ ん 。朽 木 に は 、そ の
を 感 じ る よ うにな り まし た ﹂と
て﹁ 朽 木 盆 ﹂を 作っていまし た 。
まで使用していた炭窯を修復し
て炭焼きの技術を再生させたの
い魅力の創出に励んでいます。
に、技とアイデアをつないで新し
る プロ を 目 指 し たい 。その た め
限らず地域の資源を使いこなせ
す ﹂。今 後 は 仲 間 と と もに 、木に
他の土 地の真 似ではだめなんで
で 生 き る た め の 仕 事 が し たい 。
け、それを使って生活する。地域
ま し た 。﹁ 地 域 の 資 源 に 目 を 向
使っている 屋 号を 店の名 前にし
没 頭 し て い ま す 。生 家 が 代 々
木の魅力が見える作品づくりに
いる状況がもったいないと感じ、
は、地域の活性化を願う地元高
が懐かしい文化をつな
人々の交 流は、新たな気づき を 与 え 、
ずっと昔からこの地にあったもの。
地の人が見つけた価 値は、
地 域の魅 力を
高める環
て き ま し た。高 齢 者
はますます元気になっ
と で、地 域 の 高 齢 者
おして人と交流するこ
しています。販売をと
ちを 地 域 住 民 が販 売
は、この炭で焼いたも
マキノ町の 道の 駅 で
古 本 さんと 北 谷 さん。
れるでしょう﹂と語る
この窯が語り継いでく
が 後 世 に 残 る よ う、
元の 人 が 、木の 価 値 を 見 逃して
澤田 崇さん
そんな 歴 史と 技を 持っていた 地
タラゴ ロ
齢 者 の 皆 さ んでし た。
﹁炭 焼 き
太郎五郎
未 来へとつながる道 筋となって拡がっていく 。
木の駅プロジェクト
ぐこの地域は活気にあ
北谷 三郎さん
ふれています。
古本 勇義さん
木にしか出せ
木にしか出せない深い
味わい。暮らしの中で地
域の歴史と木の美しさ
域の歴史と
歴史と
を感じることができます。
間伐材を地域通貨で買い取り、薪に加工し
て販売する流通システム。市内の間伐材が
市民の薪ストーブ等で使用され、
さらに山の
手入れも可能となる。
50
で地域を元気にしたい。炭焼き
右)
古本さん
左)
北谷さん
国境炭焼き
オヤジの会
地域
資源
30
県境に近い高島市北部で昭和
地域の夢が詰まっ
た炭という意味で
「夢炭(ムータン)」
と名付けました。
人
高島
集
特
頭
巻
地域
活性
7
農家 を 応 援 し た い
安全 と 安 心 を 届 け る 仕 組 み
す。﹁消費者の意識が変わること
毎週野菜を受け取りに来られま
で、作り手の意識も無農薬へ向か
同する 地 元の方 が会 員となって
野 菜 を 提 供 し ている う ち 、地 元
り 、自 身 の カ フェで 無 農 薬 有 機
でも 関 心 が高いことを 知りまし
産 者 と 消 費 者 をつな ぐ た め に 、
うはず﹂。安 心と 共 感によって生
安 全でおいしい野 菜にこ だわ
生産者にスポットがあたれば﹂
と
今日も畑を訪ねています。
今西さん
地域の魅力は
外から発掘できる
澤田さん
古い家屋の修繕作業も地域の人で協力して取り組みましたと
語るお二人。
ける夢は尽きません。
ぐ場として﹁ 高 島びれっじ ﹂
にか
たのです 。風 と 土の 交 流 をつな
地域の魅力に気づくことができ
の 良 さを 語 り 、結 果 地 元の 人 が
ました。人が集い、外の人が地域
ば魅力的なまちなのだと確信し
人々ばか り 。高 島 は 外 から 見 れ
ナ ー は 意 図 せ ずし て 地 元 外の
し、貸し出しを始めました。
オー
ト ーに 手 弁 当で古 民 家を 改 装
集 ま り 、議 論 よ り も 行 動 をモッ
ん と 澤 田 さ ん 。地 元メンバー が
を 元 気にし たい﹂と 語 る 今 西 さ
ました。﹁空き家を生かして地域
るため﹁高島びれっじ﹂は始まり
家の再生と高島の文化を発信す
登録有形文化財でもある古民
商工会の有志が築150年の旧
商家を改修。趣ある空間に、地
域の人や観光客が集います。
た 。﹁ 農 家の 応 援 団 にな り たい。
取り
岡野 将広さん
koti cafe
美食倶楽部
美食
喫茶 古良慕
安曇
安曇川Station。
野菜たっぷりで、
発酵食
を取
を取り入れた予約制のお惣菜販売が人
気。
ケータ
ケ リングや料理教室も。
新旭Station。人が交わる場所として、 マキノStation。
マキノの地を気に入って
憩いの場を提供。古道具に囲まれた空 オープンしたというカフェで、高島産の素
間で、
時間を忘れるひと時を。
材によるメニューを提供。
交流・
協働
考 えていた 岡 野 さ ん 。早 速 、﹁ 高
高島マーケットの仕組み
島マーケット ﹂
の 仕 組 みを 作 り 、
連
携
携
店の仕 入れと 合わせて野 菜の提
届ける
連
供 を 始 め まし た 。野 菜の 収 穫 状
届ける
況はその時々の事 情により 変わ
行く
8
携
交換
Station 情報
契約農家
Station
連
携
届ける
届ける
連
行く
に
Station
取りに
安心を生産する農家が高島マーケットを支
えています。
情報
交換
消費者
消費者
りますが、安心を求め、趣旨に賛
高島ワニカフェ
Station
こ ら ぼ
びれっじ事業
協同組合
今西 仁さん
澤田 治郎さん
高島びれっじ
9
ふところ
自然の懐に
抱かれて
水 源の森と 呼ばれる 神 秘の風 景は、ただ美し く 、
言 葉にする 間 も 惜し くなるほどの感 覚が、体に染み渡る 。
あらゆる 生 命の源となるこの森の水は、
里 山の暮らしを 支え 、
やがて琵 琶 湖へと 流れゆく 。
。
̶̶
脈々と 受け継がれ、守られてきた水とのつながりが
高 島には息づいている
10
自然の懐に抱かれて
水 源の森から里 山へ
四季 折々の風 景に、
心も身 体も洗われる
心も身体も癒される森林セラピー
いや
高島しぐれ
針江生水の郷
(平成の名水百選)
晩秋の高島市では、
よく
「高島しぐれ」
と呼ばれ
る通り雨に出会います。
しぐれはしばしば神秘
的な光景を演出してくれます。
高 島にある 百 選
赤坂山
(日本の花百名山)
癒しを与える
里山の空間
生杉のブナ原生林
(日本の紅葉百選)
高 島 市の野 山は鎮 守の森や棚田、
古 民 家が点 在 し、人 と自 然の距 離
がとても 近いところです。水 源から
流れ出た水 滴は、せせらぎとなって
大 地 を 潤 し、里 山の多 様 な 命 を 育
み ま す。市 内3ヵ所 に 設 け ら れ た
森 林セラピーロード︵散 策 路︶は、
淡海湖
(処女湖)
(ため池百選)
マイナスイオンに満ち、ストレスの多
い現 代 人に癒しの空 間を提 供してい
ます 。
畑の棚田
(日本の棚田百選)
森林セラピーとは、森林とふれあうことで、心と身体の健康
づくりを図ること。
びわこ水源の森案内人と呼ばれる専門
のガイドが散策をコーディネートします。
湖西の松林
(日本の白砂青松百選)
11
夕日が映える水辺
ヨシ焼きの風景
琵琶湖とともに生きる
伝統漁法の
「やな」
や
「えり」
をはじめ、沖すくいや
小糸(刺し網)
などによる漁も行われています。湖
岸のヨシ焼きは春の訪れを告げる地域の風物詩
となっています。
至るところで見られる湧水
そして水は
人々の生 活を潤しながら、
琵 琶 湖へと注ぐ
小糸
(刺し網)漁の様子
美しい水の証である梅花藻(ばいかも)
八ッ淵の滝
(日本の滝百選)
12
やな
人と共生してきた
高島の水辺空間
大 地 を 潤 したせせら ぎは、大 き
な 流 れとなって 人々の生 活 を 潤 し、
やがて母なる琵琶湖へと注ぎます。
琵 琶 湖の風 物 詩ともいえるヨシの
群 落 や 伝 統 漁 法、湖 岸の石 積 み、
さらには﹁川 端︵かばた︶﹂と呼ば
れる湧 水 を 利 用した水 場や洗い場。
古 くからこの地の人々が水と関わり
ながら暮らしてきたことを 物 語る、
心 安らぐ 景 観がここかしこに息づい
ています。
マキノサニービーチ
(快水浴場百選)
海津大崎の桜並木
(日本のさくら名所百選)
高島市マキノ町
(未来に残したい漁業漁村の歴史文化財百選) (水の郷百選)
マキノ高原のメタセコイア
(新・日本街路樹100景)
萩の浜
(日本の渚百選)
安曇
川
高
メロン
車
たけ
しい
発
開
るメニュー
によ
生
校
大 地の恵みを
ふんだんに
アド
ベ
リ
自 然の懐に
抱かれた
おいしい
関係
この地でとれる
食材にこだわる
高 島 市は澄んだ 水 と肥 沃 な土 壌
に 恵 ま れ、米、野 菜、果 物 な どの
農 産 物 が 豊 富。これに琵 琶 湖でと
れる 魚 介 類 を 加 えれば、ま さに食
く
富有柿
風
かぶ
木
万
材の宝庫といえます。
多 様 な 食 材 を 自 分 た ちで 作 り 、
昔ながらの調 理 法でおいしくいただ
く。これが 高 島 に 暮 ら す 人々の健
康 と 長 寿の源。その一方、地 元 産
まくわ
ボ
ち
(
ー
じ
ベリー)
ズン
イ
栃も
いち
食材を活用し、新しい商品やメニュー
を開発する動きも見られます。
市では、地 元でとれる 食 材や 伝
統 的 な 食 文 化に目 を 向 け、その継
承や 食 育の推 進に地 域 を あ げて取
り組んでいます。
高島市農産ブランド認証制度
こだわり農業
近江米
近江牛
高島産農作物や農産加工品が安
心・安全であることを証明する制度。
農薬、化学肥料の使用量によって3
段階に分けて認証。
有機・無農薬にこだわる農家も多い
高島市。
「ミミズは健康な土の証、お
いしい野菜ができる」
と高城恭二さ
ん。安全安心の食を地域に届けます。
美しい琵琶湖、四方を囲む山々、豊
かな自然環境のもとで生産される米。
滋賀県発の全国ブランドとして、味わ
いに高い評価を得ています。
黒毛和種の和牛が県内で最も長く
肥育された場合に許される呼称で、
神戸、松坂と並ぶ最高級の牛肉とい
われます。
13
近江米のライスプレートに、本格炭火焼うな
ぎとシャキシャキのきんぴらをサンド。
おいしい
たれがたっぷり染み込んだ焼きおにぎり風ラ
イスバーガーで、
ボリュームも満点。
鯖寿司
大 地と水の
恵みひとつに
うな重を
ファストフードに
近江米バーガー
「うなぎ」
うまいもんづくしの収穫祭
新旧スイーツ、
そろい踏み
ゆでたり、
しめたりと、
きれいな水はそばに欠かせません。毎年11月
の
「産業フェア&そばフェスタ」
には、
そばをはじめとする高島のうま
いもんが勢ぞろいします。
お菓子といえば、定番の丁稚ようかんや藤樹せんべいに加え、最近
はアドベリーのケーキ、近江米の米粉を使用したしおロールなど、新
しい味も人気です。
産業フェア&そばフェスタ
丁稚ようかん
海
老豆
ン
の
こ
モ
まぶ
し
ロ
コ
水の恵みが
すみずみまで
鮒
ホ
鯉
14
アドベリーのスイーツ
あ
そば
のあ
ゆ
佃煮
ビ
らい
ワ
マ
ス
綺 麗な水から
生まれる美 酒
日本 酒
高 島の水と風土が育む
天然 醸 造 桶 仕 込
醤油
究 極のスローフード
発酵食品
ここは発酵食品の王国
今や健 康 と美 容に良いスローフー
ドとして注 目の発 酵 食 品 。 高 島 市
には、日 本 酒 、 醤 油 、 味 噌 、 酢の
各 醸 造 元 が あ り、鮒 寿 司 に 代 表
される数 多 くの発 酵 食 品 が 暮 らし
に息づいていま す 。このま ちになぜ
こんなに豊かな 発 酵 食 文 化が? そ
れは第一に水 。 比 良の山々に降った
雨 や 雪 が 清 ら か な 水 と なって 豊 富
に 地 表 に 湧 き 出 していること。 第
二は 気 候 。この地 域 は 冬の積 雪 が
多 く 、 発 酵に適 した 湿 潤 な 気 候 。
雪に閉 ざされる 冬 場の保 存 食 とし
て、 数 多 くの発 酵 食 品 が 生 まれた
のです 。
まちでは﹁発酵するまち、高島﹂
を キャッチフレーズに、その魅 力 を
全国に発信しています。
地酒
まろやかな伏流水、
良質の酒米、冬
の寒冷な気候と、酒どころの条件を
満たす高島。市内には造り酒屋が5
軒もあり、
それぞれ個性豊かで、芳
醇な味わいを醸し出しています。
15
貴 重な食 料を
保 存する
人々の知 恵
1
微生物の作用
2
保存ができる
3
匂いと味が特徴的
4
滋養の宝庫
酵させることにより、独特の風味が生ま
発 酵 食 品とは麹 菌な どの微 生 物の働
きによって作られる加工食品のこと。発
じ、全国に誇りうる高島の発酵食文化が学べます。
れて 栄 養 価 が 増し 、保 存 性 も 高 ま り ま
効用や活用法についての講座、実習、見学などを通
す 。さ ら に 余 計 な 添 加 物 を 加 え ないた
ミットinたかしま」
に続き、高島市では平成26年度に
「たかしま発酵食文化カレッジ」
を開校。発酵食品の
め、体に優しく、安心・安全な食品である
平成25年12月、大盛況を博した
「全国発酵食品サ
ことなどが魅力となっています。
高 島 の 発 酵 食 文 化
16
鮒寿司
県 内 唯一の天然 醸 造 酢
酢
全 国 に 発 信 、
発 酵 食 品 の 特徴
アドベリービネガー
鯖のなれずし
市内の酢醸造所が開発。高
島の特産、アドベリー
(ボイ
ズンベリー)
が原料の飲んで
おいしいお酢。
ドレッシングや
すし酢にも。
なれずしといえば鮒寿司が
有名ですが、朽木地域など
では夏鯖を使ったものが名
物。鯖街道の宿場町由来の
味です。
中 央 分 水 嶺を 踏 破
高 島トレイルに
注目
眼 下に琵 琶 湖と 若 狭 湾が交 互に展 開 。
分ける日本 列 島の尾 根 。
ここは雨を日本 海と 太 平 洋に
!!
17
﹁ 水 源の森 ﹂
が
紡ぎ 出す
水と緑の物 語
高島トレイル
日本列島の分水嶺を
たどる高島トレイル
あらちごえ
さんごくだけ
高島市北部マキノの愛発越から今
津の山を経て、朽 木の三国 岳へと至
る尾 根 伝いの道、高 島トレイル。北
のこの道は日本列島の背骨
80
km
に若 狭 湾、南 東に琵 琶 湖 を 臨 む 総
延長
にあたる部分。降った雨を日本海側
と太 平 洋 側に分 ける中 央 分 水 嶺の
ほぼ真ん中に位置し、東西南北の気
候や植生が入り交じるエリアです。
﹁感じてほしいのは、ブナの林を抜
前川さん
け、里 山 を 下 り、琵 琶 湖へと 流 れ
ていく 水の息づかい﹂。こう 語るのは
ガイドの前川 正 彦さん。﹁頂 上 を 目
指 す 登 山 とは違 う 趣がある﹂と強
調します。
地元に残る古道や山道を平成
17年の町村合併を機に、
「中
央分水嶺・高島トレイル」
として
一体的に整備したもの。高島市
のシンボルといえます。
あらちごえ
愛発越
くろこ
中 央 分 水 嶺・
高 島 トレイ ル
福 井 県
三国山 黒河峠
大日ブナ林
明王の禿
赤坂山
はげ
粟柄越
大御影山
のりくら
あわがらごえ
ぬけど
寒風
抜土
永原
マキノ
かんぷう
大谷山
三重嶽
高島トレイル起点
乗鞍岳
線
湖西
JR
さんじょうがたけ
303
マキノ
ぶながたけ
武奈ヶ嶽
水坂峠
駒ヶ岳
百里ヶ岳
161
二の谷山
駒ヶ越
桜峠
今津
近江今津
琵 琶 湖
横谷峠
ぎょうじゃ
生杉のブナ原生林
行者山
高 島 市
三国峠
岩谷峠
安曇川
朽木桑原
さんごく
三国岳
新旭
新旭
367
みくに
地
蔵
峠
小入谷
(おにゅうだに)の雲海
近江中庄
みさか
ねごりざか
おにゅう峠
根来坂峠
ナ
ベ
ク
ボ
峠
木
与
地 桜 助
山 谷 谷
峠 山 山
安曇川
高島トレイル終点
朽木
近江高島
京 都 府
北小松
18
大 津 市
近江舞子
オールシーズン楽しめる山