THE TEAM FIGHT 2 レポート - Report of Maboo 3.4th anniversary competition - 2 回目となるマーブーでのチーム対抗コンペ。今回はチーム戦形式を継続していくことを 決めたので、名前を「ザ・チームファイト」として企画致しました。 1 回目のチーム対抗「3 周年記念コンペ」では、初のチーム戦ということで反省点も少な からずありました。それを今回は修正して準備しましたが、結果的にコンペらしく、そし てお祭りらしく、この両立がうまく出来ていたと思います。 では、企画・準備段階のお話からレポートをスタートさせて頂きます。 ■ 企画 今回は、各チーム内のメンバーをきっちりとクラス分けし、課題もそのクラスごとをタ ーゲットに設定していくことにしました。これにより、課題が簡単になりすぎることを防 ぎ、コンペらしい課題を増やし、チーム戦のユルい雰囲気の中でも少なからずコンペの気 分を味わいながら気合いを入れて登ってもらう算段でした。 また、課題やルール設定をちゃんとしたコンペのようにすることで、逆に緊張感が高ま りすぎるのを心配していたので、当日は競技説明や予選中などの MC を積極的に自由気ま まにやることも考えていました。(ちゃんとやっても自由に見えるかもしれませんが。 ) みんなリラックスして楽しんでもらえたようですが、登る時はやっぱり真剣!このユルさ と真剣さの両立を目指すべく、準備からセットまで試行錯誤しました。 ROKX チームが設営してくれたタープの下の空間がたまらなくイイ雰囲気でした。強い太 陽の光から逃れた選手達が、和気藹々と談笑する風景は、うらやましくもあり・・・。 ■ ホールドの ホールドのセッティング及 セッティング及びルートセット 今回は、平嶋元氏をメインルートセッターに迎えてのルートセットとなりました。セッ トのトレンドや知識に敏感で、ホールドセットもコンペルート設定もセオリーとオリジナ リティを非常に上手に使い分ける素晴らしいセッターです。その平嶋氏に加え、ROKX の 時長氏、毎度お馴染みの林氏、マーブースタッフの有紀子さんと私の、合計5名でセット を行いましたが、なんと私(身長 175cm)を抜かしたら、平均身長が 160cm 前半という、 結構コンペとしては異例な平均身長セッター群によるバリエーション豊かな課題が設定さ れました。 今回私は雑務などが慌しく、少ししかセットができませんでしたので、狭い・キツイ課 題が多かったかもしれませんね。もちろんその影響でコンペ中の雰囲気も普通とは少し違 ったものに見えました。コンペ結果を振り返ってみると、ラウンドごとに調子が良い選手 悪い選手の差がとても激しいことが分かります。セッター達との相性か、はたまた壁の傾 斜との相性か、身長差か、皆がそれぞれ反省点を残していたとしたら、それは素晴らしい セットだったということだと思っています。 そして、ほとんどの選手にとって難関だったであろう垂壁・スラブ課題。比較的若い選 手が多かったこともあるかもしれませんが、毎回マーブーコンペでは垂壁に選手の列が集 中します。トライ時間が長くかかってしまうことももちろんありますが、それでもこの垂 壁スラブで悔しい思いをした選手は多かったのではないでしょうか。是非とも個人個人の 課題を見つめ直し、克服することを(個人的に)願っています。それでこそコンペの意味 が・・・おっと、このまま話が止まらなくなりそうなので、ここらへんでコンペ当日のお話に 移ります。 セット完了後の壁は、なかなかアメリカンな感じに仕上がりました(左) 決勝の垂壁スラブ課題をトライする田村選手(右) ■ コンペ コンペ当日は、ボランティアスタッフのお陰で、かなりスムーズに進行できたと思いま す。前回延長して不安だった予選ですが、今回は前回よりも厳し目の課題設定となってい たのもあり、予選は 1 セッション 70 分での競技としました。 チームファイトの予選は1ラウンド目にミドルクラスと女子が参加し、全員が同じ 9 課 題を登ります。このラウンドはミドルクラスをターゲットに課題設定していました。全課 題完登者は「大昔の生き物」チーム・田中選手ただ一人。続いて惜しくも 8 課題完登だっ たのが「ド」チーム・池田選手。怒涛のトライでしたが、時長課題のテクニックホールド からゴールまで、あと一歩でした。 予選1ラウンド目。ミドル課題と言えど厳しい課題もあり選手は笑いながらも本気でトラ イしていました。まだまだ元気いっぱいの1ラウンド目。 続いて2ラウンド目は女子とエキスパートが登ります。課題設定は一応女子をターゲッ トに設定していましたが、エキスパートも同時に登る為、多少厳し目の課題になりました。 さすがエキスパートクラスは 9 名が全完登。女子は 7 課題を完登した「部屋と Y シャツ と精子」チーム・瀧澤選手が単独トップ、6 課題完登が「今日はみのもんたの誕生日」チー ム・縄重選手、 「SHY48」チーム・坂井選手、「玄☆克未」チーム・山口選手、「下ネタ会」 チーム・五月女選手、 「PinkxPeacexRock」チーム・Saki 選手、 「ド」チーム・三入選手の 6 名となりました。 145°壁の時長課題を余裕の完登、縄重選手(左) エキスパートと女子が同時に登った2ラウンド目。根路銘選手と瀧澤選手(左) 予選最後の3ラウンド目はエキスパートとミドルのセッションです。さすがにエキスパ ート向け課題が入るこのクラスは、ミドルクラスの方には厳しかったですが、1 時間強の休 憩を挟んだこともあり、皆さん最後まで登り倒す気合がこちらまで伝わってきました。エ キスパートクラスでは全課題完登が「大昔の生き物。」チーム・若尾選手と「ド」チーム・ 田村選手の 2 名。続く8課題完登は「部屋と Y シャツと精子」チーム・佐藤選手、 「ナーム ー3」チーム・ハーン選手、「下ネタ会」チーム・千本木選手、「今日はみのもんたの誕生 日」チーム・根路銘選手の 4 名となりました。 推定初段のランジを止める若尾選手(左)平嶋課題を登るスミス。ハリボテへの 1 手(右) 予選終了後のお昼休み。 ここで、チーム内の全メンバーの完登数を合計し、集計。14 チームを 7 チームずつに分 けて決勝を戦います。 しかし、6 位が 3 チーム同着となってしまいましたので、ここはマーブー恒例「じゃんけ ん」で決めてもらいました。見事上位チーム入りしたのは、 「今日はみのもんたの誕生日」 チームと、 「エコロ爺生活」チーム。下位チームになったのが「SHY48」チームで、予選の チーム順位は以下のようになりました。 【予選リザルト】 予 予選 選 Team Name Member Name 順 完登 完登 合計 位 1 2 3 上位チーム 4 大昔の生き物。 ド 下ネタ会 部屋と Y シャツと精子 若尾 龍隆 9 9 田中 慎一 9 6 平井 悠希 5 5 田村高志 9 9 池田 結花 8 4 三入 敏子 3 6 千本木 洋介 9 8 高岡 6 4 五月女 美元 4 6 佐藤 9 8 5 3 4 7 9 6 信之 竜馬 セイシ 瀧澤 愉未 スミス 5 6 玄☆克未 今日はみのもんたの誕生日 渡辺 玄 5 3 山口 ミライ 4 6 根路銘 幸昌 8 8 石原 雅史 3 2 縄重 未来 5 6 9 6 5 3 5 4 小猿 6 エコロ爺生活 井上 密筋 元 43 39 37 36 33 32 32 6 9 SHY48 安田 和義 9 6 波田 悠貴 4 3 坂井 絢音 4 6 ハーン 9 8 レインボー 6 4 1 1 ナームー3 32 29 ユウコちゃん(榊原じゃな い) 10 下位チーム 10 10 13 デコポン酢 PinkXPeaceXRock 太田中 恩田 賢 7 3 清水 一徳 6 3 恩田 明子 2 5 ぇび 7 5 Ryu 3 2 Saki 3 6 田中 宏幸 7 5 太田 利幸 5 3 田中 宏美 3 3 佐藤 公美 6 5 小川 真人 4 2 絵梨花 3 4 匠 9 7 クワハラ 4 2 わっち 1 0 決勝に残れなかったら全員 BOWS 杉 14 ど真ん中 26 26 26 24 23 続いて、決勝のセッションへと移ります。 決勝は、チーム全員が一斉に登るセッションで、上位チーム群のセッションと、下位チ ーム群の2セッションを行い、それぞれ 7 チームの中で順位付けをしたものが総合順位と なります。 (前回と同じ) まずは下位チームのセッション。 ミドル~エキスパートまで参加するので、課題の設定グレードは6Q~初段と広めです。 トライ待ち渋滞に巻き込まれずに、どうやってスムーズに登るかが全完登の鍵。しかし残 念ながらすでに 70 分x2 回のセッションを全力でこなしている疲労から、課題も厳しくな る決勝では全完登者は出ず、それでも頑張って唯一7課題完登したのが「決勝に残れなか ったら全員 BOWS」チーム・佐藤選手。続いて 6 課題完登が「SHY48」チーム・安田選手、 「ナームー3」チーム・ハーン選手、「ど真ん中」チーム・匠選手の 3 名でした。 135°の時長課題を完登するハーン(左) 毎度可愛いコスチューム姿を披露してくれる Saki ちゃんもガンガン登ってました。(右) 上位チームのセッションもなかなか波乱のセッションでしたが、終了間際に「大昔の生 き物。 」チーム・若尾選手が最難課題を完登し、予選から全て完登して大盛り上がりとなり ました。惜しくも「部屋と Y シャツと精子」チーム・佐藤選手は最難課題を早々にあっさ り登りましたが、最後は垂壁のマントル課題を取り逃し8完登。健闘したのはミドルクラ スの 2 名。 「大昔の生き物。」チーム・田中選手が冷静な登りを披露して7完登。 「部屋と Y シャツと精子」チーム・セイシ選手が身長・約 150cm にして田中選手と同じく 7 完登。会 場を大いに盛り上げてくれました。 決勝最難課題の核心を止める田村選手(左)小柄ながら大健闘のセイシ選手(右) こうしてコンペは無事終了となりました。 とんでもない暑さの中、選手のみなさんが長丁場を登り倒して頑張る姿から、選手・ス タッフ・観客、みんなそれぞれ様々な刺激を受けたと思います。 【決勝リザルト】 決勝 全 予 クラス別 選 合 Team 計 Team Name 順 順位 Member Name No. 完登 合計 位 完 登 数 1 2 3 1 3 4 10 14 3 大昔の生き物。 下ネタ会 部屋と Y シャツと精子 若尾 龍隆 9 田中 慎一 7 平井 悠希 4 千本木 洋介 7 高岡 6 五月女 美元 5 佐藤 8 上位チーム 2 13 ド 竜馬 セイシ 瀧澤 4 信之 7 愉未 5 6 5 6 8 1 玄☆克未 今日はみのもんたの誕生日 6 池田 結花 5 三入 敏子 4 6 12 エコロ爺生活 渡辺 玄 6 山口 ミライ 3 根路銘 幸昌 7 石原 雅史 3 縄重 未来 5 井上 下位チーム 6 7 SHY48 55 18 54 15 54 15 48 15 47 13 45 14 46 6 元 密筋 1 18 6 小猿 7 63 3 田村高志 スミス 20 4 3 安田 和義 6 波田 悠貴 5 坂井 絢音 3 2 13 佐藤 公美 7 小川 真人 3 絵梨花 3 決勝に残れなかったら全員 5 BOWS 杉 3 9 9 ハーン 6 レインボー 4 ナームー3 13 37 12 41 12 38 11 37 11 37 9 32 ユウコちゃん(榊原じゃな 2 い) 4 10 5 10 5 10 7 14 4 2 11 6 PinkXPeaceXRock デコポン酢 太田中 ど真ん中 ぇび 5 Ryu 3 Saki 4 恩田 賢 4 清水 一徳 4 恩田 明子 3 田中 宏幸 4 太田 利幸 4 田中 宏美 3 匠 6 クワハラ 3 わっち 0 ■ 協賛賞品 毎回恒例となっているじゃんけん大会での賞品授与ですが、今回はご協賛いただいた数 多くの賞品が、参加者全員に行き渡るように、じゃんけん大会の前にまず抽選会を開催し ました。 一通り抽選会を終了した後は、恒例のじゃんけん大会。豪華賞品を手にした選手はラッ キーでしたね。喜んでもらえて嬉しい限りです。 そんな豪華賞品を、簡単ではありますが紹介させて頂きます。 指ミサイル HOLD まずは、前回に引き続き、指ミサイル HOLD 製のマーブ君ホールド(7 号だったかな?)を上位クラスの優勝チームに授与させ てもらいました。 ROKX - www.rokx.jp 既に皆さんご存知のアウトドアウェアブランド「ROKX」。奇抜でスタイリッシュな NEW アイテムが今期も大人気。今回は、パン ツ以外にも超高価なジャケットまで協賛して頂きました。もちろんジャケットは抽選会&じゃんけん大会のメインイベント。最 後の死闘の末、スミス対エビの対決はエビシュリンプが・・・! ▲クロップパンツを5着も頂きました▲こちらはウィンドブレーカー。▲なんと冬用の HI-B ジャケット。 SHIN - store.shopping.yahoo.co.jp/swp/shin.html 毎度御馴染みのお菓子工房「伸」。ついにお菓子工房の中にもクライミングウォールが出来ました。 今年のクリスマスケーキは伸で決まりです。 ごめんなさい!素敵なお菓子の詰め合わせを頂いたのですが、撮影した写真を LOST してしまいました・・・。本当に残念、、、 だけど、あの写真見たらヨダレがダラダラーってなるからなぁ。 伸から頂いた最上級のお菓子セットは下位クラスの優勝チームに授与されました!おめでとー! 他にもマカロンの詰め合わせやクッキーの詰め合わせなど盛り沢山の賞品を頂きました。 SNAP - www.sundanceoutdoors.jp/snap-top.htm すでにグラフィティなクラッシュパッドは有名になりましたね。来期はどんなことやってくれるのかワクワクドキドキです。鼻血出し てくれると最高なんですが。いや、最低ですか。ハイセンスの商品群は要チェックです。そんな SNAP のサンダンスアウトドアー からは以下の商品をいただきました。 ▲腰用のカラフルなチョークバックがいっぱい!▲ジッパー付きチョークバッグ!! チョークバッグは全てブラシ付き! ▲マウンテンデザインズのポケッタブルデイパック! ▲SNAP のショルダーバッグ。かなり喜んでたなぁ evolv - evolv.jp クライミングシューズメーカー「evolv」。今やクライミングシューズの最先端を突っ走り、画期的、合理的な製品をどんどん発 売しています。これからも目が離せません。evolv からも素晴らしい商品を沢山頂きました。 ▲こちらもメインイベントとなったシューズ。マーブーの在庫品からどれでも好きなシューズを、という豪華プレゼント♪ ▲イボルブのステッカーは先着順にそれぞれの商品につけてプレゼントしました ▲イボルブの T シャツ。メンズとレディースを1枚ずつ。 ▲フリクションの T シャツを3着! ▲2011 年の女性クライマーのカレンダー ▲イボルブのサンダルも頂きました ▲ジョシュアツリーのチョークボール ▲ASANA の T シャツと・・・ ▲マットに挟める便利な ASANA バッグ! CCP - www.cleanclimbingproject.com ご存知クリーンクライミングプロジェクトです。今年から CCP 専用のウェブサイトを開設しました。岩場のルール・モラルの向上 に徹底して啓蒙活動を続けていくと共に、アクセス問題一覧情報なども掲載しています。 ▲2009 モデルの T シャツ ▲2009 モデルのポロシャツ▲2009 モデルのキャミソール ▲今年のオーガニック T シャツ こんな小さなジムなのにこんな豪華な賞品がもらえるなんて、めちゃくちゃいいコンペ じゃないですか?僕が出たいです。そして豪華賞品ゲットしたいです。でも、僕にとって は、賞品を貰って喜んでもらうことが一番の賞品だったりしたりして。 ■ 最後に 参加選手みんなの気合の登り、惜しみない声援、登れなくても楽しそうに笑っているそ の笑顔が、今もまだ瞼を閉じると浮かんできます。 結果も大事かもしれませんが、それより「楽しんだこと」が一番だと思うのです。そう いうコンペが私の憧れでした。優勝したら誰だって嬉しいです。が、順位が伸びなくても 楽しかったと言える、そういう競技がしたかった。果てるまで登って、笑って、ぶっ倒れ るぐらい疲れて、楽しかったー!って。参加選手にとって、そんなコンペになっていたら 最高です。 最後になりましたが、毎回こうして大成功を収められるのは、参加者のイカしてイカれ たクライマーの皆様、クソ暑い中ノドが嗄れるまで応援していた観覧者の皆様、影で力を 尽くして頂いたセッターの皆様、当日の運営を支えてくれたスタッフ、それから今回も長 いセッションとなった 5 セッションを集中して仕事を全うしてくれたジャッジのみんな、 惜しみないご協賛をいただいた SHIN 様、SNAP のサンダンスアウトドアーズ様、イボル ブ・ジャパン様、指ミサイルホールド様、そして ROKX のアルプルインターナショナル様、 関係者皆様のお陰です。毎回言っておりますが、本当にどれほど感謝しても足りません。 「ありがとうございました!x10!」 それと、残念ながら駐車場の関係で、次回からの開催は未定になってしまいました。継 続的に続けていこうと思っていたチーム戦ですが、この先また開催できるのかどうかわか らない状態です。 でも、毎回このコンペを通して皆さんがマーブーを愛してくれ、楽しんでくれているこ とを痛感していますから、なんとか方法を考え、次回の開催に向けて頑張ろうと思います。 もし開催できるようになりましたら、是非ともまた思いっきり楽しみましょう!! クライミングジム・マーブー 山本 充男
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