キャッシュフロー表解説

WOODBOX INC.
キャッシュフロー表解説
キャッシュフロー表解説
CFP(R)
(日本FP協会認定)
1 級ファイナンシャル・プランニング技能士
山口 雄二
1.
キャッシュフロー表について
キャッシュフロー表は、毎年の収入と支出を計算し、その年単年度での収支(年間収支)
、および、
資産残高(貯蓄等)の推移を表したものです。単年度で赤字になったとしても、それまでの蓄えでカバ
ーできる範囲ならば問題ないと言えるでしょう。しかし、それまでの資産残高をもってしてもカバーで
きない場合、借金生活に陥ることになります。
これらは、次のように計算されています。
年間収支の計算
まず、次の値を求めます。収入はすべて税込み(額面)で表しています。
仮の年間収支=(
-(
世帯主収入+配偶者収入+その他の収入
)
生活費+住宅費+ローン返済+保険料+税・社会保険料
)
この仮の年間収支がプラスであった場合、その額の70%を 預貯金等として蓄えます。のこりの3
0%は上式では出てこない出費、その他の出費(使途不明金)、とします。これは、余剰金の 3 割くら
いは特に意識しないで使ってしまう、という意味です。
結局、その年の年間収支は
年間収支=(
-(
世帯主収入+配偶者収入+その他の収入
)
生活費+住宅費+ローン返済+保険料+税・社会保険料+
その他の出費(使途不明金) )
ということになります。
仮の年間収支がマイナスになった場合は、預貯金等および、その他の出費(使途不明金)はゼロとな
り、年間収支自体がマイナスの値となります。この場合、次に示す資産残高を減らす場合があります。
「エンジニアのための独立・開業」補足資料
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資産残高の計算
また、資産残高は前年までの残高に利率をかけて、上記の預貯金等を加えた金額となります。預貯金
等がマイナスの場合、利率によっては、資産の減少となります。
資産残高=前年度資産残高×利率(利回り)+預貯金等
例1(収支がプラスの場合)
本年度の収入=世帯主収入+配偶者収入+その他の収入=700 万円
本年度の支出=生活費+住宅費+ローン返済+保険料+税・社会保険料
=600 万円
預金利率 0.5%
前年までの金融資産残高=1000 万円
仮の年間収支
=700 万円-600 万円
=100 万円
このうち、70%の 70 万円を預貯金等に、30%の 30 万円をその他の出費(使途不明金)
とします。
年間収支=700 万円-(600 万円+30 万円)=70 万円
今年度資産残高=1000 万円×0.5%+70 万円=1075 万円
今年度は 75 万円、資産が増えたことになります。
例2(収支がマイナスの場合)
本年度の収入=世帯主収入+配偶者収入+その他の収入=700 万円
本年度の支出=生活費+住宅費+ローン返済+保険料+税・社会保険料
=750 万円
預金利率 0.5%
前年までの金融資産残高=1000 万円
仮の年間収支
=700 万円-750 万円
=-50 万円
収支が赤字となるので、預貯金等にまわせる分はありません。
年間収支=700 万円-750 万円=-50 万円
今年度資産残高=1000 万円×0.5%+(-50 万円)=955 万円
結果的に、資産を減らすことになります。しかし、まだ、資産が 955 万円あるので、借金生活に陥るこ
とはありません。この数字(資産残高)がマイナスになると、経済的に危険な状態となります。
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キャッシュフロー表は、このような計算を現在より、必要な時期まで連続的に行うことによって、将
来の経済状況を見通すようになっています。収入や支出は継続的に発生するもの(給与、税金、生活費
等)以外に、突発的、あるいはある期間ごとに周期的に発生するもの(自動車の買い替え、医療費等)
がありますが、考え方はすべて同じです。また、収入や生活費等の出費も一生同じわけではないので、
必要に応じて修正していきます。この場合、給与の上昇率や物価上昇率を参考にすることが一般的です。
今回のシミュレーションにおいても、とくに断りのない限り、これらの数値は政府等の発表した統計値
を使用しています。
2.
金融資産の分類
金融資産は次の 3 種類に分類しています。
1
流動性資産・・・銀行の普通預金口座など、いつでも現金化できる資産
2
確実性資産・・・長期国債等、低リターンではあるが、リスクの少ない資産
3
利殖性資産・・・株や投資信託など、リスクを覚悟で利殖を目的とした資産
手持ちの資産を上記3つにどのように配分するかは、お客様の考え方、年齢、家族構成等によってさ
まざまです。一般論としては、年齢が若い世帯では利殖性資産の比率が高くなり(高くできる )、高年
齢になるとともに利殖性資産の比率は低くなっていくという傾向がみられます。
1.で説明した、毎年、預貯金等に回せる資産もこの 3 種類の資産分類に配分されます。このときの
配分比率は任意に設定できますが、特に申し出のないかぎり、初期状態(現状)の配分比率を継続する
ことになります。
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キャシュフロー表構成(ライフプランニング)
[単位:万円]
項目
収入
2014
2015
2016
2017
2018
世帯主
700
730
750
800
800
配偶者
100
0
0
0
全所得
その他
収入計
800
730
750
800
800
生活費
540
620
620
700
120
120
120
0
0
32
32
32
16
16
12
12
12
住宅費
ローン返
済
生命保険
料
支出
社会保険
料
12
12
結婚、出産、住
税金
宅、入学、卒業
その他
等のイベント
支出計
イベント
収支
預金残高
長男入学
全支出
次男入学
前年残高+収支
1200
金融資産
特記事項
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車購入
年単位・月単位